青崎有吾のレビュー一覧
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シリーズ第三弾。
“日常の謎”系の連作五話&“おまけ”が収録されている短編集となっております。
このシリーズは、ロジカルな謎解きに重きをおいているので、日常の謎とは相性バッチリなはず!と思っていたんですよね~。
まさに、その魅力が凝縮されている一冊かと思います。
学食の外に放置された丼の謎を解く、第一話「もう一色選べる丼」。
夏祭りの屋台で、どの店もお釣りが50円玉ばかりなのはこれ如何に・・?第二話(表題作「風ヶ丘五十円玉祭りの謎」。
彼氏の早乙女君を心配する、針宮さんの不器用な心情が瑞々しい第三話「針宮理恵子のサードインパクト」。
演劇部OBが体験した、抱き合った少女二人の消失とは・・ -
Posted by ブクログ
「アンデッドガール・マーダーファルス」の4冊目。これまで3冊の前日譚。
これまでにサラリと触れられていた過去の経緯が詳しく語られ、どの話も楽しめる。
■知られぬ日本の面影
鴉夜&静句に津軽が出会い、一夜が明けた昼飯どきから始まる話。
小泉八雲(!)から依頼を受け、彼が抱えているトラブルの謎を追う。
文字通り“鎌鼬”というかまいたちの姿に驚愕。
最後に割れた下手人の正体とその意外な動機がなかなか泣かせる。
■輪る夜の彼方へ流す小笹船
〈不死〉になる前の鴉夜。彼女が輪堂と名乗る訳、彼女の推理力の源が知れる話。
安倍晴明と並び称される陰陽師・蘆屋道満が登場。禁忌に踏み込んだ道満の、その身勝手に巻 -
Posted by ブクログ
「ノッキンオン・ロックドドア」2冊目。手に入れた愛車・日産〈パオ〉がかわいい表紙。
この作者さんのお話、裏染天馬シリーズもそうなのだが、作者の論理的謎解きには敵わないこともあり、どちらかと言えば、登場人物の間で交わされる仲良しな会話やキャラクターのかわいいところを楽しむ感じで読んでいるところも。
今回も倒理と氷雨のテンポ良いやり取りや穿地(名字で呼ぶほうがしっくりする)のそっけなさやお菓子好きのところがいい感じ。
■穴の開いた密室/壁に巨大な穴が開いた密室
■最も間抜けな溺死体/水がないプールでの溺死体
斬新な設定で謎解きは意表を突く。「穴の…」は動機が薄いようには感じた。
■時計にまつ