飛鳥井千砂のレビュー一覧
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"一緒にいるときは幸せな時間が過ごせても、日常に戻ると振り出しになる。"
"女の子はよくわからない。怖かったり、かわいかったり。脆かったり、逞しかったり。"
"本当に強い人ってのは、個性って言うか、自分の芯がちゃんとあって。それで、さらにそこに色んな新しいものを取り入れていける人かもしれないですね"
◆感想
人によって、様々な感情・見方があるんだなぁと感じました。
一方的な見方ではなく、色々な角度から物事を考えられるようになりたいなとも。
自分らしさって何だろうとふと考えてしまいました。。
お話は本当に面白いので、お勧めです!
女心は難しい。。 -
Posted by ブクログ
ショッピングモールが舞台の小説。身近な施設で私自身大好きで頻繁に利用しているが、取り上げられた小説に出会うことが少なく、新鮮な気分で読んだ。
ショッピングモールで働く人々とその周辺人物で構成された、20代の恋愛を描いた連作短編集。何冊かに1冊は日常を描いた小説が読みたくなる。ドンピシャの世代ではないけれど遠い昔の記憶というほどでもなく、読んでいて心地良かった。聞いているようで聞いていない夫の話は頷きながら読み、最後の「ワイルドフラワー」で妻側もちゃんと話を聞けていないことに気づくシーンで同じくハッとした。読み進むうちに小山さんが少しずつ好きになっていった。
勝手に最近出た小説かと思っていたら、センター問い合わせという表現に違和感を感じ、およそ10年前の作品と知る。もうメールという言葉が懐かしいなんて。 -
Posted by ブクログ
舞台は地方都市の近く、チョコレート工場からの匂いが漂う中途半端な田舎町。
そんな町や無神経な家族に嫌気が差していた主人公の遼は、大学から都会に出ていたが、仕事の都合により臨時で故郷に帰ることになる。
そして、色々な人、様々な出来事を通して、故郷への気持ちが変わっていくというお話。
「地方都市の近くの町」のなんとも言えない中途半端さの描写が上手い!
車社会、すぐ噂が広まる、地元に残った人の地元志向の強さ、外からは見えないヒエラルキー、外に出てる人の格好のイマイチさ……とかとか。
都会に比べてなんか情けなさを感じるやつね。
人物も、「そういう人居るよね」ってなるリアルな描写でした。
沙知さんがとっても好き。素敵。
あと、若槻さんも素敵。ああいう風に年を重ねたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ・『はるがいったら』が面白かったので、同じ作家の本ということで読んでみた。
・本書も面白く、読みだしたら止まらなくなり2日くらいで一気に読んでしまった。
・今回は男女2人ずつ、4人のキャラクターでどれも非常に魅力的で、全員に入り込めた。
・特に女性2人については対照的で、お互いの視点で話が語りがなされるときも、自分が「当たり前」に思っていることと、相手が「当たり前」に思っていることのすれ違いの会話が非常に面白かった。
・自分的には完全に考えて気には「紗雪」派なので、何にせよ「それが普通でしょ」で行動する朋美はただのアホな女(言葉悪、1)としか思えなかったが、最後の方で覚醒していくのはかっこよかった。
・だが、やはり普段の会話や行動は紗雪が断然にかっこいい。これほど芯があり、言いたいことをすぱっという人には憧れる。
・また、今回話のエピソードの1つとして差し込まれていた貴人の仕事(先輩の八木の成果で仕事を取れる話)も非常に心温まる話で良かった。あまりこういった仕事に焦点を当てたエピソードは小説として扱われることは少ないような気がして、大変面白く読めた。普通に仕事をこなしている社会人であれば、身につまされることがあり、自分のことに引き寄せて感動できるのでは無いかと思う(2)。
・作者の得意技なのか、最後に近い箇所で、自らの嫌らしさに自覚する山場のくだりが今回もあり、非常にドキっとさせられる(4)。
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1.
> こだわってるわけじゃ……。だって、普通じゃない?クリスマスにデートは」 あの後輩たちみたいに、彼氏じゃない人におごってもらったりプレゼントをもらったりなんて図々しいことは思っていない。でも、彼氏とだったらデートやディナーぐらいは普通するはずだ。こだわっているわけでも、贅沢をいっているわけでもないと思う。
> 私には「彼氏」がいる。この子たちより、勝っている。
2.
> いいの、いいの。元々、換えるときは八木君にお願いするつもりだったから。こんなこと言うの何だけどさぁ。こういう商品って、正直、会社によって品質に大きな違いがあるわけじゃないでしょ?」「まぁ、それは」「だったら、感じのいい営業さんが来てくれるところと契約したいからさ。あちらさんとは、それなりに長い付き合いだったけど、しょっちゅうご機嫌伺いに来てくれてたのに、僕が辞めるって知った途端に、顔見にも来ないもんね。会社には来てるのにさ。後任の奴にだけ挨拶して、それで帰っちゃうの」 越川さんは笑っていたが、俺は反応に困ってしまった。「だから、まだ僕に権限があるうちに、お宅と契約させてもらおうと思ってね。八木君は、本当に何度も足運んでくれて、忙しくて僕があんまり相手できなくても、嫌な顔もしなかった。本当に感じのいい人だよね。夏川君だっけ? 君もこんな遅い時間に、自分から来るって言ってくれて、ありがとうね。ああ、でも八木君、年内はもうう出勤しないんだね。最後に挨拶もできなかったなぁ
3.
>はそもそも、人と人との関係なんて、そういうものだと思っている。「付き合いましょう」なんて宣言し合ってから関係を築きはじめるなんて妙だ。関係性なんてものは、気が付いたらできあがっているものなんじゃないだろうか。
4.
>確かに、ある。治樹と結婚することを伝えたときだ。治樹のことが好きだから、驚いて動揺して、でも必死に取り繕って「結婚パーティーが楽しみ」と言った朋美に向かって、私は朋美の心の動きを全部悟った上で、「ありがとう。朋美が私たちの結婚を祝福してくれて、嬉しい」と言って笑った。思いきりきり意地悪な顔で。確かに私はあのとき、はっきりと朋美に対して悪意があった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ久しぶりにページを捲るのが止まらないような面白い小説を読んだ気がする。
なにかにつけて完璧主義で容姿端麗だけど結婚が決まっている幼馴染と不倫を続けている姉と、やれば何でもそこそこ出来るけど「まぁそんなもん」が口癖で何かに熱中したことが無くやりたいことも見つからない受験生の弟を中心に、老犬ハルとともにそれぞれの壁に悩みながらぶつかっていく物語、といえるだろうか。
語り方として一人称を姉と弟と交互に切り替わっていく形で、これが非常に面白く、片方の視点の認識や印象と、もう片方の認識や印象とのズレをスリリングに読み進めることができた。
また、それぞれの人間性をエピソードを交えて協調する部分が非常に面白く読めた。
例えば、姉の方は、小学生時代のシーンで、容姿端麗であることをその頃から自覚しており、他の女子に対して優越感を感じてしまう描写がドキっとした。
> どうして振り返ってしまったのだろう。あの日、恭司の背中で。 振り返って、真ん中の彼女と目が合った。私は笑ってしまったのだ。「笑った」じゃなく、「嘲笑った」のだ。