椹野道流のレビュー一覧
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猫好きな人のための短編集。仕事始めの一週間でバタバタと疲弊したため、猫が集まっていて時間がゆったりと流れるような空間”ねこだまり”で、リラックスしたい気分だった。一年で最も寒いこの時期に、温かい炬燵に入りながら、そして猫の毛並みのようにモフモフとした毛布にくるまいながら読んだ。
身近で大切な人が亡くなったら猫に生まれ変わって(化けて)帰ってくるという、都市伝説を聞いたことがあったが、本気で小説にしたらこんな感じなのだろうか。猫の頭脳(思考力)の限界とか、猫目線での兄妹感など、作者さん達の豊かな想像力を感じることができた。そして、どの作品もホッコリ癒されるだけでなく、切ない設定(人との別れが必ずある)であった。誰もいないところで、猫をダッコして本音を話しかけたくなる人に同情してしまう。もし私も猫を飼っていたら、亡くなった人を猫に投影させて、同じことをするのかも知れない。
私はまだ、猫の愛情表現である「ゆっくりとした瞬き」を目撃したことも無ければ、足元に猫がすり寄ってきた経験も無い。猫はイライラしている人、心が汚れている人のところには近づかないという。「猫にすり寄られる人」っていうのも素敵な魅力だと思う。 -
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ネタバレハケン飯友
自身が落ち込んだ際に美味しいご飯とそのご飯を共に食べ、共有できる飯友が現れるなんて素敵だなと思いました。
白い花のホテル
小さい頃の出来事が原因で自分が大切に思える人が離れていってしまうと思っていた主人公がお別れした猫と会えるホテルで出会う?お話。
話したりすることはできずとも、互いに通ずる仕草が今でも互いが思い合っているような温かさを感じる素敵なお話でした。
猫町クロニクル
猫の町に住む2人のお話。
生まれ変わったら猫になり、生前の家族のそばで過ごし、すれ違いながらも互いが互いを思い続けたから得られた2人は幸せになれたのかな
と。2人の家族からすると幸せとは言い難いかもしれませんが素敵で切なくて幸せなお話でした。
縁切りにゃんこの縁結び
猫たちが集まる神社での恋と友情のお話。
猫たちの掛け合いが可愛いです。
神様はそない優しない
死後猫になり、奥さんに飼われる男のお話。
最初は関西弁で始まりコメディ色が強いのかなと思っていたら、どんでん返しがすごく、この話の読後感で満たされるようなお話です。
全体的に神社という縁を結ぶ場がメインのものが多い印象。似通ったお話が多い印象があるが、各々作家さんによって異なる結末、印象のため、楽しく読むことができました。
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ネタバレ
されどご主人様のスピンオフ。
されど〜に出てくる、兄弟子のロテールのお話。視点は近所のパン屋のホルダー。
兄弟子として頼りになるロテールだが、愛想がなく無口で、感情が欠落している。かたやホルダーは正反対に饒舌で活動的で世話焼き。
2人が、主にホルダーが距離を縮めて、やがて恋人という関係になるまでのお話。 -
ネタバレ
魔法使いと使役者のお話
ウノハナ先生の絵に惹かれて読みました。お話と雰囲気とよくあっていました。
親から売られて魔法使いの弟子になったカイルが、寂しさから使役出来る精霊を召喚しようとするのが始まり。
いろいろ手伝いをさせようと、下っ端の精霊をよんだはずが、そこそこの年齢の男性が出現して大混乱。
何事も思い込みや勘違いは起こるもの。それをどうリカバリーしていくか、がポイント。 -
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前回との間がいつもより開いたせいか、これまでの出来事や登場人物の説明がやや詳しいような気がする。親切。
海里の朗読のクオリティも、少しずつ成長している。「雨垂れ石を穿つ」いや、そんなゆっくりでもないのだけど、芸能人として成長したいというのとは違うところを目指している彼には、そういう成長でもいいのかもしれない。
人によって時間の流れは違ってもいい。それが、人とは寿命の異なる生き物ならなおさらである。
今回、淡海が書いて海里が朗読する作品は『街路樹の独白』。
もっともっと長生きするはずだった木の寿命は、人間の都合で二日後に伐採されることになっていた。寿命を全うした老人ではないだろう。望まぬ夭折だろうか?
海里は街路樹の気持ちを探る。
生きていたら、人間でなくてもさまざまな感情はあるのではないか。
あれ?犬、関係無いんじゃない?
いやいやいや・・・
街路樹の最後の述懐は、なんだか宮沢賢治っぽい。
死ぬ時に誰かの幸せを願えるなら、それはきっと、幸せな幕切れなのだろうと思う。 -
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ネタバレ今回は、「芦屋さくらまつり」に便乗して、ばんめし屋が、1日だけの昼営業とお弁当販売に挑戦。
海里と李英の朗読劇もまずまず好評。7割程度席が埋まっている。お互い切磋琢磨している。
朗読劇の直後、李英が体調不良に…耳に激痛があり、病院に入院し帯状疱疹と診断された。
海里は、1人で朗読劇を演じて事になり、淡海先生に、40分程度のお話しを選ぶ事を頼む。淡海先生は、書き下ろしで、海里と李英をモデルにした中編を書いてくれた。
海里が、朗読劇で挑戦している最中に、夏神は、幽霊となった昔の彼女、香苗と会っていた。
香苗は、夏神への思いがあり幽霊になったが、死ぬ間際は意識が無くなり、気が付いた時には、自分のお墓にいた。色々な人がお墓参りに来たがわ夏神は来ない。やっと先日来て、お詫びだったり、会いたいなど甘い言葉を囁く。香苗は、夏神の身体の中に入り込んで、ばんめし屋までやって来た。自分の姿を現すにも練習が必要で、かなりパワーが必要だった。お互いの思いを語り合う2人。ロイドは、その存在に気付いたが、海里にはナイショに。2人の時間を邪魔されたくなかった。最後は、昔、夏神が香苗に作ったオムレツサンドを食べさせて、成仏して行った。 -
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李英が無事退院した。李英の母が若年性痴呆のため、実家に帰られないので、ばんめし屋でしばらく世話をして、近くに1人暮らしをして、毎晩、ばんめし屋に夕飯を食べに来る。
ある日、李英が行きたがっていた、倉持悠子の朗読劇のレッスンを海里と一緒に受けに行くことに。ある物語を朗読し内容の解釈をそれぞれがした。悠子のその評価によって、海里は、李英に、挫折を感じ嫉妬もして、帰り道、喧嘩をした。
その後、一週間近く2人の仲はギクシャクする。
それに気が付いた夏神は、2人で温泉に行って来るように指示した。
イヤイヤ行った2人だが、お互いへの思い、自分の現状と将来について、各々じっくり考え、話し合い、仲直りする。
倉持悠子ほ、持病の喘息が悪化して、レッスンを休む。
お見舞いに行った海里は、そこに、悠子の息子の幽霊を見つける。
悠子は、息子が亡くなって以来、玉子焼が食べられない。グアムに行く前に、寝坊しているのに、玉子焼作ってよと言う息子を怒って、追い出し、そのまま帰らぬ人となり後悔している。
悠子の喘息は、まだ良くならず、朗読劇を休む事になる。代理として、海里と李英の2人にその間の朗読劇を依頼したいと。
そこで、悠子の海里に対する本当の思いを聞いて、頑張っていく決意を新たにした海里。
今までのお礼もこめて、悠子の家へ出張料理をする事に。
料理は、悠子たち家族が昔よく行っていて、もう閉業した洋食店のグラタンやトマトサラダ。
テーブルには、息子の席もあった。
そこで、悠子夫婦に、眼鏡のロイドをかけささて、息子の存在を明かす。悠子は、玉子焼を急いで作り、息子に食べさせる。
仲直りして、成仏していく息子。 -
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今回は、李英が病気になり、それを海里が発見。
かなり危ない状態で、状態が安定したら、心臓の手術も必要。手術をしても、以前のように飛んだり跳ねたりは出来なくなるだろうと。
そんな中、李英は、幽体離脱して、ばんめし屋にやって来た。自分の身体に戻ろうとしても戻れなかったと。少しの間、海里の身体に寄生する事に。李英は、身体が元のようにならなければ、俳優も出来なくなるなら、死んだ方がよいと考えたりも。
李英が海里の身体の中に入ったまま、朗読劇を観劇して、物凄く感動。そして、ミュージカル時代の思い出、あんかけ焼きそばを海里が作って食べた。
翌日の手術には、李英は、自分の身体に戻ることができた。無事に、手術を終えて、リハビリ中。