長野まゆみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
10年前からお気に入りの本。
この度Bookoffで美品を購入したので、改めて読み返しました。
長野女史独特の美しい云い回しとか、美少年とか、老舗の名家にまつわる因縁深き家系図とか、大好きな要素満載の本作ですが、今回読み返して知ったのは、物語の空気に何よりも惹かれているってこと。
吹雪の中をえんえんと走り続ける夜汽車や、東北の凍てついた空気、いとしい人を求めて彷徨う魂など、どこか孤独を感じさせる雰囲気に魅了されているのかもしれません。
いま読み返してみて分かったことも多く、いろいろとすっきりする部分もありました。
長野作品で一番好きな物語です。 -
Posted by ブクログ
「特別な」事件が起こるわけじゃない。
ただ、さざ波のように透明な湖面がささやかに揺れているような、そんな感覚で物語る、小学生~中学生のマボのまいにち。
初めて飼ったインコのピッピのこと。
おしゃれのこと。
おとこのこのこと。
女子の小悪魔な妄想のこと。
おでかけのこと。
ノスタルジック昭和の回顧録。
そんな陳腐なまとめはいらない。
コドモ時代の、「トクベツな」マボの日々は過ぎていく。
”こどもだって、いろいろある。”
私にもあったはずの、コドモノクニ。
キラキラ湖面のさざ波は、色あせることなく、扉のうちがわで息づいている。
ただ、忘れているだけのこと。