あらすじ
青春は、気まずさでできた密室だ。今、最注目の若手ミステリー作家が贈る珠玉の短編集。始発の電車で遭遇したのは普段あまり話さない女子。二人は互いに早起きの理由を探り始め……(表題作)。部活の引退日、男同士で観覧車に乗り込んだ先輩と後輩。後輩には何か目的があるようだが(「夢の国には観覧車がない」)。不器用な高校生たちの関係が小さな謎と会話を通じて少しずつ変わってゆく。ワンシチュエーション(場面転換なし)&リアルタイムで進行する五つの青春密室劇。登場人物総出演、読んでのお楽しみのエピローグ付き。
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Posted by ブクログ
なんと素敵な短編集。
表題作ははっきり言って最高、青崎有吾と書いて天才と読むのかと思った。
ラストは不穏で、続きが気になる余韻がこれまたよい。
最後のお話だけは、その嘘を嘘だと指摘する必要があったかな?と思ったけど最終的にいいお話に落ち着いた。
エピローグでそれぞれのお話の登場人物が少しずつ出てくるのもよかった。
これはいろんな人におすすめしたいかも。
Posted by ブクログ
気になっていた作品で、ようやく手に取りました。
なんと短編になっており、どれも学生の些細な日常…な、お話。なんですが、どの作品にも穏やかな雰囲気からガラッと変わり、ミステリが入ってくる所がとても良かったです。
しかも、最後に全てのお話が繋がって心があたたまる作品でした。
解説でも言っていましたが、
わたしにもとても響いた言葉で
卒業してほっとしてる
気まずさでできた密室なんだ。 狭くてどこにも逃げ場のない密室
っていうので、本当に学生生活ってそうだよなって。その中でしかない関係、でもそこから出ることもできない。その中で楽しい事もあるのかもですが、集団行動が苦手だったわたしは、この言葉を言った子と少し思想が似てるのかもと思いました。
日常の中の青春、そしてミステリ。
心があたたまる1冊でこの時期に読めて良かったと思いました。
Posted by ブクログ
どこか甘酸っぱい。けれどそんな日常も悪くはない。
タイトルには殺風景とあるが、果たして本当に…?
誰しもが抱いている、または抱いていた青春のかけらがちらほらと顔を出している。そんな中でおこる様々な事件は、彼らのつながりをどのように導くのか。連作短編集で、一つの章はそんなに長くありません。隙間時間に読めるのでおすすめの一冊です。
Posted by ブクログ
青春ミステリ。密室。早朝始発。殺風景。アリバイ作り。友人のため。メロンソーダ。緑色。クラT。
観覧車。夢の国。眺め。猫。3月4日、午後2時半。卒業式の後。学校。逃げ場のない密室。
エピローグがほっこりする。
Posted by ブクログ
はじめて読む作家さんだったし…
本屋で1冊だけ発掘しよう!と決めた日に、ほんとに初めて目に留まり、タイトルに惹かれてお値段も今どきの中では比較的手頃だったことで手に取った。
青春×ミステリの新体験。私的に超大当たりだった。
主に2人のやりとりの中にある小さな小さな違和感が、最後の結末につながる。
その結末がまた、全く予想がつけられないながらも劇的!という訳ではなくて、軽い読み心地が何ともよかった。
1番気に入ったのは、夢の国には観覧車がない。
後輩くん、めっちゃいい、おもろいやつじゃん。
知り合いに雰囲気が近い子がいて、印象に残ったのもあるかもしれない笑。
Posted by ブクログ
青崎友吾を読むのも3冊目。現状この本が一番好み。
5つの短編に直接の関係性はないけど、同じ時間軸、近隣で起こっている日常(でいいんかな?冒頭作)ミステリー。ミステリーとして謎解きはしっかり構築されているのはさすがだが、その謎が解けた結果、開けて見える光景が素晴らしい。ええなぁ、青春!
筋が通っていくスッキリ感だけではなく、そっから読者の気持ちをどう揺さぶっていくか、まで含めて伏線回収という贅沢を味わってしまったら、そこらのミステリー短編が楽しめなくなるぞ、困った。
Posted by ブクログ
それぞれの話が短くて読みやすかった
全てに謎解き要素が含まれていて、あれが伏線だったのか!と気付いた瞬間は楽しかった
でも謎解きがメインではなくて、人間関係に焦点を当てているところがすごく好き
お気に入りは、「メロンソーダ・ファクトリー」の話
最後のエピローグは今までの色んな人物が出てきたけどゾッとした
Posted by ブクログ
ずっと気になってた作品。
これはネタバレじゃないと信じたいけど、まさかの「殺風景」というのが苗字だだったというのが何よりの驚き。
私の大好きな日常ミステリでした。そして短編かと思いきや、まさかの連作短編!
Posted by ブクログ
青春の息苦しさや気まずいやり取りなどから、相手の知らなかった一面が見えるミステリになっていて、お互いの距離が少し縮まって終わるのがさわやかだった。
最後のエピローグで、それぞれの話に出てきた人が繋がり、その後が感じられてよかった。
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高校生たちの日常ミステリー
「体育館の殺人」の人か!なるほど!
謎の答えが出てからの、ヒントの解説とかすごく優しい
とても明解。
謎解きの爽快さも心地よく、高校生たちの心の機微も丁寧に描かれていて青春を感じて楽しく読めました。
Posted by ブクログ
ジャンルとしては日常の謎の短編ミステリー。
会話のテンポとキャラクターの表情が見える文章で、スッと世界観に引き込まれました。
個人的には「メロンソーダファクトリー」が良かったですが、どれも短い文章の中に、謎や伏線が散りばめられていて、大満足でした。
やさしい文章と温かな青春、日常ミステリーを味わいたい方は是非読んでみてください。
ドマラ化としており、配信サービス(プライムやUNEXT)でも見れるようなので、そちらも見てみたいと思います。
Posted by ブクログ
最近気になってきた青崎有吾さんの短編集。
青春の青っぽさと、それぞれが抱えた悩みをミステリ風に解き明かしていく話でしたね。
重い話もあったけども、爽やかにサクッと書いてるので読み終わった後の爽快感はよかった。
⚪︎早朝始発の殺風景
たった片道の通学電車のやり取りにヒントだったり読み合いがあって、ミステリ感が一番あった。
⚪︎メロンソーダ ファクトリー
詩子ほどではないけど、自分も色弱なので親近感。
にしても、あの情報で気づくのは凄すぎね。
⚪︎夢の国には観覧車がない
予想とは逆の結果。葛城さんからの依頼で二人きりになったんだと思ったのに。。。まあ、それはそれでいい結末?
⚪︎捨て猫と兄妹喧嘩
話の展開は一番好きかな。まさか兄が捨てた子だったとは。ミステリ的な部分は単純だったけども。兄妹仲良くしてるのは微笑ましい。
⚪︎三月四日、午後二時半の密室
なかなか、本音を言えない若者らしさがいいね。実際にああいう子いた気がする。
⚪︎エピローグ
短編の最後に各章との繋がりがあるのはいいですね。皆んな元気そうですなにより。
にしても、殺風景さん澄ました顔でえげつない事やってるのに、そういう風に見せないところは作者の腕ですね。
Posted by ブクログ
軽快に読める日常の謎系の短編ミステリ小説。
青崎有吾作品は、本当にテンポが良くて心地よい。
そして今作は、なんだか少し甘酸っぱくて懐かしい思い出も蘇ってくる。
高校生だった当時、意味もなくはしゃぎ、意味もなく熱くなり。
そしてすっかり暗くなるまでファミレスでドリンクバーのジュース片手に語り合い。
もう二度と戻れない、懐かしいあの頃。
Posted by ブクログ
ワンシチュエーションの日常の謎を描いた短編集。表題作「早朝始発の殺風景」はたまたま始発に乗り合わせた同じクラスメイトの男女がその目的を互いに探っていく話で、今回の中で個人的には一番お気に入りの短編だった。駅の乗り口や会話の端々のわずかな違和感。そしてLINEのやり取りなど、手掛かりはあくまで電車の車中で手に入るものに限定されており、その真相はどちらも予想外で面白かった。男の方の「部活メンバーの不法侵入という暴走から身を守るためのアリバイ作り」という真相に反して、女の側の「襲われた友人への復讐」という真相の重さがとてもよく、この釣り合いの取れなさと早朝という爽やかな朝に相応しくないビターかつ苦いオチなのが素晴らしい。スマホを覗いた時の料理メモが復讐のメモというオチのブラックさもよく、話の落とし方も含めて傑作だと思う。
「メロンソーダ・ファクトリー」はクラスTシャツのデザインへの賛同を前提としたやり取りが裏切られたことによる女子3人のギクシャクをミステリに落とし込む手腕が面白く、色覚異常という真相自体は読めたものの、日常に上手く謎が紛れ込むと同時に、本来賛同してくれるはずの友人が拒絶するという、思春期にありがちな喧嘩を土台としてるのが青春ミステリっぽくてよかった。
「夢の国には観覧車はない」は観覧車の中という動く密室での先輩後輩という男二人の談義から、先輩の失恋へとシームレスに繋げる手腕が面白く「失恋を気づかせるため」という動機がいい。
「捨て猫と兄妹喧嘩」は青春ミステリに欠かせない離婚家庭という家庭環境の変化と捨てられた猫がダイレクトに結びつき、オチは読みやすいものの捨てられた猫をきっかけに別れた兄妹が再び一緒になるという落とし所はよかった。
「三月四日、午後二時半の密室」は青春そのものが気まずさでできた密室だという名言を残しただけでも価値のある一本であり、クラスに馴染まない、一見超然としてて孤高の女子でも、一皮剥けば他の普通の女子と変わりがないというオチが素晴らしかった。若干百合めいた関係性の短編でもありながら、真相が姉と部屋を交換してカッコつけたかっただけというカワイイ真相なのもとてもいい。
総じてどの短編も読みやすく、日常の謎の入門短編集として優れた一冊であると思う。
Posted by ブクログ
重すぎず軽すぎず、気軽に読めるけどちゃんとミステリー。
特に表題作と観覧車が好み。
短編集だけど登場人物でうっすら繋がっているところ好きだった。
Posted by ブクログ
オムニバス
それぞれの物語の中に秘密があり
それを軽快に解決していく
毎晩1話ずつ
サクサクと読めました〜!!
観覧車の話は青春そのもの甘酸っぱい!
叶わぬ恋だったけれど
この先良いこといっぱいある予感!
早朝始発の殺風景
メロンソーダファクトリー
夢の国には観覧車がない
捨て猫と兄妹喧嘩
三月四日、午後二時半の密室
エピローグ
Posted by ブクログ
死人も出ず事件も起きないけど、取り留めのない学生の日常でのミステリーというコンセプト自体が新しく感じた。2つ目の「メロンソーダ・ファクトリー」がお気に入り。主人公のホームズばりの観察眼と、「クラTのデザイン決め」という青春な題材で友情を再確認するストーリーが面白かった。デザインとかは女子任せだった男子としては、裏ではこんな感じだったのかも、とか想像できてよかった。
Posted by ブクログ
5話短編粒揃い。日常の一コマを切り取ったミステリー。些細な違和感に対して切り込んでいくのだけど、答えは理路整然とされていて読み応えがある。短い中にも伏線がしっかりある。青崎作品は満足度は高い。
高校生たちのありそうでなさそうな空気感が懐かしく、ミステリー要素もあり、おもしろかった!
エピローグで各々のその後が見れたのもよかった!
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この本は主人公が日常生活で感じた違和感から相手がついている嘘を解き明かしていくと言う話だった。この本での嘘は主人公にそこまで強いダメージを与えない内容が多く、後味がよかった。しかし、その分、本の読む側としてはインパクトが少なかった。
個人的にはメロンソーダ•ファクトリーが一番印象に残り、伏線の回収の仕方として一番納得ができた。
あとこの本で驚いたのが、どの話も二者の会話だけで物語が成り立っている点だ。2人の会話だけでここまで世界観を広げるのはなかなかできることではないと思った。
Posted by ブクログ
日常のノイズから真実を編み出す、知的で柔らかなミステリー
「ナツイチ2025」の装丁に惹かれて手に取りました。コテコテのミステリーは少し苦手意識がありましたが、本作は学園生活の中にある「会話の違和感」を紐解くスタイルで、非常に心地よく読み進められました。
特に印象的だったのは『メロンソーダ・ファクトリー』。冒頭の不協和音のようなチャイムが、ラストの確信に満ちたテーブルを叩く音へと昇華される対比が見事です。「ファクトリー」が「ファクト(事実)」に掛かっているのでは?という深読みも捗ります。
日常の自分事に引き込むとしたら・・・「相手の言葉の裏を読む」「違和感を放置しない」という視点の訓練になる一冊ってところかな。
Posted by ブクログ
青春の日常に潜むちょっとした謎を、その人の言動などから解き明かしていく軽いタッチの表題作含む5編収録のミステリー。
なんとなく引っかかる違和感。気にしなければそれで済みそうなものなのに、気になり出したらどうしようもない。それはどんどん膨らみ、何かをきっかけに氷解する。
そんな瞬間を一場面で一気に描いている。謎解きのヒントは意外と多い。
Posted by ブクログ
本格的なミステリーも良いですが、日常ミステリーも好きです
ほんわかした中にも、しっかり謎解きがあり、楽しかったです!特にメロンソーダ・ファクトリーが良かった
青崎有吾さんの地雷グリコも最高だったので、次は風ヶ丘五十円玉祭りの謎を読みたいです!
Posted by ブクログ
日常の謎系短編集
でもこの本最大の特徴は全編1人vs1人、または
1vs1vs1の構造になっていることだろう
「早朝始発の殺風景」△
とある目的で始発に乗った男子高生と女子高生の何故始発に乗っているのかの腹の探り合い
・ちょっと目的に対しての行動原理が初っ端から?となったのでそこが残念。特にその点の説明も無いし
「メロンソーダ・ファクトリー」☓
女子高生高生3人がクラスTシャツデザインを決める為、ドリンクコーナーを利用し話し合うが
・ほぼ同じネタ(誤認要素)を過去に違う作家で読んだことがあるので。でも良い話でした
「夢の国には観覧車がない」◯
部活の3年生引退パーティーとして遊園地へ。そこで主人公(男)は後輩(男)に観覧車へ誘われる
・終わり方が予想外過ぎて一周して(観覧車だけに)愛おしい物語。かわいくないですかこれ。あれ…俺って…夢の国には観覧車がないじゃないですか、は名台詞だと思う
「捨て猫と兄妹喧嘩」☓
捨て猫を拾い、親の離婚で離れ離れになった兄弟の話
・僕、アレルギーなんで2枠目でわかってしまった
「三月四日、午後二時半の密室」△
卒業式に病欠したクラスメイトに卒アルや証書を届けに行くが
・結末にとても心温まる。ただちょっとヒント多すぎるのが。まあ、仕方ないのか
最後に「エピローグ」◯
短編集には是非こういうさらっとした後日談欲しいもんです。スタッフロールの時小さく流れる映像のような、そんなサービスでした
お前、本当に行けたんだな、良かったなー
Posted by ブクログ
どの短編もはずれなし。少ないページ数なのに、興味を惹かせて、最後きちんと伏線が回収されていって爽快でした。
メロンソーダ・ファクトリーは、女子高生3人の個性的で、明るくまっすぐなキャラクターと、みんなに優しい解決案の提示があって、一番好き。