Posted by ブクログ
2010年04月11日
帰省中、面白さに一気に読破。
それより何より「恋する挿話集1」より先に読んでしまいましたが(殴)
文学少女シリーズ、新シリーズです。
外伝とも言えるのでしょうが、この作品の主役は井上心葉かもしれない、
そんな気もした新しい物語。
今回の語り手は新キャラの「日坂菜乃」ちゃん。
彼女の目を通して、「...続きを読む心葉先輩」になった心葉君、彼をめぐる人々、
そして今回のキーキャラクター(あえてゲストキャラとは書くまい)が
語られます。
菜乃ちゃんは本編でのななせちゃんに近い立ち位置かもしれないです。
(誰もが「遠子先輩」と重ねそうな中、異質かもしれないですが)
本編では泥にまみれたキャラクターが多かった中、
ななせちゃんのピュアさが眩しかったですが、
今回は恋の酸いも甘いも知り尽くしてしまった彼女に変わり、
ピュアな菜乃ちゃんが「孵化」していくさまが描かれるようですね。
そして今回のモチーフ、「曽根崎心中」にまつわる物語が繰り広げられますが、
死に急ぐ輩を「生」に繋ぎとめるさまは本編第1作
「死にたがりの道化」を思い出します。
ここでやはり簡単に変わることはできなかった、でも変われなかった故に
大切な人を手に入れた「彼女」のように、
今回の「彼女」も後に大きく関わるのかもしれないですねぇ。
最後の部分で誰かさんが怖いことを言ってますが、
この子はここでの怖い言い分聞くにつけ何だかんだでいい子に
思えるので、面白い形で菜乃ちゃんの今後に絡むといいかも。
しかしながら菜乃ちゃんかわええーーー!
★10個にしたい勢いじゃい。