長野まゆみのレビュー一覧
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●雪鹿子(ゆきかのこ)
野良猫として少年を飼う女。女を慕っている男。死んだ男の親友は女の亭主。
冬の冷たい空気と餡子の甘さ。なんてスマートな話。
●上海少年
一番面白かった!!神懸った短編だ!!大人をも喰う少女の毒がとても良かった。
素敵だった・・・・ラストもとても明るい。
上海だいすき!!だから余計よい!!ああ〜すてきすぐる!!
●満天星(まんてんせい)
ん〜・・・しかし、これは少年の友達が良かったな。
●幕間
出ました。近親相姦。
ん〜・・・ラストちょっとどうかと思う。火炎瓶。ノリは判るし時代背景も物語の中のひとつだって判る。が。
●白昼堂々
云わずと知れた・・・ww
しかしこれだ -
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長野まゆみさんの本で、一番最初に読みました。
『白薇童子』、『鬼茨』、『螢火夜話』の短編集になっています。
情景などの描写がとても綺麗な書き方をされています。どれも妖しく、ぞくぞくするような話です。
『白薇童子』では、夜叉の子・白薇童子を討ちに瑠璃若が夜叉の住む山に向かっていきます。
途中、その山裾の十夜峠に棲まう女狐にあい…。
『鬼茨』は、朱央と友だちの小凜。朱央は武家の子ども、小凜は舞々。
けれど、二人には身分のことはそれほど気にしていなかった。
ある日、朱王が大切にしている小魚を狙う黒い猫を見て、小凜が間違えて射抜いてしまう。
その猫は、奇行癖のある現少軍の息子・蜜法師が飼っていたの -
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高校のときに一度読んではいるのだけど・・・。
大学に入って、宮沢賢治の経歴から学び直し、そしてこの夏に岩手旅行に行って色々資料を見てきたからこそ以前より楽しめたのだと思う。
実際、前回読んだとき内容なんてこれっぽちも覚えていない。
やはり長野作品の少年は、どうしてあんな不幸なのだろう。
とてもきれいな顔立ちの少年がいて、子の子が歳を取るところなんて想像つかない、だからきっと夭折するだろう、というような描写があって、まるで植物だなぁーと思った。すぐかれるのが分かっているからこそ、死が近いのが分かっているからこそ、素晴らしい美しさを与えられる。しかし、その美しさもまた人並みはずれすぎていて、や -
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一言で言ってしまうと、気持ち悪くて、いかがわしい。
あまり人に薦め(られ)たくないような、逆に薦めたいような、…万人に好かれるモノでないことは確か。
地面から湧き上がるようなじっとりとした文体で、綺麗なものがたくさん…ではない。
すべてを腐らせてしまう、夏至南風。
どこかの遠い、知らない国の風景にまぎれて、ギラギラと、生に執着するような描写がたまらない。…いや、逆に執着していないのかもしれない。よみたくないのに、よんでしまうのだ。
今まで読んできた長野まゆみの小説とは少し違う気がした。根本では変わらないものがあるのだと思うが。
解説をよんで、ああ、わかったような、わからないような。そういう曖 -
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デビュー時の数作は読んだものの、無理繰りの旧字体・旧かなといい宮沢賢治志向といい、どうにも才気煥発やおい少女の若気のスノビズムが鼻についてその後自然と手に取ることはなくなってしまったのだが、最近、装丁が綺麗だったのでなんとはなしに手にとって読んでみた。 …………ら、これっておもいっきり「やおい」ぢゃねゃかよっっ。思わず真夜中に一気読みしちゃったじゃないかぁッッ。
そういえば高校の頃、同級生と彼女の作品の話をしていた時に「でも長野まゆみって、今『JUNE』そのものみたいなのばっか書いているんだよねぇ」みたいな話を聞いたことがあるが、なるほど、確かに奥付の発行日を見るに間違っていない。このあたり