青崎有吾のレビュー一覧

  • 図書館の殺人

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    一冊の本をめぐる様々な思惑と導かれる殺意と動機とは

    シリーズ四作目、ライトノベルのようなキャラクター設定に対して内容はゴリゴリの古典ミステリというギャップが読み手のわたしの心を毎回惹きつけています。

    今回初めてシリーズでダイイングメッセージというものが出てくるが、早々に探偵役の裏染君がダイイングメッセージは意味がないと一刀両断し、あくまでも事件の現場の「事実」から推理を展開し、ダイイングメッセージや動機といった「解釈」の生じるものはそれを裏付けるものとしているところは推理小説として分かりやすさと面白さを両立しているところがあると思う。

    だからこその犯人である条件の導き、それに容疑者が適合するかしないかといったロジカルを展開するのが心地よく、そこに一冊の本を巡って様々な思惑が錯綜していつつも、最終的にその本に帰結していく流れはとてもよかった。

    キャラクターはワトソン役の柚乃ちゃんが裏染君を段々と意識している中で幼馴染枠や事件を通して親密になっていく今作のヒロイン枠、裏染君をどこか彷彿とさせる妹枠、あまり語れないがさらにもう一人、とここはとてもライトノベルらしさてんこ盛り。
    なんやかんやで裏染君には魅力があって、それに惹きつけられる柚乃ちゃん、嫉妬する柚乃ちゃん、振り回される柚乃ちゃん、ラブコメのヒロイン枠にありがちなハプニングなどなど、、ここを語ると長くなってしまいそうだが多分柚乃ちゃんは読み手にとってのヒロイン枠なのであろう。

    動機など犯人決定後に明らかになる真相を目にすると今までの重層なロジカルに加え人間らしさのドラマ要素がページ的には少ないものの読み手の中には多く広がる。そのような余白を読み手が感じやすいような展開や掛け合い、登場人物の描写の積み重ねが見事だなと思い、続編を期待しています。

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    2026年03月08日
  • アンデッドガール・マーダーファルス 1

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    変な事件があれば、鳥籠の探偵がやってくる。

    事件自体も奇妙ですが、やってくる人物も奇妙。
    即座にひとつ謎が消える1話でしたが
    さらに増えていく謎、とも言えます。
    初っ端から出てくる事件も犯人も
    想像通りというべきか、納得しやすい、というべきか。
    人格も、性格も、人それぞれ。

    あれもしや? な2話目の登場人物。
    禁忌とは、と問いたくなる実験。
    命を作りだすなら、最後まできちんと、です。
    どうなってどうなるのやら、な登場でしたが
    これまた混乱が産まれそうな最後でした。

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    2026年03月07日
  • 早朝始発の殺風景

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    高校生たちの日常ミステリー
    「体育館の殺人」の人か!なるほど!
    謎の答えが出てからの、ヒントの解説とかすごく優しい
    とても明解。
    謎解きの爽快さも心地よく、高校生たちの心の機微も丁寧に描かれていて青春を感じて楽しく読めました。

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    2026年03月06日
  • 早朝始発の殺風景

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    ミステリと青春の空気感が絶妙に融合していて、なんだか懐かしい気持ちになりました。
    短編集で読みやすく楽しかったです!

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    2026年03月05日
  • 風ヶ丘五十円玉祭りの謎

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    短編で語られるべき「深掘り」と「余白」がそこに

    裏染シリーズ3作品目は短編集。普段の殺人事件とは打って変わって身の回りの不思議な出来事に対する謎解きが展開されていた。そういった意味でもキャラクターの深掘りや事件と事件の余白、あの後どうなったという語りが見られる。

    個人的に今回の作品で魅力度をぐんと上げたのは裏染妹、彼女も兄のような推理力はあるものの兄のような緻密なロジカルには一歩及ばないところを、彼女の信念や周りを思う気持ちなどといったものでカバーしているところが魅力的にうつり、兄とは違った探偵像がそこにあると思う。

    柚乃ちゃんの可愛らしさもまた一段と上がり、祭りでのドタバタ劇や教室での友達との親密さ溢れるシーンには思わず「萌え」といった感情を抱くこともあり、前作品のレビューで伝えた、「裏染探偵→2次元作品への愛」といったものと同様に「我々読み手→作品内のキャラクターへの愛」といった二層構造がまた良くなったと思う。

    この作品を読まないと長編が成立しないというものではないが、この作品を読むと長編をより楽しむことができる、そういった「適温」の短編集。一つ一つが短いながらもしっかりとした展開、推理、結末があり読み応えがある。

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    2026年03月02日
  • 11文字の檻 青崎有吾短編集成

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    短編集ということで3ページで終わる話もあり隙間時間にぴったり。風邪で寝込んでいるときに読むのにちょうどよかった。お体には気をつけて。

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    2026年03月01日
  • 水族館の殺人

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    ネタバレ

    裏染天馬シリーズ2作目。
    前作から引き続き、キャラ達のかけ合いが面白く、台詞が多いのでスラスラ読めます。
    今作も読者への挑戦状を受け、犯人を考えてみましたが全然当たらず。笑
    裏染天馬の過去や、柚乃ちゃんとの関係性(恋愛に発展したりするのか?)など気になる点も盛り沢山で、今後の作品も読みたくなりました。

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    2026年02月21日
  • 水族館の殺人

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    裏染天馬シリーズ第2作
    夏休み
    新聞部は取材先の水族館で飼育員がサメに食われる事件に遭遇する。

    捜査の結果、殺人事件と判明
    容疑者は11人
    しかし、全員に強固なアリバイが...

    読者への挑戦状
    、、、やっぱり解けませんでした

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    2026年02月19日
  • 11文字の檻 青崎有吾短編集成

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    方向性がバラバラの短編集で楽しめた。一番面白かったのは表題作だった。ただ心に残ったのは冒頭の話で、決して忘れてはならないと改めて感じた。

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    2026年02月18日
  • 風ヶ丘五十円玉祭りの謎

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    裏染天馬シリーズ短編集。
    今回は殺人は起きず、日常の謎解き。
    天馬の閃きは相変わらず凄い。妹の鏡花も同様に凄い。
    「針宮理恵子のサードインパクト」が良かった。

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    2026年02月06日
  • 風ヶ丘五十円玉祭りの謎

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    ネタバレ

    裏染家の中身が少し覗けたようで楽しめました。天使たちの残暑見舞いでは、いつもチョイ役の早苗に少しドキドキしました。姫鞠ちゃんも次作に出てくる伏線でしょうか?
    そして父親とのサウナ、おまけですが良かったです。

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    2026年02月04日
  • ガス灯野良犬探偵団 9

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    ネタバレ

    「踊る人形」の暗号を操る連続殺人鬼アジット・スレイニーが、ついに姿を現す第9巻。彼は自らを、かつてインドで英国と最後まで戦ったマイソール王ティプー・スルタンの転生者だと信じている。「王は強くならねばならぬ」という信念のもと、身体を鍛え、暗号を操り、転生した戦士たちがロンドンに潜んでいると妄想する。
    だがその妄想は、数学徒(マスマティシャン)によって巧みに利用されていく。信仰は組織の道具となり、「王の復活」という幻想は別の意図へとねじ曲げられる。クリーピーダンスとイレギュラーズの同盟は彼らと正面衝突へ突き進み、物語は武闘マンガ的熱量を帯びて加速する。
    さらに明かされるクリーピーダンス結成の過去、そして「モラン」という姓が示す因縁。個人の狂気、組織の思惑、そのさらに奥で歴史に操られる人間たちの姿が浮かび上がる。これはもはや名探偵の物語ではなく、帝都ロンドンという都市が自らの過去と向き合わされる物語なのかもしれない。今後の展開から目が離せない一冊。

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    2026年01月31日
  • ガス灯野良犬探偵団 8

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    ネタバレ

    シャーロック・ホームズが名声を得る。だがそれは事件を解決した結果ではなく、ワトソンが書いた実録小説がストランド・マガジンで大ヒットしたからだった。有名になるにつれ、ホームズは「我々の知っている名探偵像」へと歪められていく。この巻の面白さは、その過程自体を物語として描いている点にある。ひょっとするとこの作品の世界が真のホームズの世界観なのかも、とワクワクさせてくれる。
    ケンジントンで起きる連続惨殺事件は、殺意というよりロンドン全体に向けた歪んだメッセージのように映る。一方、ブロンプトン墓地では孤児集団クリーピーダンスが、死体と同じ記号を刻んだクリスマスカードを発見する。生者の街と死者の領域がつながり、物語は群像劇として加速していく。
    さらにマイクロフト・ホームズの名がもたらす不穏な回想、そして原作では技として語られる「バリツ」が「人物」として立ち上がる予感。推理力だけでは生き残れない時代が訪れ、名探偵さえ誰かに守られねばならなくなる。静かに、しかし確実に、このロンドンは世紀末へと近づいている。

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    2026年01月30日
  • 風ヶ丘五十円玉祭りの謎

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    裏染天馬シリーズ第3弾。
    短編集です。1と2の間だったり、2の後だったり、4への前振りだったりと流れがありと、天馬達が普段生活しているのがわかるようで楽しかったです。妹ちゃんも個性的で良い味出してます。そして、初登場のあの人も…
    次巻も楽しみです。

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    2026年01月29日
  • 11文字の檻 青崎有吾短編集成

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    地雷グリコが面白かったので似たような短編系を読みたいと思って買ったまま積んでた本。 バラエティに富んでいてどれも満足できる内容。 トリビュート作品は元ネタを読んでないのであれだったけど。 お気に入りは「加速してゆく」「your name」「飽くまで」「11文字の檻」。 「加速してゆく」は福知山線の事故を題材に全然違うところにフォーカスをあててきれいにまとまってた。 「your name」はうまい。「飽くまで」は怖!ってなった。 「11文字の檻」は映画を観てる感覚で面白かった。

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    2026年01月27日
  • 水族館の殺人

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    裏染天馬シリーズ第2弾。
    水族館のサメが飼育員に食いついてる!ってかなりの刺激だし、それを目撃してしまうって、想像するとかなりヤバイ。
    天馬自身の事も少しずつわかってくるのが、楽しい。でも、秘密があるみたいなので、この先でまた、知れるのかなあ。
    理詰の推理がクセになりそうです。

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    2026年01月24日
  • アンデッドガール・マーダーファルス 3

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    第三巻も絶好調。
    展開は最初少しモタモタしている感じもするが、人狼の村に役者が揃ってからは息もつかせぬ展開。

    どうなるの?、どうなるの?どう落とし前つけるの?の連続で楽しめました。
    それぞれのキャラが立っているのでそれだけでも楽しめます。

    ミステリーとしても、フーダニットとして優れているし、パラレルワールド物としても読めて秀逸だと思う。

    次作に向けて気になる所がてんこ盛りだが、本巻でも作者がサービス精神が旺盛なのでチラ見せしてくれている。ノラの先行きも、津軽の過去も、失われたアヤの下半身の結末も気になって仕方ない。

    第4巻も一気に読もうかな。

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    2026年01月22日
  • 有栖川有栖に捧げる七つの謎

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    トークショー、楽しかったなぁ❤️
    一穂さんのサイン会でのエピソードがめっちゃ楽しかった(笑)
    七つの謎も大変面白かったです

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    2026年01月16日
  • 有栖川有栖に捧げる七つの謎

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    なんと豪華なアンソロジー、こんな売れっ子の方々に支持される有栖川さんはやっぱり凄い人なんだなぁと実感。有栖川作品はちらほらとしか読んではいないのだけど、存分に楽しめた。どれも短編でも読み応え抜群で、すごく面白いミステリーを読めた!という感覚。濱地健三郎シリーズが好きなのでちらっと登場したのも胸熱だった。有栖川作品、たくさん読んでいきたいな〜。

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    2026年01月11日
  • アンデッドガール・マーダーファルス 4

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    いわゆる本格ミステリらしい作品ではないけど、らしさの一端が垣間見えるシリーズであり、過去編のどうしてを拾いながら楽しめる作品集でした。

    3100冊
    今年328冊目

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    2025年12月29日