感情タグBEST3
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すごい勢いで読み進めてしまった
自殺や安楽死といったテーマは、現実でも人を魅了しやすい分、センシティブな話題でもある。
そのため話が重くなりがちだが、この本はコミカルにまとめられているため読みやすいし、現代社会における生と死の表現の自由の問題を分かりやすく説明していてよかった。
西尾維新先生の言葉遊びや奇抜なアイディア、そして濃すぎるキャラクターたちがずっと面白かった。
主人公以外のキャラを濃くすることで、主人公の一般的な視点に共感したり、考え方の変化が伝わりやすくなっているのかなと感じた。
読後、死ぬことも生きることも強要されない、自分がどうしたいのかを自分で決めることが重要なのだと考えさせられた。
死にたいという気持ちを否定されないストーリー展開は、今死にたい人にとって心地のいい、ウェルテルタウンのような一度心を休められる本なのではないかと思った。
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言葉遊びを堪能しました。バランスが良かったです。言葉遊びとそれ以外の。
読んでいて語彙力が増えていく感覚があり良い小説だとも思いました。
語彙力の少ない感想ですが。
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思い切った設定とその中にある人間関係、切り口こそいつもと違えどこの作者らしいお話でした。
望んだままの結果とはいえずとも、悪くは無い結末を迎えているところも好きです。
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ミステリだが自殺特区のコンセプトは面白いと思う。禁止ではなく制御する事が重要だと思うし自殺がタブー視されるのは国家にすれば税金が取れなくなるからだと思ってる。
西澤保彦さんらしく駄洒落は盛り沢山。ミステリ的には奇抜さは足りない感じ。
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西尾維新先生の著書は初めて読みました。独特な世界観を感じスラスラと読めました。登場人物の名前が独特すぎて読み方を忘れてしまい、何度も最初のページを開く事に。街の様子を想像しながら楽しく読めました。
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自殺志願者を集めて自殺の名所にすることで町おこししようとする安楽市を舞台に、そのPRのための小説執筆を依頼された小説家の主人公が計画をなんとか止めようとすったもんだする、ぶっ飛んだ設定の小説。
いやー不謹慎極まりないネタ。でも、この不謹慎ネタをエンタメに昇華する西尾維新がほんとにすご過ぎて脱帽。
自殺で町おこしというネタを扱うには高い倫理観が必要であり、更に、「自殺なんて良くない」とか「生きるって素晴らしい」というありきたりで陳腐なメッセージに堕しないオリジナリティもあって、めちゃくちゃ高度なことをしてると思う。
この世には、生きるに値する価値なんて無いかもしれない、そもそも死ぬのはあくまで本人の自由なのだ。それでも、小説や映画、音楽などのエンタメによって生きる理由が生まれることも多々あって。小説や音楽の力っていうのも捨てたもんじゃないんじゃない?というメッセージに思えた。
『死んでもいいけど生きてもいい』
生を無理矢理肯定する訳でも、死を美化する訳でもない。エンタメの力を信じられる素敵な結末だった。
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⚫︎受け取ったメッセージ
まだまだ未知の芸術という楽しみがあるのだから、
生きていこう!
⚫︎あらすじ
村おこしのための小説を依頼される。
村おこしの中心は「自殺の名所」として有名になること。書き続けることで、歌姫を自殺させない。本来の、ライターとしての仕事をする。
⚫︎感想
面白く読めた。突飛な村おこしで引き込まれて一気読み。
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ベストな選択肢を全力で用意する。
設定はおかしいのに、どこまでも真剣に丁寧に合法的。
そしてフォローも万全。
恐るべきコンサルティング能力。
最後まで嘘くささがなくて、面白かった。
この作品のテーマがタブーな人も多々いらっしゃると思うが、それでも普通に出版されたことに敬意。
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作家の言祝(ことほぎ)は安楽市から来た自称町おこしコンサルタントの生前(いくまえ)から、自殺の名所にするための小説を依頼される。安楽市は工業地帯のベッドタウンだったはずなのに時代とともに、寂れきっていた。
ある事情からその依頼を受けた言祝は安楽市で謎のネグリジェ女性と食事だけは美味しい宿泊施設で出会う。結局、安楽市自殺名所化計画は進む…のか?
年を取ると油もの辛くなるのと同じ感じで、西尾維新を読むのがコッテリしてきた。いかん、もっと感性を柔らかくしないと、と思いながら読みました。でも、これは結構油っけ控えめだと思います。自殺の名所を作るための秘訣アレコレが面白かったです。
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非常に読みやすい。人物の名前は非常に読みづらい(笑)何回最初のページを確認したか。それも魅力かな。
ナママエさんがすごかった。わかってやってたなら天才だと思う。でも自分の故郷ではやめてほしい。
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西尾先生作品はキャラクターや話し方ががぶっ飛び過ぎてて読みにくいーという部分が今回はだいぶ少なかったのもあり、さくさく読めたのですが、うーんラストが物足りない!西尾先生ならば、もう一捻り二捻りあっても良かったかな。
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西尾維新作品の中でも、文字数が少なめで比較的言葉遊びの言い回しなども少なく、スっと閉めてしまう作品。
読み始めてしばらくは、主人公の性別の判断に戸惑いながら読んだ。(ちなみに男性)西尾維新作品の中では、没個性主人公というところ。
自殺というのがテーマのひとつでもある為、人によるとその文字の羅列に嫌悪感を示す人もいるかもしれないが、私は読んでよかったと感じた。物語を読み進めていくともうひとつのテーマが見え隠れする。物語の最後の展開はそんな馬鹿なと、いう落とし込み方かもしれないが、その言葉を西尾維新という作家が書くことにすごく意味があると思えた。
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この子の自殺を止める理屈を考えてしまった。
一番絶頂期に死ぬのがコスパもタイパも良いでしょう。
かつて栄えた田舎の産業都市は、今は見る影も人の影もいない。
そんな廃墟の町おこしのコンセプトは「この町を自殺の名所にすること」だった。
そんな町おこしの一環で、この町を舞台にした小説の執筆依頼が舞い込んだ売れない推理小説家だったが、この町こそがかつて逃げだした出身地だった。
20年以上ぶりに訪れたその町は、かつての活気はまるでなくなっていた。
街で唯一の民宿で出会った、頼まれて自殺にきた大人気の歌い手の女の子、
町に残っていた中学生当時の元カノの現活動家。
そして、自殺の名所のプロジェクトを推進する怪しいコンサルタント。
人がいない町で進む、不謹慎すぎる町おこしの行く末は。
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ふーん~自殺小説家である言祝に町おこしコンサルタントの生前から自殺志願者が押し寄せるような小説を書けと依頼されたが、生まれ故郷をそんな風にされては困ると企画を潰すように乗り込んだ。確かに限界集落。市役所を改装して建てられた飛び降りスポットである33mのタワーから見つけたのは、駐輪場で反対運動をしている、中学時代の元カノ・管針だった。宿は絶品料理人・喪中が管理する民宿ピラミッド。同宿の若い女性は動画再生がすぐに100万回を超える歌姫・餓鬼堂で、24時間以内に小説家に遺書を執筆しろと迫る。後追い自殺:ウェルテル効果が期待できると、生前からのオファーを引き受けたのだ。彼女の理屈は理解不能だが、何とかしなくてはならない言祝は管針との対話から長大な遺書を認め、次を読みたくさせた。彼女の依頼で付けたタイトルが「ウェルテルタウンで安らかに」~初めて知った言葉がウェルテル効果。ゲーテの詩で若者の自殺が増えた。A.K.Aは別名。振り付け師は何だったっけ?外にも調べた言葉があったなぁ。風呂敷を広げられる限り広げておいて、最後はくるくるくると巻き集めてお仕舞いってのが、いつもの手ですね
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ウェルテル効果、パパゲーノ効果、どちらも初耳だったけど、ちょうど読んでいる時期に不幸なニュースがあったので、タイムリーだった
自殺で町おこしするという斜め上の発想はさすがという感じ
餓飢童さんと生前さんのキャラに比べて主人公のキャラが弱いかな
自殺は認めるけど病院で診察をうけなければならないのは面白い
そうなると安楽市以外での自殺が増えそうだけど
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自殺から生まれる高い表現力についての考えは腑に落ちた。凡人が自己表現して、それを世間から受け止めてもらうには、死を選ぶのが確実ということなのだろう。
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お正月、実家でいつもとそれほど変わらない、毎回同じような話をして、みんなでご飯を食べたりしたあとだったからか、最後じんわりきた。
死んでもいいけど生きててもいい。
すごく落ち込んだときとか、さみしくてしょうがない時とか、小説の力に救われることがあったなーと思った。
推理作家の私のもとに、小説の力を利用して寂れていくまちを自殺の名所として蘇らせるためと町おこしコンサルタントの男から依頼されて…
というストーリーと西尾維新さん面白そうと読んだけど、
お話が複雑でもないし変わった設定の面白さとかより、言葉がやさしいなーと思った。
死んでもいいけど生きててもいい。
好きなものも楽しいこともあるし。
明日から仕事だから、今読めて良かった。
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Audibleで視聴。
安楽市と安楽死をかけていたり、
聴き進めると何とも言葉遊びが多く
それがおもしろい!
皮肉もかかっているのか分からないけど
様々な言葉を使って遊んでいるので
聴いていてとても楽しませてもらった。
自殺というデリケートな設定の中で
さらに、誰でも自殺できる市を作る、
という目標ができるが、
最終的には自殺者が減るというおち。
大変よくできているお話だなあと思った。
小説を「聴く」という新しいジャンルで
この作品は比較的聴きやすいと思う。
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推理小説家の「私」の元へ町おこしの依頼が舞い込む。その内容は「自殺の名所」にしたいのだと…そこは私の故郷・安楽市だった…
自殺の名所の町おこしがとんでも案で、なかなかぶっ飛んでましたが、少しは救える命もあった事だけは良かったです。
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あーー惜しいーー
もう少しどんでん返し的な終わりかと思って読んでたらまさかのー、普通かな?
面白くないわけではないけれど、もう少し期待したい作品だった。
でも、自殺に対する考え方が少し変わった気がする。別の視点を与えられたのには良かったと思う。
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過疎化の進む町で「自殺の名所」という名目で町おこしをするために自殺にまつわる小説を書いてくれと依頼を受ける小説家のはなし
設定はおもしろいし、自殺の名所という町づくりの詳細も斬新だなぁーと思った
基本的にはおもしろいんだけど何か物足りなさがあった。。
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オチは好きな部類だけど、期待したほどの話ではなかったかな。あんまり盛り上がるところもないまま、気がついたらオチに入ってた。なんでAudibleで配信してるのかは、本編を読めば分かる。
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「わたくしは安楽市を、自殺の名所にしたいのです。」
自称町おこしコンサルタントの男はそう宣った。そして犯罪小説家の私に、そのPRの一環として、安楽市を舞台にしたミステリーを一本書いてくれ、と依頼してきた。
私はその依頼を承諾した。しかし、それは彼の計画を潰すためだ。なぜなら安楽市は、私の故郷なのだから――。
過疎化の一途を辿る地方の町を舞台に、剣呑な町おこし計画を潰そうと奮闘する男を語り部にその顛末を書いたエンタメ小説。西尾維新らしく奇矯なキャラも登場するが、派手なアクションもなく全体的には大人しめ。逆に言えば、だからこそ読みやすかった。
内容と言い、話の長さと言い、舞台と言い、登場人物の数と言い、ドラマ化しやすい話。それも民放ではなく、日本放送協会の夜ドラ枠が適しているだろう。