飛鳥井千砂のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
環境も住む場所も異なる3人の女性のお話し。
ワンオペ育児をしつつ、
過去に派遣切りを経験した亜希。
夫とふたりで暮らし、
仕事に奮闘する中でマタハラを訴えかけられている茗子。
この2人はある一人の女性のブログを読んでいて
ある投稿からその人物に会いに行こうとする。
前半部分は両者ともに気持ちがとてもよくわかる
重ためなお話で、
育児をしていると思わぬ場面で休まなければ
ならなくなることがあるのもわかるし、
でもその休んだ分の仕事は誰がやるのか
という誰かが負担になることもとても分かる…
そして『子育てしている人は』『妊娠している人は』
などとその人のこと、本当は何も知らないのに
一括りに考えたり思うことがあるというのも
事実…。でも良くないよなと、この作品を読んで
改めて気をつけようと思った。
女性同士のお話は共感できる部分も多いので
この作品もとても読みやすかったし、面白かった!
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Posted by ブクログ
留学生を迎える夫婦、添乗員、書店員、グランドスタッフ、空港内のディスプレイ業者、ある事件の影響で飛行機や空港に忌避感のある女性。
それぞれの人生のドラマとしても、お仕事小説としても面白かったです。
連作短編集で、登場人物が少しずつつながっていくのが楽しくて嬉しい。
特に良かったのは
*「夜の小人」
空港のディスプレイを作り上げる男性が主人公。
『誰がいつやったかわからないうちに、みんなが喜ぶものを作り上げておく』
というフレーズにグッときたし、ラストの一行まで素敵で心を奪われました。
*「扉ノムコウ」
派遣の海外ツアーコンダクターとして働く女性の物語。添乗員視点から見るツアー客やお仕事の裏側がおもしろい。素敵な展開、爽快なラストが良かった。
表題作は、NY同時多発テロについての描写があり、他作品と違って重く苦しかった。突然理不尽に人生を狂わされた人が、辛い記憶を忘れることはなかなか難しい。だけど、どんなにゆっくりでもいつか癒されたと思える日が来るといい。
ラストに胸のつかえがおりて良かった。
全体的に爽やかで温もりのある読後感。
この夏、読むのにピッタリな1冊! -
Posted by ブクログ
空港を行き交う人と人生を描いた6つの物語。
添乗員や空港書店員、グランドスタッフ、ディスレイ制作の人など、4つの物語は空港に関わる仕事をする人々の物語。
CAやパイロットのように目立つ仕事ではないけれど、
それぞれ自分の仕事を一生懸命頑張り、ときに壁にぶつかったり、落ち込むことがあっても、
空港での出会いを通して、また前を向いて進んでいく。
ありふれたことかもしれないけれど、
どの章も読後は爽やかで、何かを一生懸命頑張る人の話は自分も明るい気持ちになれてとても好き。
最終章の、本のタイトルでもある「This is the Airport」
同時多発テロや震災などの話も出てきて、
読むのは少し苦しくなる部分もあったけど、
主人公の女性の20年以上の物語は、読み応えがあった。
災害や事件は実際に被害にあった人でなくても、
心に傷を負った人もいたし、
その出来事で人生が大きく変わってしまった人もいるんだろうな…と考えさせられた。
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Posted by ブクログ
主人公は3人の女性。ワンオペ育児中の女性、マタニティハラスメントを訴えられ絶望している子供のいない女性、そして二児のシングルマザー。この3人はあるブログで繋がっているのだ。
この三人はそれぞれ匿名でブログ上で交流していたが、偶然出雲で出会うことになる。
3名のうちの1人はブログでいつも管理人の意見を否定するようなコメントを書いており、周りからも嫌われていた人物。そして1人は子供が幼くてこのブログの管理人に救いを求めていた人物。そしてもう1人はそのブログを書いている管理人。
ネット上での人格と、リアルで会った時のギャップに戸惑いつつも、やがて本音で語り合うようになる…。
話は変わるが、僕のパソコン生活は、ニフティのフォーラムへ参加するところから始まり、その後に個人ホームページやブログ掲示板でのやり取りを顔も知らない人たちと頻繁にしていた。今はfacebookで本名をさらしているが、当時はハンドルネーム(HN)でのやり取りが当たり前で、かなり密接にメッセージのやり取りをしていた人たちでもネット上のHNだけで本名とか仕事とか全く知らない人もいた。今にして思えば男性⇄女性ということもあったかもしれない。
とある掲示板で交流する方々のオフ会というのにも、一度だけ出席したことがあるが、『まんぼうさん』という方が小柄だったり、『ぶたまん』という方がすごく綺麗な女性だったりするので、何とも不思議な世界だったなあ。
SNSに依存する人の多い時代。ひとつ間違うと闇落ちしてしまうから、あまりいい印象を持たない人も多いに違いない。『見つけたいのは、光。』というタイトルの通り、この小説の3人の女性は暗闇の中から、光を見つけて歩み出す…そこが救いでした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ短編集だけど、1話1話に読み応えがあってとても面白かったです!
空港にはさまざまな人がいる。
幸せな気持ちへ旅に向かう人も、
悲しい気持ちでどこかへ帰る人も。
そんな当たり前のことに気付かされました。
そして旅立つ人だけではなく、そこで働く人たちのお話もあるのが面白かったです。
グランドスタッフや、航空署で働く人、はたまた空港内のディスプレイ製作者や書店員まで
さまざまな職種に光が当たっていて新鮮でした。
中でもやはり書店員の矢崎さんのお話が興味深かったです。普通の書店に比べて、空港の書店に来る人はもう2度とその書店に来ることは無いかもしれない。そんな中で本を紹介する緊張感だったり、空港という場所だからこその棚作りになやむ姿など読んでいてなるほどなぁ…と思ってしまいました。
そして連作ということでさっき出てきた人が…!というシーンが度々あって楽しく読むことができました! -
匿名
購入済みブログを通じて繋がってゆく女性達。人との繋がり方についてとことん追求している。人の言葉を聞き、自分の言葉を相手に伝える。すごく誠実な言葉のやり取り。簡単なようだけど、嘘のない本当の気持ちを伝えるって難しいです。まずは相手の言葉をちゃんと受け止めてみたいと思いました。