長野まゆみのレビュー一覧

  • 天球儀文庫

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    四季を巡る二人の少年の瞳に映るもの。
    揺れる心と確固たる絆。

    四冊のハードカバーを纏めたものがこの文庫。
    ハードカバーの装丁はとても綺麗。

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    2009年10月04日
  • 碧空(凜一シリーズ)

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    強い瞳をした病気の少年と、華道家元の少年。
    カメラを介して写し撮る世界の表層と、写らない心。
    空に伸び上がるグラジオラス。

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    2009年10月04日
  • 上海少年

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    ●雪鹿子(ゆきかのこ)
    野良猫として少年を飼う女。女を慕っている男。死んだ男の親友は女の亭主。
    冬の冷たい空気と餡子の甘さ。なんてスマートな話。

    ●上海少年
    一番面白かった!!神懸った短編だ!!大人をも喰う少女の毒がとても良かった。
    素敵だった・・・・ラストもとても明るい。
    上海だいすき!!だから余計よい!!ああ〜すてきすぐる!!

    ●満天星(まんてんせい)
    ん〜・・・しかし、これは少年の友達が良かったな。

    ●幕間
    出ました。近親相姦。
    ん〜・・・ラストちょっとどうかと思う。火炎瓶。ノリは判るし時代背景も物語の中のひとつだって判る。が。

    ●白昼堂々
    云わずと知れた・・・ww
    しかしこれだけの短編として読んでも、なんとも味があるぅww

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    2009年10月04日
  • 若葉のころ(凜一シリーズ)

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    ああああああ!!!ラスト!!!さみしぃぃぃぃ(;ω;)
    いやーっ
    そして私てきに今までで一番、凛一と氷川の関係をやっと真剣に考え・・・・てみた・・・
    とみせかけてくれたようなお話でした。
    いつまでもその、押し寄せては引いてゆく波のような二人でいてください。
    長野様の脳内には二人の行く末がなんとなしに決まっているそうです。
    私はもちろんハッピーエンドはないと思うけど、いつまでも心で繋がっている、もしくは凛一が呪縛のように氷川を
    絡めとり続けていてほしいものです。
    いつかまたシリーズ読めますように。
    復活を切に願います。

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    2009年10月04日
  • 彼等(凜一シリーズ)

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    正午っ・・・・!!
    正午のお話はまだ長野まゆみをこのシリーズしか読んだ事のない私にとってはちょっと毛色の違う話に
    思えた。しかしそれも新たな一面発見!
    蛾・・・・蛾ですよ、蛾!!!そうきたか〜(´ω`)
    元気のない正午はさみしいけど、長野まゆみはいったい正午をどう考えてるんだろう。
    とりあえず、凛一の領域には入れてない。こんなことがあってすら。
    私的にそれもまたツボ。
    ところで氷川www元気なのかよww

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    2009年10月04日
  • 碧空(凜一シリーズ)

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    有沢・・・・
    有沢よりも離れてしまった氷川が気になる!!
    しかし、有沢にあっさりと寄り添ってしまう凛一の意外な?面が発覚。
    どきどきしますなぁ。

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    2009年10月04日
  • 行ってみたいな、童話の国

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    長野さんにしては意外な感じの描写が多々。意外というか他の作品ではあんまり見なかったというか…。
    ごまかしがなくストレートな描写があるなぁ、ってかんじです。
    軽くグロいかんじもあるので苦手な人は苦手じゃないのかなぁ…と思いました。

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    2009年10月04日
  • 雨更紗

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    閉鎖的な町での不思議な人間関係。丘沢哉は誰なのか。玲はどこへ行ったのか。雨の多い時期の湿度高め気温低めなお話。湿度は高めだけど、ひんやりした雰囲気が伝わってきます。

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    2009年10月04日
  • 雪花草子

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    長野まゆみさんの本で、一番最初に読みました。
    『白薇童子』、『鬼茨』、『螢火夜話』の短編集になっています。
    情景などの描写がとても綺麗な書き方をされています。どれも妖しく、ぞくぞくするような話です。

    『白薇童子』では、夜叉の子・白薇童子を討ちに瑠璃若が夜叉の住む山に向かっていきます。
    途中、その山裾の十夜峠に棲まう女狐にあい…。

    『鬼茨』は、朱央と友だちの小凜。朱央は武家の子ども、小凜は舞々。
    けれど、二人には身分のことはそれほど気にしていなかった。
    ある日、朱王が大切にしている小魚を狙う黒い猫を見て、小凜が間違えて射抜いてしまう。
    その猫は、奇行癖のある現少軍の息子・蜜法師が飼っていたのだった。

    『螢火夜話』は、将軍の正室が双子のお世継ぎを生んだ。
    けれど、双子であることは禍の元となるため、一方は命を失うことに。
    その緑児を殺めることを云いつかった苅安。
    だが、美しい緑児を殺めるには心がゆらぎ、小舟に乗せて川に流すことにして…。

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    2011年10月22日
  • 箪笥のなか

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    ほう、長野まゆみってこういう雰囲気の話も書くんだ。というのが第一印象。譲り受けた箪笥から現われる怪異。聞こえないものを聞こえてしまう少年期の弟、それらがすごく日本的な感覚なんです。
    此岸と彼岸、夢と現、過去と現在、それらがない交ぜとなり境界線が薄れていく。しかし登場人物たちはきちんと地に足のついた生活を送っている。どちらかに片寄るのでなく、たゆたうように境界線の辺りを漂う文章が気持ちよかったです。

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    2009年10月04日
  • 千年王子

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    自分なりに考察をしながら何度か読み返して
    やっと内容がつかめました。
    内容を読み解く作業は時間がかかりましたが
    思いのほか楽しかったです。

    登場人物がどんな気持ちで生きてきたのか考えると‥ううう。
    壮大な愛に悶えまくりました。

    長野まゆみのエロは苦手だったんだけど
    久しぶりに読んだら、好きとまで行かないけど
    わりと普通に読めるようになっていました。
    耐性ができてきたのかなー。

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    2009年10月10日
  • 箪笥のなか

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    すごく好きです。ゆっくり読まないと置いていかれるような小説。たびたび登場する「あめふらし」から『あめふらし』を手に取った。リンク具合がたまりません。

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    2018年10月20日
  • 銀河電燈譜

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    高校のときに一度読んではいるのだけど・・・。

    大学に入って、宮沢賢治の経歴から学び直し、そしてこの夏に岩手旅行に行って色々資料を見てきたからこそ以前より楽しめたのだと思う。
    実際、前回読んだとき内容なんてこれっぽちも覚えていない。

    やはり長野作品の少年は、どうしてあんな不幸なのだろう。
    とてもきれいな顔立ちの少年がいて、子の子が歳を取るところなんて想像つかない、だからきっと夭折するだろう、というような描写があって、まるで植物だなぁーと思った。すぐかれるのが分かっているからこそ、死が近いのが分かっているからこそ、素晴らしい美しさを与えられる。しかし、その美しさもまた人並みはずれすぎていて、やはり死の影をまといつかせる。

    前回に引き続き、結構深い意味で作品を捉えられたような気がする。
    どうして彼らを死なせるのか?
    彼らの不安定さとは―?

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    2009年10月04日
  • 夏至南風

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    一言で言ってしまうと、気持ち悪くて、いかがわしい。
    あまり人に薦め(られ)たくないような、逆に薦めたいような、…万人に好かれるモノでないことは確か。

    地面から湧き上がるようなじっとりとした文体で、綺麗なものがたくさん…ではない。
    すべてを腐らせてしまう、夏至南風。
    どこかの遠い、知らない国の風景にまぎれて、ギラギラと、生に執着するような描写がたまらない。…いや、逆に執着していないのかもしれない。よみたくないのに、よんでしまうのだ。
    今まで読んできた長野まゆみの小説とは少し違う気がした。根本では変わらないものがあるのだと思うが。
    解説をよんで、ああ、わかったような、わからないような。そういう曖昧さすら心地いいと思えてしまうほど。私は中毒になっているのかもしれない。
    そして吐き気を催すほどの言葉の並びに、登場人物の名前がすごく美しく転がっている。
    どんな内容であっても、私はこの人のそういう部分でのこだわりがすごく好きだったりする。

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    2009年10月04日
  • 雪花草子

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    デビュー時の数作は読んだものの、無理繰りの旧字体・旧かなといい宮沢賢治志向といい、どうにも才気煥発やおい少女の若気のスノビズムが鼻についてその後自然と手に取ることはなくなってしまったのだが、最近、装丁が綺麗だったのでなんとはなしに手にとって読んでみた。 …………ら、これっておもいっきり「やおい」ぢゃねゃかよっっ。思わず真夜中に一気読みしちゃったじゃないかぁッッ。

    そういえば高校の頃、同級生と彼女の作品の話をしていた時に「でも長野まゆみって、今『JUNE』そのものみたいなのばっか書いているんだよねぇ」みたいな話を聞いたことがあるが、なるほど、確かに奥付の発行日を見るに間違っていない。このあたりから完全「やおい作家」に転向していたのか、彼女。それにしてもここまでまごうことなきやおいを書くようになっていたとはおニィさんは思いもよらなかったよ。もっと野阿梓みたいな高踏的なやおいなのかと思ったら、ズブだもん、コレ。
    この作品は伝奇系和風中世JUNEっつうか御伽草子JUNE。頭んなかでは完全に木原敏江のキャククターになってました。ほとんど「夢の碑」のノリ。あぁ、エロい。

    各作品を軽く解説。


    「白薇童子」

    女と見まごうばかりの美貌の少年琉璃若は母をさらった仇、白薇童子を討つために雷の山獄、鬼の宮処へ辿りつく。しかしそこに待っていたのは妙によそよそしく冷たい母、朱の葛といつでも討つがよいと泰然と構える美貌の主、白薇童子。白薇童子の妖力が衰えるという冬至の夜、琉璃若はいよいよ討たんと白薇童子の寝所を襲うのだが……。

    夜叉で半陰陽、見た目水も滴る美青年で平和を愛する白薇童子というキャラクターがエグすぎますぜ。萌えキャラとしかみれない。それにしても「母子相姦」かつ「やおい」ってひと粒で二度おいしい作品なわけで。母子との相克とやおいって切っても切り離せないけれども、こうするとひとつでまとまるのかぁ、と妙に感心した。


    「鬼茨」

    申楽の一門の少年小凛と将軍家の家臣の生まれの少年朱央は身分を超えた親友である。しかし、弓遊びに誤って打ち殺してしまったネコが原因で2人は修羅の道への道連れとなる。愛猫を殺された将軍の愛息、蜜法師は新たな戯れにと彼らを蹂躙するようになる。「恨みが募りついに鬼になった時はこの退魔の小太刀で我を討て」と小凛は肌身はなさず持していたそれを朱央へと渡すが……。

    という、人として扱われない小凛がかわいそ過ぎな作品。
    それにしても蜜法師の鬼畜ぶりが理解不能。なんで彼が狂っているのかいまいちわからない。したがってなんでこんな話を作者は作ろうとしたのかわからない。てことでただの妄想作品の範疇からはでられてないっぽい。いたぶられる美少年にジーンとくればそれでオッケーってノリなんだろな。
    ともあれわたしは「蜜法師、許さん。お前らが出来ないならわしが殴り殺してやる」という気分になったぞ。完全に逝っちゃってる蜜法師のトラウマにぐぐっと入りこんでいく形に話を作り変えていけばもっと長くもっと濃い、意味のある作品になるような気がするんだけれどまぁ。
    それにしても小凛に的を持たせてウィリアム・テルバリの危険な弓遊びを興じたり、朱央の目の前で小凛を強姦したり、というのはお約束としといても、生きている昆虫や咀嚼途中の唾液まみれの菓子や菓子に見立てた犬の糞を食わせるのはきちゃないですよぅ。



    「蛍火夜話」

    暗黒とりかえばや。将軍家の正室、二蝶に生まれた双子の世継。後々の禍根を絶つ為にと一方はその場で殺されることとなる。嬰児の殺害を任された侍女の苅安はしかし、その児を殺さず密かに川に流した。将軍家の児である証とともに。それから15年後の夏、世継として育った蝉丸と二蝶、苅安の3人は、避暑に涼野という山間を訪れる。そこで美しい少女、蛍姫と出会う。彼女はまるで蝉丸を生き写したかのような、美しい容姿をしていた。苅安は帯留めの房に15年前嬰児に与えた証をみる。しかし、彼女は葦名の中将、藤の宮の姫君であるという。それぞれ秘密を含んだまま、蝉丸の苅安2人は藤の宮の館に蛍狩りへと赴く。

    って、なんじゃこりゃ――――っ。なんですか、このやおいでエロエロの話は。
    藤の宮の館は「やおエロスの館」ですか。もうなんでもありですな。蛍姫が少年なのはもちろん、藤の宮とは関係を結んでいるわ、藤の宮の正室の白萩とも通じているわ、っていうか実は白萩は男性なんだよね、というのもあったり、いやいや藤の宮は女性が愛せない人だっていうのもあったり、さらに藤の宮の妹御の蕗草と蛍姫ともエロースな関係だし、しまいには館に仕える下男風情とも蛍姫はつながっていたり、と、乱れてます。乱れ過ぎです。おねぇさん頭痛いわ。蛍姫、魔性の美少年過ぎ。
    それにしても、藤の宮が将軍家の落胤を少女として育てるにいたったのか、という根本のところがまったくわからないわけで。なんかそういったツメの甘さが「ただのヤオラーの妄想なのかな」と思わせてしまうのが勿体無い。これは「鬼茨」でも感じたことだけれども、これは尚一層。思いっきり大魚を逸しているぞ。
    それに姦計に嵌り、蛍姫ととりかえられ世継としての寵を失った瞬間に蝉丸が自殺して終わりってのは、つまらない。つまらないぞ。ひたすら不幸な蝉丸くんがただカワイソなだけだし。もっとこれは話を大きくすべきでしょう。

    今度は蝉丸が藤の宮のエロス館で女装させられ、蹂躙されまくられ、泥水のみまくって、悪の華を心に育てて、自分に成りすまして御曹司顔をしている蛍姫に最後リベンジするって流れにしなきゃだめでしょ。でもって一方で、藤の宮の権力に対する欲望とか、いつかの日のためにと蛍姫を扶育したその仔細とか、この物語のフィクサーである彼の闇の部分をしっかりでっちあげる、と。
    そうすれば最終的には引き裂かれた双子の愛憎のドロドロの果てにみな殺しってところまでいけるんじゃないか、と。これで「紫音と綺羅」のような一大やおい浪漫にはなるんじゃないか、と。って、そうならないと栗本薫のファンは納得いかないです。……ってなんだそりゃ。
    わたしだったら、藤の宮と蛍姫がぐるになって、(女装して蛍姫を演じさせられている)蝉丸を(蝉丸のフリをしている)蛍姫の妻に迎えるようにしむけさせて、その末に将軍家がぶっ潰れるほどのカタストロフを起こさせるけれどなぁ。 (……と、しばし妄想するわたし)

    それにしても蝉丸と蛍姫の簪を媒介した濃厚なくちづけのシーンにジーンと来てしまった私はダメですか、そうですか。



    と、3作を読むに、デビュー時のストーリーがあるんだかないんだかよくわからない「実はいうと特に意味なし」系雰囲気モノの世界よりは明確なストーリーを背景に感じさせるし、独り善がりっぽい旧字体・旧かなの読みにくい文章もここでは改めているし、全体でみると、彼女は以前よりも広い世界に出て小説家として成長したといえると思う。
    が、その成長が「彼女がやおい系少女小説家にすぎない」ということを世間に露呈してしまったというのはファンとしては痛し痒しなんだろうなぁ、きっと。
    彼女のファンには初期の作品を偏愛する者が多いと聞くが、こんな小説集を読むと、だろうな、と感じずにはいられない。
    「あなたがいつまでも少女でいられないのと同じように作者だっていつまでも若書きでいられないんだからそのへんは許したれよ」
    長野まゆみの初期作品のファンの人が目の前にいたら、そんなふうに肩をたたいてやろう。

    とはいえ、この時点では物語のダイナミズムがはっきり感じられるほど弾けきってはいないわけで、その点に関してはやおい作家としても小説家としてもまだまだ。今はどうなっているのかな、と気になる。ちょっと他の作品も目を通してみよう。
    それにしても、こんなモノ書いちゃ「栗本薫も森茉莉も読んだことない、知りもしない」なんて言い訳はもうできないでしょうよ。長野センセ。ヌハハハハ。



    おまけ。

    それにしても「水辺であの世でJUNE」ってこの三題噺はどうしてこうもオイラの心を惹きつけるのでしょうか。
    水辺があの世とこの世のあわいで、そこに道祖神のように美少年(美少女でも可)が佇んでいるというこの構図。密かに愛する榊原史保美の諸作はもちろん、長野まゆみも「魚たちの離宮」という傑作以来、このイメージをどっかで引きずっているところがあるし。この「雪花草子」でも収められた3作ともに死の象徴、異界の象徴のように水辺の風景が描かれているわけで、やっぱりこのイメージってなんじゃらほい、と思ってしまう。ホント理由がよくわからん。一回きちんと整理して分析するためにも自分でコレ系のやおい小説書いてみようかしらん。

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    2009年10月04日
  • 野ばら

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    長野まゆみとの出会い。
    とにかく衝撃を受けましたね。こんな日本語が生きていていいのか!これがアリなのか!と。

    それまで泉鏡花も室生犀星もまともに読まなかったわたしの目をパッチリと覚ましてくれた、強烈な文章。

    漢字と平仮名を交えた言葉づかい、一つ一つの文章が本当に綺麗。
    幻想的な物語の世界も相まって長野ワールド全開。
    いつまでも大切にしたくなるような本。

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    2009年10月04日
  • 銀河電燈譜

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    賢治と、乗り合わせた不思議な乗客たち。

    冷たくて妖艶
    過去なのか現在なのか
    様々な想いや記憶が錯乱して無数に絡み合う

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    2009年10月04日
  • 魚たちの離宮

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    大きな旧家に暮らす友人の夏宿(かおる)と
    夏宿を愛してやまない弟の弥彦。
    “退院”した夏宿を訪ねて自宅を訪れる市郎。
    夏宿はとうに死んだと言うくせに、
    夏宿が生きているように接する弥彦。
    何かが壊れそうで夏宿に触れるとことができない市郎。
    そんな市郎に時折向けられる弥彦の鋭い視線。
    日本の古い風習を交えながら盂蘭盆の4日間を綴る
    美しくて哀しいお話です。
    「夜啼く鳥は夢を見る」と似たようなイメージを受けました。
    どちらも夏の盛りに、水と匂いと闇と冷たい何かを感じさせます。

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    2009年10月07日
  • 夜啼く鳥は夢を見た

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    子供たちが沈んでいる、と云われる
    美しい沼のほとりに建つ一軒の家。
    そこで祖母と2人きりで暮らしている
    従兄の草一を、紅於と頬白鳥の兄弟が訪れる。
    沼の底へと誘う青い鳥を追って消えた
    少年たちの愛を描く水紅色の物語

    沼に魅せられ沈みたいと願う頬白鳥と
    沼を恐れる従兄弟の草一。
    そんな二人に苛立つ紅於。
    白く眩しい真夏に涼しげに誘う蓮が群生する美しい沼。
    水盤から溢れる湧水と、甘い匂いを放つ水密。
    沼の泥の柔らかさとニオイ。
    五感全てを刺激されます。
    幻想的で不思議で美しい。
    夏の夜に読むことをお勧めします。

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    2009年10月07日
  • 遊覧旅行

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    京都・神戸を舞台にした、幻想的な旅行記と
    長野ワールドおなじみの短編集。

    この本を読むと、旅行先で、気まぐれに
    ブラブラと何も考えないで歩いてみるのもいいかも?と思ってしまいます。
    どこかで不思議な出来事が待っていそうで、ワクワクします。
    そして美しい日本語の数々に溜め息。
    長野ワールド独特の言葉達が、輝いています。

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    2009年10月07日