野村美月のレビュー一覧
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野村先生新作、やっと読めました。
出たばかりの3巻が凄く読みたくて、まだ1巻を
読んでないじゃないか!ということで
年末年始の友にしてきました。
…物凄い好みでした。キャラが凄く好みなので
楽しみにはしてましたが、ここまでとは。
前作と違い、今回は主人公・詩也が否が応でも「核」に
なるであろうお話なので、そういう意味でも楽しみ。
ヒロインの綾音先輩も、最初遠子先輩と似てるかなと
思いきや、結構本人自らが暴れる子で好みでした…(*´▽`*)
他のキャラ達も華やかなので、今後も楽しみ。
凄い好みすぎたので、まだ3巻までなのがもどかしい…
楽しみなシリーズになりました。 -
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ネタバレついに完結巻です。
ほぼ新刊を読んでいた(即ではないですが購入はしていた)
文学少女に比べのったり追いかけてしまいましたが、
今回のクライマックスも秀逸でした。
そして、1巻から書きたかったことがやっと感想に書けます。
帆夏ちゃん、おめでとう!
他の巻の感想でも散々書いてますが
彼女が是光のパートナーになってほしいは、ずっとありました。
というのも、彼女が好きだからもありますが、
是「光」と(紫)「式部」。
この「紫」って紫の上(若紫)とも言われるので、
もう1人の源氏と若紫とずっと思っていました。
ただ、逆に言えば是光は光の君でないし、帆夏ちゃんも
紫の上でないので、
源氏物語のように切ない心配はしなくていいでしょう(笑)。
そういう光の君の抱える暗部は今回の口絵の裏側の二人が
まとめて背負ってましたね。
これまで悪役丸出しだった前回の人が可愛いサブキャラに
なるくらい重い。
最終巻の表紙が「藤壺」こと藤乃さんだったのは
物凄く納得でした。
彼女含め、花達が皆成長し、幸せを感じさせるのが泣けます。
特に夕雨ちゃんは是光の初恋だったこともあり、
驚くほどの成長でしたね。
ついに訪れるヒカルとの別れは、切なくもあたたかいもので
良かったです。
挿絵がこれまで二人が出来なかった顔(あ、是光は「空蝉」で出来てた)
なのも泣けます。
もう1つの物語は、聞くと「ああ!」ですが、まだ読めて
いない作品なので、読みたいです。 -
Posted by ブクログ
ヒカルの子供をお腹に宿したという女子大生「空」は、
一人でその子供を産み育てようとしていた…。
というところからお話は始まります。
結果だけを言えばそれは、想像妊娠であったのですが…。
このお話で大事なのは、ヒカルの最愛の女性が義母で
あったことが明かされるのと、是光くんが、息子を愛せず
家を出て行ったお母さんとの間に、拒絶されながらも
自力で心に折り合いをつけることです。
母性あふれる空に接しながら、是光くんは自分が
愛されたかった幼子であったことや、実母からその愛は
受けられなかったものだったことを思い出します。
オトナな見解を言えば、是光くんのお母さんが子供を
愛せなかった背景には、恐らく不幸であった結婚生活が
横たわっていたはずで、再婚相手との子を慈しめている
ということは、家庭に恵まれたのだ、ということは
書かれていません。
愛情を注ぐ余裕もないほど、親でも壊れ3ることはあり。
だからといって子供が置き去りにされていいわけでもなく。
一行でいいから、お母さんの側からの気持も、
書いてあげて欲しかった。
育児放棄の言い訳とかじゃなく。
本当にどうしようもないケースもあるので…。
(この場合はどうしようもない、タイプだと思うのですよね。)
代わりに、妊娠話にきゃあきゃあ言ってる女子の描写を
少し削っていいから。
子供が生まれるとか、家庭破壊ってチョロくないので…。
これを読んでる主力読者の世代に、それはわかってほしい。
野村さんも分かってらっしゃるから
「避妊しなきゃいけなかった、責任は僕にある」
ってヒカルくんが悩むとかはちゃんと書いてるし
実は想像妊娠というオチで
まるで夢にほんわりと纏めているのでしょうね。
源氏物語の「空蝉」より
この話の「空」と「荻」のほうが、好きかな。
なんとなく先に希望があるから。
そもそも、空蝉と「空』の苦悩じゃ、似てても質が違うから
「空』のほうが明るいのは当然なのですけどね。 -
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ネタバレ今回のヒロインは朝顔の宮。
この小説の元ネタである源氏物語では、朝顔の斎院と呼ばれ、源氏の求愛を受けながらも拒み通し、知的な斎院として登場しています。このお話では斎賀朝衣さんですね。
私自身は、朝顔の宮って、本当はすごく激しく愛されたい、だけど叶わなかった時の自分の心の痛みや衝撃の激しさに耐えられない、脆い女性だと思っています。もしくは意地っ張りだと。それだけならきっと、それで済んでいたのでしょうに。そういう自分が外からどう見えるか、よく解って。その想像がなお、彼女を打ち据えてしまう。そういうタイプの女性だと思うのです。
このお話でもそうですね。そういうところは六条御息所や藤壺とも似てるけど。もっと硬質な何かを持ってるのが朝顔の宮。確信犯的に光源氏に身を許している藤壺とはちょっと違います。それが出来るなら彼女はもっと楽だから。
もしこのシリーズも同様の相手とヒカルくんが愛し合っていたなら、ラストの字合わせのメンバーは凄みがありましたね。私は朝顔姫のおばあさま、大好きになりましたけど。
是光くんと女の子たちの話はどうでもいいや。予想してた通りの展開で、葵さんと朝衣さんは、ちゃんと喧嘩してるほうが未来があっていいし。
この話の主役は「途上」それに尽きます。 -
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ラノベらしくない、シリアスな要素が美月たんの魅力で、ハーレムラノベであるドレ僕はお遊び作品だと思ってたら、今回は凄かったです。
隠れ設定だけで終わると思っていた、異世界である現代日本との繋がりもメーンストリームに!!
最終回まで伏せておくと思っていた、最大秘密も、メイン男性キャラに相手をつくって、ショックを和らげてのご披露。
最後の引きも強烈。このまま半年待たせるのか!!しかも普通の作家と違って、もう続きが2巻分、できあがってるんだぞ。お預けプレイにも程がある。
いつも通りのほのぼの番外編かと思ったら、まずは小さな爆弾投下から、そして、そしてまさかまさかの最後に最大の爆弾投下が!
もっとたまげたのはあとがき。
本編より面白い番外編、よくこれだけかけるなぁと思ったら、大学生の頃から、脳内で動いていたキャラなのね。
作品の登場人物が繋がって、キャラが勝手に動いて、世界を作り上げる、そしてファンタージーの世界と現代と繋がる…あ、新井素子だ!
好きなだけ番外編書いてください。月刊美月たんにここまでついて来たんですから、買います! -
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ネタバレ1巻で登場人物のキャラは掴んでいたので、すんなり物語に入れた。
地位や名声のために、嘘で塗り固め、自分を押さえている人たまにいます。わかってる人からみるとすぐボロがでるのですが、本人は必至です。辛そうで、全然楽しそうじゃない。そして得たものを維持するのに、それ以上に辛い思いをしている。そんな痛い人を見たことがある人や、そんなことをしてみた人には、この物語はよくわかるのではないでしょうか。
自分の気持ちを抑えて演技をしていたのは 凪乃だけではなく、綾音だった。あちこちにサインはちりばめられたいたが、切ないですね。最後、素直に爆発して、気持ちが吹っ切れたでしょう。
それにしても男のキャラが少なすぎ。このままハーレムラノベになったら、それはつまらないなぁ。 -
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野村先生の久々の読み切り作品。
ずっと温めておられた、というかなかなか日の目を
浴びさせてあげられなかった作品だそうですが、
良い意味で納得しました。
これは良い意味でラノベでなくていいというか
ジュブナイルです。狙った要素やあざとさも何もなく
(強いて言えば昔の少女漫画の読み切り風)
ファミ通文庫より「青い鳥文庫」などが似合いそうな
作風です。
安易に甘口にせず、余韻を残す終わり方もとても素敵です。
一見時代錯誤にも見えるアナログなお話ですが、
今の時代だからこそ、
「相手を知ろうとしないと勿体ない」と思わせてくれました。
意外とこれはデジタル化した今の時代のほうが
少なくなっている気がしますから。
あと「自分の尺度だけで計っていていてはいけない」
かな。
ヒロイン・千星ちゃんのあの姿はこっちのほうがいいと
思った方が多いかと。
意外と自分の目と他人の目にはそれくらいの違いがあるかも。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ源氏物語にはたくさんの女性が登場しますが、どんな女君に惹かれるかという読み方も、古来からずっとされてきました。
今回の女主人公は「朧月夜」。
月の宮こと月夜子さんです。
自分で好きな女君を挙げろと言われたら「夕顔」とこの「朧月夜」そして「玉鬘」を挙げるでしょう。やっぱり自分の好きなヒロインがメインの回は、読後感も好きですね。このシリーズの中では夕顔の次に好き。
紅の枝垂れ桜に例えられる紅の髪。
透き通るような艶かしい白い肌。
ヒカルとは深い仲だったらしい奔放な少女、月夜子。彼女はヒカルの愛人であったと公言して憚りません。男好きの浮気者のように言われていますが艶やかで、芯が強くて度胸があって。なかなか気持ちのよい、愛らしい女の子です。
亡きヒカルの代わりに、『約束』を代行する是光くん。先輩である月夜子の魅力には確かにくらっときていますが彼なりに筋は通しています。彼は、「後輩」として彼女を守ってあげたいと思っていますし、悪女のように言われていても本来彼女は純粋で、激しいけれど一途な女の子なのでそれを理解したうえで、穢れから守ってあげなくてはと頑張ったように思います。
凛とした、強くて華やかな心の女性を
まっすぐな激しい男性が本気でかばう。
そこにヒカルとの間のような恋はありません。
惚れたというのなら。
むしろ。
くちづける場面はありますが、是光くんは人間としての月夜子さんの潔さに惚れたのだと私は思います。
彼女は本当は、ヒカルくんの義兄の許嫁でしたが義兄から精神的な虐待を受けてきたせいで、自分を醜く、人に愛されない女の子だと思い込んでいました。
このヒカルの義兄が、どうにもならない男で、傷ついたのは確かだと思います。
ただ、現実には月夜子さんは物凄い美人さんなので
そんなに心を閉ざす必要は、本当はなくて。
ただ、病的なこころへの暴力から解放されれば、じゅうぶん幸せになる子ですし。問題は払いのけ方を知らなかったこと。まだ幼くて無垢だったことでしょうね。
この呪縛を取り除いたのがヒカルだったわけですが
この二人の恋も、私は見事だったと思うのです。
終わりがくることはわかっている恋でも業火に抱かれて燃え尽きる桜のように完全燃焼した。そんな恋だったのではないでしょうか。
いつか、幕切れを思わなくて済む本当の愛が
彼女にやってきますように。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ評価:☆5
初恋の夕雨が笑い上戸になって帰ってきたり、葵と帆夏のダブル告白と波乱の予感の9巻。
みんなが騒がしく是光に愛の告白をする中、スマートにさらりと好きだと言う朝ちゃん可愛いw
そして周りのみんなも朝ちゃんと付き合ってあげてって言うのが笑うww確かに気難しい性格だけどもw
夕雨を疑わせるような不穏なメールや、暗躍する一朱、階段から落ちるひいななど、不気味な雰囲気の作り出し方は流石。
学園で誰か一人だけ信じるなら式部を信じるとまで言う是光。
これまで是光が女の子に関わってきていたのはヒカルの約束絡みで、弱い女の子を守ってきた。
でも帆夏は違った。なら何故、帆夏のことが気になるのか・・・好きだからにきまってんでしょーが!w
ということに、ブログでの告白を見て、帆夏が閉じ込められて命に関わる状況になって、やっと気づいた是光。
もうホント、帆夏が報われて良かったなぁ・・・と(ノд;)
この瞬間を見るためにここまで読んでいたといっても過言ではないw
いつもは最後の締めはスッキリした気持ちで終わるのに、一朱が異常すぎてゾクっとしてしまったw是光逃げてー!w
そしてまさかまさかのラスト!
真の黒幕はこいつだったのか・・・驚きを隠せないw
さぁ残すところはあと一巻! -
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ネタバレ野村美月さん版の源氏物語といったシリーズの第二巻。
一巻の「葵」を読んでから今まで、こんなに間が開いてしまって
久しぶりに読みました。今回の女主人公は「夕顔」に対応する
夕雨ちゃんという女の子。
源氏物語の女君の中でも、好きなのは夕顔・朧月夜・玉鬘と
いう私には、まず楽しみにしていた一冊。
果たせるかな「葵」よりもこちらのほうがずっと好きです。
家族が離散して、学校でいじめられたことをきっかけに
引き篭もっていた少女、夕雨。
彼女は水の中を思わせる青と透明の世界を愛する
儚い女の子。
彼女は主人公の是光くんの親友、幽霊のイケメン、
ヒカルくんとは、孤独と静謐を分け合った友人でした。
彼女の世界は儚く美しいけれど、ずっとそこで生きてゆくことは出来ません。
外へ連れ出すことを、生前ヒカルくんは心に決めていたのに
同じく閉じた世界の安息を愛する彼には、それは困難でした。
ひっそりと閉じた時の中で淡い青と白に守られ咲く、幻の花。
それは美しいけれど、いずれは消えてしまう。
私はこのお話、夕雨ちゃんがヒカルくんの友達だったこと
案外大事と思っています。
どの人にも深くひとときを愛したヒカルくん。
恋でなく、安らぎでつながった二人だったからこそいいって。
是光くんが、単なる共生関係のような友情や、
箱庭的な愛でなく、本物の熱い初恋の情熱を傾けた時
初めて夕雨ちゃんの世界は、崩壊するのではなくて
外界へと繋がります。
是光くんもまた、自分の心に潜むやわらかな部分を
初めて自覚して、恋に落ちるのですが。
なんとなく美少女にふらついているのではなくて
自分の意志で恋をし、彼女を愛して、別れてゆく。
そこがいいな、と思いました。
その時目にした雨の中の光景は、本当に瑞々しくて。
安易にヒカルくんの恋人として書かれていなかったことで
二人の初恋が際立ちます。
なんて清冽で、印象的なくちづけ。
なんて切ない別れ。
ヒカルくんは今回、あまり何もしていないように見えますが
是光くんの中にも、ヒカルくんと同じように、花の美しさを
愛でるような繊細さがあることを、ただ淡々と語ることで
読者に示しています。
是光くんが、ヒカルくんに誘導されて恋するのでは
このお話は意味が無いのではないかと思うのです。
彼が語る繊細な世界を、一見がさつに見える是光くんも
恋を通して感じ取ることで、是光くんは自分で
未知の自分に知り合うことになるのです。
扉を開けて新しい世界を知ったのは、
夕雨ちゃんだけではなく是光くんもでした。
それが彼らを、より心優しい、強いひとにしてゆきます。
いわばその変化が歌われるべきメロディなら
ヒカルくんは、その伴奏者。
ヒカルくんの仕事は、だから見守ることと、
一緒に雨の音を聴くこと。
雲間から差す光を、一緒に喜んであげること。
アクティブではありませんが、彼もまた、大事な物語の
主役の一人です。
そして、この静かな世界に颯々とした清涼感を
与えているのは、帆夏ちゃんの是光くんへの
かわいい恋ですね。
彼女がいることで、このお話は、異界の物語じゃなく
身近な世界の青春小説になってる気がします。
彼女みたいな子も、必要なのですよね。うん。