佐藤勝彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
時間・空間・重力の概念を新たに構築しなおした相対性理論。宇宙についての本を読むうちに、この言葉が出てくると悲しい気持ちになってしまうので、それを克服するために読み始めた。だって、普段の生活の経験則からは全くイメージができない。
アインシュタインの思考実験をもとに、宇宙物理学研究者の佐藤勝彦氏が図解付きで分かりやすく説明してくれる。あわせて、『3か月でマスターするアインシュタイン』を視聴した私に死角などない。
本作を読んで、理論を理解するということは「理論に基づいてある状況を論理的に説明できるか」が重要だという気がした。例えば、同時刻の相対性を扱う思考実験では、「電車内の光時計の実験」の例を扱っており、この状況を社内の人と地上の人が見たとき、その見え方にどのような違いが生じるかを解説している。時間は絶対ではなく、動いているものの時間は遅れる。そして動いているかと止まっているかは、相対的に捉えるものである。そうすると、地上の人から見た電車は動いているので、電車の中にいる人の時間は遅れるし、電車の中にいる人から地上の人を見るとやはり時間が遅れているように見える。お互いの時間が遅れているのは、時間が相対的なものだからだ。では、時限爆弾を積んだ高速で進む電車はどうなるか?宇宙旅行をしてきた双子の歳の取り方は?相対性理論の倍は、動いているものと止まっているものでそれぞれ考えるが、一つの理論が様々な状況でそのような結果を生むのか、それこそ思考実験(多くの人は、先人の思考実験をなぞらえるかたちになる)を繰り返してイメージしていくことが重要だ。それが「分からない」ことを「分かる」ための第一歩かもしれない。残念ながら、その理論を示す数式などについては一生理解できない気がするが……。
本書はただ相対性理論を学ぶだけではなく、アインシュタインの生い立ちや、アインシュタイン以降の物理学の発展および現代宇宙論についても記されている。アインシュタインの歩んだ人生、彼の数々の功績と苦悩――いわば人間としてのアインシュタインに触れることができる。また、アインシュタインの固定観念の象徴である「静止宇宙モデル」に対する「膨張宇宙モデル」、量子論を着眼点に提唱された宇宙創成理論やインフレーションモデルなど、最新宇宙論の概要が本書の特別章としてまとめられている。
一人の天才によって生まれた理論が、現代の宇宙研究の基盤になっていることを改めて知ることのできる一冊だ。 -
Posted by ブクログ
いゃ〜この本は素晴らしい。この著者がインフレーション理論を発見した人であることさえ知らなかったのですが、実に分かりやすく宇宙の誕生のことを書いています。
中学生並みの頭脳しかない私にとっては、このレベルから語ってくれるのは大変ありがたい。それでいてレベルは決して低くなく宇宙が膨張している様子を克明に語ってくれる。いきなりビッグバンではなく、真空エネルギーによるインフレーションの後に、熱エネルギーによるビッグバンが起こったという説明でやっとインフレーションが必要だったことの意味を理解した。宇宙背景放射とか暗黒物質とか重力波とか訳のわからないことについての整理もできた。
宇宙について知りたい人にとってオススメの一冊です。 -
Posted by ブクログ
タイトルが気になり、知的好奇心で購入した一冊。
数式を極力使わず、言葉だけで相対性理論の大枠を易しく解説してくれる本。率直に感じたことは、相対性理論を提唱したアインシュタインの偉大さ。
それまでの物理学の常識を超越した彼の思考が、次々に解明されていなかった謎に理論を打ち立て、物理学を発展させた。従来は、"唯一絶対の答えしか存在しない"と考えられていた為に生じた矛盾に対し、"複数の答えが存在し、またそのどちらも正しい答えである"、と"絶対"ではなく"相対"を提唱した。
アインシュタインの相対性理論によって、常識に囚われない自由な発想が人を成長させること、正しさは一つではないことが証明されていると感じ、興奮した一冊。 -
Posted by ブクログ
益田ミリさんの漫画が冒頭にあってうれしい。できたら、途中にも挿入されていたらもっと嬉しい感じです。このほのぼのした雰囲気が宇宙論には似合うような気がしてきました。宇宙論をわかりやすく解説していて、8割くらい理解した気持ちになって読めました。でも、どうしても自分の世界でしか捉えられないから、9次元とか10次元の世界って、創造もつきません。それは私たちが3次元の世界に閉じ込められているからだそうです。漫画の主人公が紙という2次元に閉じ込められているようにって言われると、人間にはまだまだ、とんでもない未知なるものがあるのだろうって気になります。
来週、宇宙論講座を受けるための予習にはぴったしのいい本でした。私は壮大な冒険小説のように読んでいました(^^; -
Posted by ブクログ
「量子論」について書かれた本。議論の争点になった箇所は、そのいきさつまで書いてあったりして面白い。
「量子論」の開拓者であるボーアやファインマンですら、量子論を『完全に理解している人はいない』と語っているので、気負わずに読むことができる。
量子論の発端は、光が粒か、波かを追求することで生まれた。結論から述べると、光は波の性質を持つ粒、両方の性質を持つ考えが主流である。その過程で、電子の電子のダブルスリットからの光の不確定原理の提唱の流れは、経験則から導き出された。波の性質は私たちには観測できないことにミクロ世界の奥深さというか魅力が詰まっていると思う。
また、量子論にも主流であるコペンハーゲン解釈と多世界解釈が存在する。これらは、ドラえもんの道具のような非常にロマンあふれるものとなっている。
文系、理系問わずぜひ手に取ってほしい一冊である。
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Posted by ブクログ
相対性理論とは何だろうか。誰もが一度は聞いたことがある偉大な発見だが、その内容を知る人は多くはないのではないのだろうか。本書は、文系理系問わず、相対性理論について分かりやすく説明してくれる。数式はほとんど無く、現象を概念的に説明してくれる。
相対性理論とは、光速度が一定であることにより、時間の尺度が異なることである。
例えば、動いているものは、長さが縮んで見え、質量が重くなる。さらに、時間の進み方も遅くなる。
この現象は特殊相対性理論と一般相対性理論のときで捉え方が異なる。
特殊相対性理論の場合、モノが動くと光の距離が長くなる。しかし、光速度は一定のため、時空をゆがめることでその帳尻合わせをしている。
一般相対性理論の場合、物質同士の間には万有引力が働いており、空間が捻じ曲げられるという解釈をする。
アインシュタインは、ビッグバン理論の基となる考え方も生み出しており、それに関する説明も十分面白いものとなっている。