佐藤勝彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ番組を観て面白かったので読んだ本。「相対性理論」のことがわかりやすく説明されていて面白かった。この本を読んでアインシュタインは20代前半まで不遇だということは初めて知った。P116からのタイムトラベルの理論の話が1番面白かった。著者の佐藤勝彦先生の他の著作を読みたいと思った。この本を読んで、物理や数学に興味を持った。中学、高校の時に読んでいたら、大学で物理や数学を勉強したいと思ってしまったかもしれない本。この本を読んで以前番組で放送していて面白かった「種の起源」を「100分de名著ブックス」で読みたいと思った。人に薦めたくなる本。
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Posted by ブクログ
ネタバレ重力によって光が曲がり、時間の進みが遅くなる。およそ想像の付かない現象が宇宙で起き、それが科学的に検証されている。
筆者の言う、相対性理論の美しさ、物理学が挑んできた謎と導き出される解の美しさを、この本は見せてくれる気がする。
アインシュタインワールドのグラヴィティハウスのくだりは特に好き。
しかし光というのは不思議だと思う、波でもあり粒でもあるという性質、重さがなく、唯一相対的ではなく絶対的な速さを持つ。
遠い宇宙の話ではあるものの、私たちの日常にもこの不思議さが溢れていると思うと、読んでいて楽しくなる。
反面、エネルギーは質量に光速の二乗をかけたものに等しいという数式は、美しさを持ちながら -
Posted by ブクログ
私はホログラフィー、多宇宙信じます。
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・ホーキングは「果てがないのが、宇宙の始まりの条件なのだ!」という。ここでの果てがないとは宇宙は「特異点」として始まったのではなく、虚数の時間で始まるなら物理法則にしたがってなめらかに始まったということである。
・相対性理論に従うならば、宇宙は特異点から始まらなければならないという特異点定理を証明したが、量子重力論、つまり一般相対性理論に基づけば、反対に特異点なしで宇宙は誕生するのだという理論である。
・宇宙は有限)重要なポイントは全体としての空間の大きさではなく、さまざまな領域ないしポケット宇宙についてその多様性の幅を私たちが格段に狭めたという事 -
Posted by ブクログ
日本の宇宙論の第一人者である佐藤勝彦が、宇宙論の基礎となる相対性理論について、易しく解説した本である。
今や、一般に「アインシュタイン=相対性理論」とさえ考えられているが、著者によれば、相対性理論は確かにアインシュタインがほとんど一人でその大系を作り上げたとは言うものの、先行した特殊相対性理論の誕生はアインシュタインがいなくても1、2年も遅れることはなく、一般相対性理論についても、これに迫っていた数学者もいて数年も遅れることはなかったといい、「素直に考えれば、なるほどそうだったのかと誰もが思える」ものなのだと語る。そして、「私は、相対性理論が物理学の大系の中で、もっとも美しい理論であると信じて -
- カート
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試し読み
Posted by ブクログ
インフレーション理論を提唱し、ノーベル賞候補とも言われる日本の宇宙論の第一人者が、相対性理論、量子論、素粒子論、宇宙論についてシンプルかつ包括的に解説している。
19世紀末には、ニュートン力学など既に確立した物理法則を使えば、身近な物体の運動から天体の動きまで予言できたことから、物理学は完成した学問だと思われていた。それでも僅かに残されていた問題は、20世紀に相対性理論と量子論が解決したと考えられているが、一般相対性理論と量子論を融合する理論は未だに完成してはおらず、著者の直観では、量子論がいずれ書き換えられると言う。
また、相対性理論と量子論は、それまで自分の身近なサイズの物理法則しか知らな