佐藤勝彦のレビュー一覧
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アインシュタインの生涯にはじまり、特殊相対性理論そして一般相対性理論、最後にビッグバン理論からインフレーション理論といった宇宙論の基本を、理論の発達の歴史を交えてわかりやすく解説した本。
光速に近い世界になると、時間が遅れ、物体は縮む。時間と空間は相互に関連し、重力は時空をゆがめる。"光速度は誰が見ても一定の速度に見える"からスタートして積み上げられたシンプルで美しい理論だと筆者は相対性理論を評する。確かに有名なE=mc2の式にしろ、時空の関係式にしろ、言われている内容の凄さに比べれば極めてシンプルのように素人にも思える。それが世の理か。
それにしても、筆者も読者が一番引っかかるところだろうと言っている"等速直線直線運動をするものは、お互いに相手の時間が遅れて見える"や、"同時刻の相対性"がどうしてもしっくりこなくて、こういうものだと思うしかない自分が残念。 -
Posted by ブクログ
理系分野が苦手でも、わかりやすい本です。
研究職の厳しさや、やりがい、科学の役割などが、佐藤さんの経験から書かれています。
中学、高校のときの学びと、大学での学びの違い。
大学や大学院で何をすれば良いか。
大学で研究者になる厳しさなど、これから研究をやっていきたいと考える子供たちにきっかけを与えてくれる。
また、よかったのは、研究者になるだけが全てではないというメッセージや、応用科学と基礎科学の関係性と、基礎科学が蔑ろにされる現状を理路整然と批判したところ。
文系の人間でも、科学者たちの好奇心が、のちにどのように応用されていくのかがよくわかりました。
高名な科学者の人物像もわかるエピソードも散りばめられています。
面白い、知りたい、という気持ちを応援してくれる一冊です。 -
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ネタバレ科学者の卵よ、世界にはばたけ。
科学者を目指す者に対するストレートで真摯なアドバイス。職業案内の本はいくらでもあるけれど、自慢だったり苦悩ばかりだったり夢ばかりだったり、とバランスが取れていない本が多い。その点、この本は自分の経験、現在の状況、考えておいて欲しいことがバランスよく書かれているのでは、と思った。
やや足りない気がしたのは、女性科学者の姿か。もちろん時代を考えれば、著者の経験や視点だけで女性科学者について長々と書くことは難しかっただろうし、また危険だっただろう。それは書ける人に書いてもらえばいいのである。
戦後日本にインパクトを与えた湯川秀樹という存在の大きさがわかる。湯川秀樹というスター、またはカリスマがいたから、少年少女は科学者を目指した。今の時代、そういう存在がいるだろうか。きっとどこかにいる。もう国籍の時代じゃない、世界を見渡せば、きっと憧れの存在になれる科学者がいる。
今は新型コロナウイルスで移動やリアルの交流が制限されているが、きっと新しいコミュニケーション方法が見つかり、また科学者たちはディスカッションを始め、続け、深めるだろう。著者がかけがえのない大切な出会いとして振り返る日本や海外の科学者たちの縁のように、これからも交流は広がって深まって、新しい知見がコミュニケーションから生まれるのだ。
夢を追うだけで科学者になれないことも、書かれている。ひとつは偶然とか運。出会いに恵まれたことが道を開いたエピソードが感謝とともに紹介されている。もうひとつはお金や職。ポスドクの問題、大学と研究所と企業の違い、科研費をはじめとする資金調達、軍事研究との関係などは、子どもに語ることではないと隠してしまう人もいるかもしれない。しかし、科学者を目指そうとする人にこそ、最初から考えておいてもらわないといけない話だ。特に「お金になる学問分野」という視点があるのは意識しないといけない。不正の起こりやすさ、応用科学がもてはやされる中での基礎研究の大切さなど、お金が絡む問題は単純に解決できないから注意深くならなくては。
憧れのスター、自分が追い続ける課題、切磋琢磨する仲間たち、現実と夢のバランス、それが科学者には大事だと教えてくれる。この本を手にした少年少女の中から、きっと未来の科学者が出てくるに違いない。 -
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9人の最先端な科学者が、それぞれの専門領域から地球外生命あるやなしやを論じてくれる一冊。
「SFの世界でのお話に過ぎないと思われがちだった地球外生命は、いまや科学の最先端にある重要なテーマとなっています。」
光合成の成り立ちを延々と書いて地球外生命の話はちょっとだったり、
アミノ酸が非人為的にどうやって合成され得るかを延々と書いてみたり、
地球の極限環境の生命についてだったり、
色んな観点で、いないと思うよとか、いやいるよとか話を聞かせてくれる。
一見、地球外生命の話としては回りくどいようにも思えるけど、その実すっごく直接的に生命発生についての話になっていて、つまりすっごく面白い。
科学系ノンフィクションは、SFを読むのと同じ感じの楽しさがあるけど、これが本当にこの世界の話だっていうところが興奮ポイントですね。
事実は小説より奇なり、を、最先端科学ほどに地で行く分野もなかなかないと思います。
10年以上前に笹本祐一が、太陽系の外の惑星を望遠鏡で見つけた!っていうネタだけで一冊出していたけど、まさにそれと全く同じことがリアルタイムで起きているこの現状はエキサイティングです。
宇宙には、地球そっくりの惑星がたくさんあることがほぼ確かになってきたのです。
SF者の基礎知識、ドレイク方程式のいくつかの要素が埋まりつつあるのです。わー!
ここ3年(2012年基準)の系外惑星発見ラッシュで、
「かつては、まっとうなサイエンティストなら、『地球生物以外の宇宙生命体はない』と考える人の方が圧倒的に多かったろうが、(中略)宇宙のどこかに存在しても不思議ではない』と考える人が、むしろ多数派になりつつある。」
なんて面白い状況だと思いませんか? -
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生物学者や天文学者が集まったシンポジウムを土台にしたアンソロジー。「9の論点」とあるが、論点がはっきり9つあるんじゃなくて9人集まったから「9の論点」にしたみたい。
どちらかといえば物理学者に地球外生命肯定派が多くて、生物学者に否定派が多いらしい。しかし系外惑星が次々と発見されたり、太陽系内でも生命が存在しうる環境が見つかったりする中で、徐々に肯定的な見方が増えてきて、学問として成立するようになった。でも、まだ知的生命の存在までは簡単には考えられない。
フェルミのパラドックス:広大な宇宙には知的生命が他にもいそうなのに、誰も人類にコンタクトしてきていないのは何故か?
電波で何光年もの距離を通信するのはとんでもない大出力がいるので、電波以外の手段を使うのでは(by大石先生)
平凡原理:わたしたちは特殊な存在ではないと考える。他にも知的生命がいると考えるのが素直。
ドレイクの方程式:地球外に知的生命体がどれだけいるかを推定する。系外惑星の発見で、少しオッズが上がった。
生命の定義・・・定説はないが、、、
1.境界をもつ
2.複製をする
3.代謝をする
最初の生命はどんなものであったか?
DNA/RNAがないとたんぱく質をコードできないし、たんぱく質がないとDNA/RNAを作れないし。。。ニワトリ・卵問題
RNAワールド仮説:最初の生物は、RNAで体を作り、RNAで自身を複製したいたのではないか。
そんなことができるRNAを人工的に作る方向で研究が進む
RNAは反応性が高いので情報を保存するには不向き。ある程度高度な生命のデザインまで進化した時点で、うまいデザインを保存できるDNA生物にスイッチしたのではないか。
アミノ酸を熱すると出来るプロテノイドが、膜を作って生命にとっての境界になったとする説。そこからRNAワールドへ進む。
スタンリー・ミラーの実験。メタンやアンモニアがあれば放電で簡単にアミノ酸が生成される。化学進化。しかし、原始地球にはメタンやアンモニアがそんなに豊富には存在しなかった可能性が高いと判明。スターダスト(メタン、アンモニア、一酸化炭素、メタノール)に宇宙線があたると、アミノ酸の前駆体ができると判明。前駆体は分子量が大きくて安定してる。これが地球に降り注いで、加水分解されて酸で煮られてアミノ酸へ。
ホモキラリティ。宇宙空間で円偏光にあたって左手型が増えたのでは。
電波望遠鏡で星間物質にアミノ酸を探す研究も。糖とかの有機分子はけっこう見つかっている。
系外惑星の探し方。ドップラー法→トランジット法。人工衛星ケプラーにより2009年以降続々と見つかっている。ハビタブルゾーンにも。 -
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宇宙はビックバンで始まって今も膨張し続けている。
この本を読む前のわたし…何とも大まかな宇宙創成に関する知識だったこと!
ブラックホールに中性子星、超新星爆発くらいの言葉は知ってましたとも…
でも、でも…人間の理解ってこんなもので、本当のところ何もわかってないんじゃないの? って思ってた。
少し前、系外惑星の本を何冊か読んで、ほ~ようやく太陽系外に惑星が見つかったのか~ そんな程度か~ って思ってた。宇宙の謎なんてまだまだわからんことだらけだって…
ところが、わたしたちの宇宙が産まれて137億年、その後、ひとつの力が4つに分かれて…インフレーションが起こって…そういうことはあくまで少し科学的な想像のお話だと思っていたら、これはもうほぼ間違いのない事実だと仰る?
いや、まだダークマターもダークエネルギーも実態はわかんないんじゃ…ないの?
で、インフレーション理論の提唱者である作者が、宇宙創成はここまでわかっている! という事をたぶんわかりやすく簡単に解説してくれている本なんだと思う。
難しくないかと言えば、細かいところまでは理解できないところは多かったように思う。思うけど、読んで損はしないと思うというか、得るところが多い本だと思います。
ほ~そんなことまでわかっちゃうんだ~って感じで読めば可。
小説風プロローグがいただけないので、我慢して読み飛ばして可。
マルチバースに関しては、昔風に言えば多重宇宙っぽいけど、因果関係のない世界から異世界人が現れることはなさそうってことで少し残念。 -
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ネタバレ絵本版『眠れなくなる宇宙のはなし』
だれにでもねむれない夜があるものです。そんなときには宇宙のことを考えてみませんか・・・
いやいや、眠れない時には眠りたいのでは?という疑問はさておき、
夜になると星空が現れ、広い宇宙の存在を気づかされます。
人間は大昔から宇宙を不思議に思い、観察してきました。古代に考えられてきた宇宙の姿。コペルニクスやガリレオが地動説を唱え、科学の力で宇宙をもっと知るようになる。
宇宙の誕生、ビッグバン、最初の星の誕生から現代の宇宙の姿。
時間的にも大きさ的にも、果てしのない話。今夜あなたも宇宙のことを考えてみませんか。