【感想・ネタバレ】ウェルテルタウンでやすらかにのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

すごい勢いで読み進めてしまった
自殺や安楽死といったテーマは、現実でも人を魅了しやすい分、センシティブな話題でもある。
そのため話が重くなりがちだが、この本はコミカルにまとめられているため読みやすいし、現代社会における生と死の表現の自由の問題を分かりやすく説明していてよかった。
西尾維新先生の言葉遊びや奇抜なアイディア、そして濃すぎるキャラクターたちがずっと面白かった。
主人公以外のキャラを濃くすることで、主人公の一般的な視点に共感したり、考え方の変化が伝わりやすくなっているのかなと感じた。
読後、死ぬことも生きることも強要されない、自分がどうしたいのかを自分で決めることが重要なのだと考えさせられた。
死にたいという気持ちを否定されないストーリー展開は、今死にたい人にとって心地のいい、ウェルテルタウンのような一度心を休められる本なのではないかと思った。

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2023年10月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ふーん~自殺小説家である言祝に町おこしコンサルタントの生前から自殺志願者が押し寄せるような小説を書けと依頼されたが、生まれ故郷をそんな風にされては困ると企画を潰すように乗り込んだ。確かに限界集落。市役所を改装して建てられた飛び降りスポットである33mのタワーから見つけたのは、駐輪場で反対運動をしている、中学時代の元カノ・管針だった。宿は絶品料理人・喪中が管理する民宿ピラミッド。同宿の若い女性は動画再生がすぐに100万回を超える歌姫・餓鬼堂で、24時間以内に小説家に遺書を執筆しろと迫る。後追い自殺:ウェルテル効果が期待できると、生前からのオファーを引き受けたのだ。彼女の理屈は理解不能だが、何とかしなくてはならない言祝は管針との対話から長大な遺書を認め、次を読みたくさせた。彼女の依頼で付けたタイトルが「ウェルテルタウンで安らかに」~初めて知った言葉がウェルテル効果。ゲーテの詩で若者の自殺が増えた。A.K.Aは別名。振り付け師は何だったっけ?外にも調べた言葉があったなぁ。風呂敷を広げられる限り広げておいて、最後はくるくるくると巻き集めてお仕舞いってのが、いつもの手ですね

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2024年02月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

推理小説家の「私」の元へ町おこしの依頼が舞い込む。その内容は「自殺の名所」にしたいのだと…そこは私の故郷・安楽市だった…

自殺の名所の町おこしがとんでも案で、なかなかぶっ飛んでましたが、少しは救える命もあった事だけは良かったです。

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2023年09月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「わたくしは安楽市を、自殺の名所にしたいのです。」
 自称町おこしコンサルタントの男はそう宣った。そして犯罪小説家の私に、そのPRの一環として、安楽市を舞台にしたミステリーを一本書いてくれ、と依頼してきた。
 私はその依頼を承諾した。しかし、それは彼の計画を潰すためだ。なぜなら安楽市は、私の故郷なのだから――。

 過疎化の一途を辿る地方の町を舞台に、剣呑な町おこし計画を潰そうと奮闘する男を語り部にその顛末を書いたエンタメ小説。西尾維新らしく奇矯なキャラも登場するが、派手なアクションもなく全体的には大人しめ。逆に言えば、だからこそ読みやすかった。
 内容と言い、話の長さと言い、舞台と言い、登場人物の数と言い、ドラマ化しやすい話。それも民放ではなく、日本放送協会の夜ドラ枠が適しているだろう。

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2023年07月29日

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