西尾維新のレビュー一覧

  • ウェルテルタウンでやすらかに

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    作家の言祝(ことほぎ)は安楽市から来た自称町おこしコンサルタントの生前(いくまえ)から、自殺の名所にするための小説を依頼される。安楽市は工業地帯のベッドタウンだったはずなのに時代とともに、寂れきっていた。
    ある事情からその依頼を受けた言祝は安楽市で謎のネグリジェ女性と食事だけは美味しい宿泊施設で出会う。結局、安楽市自殺名所化計画は進む…のか?
    年を取ると油もの辛くなるのと同じ感じで、西尾維新を読むのがコッテリしてきた。いかん、もっと感性を柔らかくしないと、と思いながら読みました。でも、これは結構油っけ控えめだと思います。自殺の名所を作るための秘訣アレコレが面白かったです。

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    2023年09月25日
  • 人類最強のヴェネチア

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    ――

     10余年振りに帰った実家で黒死館殺人事件の初版を見付けました。引くぜ。



     京都に行くなら西尾維新だろう、というわけで。紀行モノというところも重なるしね! それなら水の都つながりで大阪まで行ってしまいたいところだけれどそこは自制しました。なんとか。

     赤いシリーズ相変わらずの疾走感だけれど、今回は特にミステリ色が強め。強烈な、殺人事件モノである。
     それはもう現実味に欠ける主人公側(人類最強と天才とメイド長)に対して、殺人鬼側の薄膜のように丁寧に丁寧に重ねられた狂気のほうが、かえって現実味を帯びてきていて怖くなる。仄暗い水の底から、その狂気が暴かれる様よ。
     ああ、なんて鮮烈な

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    2023年09月20日
  • ヒトクイマジカル 殺戮奇術の匂宮兄妹

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    ネタバレ

    【再読】
    姫ちゃんって死んじゃうんだっけ……??
    事件直後の描写は西尾維新全開って感じで懐かしく感じた。
    『円朽葉は違う世界から来た宇宙人なんじゃないか』みたいな会話のパートが好き。西東天もふくめ、なんだか違う物語のスピンオフみたいな回だった。
    ジェイルオルタナティヴとバックノズルが初めて出てきた回、戯言シリーズは最初の作品からかなりオルタナティヴがキーワードになっていたことを思い出す。
    というかクビシメロマンチスト、サイコロジカルもそうだな…
    クビツリハイスクールも、姫ちゃんがジグザグのオルタナティヴと言えないこともないので、かなり序盤からテーマと位置付けてたのかもしれない。
    そんなことない

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    2023年09月13日
  • 掟上今日子の家計簿(単行本版)

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    短編4話です。おもしろいです。
    ミステリーファンの今日子さんが、ミステリーのトリックを教えてくれるメタ小説?です。叙述トリックとかよくわかりました。
    第一話は、容疑者の夫婦が夫61歳で「老夫婦」と書かれていて引っ掛かり、気になって仕方ありませんでした。まあ、いいんですけど。

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    2023年09月12日
  • 猫物語 (白)

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    西尾維新の<物語シリーズ>第5作。『猫物語(黒)』に続き、羽川翼の物語。これまでのシリーズは全て、阿良々木暦の視点で語られてきたが、今作は羽川の視点で描かれている。

    「いつもの朝、いつもの通学路。そこで彼女は"虎"の怪異に遭遇する。それが自身の"白さ"の理由を知るきっかけとなる―――。」

    暦が惹かれ、忍野が不気味がった、羽川翼の"無垢さ"の真相が語られる回。前作『猫物語(黒)』とは白・黒と対になっている感じがするが、実際の内容はそうでもなく、時系列的にも「黒」が過去のエピソードとなっているのに対し、本作「白」は最新のエピソードとな

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    2023年09月11日
  • 掟上今日子の備忘録(単行本版)

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    掟上今日子さんはとてもかっこよく魅力的なので、シリーズ読み進めてまた会いたいなぁと思ったんだけど、ストーリーテラーの厄介くんが少しウジウジしていてわたし的にはイライラするので悩ましい…
    私がもうオバサンだからかなぁ笑

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    2023年09月05日
  • ウェルテルタウンでやすらかに

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    非常に読みやすい。人物の名前は非常に読みづらい(笑)何回最初のページを確認したか。それも魅力かな。
    ナママエさんがすごかった。わかってやってたなら天才だと思う。でも自分の故郷ではやめてほしい。

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    2023年09月04日
  • キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘

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    続編であることに自覚的な続編。戯言シリーズの地の文を真似るなど、”ファンサービス”もしっかりしている。過去作からのあいた期間にも自覚的で、文化の変化を意識している風な記述も多い。 そしてその全てが薄っぺらく表面的。というのが本作の特色だ。”ファンサービス”も、時代の流れに対する意識も、すべてキディングとして取り入れられている。冗談であることに自覚的な冗談。そして、その上辺だけのリスペクトといった巫山戯たスタンスが、翻って、逆説的に、戯言シリーズらしくもある。

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    2023年08月23日
  • ウェルテルタウンでやすらかに

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    西尾先生作品はキャラクターや話し方ががぶっ飛び過ぎてて読みにくいーという部分が今回はだいぶ少なかったのもあり、さくさく読めたのですが、うーんラストが物足りない!西尾先生ならば、もう一捻り二捻りあっても良かったかな。

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    2023年08月22日
  • クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い

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    ネタバレ

    西尾維新は化物語アニメを見たくらいでした。
    なんとなく化物語的な長いセリフ回しの連続、を身構えていました。
    が、そこまででもなく、
    癖がそこまで強く無かったのは良い意味で意外でした。(デビュー作だから?)

    ミステリとしてもちゃんとしていたので、
    普通にミステリとしてオススメですね。

    首無し死体のセオリーは絶対的なんですかね。
    最近、ミステリを深掘りして読んでいますが、
    首無しは必ず入れ替わり、ですね。

    今回は、更に踏み台としての登りやすさ、
    と言う目的もあったのですが。

    若干ではあるが、キャラクターが、何というか「記号的」であり、「こう言うのが良いでしょ」感を感じる。
    それ故、動機を聞

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    2023年08月19日
  • キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘

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    ネタバレ

    能力:何もしてないのに壊れた、はウケる
    いきなり主人公が轢かれて応急処置だけで拉致られるのはドン引きするがまあこういうシリーズなので・・・

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    2023年08月11日
  • 掟上今日子の婚姻届(単行本版)

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    今日子さんの講演、厄介さんのインタビュー、と特典付きです。忘れられない記憶、忘れてしまう記憶、記憶をめぐりお話が進みます。ちょっと観念的ですね。

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    2023年08月10日
  • 怪盗フラヌールの巡回

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    面白いキャラを描くのがうますぎる。魅力的なキャラに会いたいという気持ちだけで読破できる。痛快などんでん返しもあり、読みやすかった。

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    2023年08月09日
  • キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘

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    ネタバレ

    完全な戯言シリーズの再現ではないけど、いろいろ書いていろいろあった上での新作続編の戯言シリーズの雰囲気はある感じ。
    友に双子の弟がいたとか知らんよ。知らん知らん。マ?
    でも、いーちゃんはクビキリサイクルで10年間地下に閉じ込められた奴がどんなものか知ってるか?とか問いかけていた気がするので、いーちゃんは知ってたと思う。

    いーちゃんと友が仲良さそうで良かった。友にメイド服着せたり、娘の制服着てデートして職質受けたりしてるけど。仲良いね。

    考察で、友が衛星の玖渚を作り上げのはいーちゃんをまた自分の元に呼ぶためでは?とあり、泣く。
    あと、世界遺産の城だったのは、哀川さん対策もあるけど、上下運動が

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    2023年08月06日
  • キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘

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    ウソだろ、大学生だったのに父親になっている。読んでいる私も歳とったなー。話は文句なしに面白かった。そういやこの人は京都の人でしたね。なつかしい。

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    2023年08月05日
  • 悲報伝

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    ネタバレ

    読み直し。
    今回は悲恋との行動を共にするところと、春秋戦争、そして少しずつ小出しされる魔女かんづめの存在について書かれた巻。そして、こうやともようやく再会!

    次の巻は確か主人公側のストーリーが進まなかった巻だったはず……

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    2023年07月23日
  • クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子

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    ネタバレ

    【再読】
    間違ってクビシメロマンチストよりも先に読んでしまった。潤さんが巫女子ちゃんのモノマネしたとこでやっと気づいた…。戯言シリーズは先の巻で出てくるキャラへの言及が多いから、たとえば零崎の話とかしてても簡単に受け入れてしまう。「殺して解して並べて揃えて晒してやんよ」の初出っていーちゃんなんだ、とか感心しちゃった、そんなわけないのに
    この巻で萩原子荻が殺されてるのつくづく勿体無いと思う。策士キャラ動かしやすそうだし、これ以降もたびたび言及されてる割に活躍シーンが少なすぎる、玉藻ちゃんの生首を策に使ったのは引いたけど、潤さんにも一矢報いるくらいの活躍が欲しかった。
    自分の記憶では戯言シリーズが

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    2023年07月21日
  • キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘

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    愉快な誘拐、キドナプキディング。
    長く言葉を尽くして駄洒落や言葉遊びを繰り返して、それでいて変わらない世界線の変わらない日常に戻っていくという、これぞ戯言シリーズだなぁ。
    もし続きがあるのなら、盾ちゃんと潤ちゃんで世界中めちゃめちゃにして回って欲しい

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    2023年07月18日
  • 零崎曲識の人間人間

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    曲識さん好き!!!!
    曲識視点で語られる短編集。
    赤い少女との出会いと、家族との関係と。

    戯言シリーズ本編で語られていた「零崎全滅」の詳細が、少しだけ出てくる。
    真心のスイッチが「あの言葉」であるところで泣きそうになった

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    2023年07月18日
  • 扇物語

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    阿良々木パートと千石パートは謝罪の裏表をテーマにした話。
    目的次第で謝罪の意味合いは大きく変わるし、受け取り方も様々。日常を省みて、こんな複雑な駆け引きをしていたかといえば、結構していた。
    耳が痛いというよりは、無意識に感じていたことを言葉にされたようでスッキリした。

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    2023年07月17日