枡野俊明のレビュー一覧
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禅僧でありながら大学教授で庭園デザイナーの著者が、
その道で得た経験や知見をもとに、
日々の暮らしを、より平静なこころで過ごすこと、
その方法や考え方を示してくれる本です。
考え方を変えて、それを実践することで、
タイトルにあるように、心配事の9割を、
無駄に案じて汲々とした日々を過ごさないですむようにしたらいかがですか、
というように、柔らかな文体と文章で仏教的・東洋的生き方を提唱しています。
ひとつの項が数ページですし、
引用される仏教用語などもわかりやすいかたちの現代語に噛み砕いてくれていますし、
論理も明快で、すらすら読めながらも沁みてくる感じの読書でした。
そして、ひとつひとつの項で示される考え方を、
自分や周囲の人に照らしてみて、ああだこうだと考えてみるのが面白かったです。
そのなかでも、正論をかざさずに相手を顔を立てた方がよい、
という項では、次のような自分なりの考えが浮かびました。
小説書いたりっていうのは独りの世界でやることだから、
作っていく世界に正論を振りかざしがちになるような気がする。
独壇場となってしまう。
でも、きっとそれは違うんじゃないかって思うんです。
創作の世界でも、相手の顔をたてるべきじゃないか。
むずかしいけど。
カフカの言う、
「世界と君との戦いにおいては、世界の側につきたまえ」
という言葉って、そういうことなんじゃないかって、
この本を読みながら「悟った」。
自分の正論でもってバシバシ斬っていく生き方って迷惑ですごく嫌われるし、
最終的にもう無理ってところに行くつくと思う。
でも、自分で書く小説の場合、それが無理ではなくて書きあげてしまえるんですよね。
ただ、それが世に出てどう評価されるかってところで、
生き方と同じく、それはもう無理、になる。
他人を意識しないような小説は受け入れられにくいんじゃないか、と。
相手をたてることもちゃんとやる小説、
そういう意識が働いている小説こそが力があるんじゃないかって、
空論めいたものを立てている。
でも、この空論めいたものは試す価値があると感じている。
と、まあ、創作について関心のあるぼくですから、
その考えにこの本のひとつの論旨が結びついたのでした。
ときどき、というか、けっこうかもしれないですが、
周囲の人に読ませたくなる本があって、
この本はそういう種類のものでした。 -
Posted by ブクログ
所作の美しさを
『上品』とか『気品がある』などと
表現していいのであれば、
それは
年を重ねるほど、内側から滲み出てくる輝きの様なものではないか?
と、私は感じている。
と、言うのは、
おそらく先日偶然バスで隣り合わせた御夫人の『所作』が、
見惚れてしまうほど美しく、可憐であったのを思い出しているからなんだろうなぁ~
不快にならない程の距離は保ちつつ、気遣いや時折ユーモアも交えて会話される。
(どうやら『愛語』というらしい。)
そこには見知らぬ人との気詰まりな時間、など微塵もなく、
ほんの一時ではあったが、心地よい時間を過ごす事が出来た。
(あ~、年をとったら私もあんな風に…。)
と、本を手にしつつぽやぁ~ん、と夢想しているだけでは
この本が単なるノウハウ本としての道を辿っておしまい、になってしまいかねないし、
所作の美しい人には絶対なれっこない。
学んだ事をなかなか実践しない私の為に
枡野さんが
お手本となる人を紹介してくれたのだろうか?
なんてね♪(^^; -
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ネタバレ縁を結ぶ・深めるとは相手の人生にどこまでかかわるか
気の合わない人とは結ばなくていい
例え数人でも共有できる人が居れば安心感をえられる
縁とは追いかけるものではなく、招き入れるもの
って言葉が印象に残りました
ネットの中に何百人のアドレスがあったとしても
間口を広げれば奥行きは狭くなる
見極めずに大切な人と縁を結ぶ
頑張っても自然に離れる事もある
それが「運」の流れる所。私達はその流れに
逆らう事はできない
運って思うようにはいかないけど
縁って逢っていなくても、気持ちで繋がれる気がしました
離れてる幼馴染がよく話す「自分と関わりのあった人が
幸せでありますように」そういう気持ちを思いだした -
Posted by ブクログ
仏教とは「エントロピー」を増大させない行動指針であり、そのためのスローガンを例示解説したものが本書である。
この本で取り上げられている言葉に多くの人が共感するのは、その人達のほとんどがその言葉とは逆をしていると言うことだ。心の奥底では違和感を感じつつも自動思考でやってしまっていることが多いと思われる。
これは本能に根ざしたものが多そうだ。しかし、哺乳類特にヒトは集団で繁栄したのだから他者との競争より協力を強化することが、より良く生きることと同義である。しかし、我々の判断の多くはそれに沿ってはいない。
そういう意味ではより良く生きるための行動指針として、世界にも誇れる。 -
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あるがままを尊ぼうという思想が現代社会の生き方とは相いれない。しかし、本来人間とはそういう生き物なのではないかということを、長い時を経て洗練されてきたであろう教えが教えてくれている。
巻頭に著者がデザインした庭園の写真がカラーで収められているのが、安らかな気持ちにさせてくれる。見開きで右側に一言ずつまとめてあるのも読みやすい。
何度か読み直したいと思う。
・生まれて死ぬ。ただ、それだけ。
・身の丈で生きる。
・やりたいことを一生懸命にやっていけばよい。
・得意なことをがんばればよい。
・自分がいる場所で本分を出し切る。
・評価は他人が決めること。結果はついてこなくてもいい。 -
Posted by ブクログ
・あらゆる所作に心理が表れる
・当たり前のことを当たり前に丁寧に行う
・すぐに動いてひとつきちんとやってみる
・全ての物事には原因があって、縁が訪れて因縁が結ばれ物事が生じる
・運やツキではなく、準備をしているか。
よい行いを積み重ね、所作を整えているか。
・自因自果、今ある結果は全て自分が作りだしたもの
・縁はいつくるかわからない。だから常に正しい所作で良い縁を迎える準備
・おじぎ、あいさつ、ことば、あいづち、もてなしの心、笑顔
・なんでも両手を使って行う
・食事を丁寧に丹念に
・輝ける場所はどこなにあるのではなく、自分が輝く
・利他、他人のために何かをすること -
Posted by ブクログ
人生の答えとは?
→それぞれの人たちにそれぞれの答えがあり、さらに人生を歩く中でどんどん移り変わっていくもの
人からの評価ばかり気にするのではなく、自分自身を磨くために仕事と向き合う
自分がやってみたいと思うことに対して一歩ずつ階段を上がる努力をする
自分がどんな道を歩みたいかは自分で決めればいいだけ
そして行動を起こす時には覚悟をもって臨む
今置かれている状況をしっかり見つめ、今の自分にできることやるべきことを考える
苦しみの大小は自分で決めている
人生は同じことの繰り返しのように見えて、実はまったく違うもの
死を考えることはどう生きるかを考え続けることでもある
今を生きることは先送りしないで生きるということ -
Posted by ブクログ
前作に続き、子どもの頃の一度は教えられた当たり前の教えに溢れています。
当たり前のことを為すことがいかに難しいかを改めて痛感すると同時に、ボロボロの自分の所作を少しでも整えたいと切に思います。
本書のテーマである「智慧」。
「真理を明らかにして悟りを開く働き」のこと。
そして、所作を重ねることでしか「智慧」は身につかない、と教えてくれます。
前作を通して、一貫した教え。
それは、前作で記された以下の言葉に尽きると思います。
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「これって美しい?」と自問してみる。
理屈なんかいりません。
問いかけの返答に「No」が出たら、「しない」と決めたらいいのです。
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美しき生きたい。
そのために、自らをチェックするツールとして活用させて頂き、なんとか人として美しくなれるよう精進させて頂きます。