飛鳥井千砂のレビュー一覧

  • 海を見に行こう

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    海辺の町で生きていたり、そこを故郷にする男女の短編集。
    個人的には、海なし県育ちだから、何かあって海が見たくなって、見に行くことができる、その環境がすごくうらやましい(笑)
    ほっこりしたり苦しかったり、優しかったり切なかったり。
    いろんな感情を最後にくれて、そして彼らのその後は続いていくんだろうと思わせる終わり方がとても好き。
    表題作の「海を見に行こう」が一番、自分の中にすとんと落ちた感じがした。
    癒されるというと語弊があるかもしれないけど、どこかほっとするような、やさしくなれるような作品でした。

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    2013年07月02日
  • 君は素知らぬ顔で

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    ネタバレ

    「ゆうちゃん」が最初に出てきたときはなんじゃこりゃ?と思っていたが、最後につながっていくのね。
    彼女の成長と同じように多くの人が成長していったり自分の人生を見つめなおしたりしていく話。
    どうしたって誰かは誰かの人生に影響を与えずに生きてはいかれないということを感じた。
    逃げちゃ駄目だ。

    ずっと「ゆうちゃん」は私には前田敦子の顔だった。何でだろ?

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    2013年06月25日
  • サムシングブルー

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    私は男性で、しかも青春も遠い過去になってしまったのに、何故か惹かれる飛鳥井作品。
    この表紙は恥ずかしいのでブックカバーをつけて通勤電車で読みましたが、毎日少しだけ前向きな気持ちになれました。
    澤田さん、格好いい!

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    2013年05月24日
  • 君は素知らぬ顔で

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    久しぶりに好きな時間軸が当たりました涙
    中々こういう風に、最初関係なさそうな人物が度々出てきて、最後に繋がる。っていう本と出会うのはないので、嬉しかったです。
    こういう本は、読み返すと更に面白さが増すので本当に大好きです。

    scene3とscene5はすごく身にしみました。
    なんとなく学校行きたくなくて、学校休んでずっと本を読んで過ごしていました。
    去年は人間関係から逃げて皆勤取れたんだ。とか、皆勤なんて寂しい人間が取るものだ。とか、自分で自分を傷つけてました。
    休んだところで、結局逃げてるには変わりないのに、踏ん切りがつかなくて…。ていう感じですが、scene3のラストで、ちょっと元気がで

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    2013年05月14日
  • 君は素知らぬ顔で

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    ネタバレ

    飛鳥井さんの短編集だけど、話が実は繋がってるってのがすごく好きで、ただの短編集と違って続きがあるから他の人物の動きとかが分かってすごく楽しい。
    今回もそんな感じで色んな人が子役だった女の子が女優になって成長していく中、その子に色んな人が色んな影響を受け、最後はその女優さんの旦那さんの話で、最後に色々繋がってくるのが楽しかったです。

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    2013年06月10日
  • 君は素知らぬ顔で

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    ネタバレ

    飛鳥井千砂さんの連作小説はとても素晴らしいと思う。
    一つのつながりからいろいろ人の視点が見える。
    その見え方が自分の中にスーっと入ってくるのがすごい好きです。

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    2013年04月19日
  • サムシングブルー

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    彼氏と別れた翌日に元親友・元彼の結婚式の招待状が届く…というところからスタートする。

    所々高校時代の回想が入るけど、それと現在のギャップが切ない。
    終盤、共通の友人から元彼の想いを聞くところが1番好きなシーンかも。

    結婚・出産が身近になってきたから余計かな?

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    2013年03月02日
  • サムシングブルー

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    中谷くんの名台詞
    「十年だよ? 俺がまだ歩いていない十年を、マキさんは歩いてるんだよ。後ろからくる人間が、小さい、大したことないなんて言ったら、失礼だと思うな」

    4年前に読んだらボロボロ泣いただろうなーてストーリーと梨香の心情。

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    2013年02月24日
  • アシンメトリー

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    ネタバレ

    この作者にこんなに惹かれるのは何故だろうと思ったら、彼女が同世代だからのようだ。
    現代を生きるアラサーの心情が痛いほど上手に描かれている。
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    結婚に強い憧れを抱く女、朋美。結婚に理想を追求する男、貴人。結婚に縛られたくない女、紗雪。結婚という形を選んだ男、治樹。朋美は、親友の紗雪が幼なじみの治樹と突然結婚を決めたことにショックを受ける。心から祝えない朋美だったが、ふたりの結婚パーティーで出会った貴人に次第に惹かれていく。しかし、紗雪と治樹の結婚には隠された秘密があった……。アシンメトリー(非対称)なアラサー男女4人を巡る、切ない偏愛ラプソディ。

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    2015年06月03日
  • はるがいったら

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    離れて暮らす姉弟と、寝たきりの愛犬ハル。完璧主義の園が続ける恋愛と、冷めた性格の行の進路の悩み。どうにもならない現実と向き合って、いろんなことを考えていく。タッチがどこか軽いからかな、読みやすかったし、好きだと思いました。

    2017/08/23再読
    最初に読んだときはあまりピンとこなかった、園と恭ちゃんの温度感。今なら鮮明にわかると思うのは、それだけ何かを経験したということなのか。ハルを主軸にしながら、家族とその周りの人々に起こる様々な出来事。誰に何が起きるのかなんてその時になってみないとわからない。何かが起きて初めて、人は自分の周りにいる人が自分にとってどんな存在なのかを知るんだと改めて思

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    2017年08月23日
  • This is the Airport

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    ネタバレ

    6編からなる短編小説。ゆるくつながる感じ

    最後のタイトルと同じ「This is the Airport」が一番良かった。

    3.11のテロで飛行機に乗れなくなった瑠美。そのために大好きな夫裕也と別れることになる。辛い展開だった。

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    2025年10月26日
  • 女の子は、明日も。

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    4人の高校の同級生たちが30代になって再会するところから巡る物語。
    つくづく女性とは色んな悩みにつきないし、自分が持ってないものを欲しがるものなんだなぁという感想。
    20代半ばの自分としては5年後、10年後読み返すと更にリアリティがありそう。
    30代の女性におすすめしたい本です。

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    2025年09月25日
  • アシンメトリー

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    ネタバレ

    アセクシャルを隠れ蓑に、自分が好きな男性(ゲイ)と結婚しようとする彼女は受け入れがたい。ファッション○○として、アセクシャルをいいように使っていて、本当にそれで悩む人たちを軽視しているように感じる

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    2025年09月30日
  • はるがいったら

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    両親が離婚しそれぞれの元で離れて暮らす姉弟と、弟が面倒を見てた老犬「ハル」を中心とした話。

    肺炎での病気や、ストーカー的被害などはあるけど大きな起伏はなく老後を看取る感じに進んでいくお話。
    姉弟が一緒に看取って上げれてよかった。
    読みやすかったです。

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    2025年09月07日
  • This is the Airport

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    自分の中で重めの作品が続いていたのでインターバルとして読んだ。
    空港にまつわる物語が短編で収めされていて、少々こじつけでは?というようなものもあったが、空港には従業員もお客も実にいろいろな人がいろいろな事情を抱えてそこにいるのだなというのは伝わった。
    特にこのお話が好きというのもなかったが、これはちょっと、、、とというのもなく、サクサク読めました。

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    2025年09月07日
  • 女の子は、明日も。

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    ネタバレ

    4人の女性をメインに、30代女性が悩んでいそうなテーマを選んである。
    お互いが妬みあって嫌な話になるのかと思いきや
    それぞれがとてもいい人で、読んでいて気持ちいい。
    あと、旦那さんがどの人もとってもいい人に見えて
    うらやましくなりました。
    読み終えた後も、気持ちよくいられます。

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    2025年09月06日
  • This is the Airport

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    ネタバレ

    一話目であまりにも知識レベルが自分と違う人の話が出てきたので、どうだろう〜…と思いながら読み進め。
    ツアー添乗員10周年目で自分の進退に迷う早織さんの話が一番好き。ロンドンツアーのメンバーが揃った時、私もうるうるしてしまった。その話を読んだ日は幸せな気分で眠れた。

    小人になりたかったディスプレイ会社の人の話も好きだな。相容れないと思っていた石丸さんといい仕事ができて良かった。でもドレスは相談してからの購入の方がいい。

    ラストかなり重い話での締めくくり。トラウマって言葉が軽くなってしまったけど、本来のトラウマってこういうレベルだよなあ。
    そんなしんどい過去を抱えながら、周りを助けていく登場人

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    2025年08月28日
  • This is the Airport

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    空港を利用する人働く人々の話

    空港はそれぞれの想い不安悩み希望が集まる

    でもそこに集まって人々は笑顔になる

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    2025年06月07日
  • This is the Airport

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    ネタバレ

    空港を舞台に、6つのストーリー。

    表紙のイラストに誘われて、ふわっと読める。

    空港ーいろんな人が集まる場所、というイメージ通り、それぞれのストーリーが紡がれています。

    この本では6話のうちで4話が、そんな空港をそこを職場(の一部)とする人たちが主人公になっていて。

    海外旅行添乗員、グランドスタッフ、空港の書店員、ディスプレイ業者のリーダー。

    きっと、そこで働く人たちの多くは、「人」とても興味があるんだろうなーという感じがして、

    そして、そこで働く人じゃなくても、空港は、他者に思いをはせる場所でもあるのかもしれないなーと。

    人をそんな姿勢にさせる場所。

    各短編では、パートナーとの

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    2025年05月17日
  • This is the Airport

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    ネタバレ

    空港に行き交う人、仕事で関わる人の六つの物語からなる短編集です。

    第一話は、初めて空港に来た家族が、ホームステイする留学生を迎え入れ、過ごすなかでの気持ちの揺れが描かれていました。次にツアーコンダクター、空港内の書店員、グランドスタッフ、ディスプレイを施す人の物語が順に語られていきました。これらの五つの物語は、空港から飛行機が飛び立つように、前向きに明るい未来がうかがえる内容でした。

    最後の「This is the Airport」だけが震災、テロ、コロナ禍を扱った物語で、一人の女性の人生を中心として描かれていました。震災やテロを経験したときの恐怖や絶望、その後の人生の変化に思いを寄

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    2025年04月30日