飛鳥井千砂のレビュー一覧
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久しぶりに好きな時間軸が当たりました涙
中々こういう風に、最初関係なさそうな人物が度々出てきて、最後に繋がる。っていう本と出会うのはないので、嬉しかったです。
こういう本は、読み返すと更に面白さが増すので本当に大好きです。
scene3とscene5はすごく身にしみました。
なんとなく学校行きたくなくて、学校休んでずっと本を読んで過ごしていました。
去年は人間関係から逃げて皆勤取れたんだ。とか、皆勤なんて寂しい人間が取るものだ。とか、自分で自分を傷つけてました。
休んだところで、結局逃げてるには変わりないのに、踏ん切りがつかなくて…。ていう感じですが、scene3のラストで、ちょっと元気がで -
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ネタバレこの作者にこんなに惹かれるのは何故だろうと思ったら、彼女が同世代だからのようだ。
現代を生きるアラサーの心情が痛いほど上手に描かれている。
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結婚に強い憧れを抱く女、朋美。結婚に理想を追求する男、貴人。結婚に縛られたくない女、紗雪。結婚という形を選んだ男、治樹。朋美は、親友の紗雪が幼なじみの治樹と突然結婚を決めたことにショックを受ける。心から祝えない朋美だったが、ふたりの結婚パーティーで出会った貴人に次第に惹かれていく。しかし、紗雪と治樹の結婚には隠された秘密があった……。アシンメトリー(非対称)なアラサー男女4人を巡る、切ない偏愛ラプソディ。 -
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離れて暮らす姉弟と、寝たきりの愛犬ハル。完璧主義の園が続ける恋愛と、冷めた性格の行の進路の悩み。どうにもならない現実と向き合って、いろんなことを考えていく。タッチがどこか軽いからかな、読みやすかったし、好きだと思いました。
2017/08/23再読
最初に読んだときはあまりピンとこなかった、園と恭ちゃんの温度感。今なら鮮明にわかると思うのは、それだけ何かを経験したということなのか。ハルを主軸にしながら、家族とその周りの人々に起こる様々な出来事。誰に何が起きるのかなんてその時になってみないとわからない。何かが起きて初めて、人は自分の周りにいる人が自分にとってどんな存在なのかを知るんだと改めて思 -
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ネタバレ一話目であまりにも知識レベルが自分と違う人の話が出てきたので、どうだろう〜…と思いながら読み進め。
ツアー添乗員10周年目で自分の進退に迷う早織さんの話が一番好き。ロンドンツアーのメンバーが揃った時、私もうるうるしてしまった。その話を読んだ日は幸せな気分で眠れた。
小人になりたかったディスプレイ会社の人の話も好きだな。相容れないと思っていた石丸さんといい仕事ができて良かった。でもドレスは相談してからの購入の方がいい。
ラストかなり重い話での締めくくり。トラウマって言葉が軽くなってしまったけど、本来のトラウマってこういうレベルだよなあ。
そんなしんどい過去を抱えながら、周りを助けていく登場人 -
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ネタバレ空港を舞台に、6つのストーリー。
表紙のイラストに誘われて、ふわっと読める。
空港ーいろんな人が集まる場所、というイメージ通り、それぞれのストーリーが紡がれています。
この本では6話のうちで4話が、そんな空港をそこを職場(の一部)とする人たちが主人公になっていて。
海外旅行添乗員、グランドスタッフ、空港の書店員、ディスプレイ業者のリーダー。
きっと、そこで働く人たちの多くは、「人」とても興味があるんだろうなーという感じがして、
そして、そこで働く人じゃなくても、空港は、他者に思いをはせる場所でもあるのかもしれないなーと。
人をそんな姿勢にさせる場所。
各短編では、パートナーとの -
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ネタバレ空港に行き交う人、仕事で関わる人の六つの物語からなる短編集です。
第一話は、初めて空港に来た家族が、ホームステイする留学生を迎え入れ、過ごすなかでの気持ちの揺れが描かれていました。次にツアーコンダクター、空港内の書店員、グランドスタッフ、ディスプレイを施す人の物語が順に語られていきました。これらの五つの物語は、空港から飛行機が飛び立つように、前向きに明るい未来がうかがえる内容でした。
最後の「This is the Airport」だけが震災、テロ、コロナ禍を扱った物語で、一人の女性の人生を中心として描かれていました。震災やテロを経験したときの恐怖や絶望、その後の人生の変化に思いを寄