野村美月のレビュー一覧
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購入済み
閉店が決まった街で最後の本屋さんを舞台に、本の声を聴くことの出来る少年むすぶが本と人を繋いでいく物語。
本好きにはたまらなく悲しいシチュエーションで文庫より少しシリアスな雰囲気に胸が締め付けられます。
本を愛し本に愛された幸本店長。本達が口々に語る店長への想いに泣けました。
『ほろびた生き物たちの図鑑』に形を変えつつある本と書店の姿を重ねてしまいもの悲しくなりました。
残された希望と暖かな繋がりが芽吹いていくことを願っています。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ地味で目立たなかった洋菓子店だった店が一転。イケメンのストーリーテラーが居る店になった途端に大盛況。冴えなかったパティシエの糖花も、ストーリーテラーの語部のお陰で本来の美しさを取り戻した。
そんなストーリーテラーのいる洋菓子店を舞台としたオムニバス短編集。
糖花の事が好きでそれを拗らせた、糖花の妹の同級生・令二。イケメン優等生の表の顔とは裏腹に、中身は真っ黒。これは糖花が最も苦手とするタイプだなぁ、と。糖花は語部に片想いで、語部とも良い雰囲気かと思ってたけど、語部にはタイプじゃないから仕事以外では近づくなと言われてるし…
でも、語部の本意は両思いで。これは令二に勝ち目は無さそうです -
Posted by ブクログ
町の最後の本屋さん
その店長が不運な事故でなくなった
店は閉店することに
その前に1週間だけ本屋を開けることに
バイトの円谷水海が準備をしていると、遺言で店長に残りの本を任せると言われた男子高校生むすぶがやってきて,,,
初めて会う、しかも自分より店長との付き合いが短い彼になぜ店長は任せたのか、
イライラする水海にむすぶは言う
自分は本と会話ができると
感動させる的な本だなぁと引いて読んでたのに、泣いたー
悲しいじゃなく、優しくて
あまりに優しくて泣いた
そして東北の震災は、当事者の方々にとってまだ終わってないんだと実感する
もう11年
まだ11年
誰かの心に寄り添う
本は必要だ -
購入済み
久しぶりに
文学少女からずっと野村先生の作品を読んでいて、久しぶりに新作が出ているのを知り、ファミ通とあわせて購入。
独特の世界観があり、引き込まれながら、一気に読めました。 -
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Posted by ブクログ
4年ぶりの野村美月先生の新作!
本の声が聞こえる主人公むすぶと様々な本を巡る物語。表題作も素敵なのだがまず1話目からどうしようもなく懐かしさが込み上げてくる。この文章!この雰囲気!おかえりなさい、野村美月先生。ずっとずっと待ってましたと叫びたくなるのも無理ない。
そしてそして。むすぶ、夜長姫(本)、妻科さんの関係。めっちゃ野村美月先生だ。嫉妬深く直ぐ呪うとか口にする夜長姫も色々溜め込んじゃうタイプのツンデレ妻科さんも可愛い。女の子可愛いんですよ。お話も有名文学だけじゃなくてラノベテーマもあり、まゆまゆ先生のうふふ大戦っていうお話も必見。面白かったー!次の物語も待ってます -
購入済み
巧い!
流石としか思えない。
あとがきを読んで納得したけど、この様な作品が出来上がるのは当然の事かと。
仕事の出来るプロの力量の違いをまざまざと見せられた感じ。
秀作です。 -