飛鳥井千砂のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私、疲れてるなー。。。
忙しすぎて、心がしんどすぎて、本を読めてなかった。が、本は休息。というツイートを見て、久々に飛鳥井千砂を。
空港を舞台とした6つの短編。
最初の5篇では登場人物が交差して、つながりあっている。
一生懸命生きながら、働きながら、葛藤を抱えながら、前を向いていく人々の話。
2話目の旅行添乗員が主人公の扉ノムコウで、外で読んでるのに泣く。疲れてるなー。
自省しがちで、なんでももっとできたのに、と思ってしまう主人公の過去と現在が繋がって、自分の行動が人に貢献してるかもしれないとほんのり感じられる。
一生懸命でも、できないこと、うまくいかないことはあって。それをずっと後悔したり、そんな自分を仕方がない、それまでのものだと卑下してしまったり。
だけど、一生懸命生きてたら、誰かのためになってるものだよ。誰かが感謝してくれるものだよ、と、信じさせてくれるような。温かな話で。。。泣ける。。。
疲れてるなー。
そして最後の表題作であるthis is the airport はある女性の20年ほどが語られる中々の重い物語。阪神淡路大震災、同時多発テロ、東日本大地震、コロナ、と、時代の大災害、事件を背景に苦しんだ彼女やその周りの人々の物語。
飛鳥井千砂、こんな重かったっけ。(とはいえ、市井の人の話であり、現代小説であり、前向きな話なんだが、なんと言えか、もっと恋愛小説、とかお仕事頑張ろう系小説な人だと思ってたという意味で。)
涙が出るので気楽に読めるわけじゃないが、面白く読み進められる、本でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ好みなのは「祀りのいきもの」。祖母は何を飼っていたんだろう。南洋の妖精?そもそも南洋の妖精は生き物なのか。不思議が心地よく残るお話だった。
文章が全体的にひんやりと静かなイメージで好み。
印象に残ったのは「二人という旅」。冠婚葬祭というテーマにSFチックな作風という斬新な角度?からの物語だなと思った。アンソロジーにスパイスが効いて私は好き。
あと、結婚について、契約の女神と対話するシーンがとても好き。結婚の誓いは後に夫婦が別れたとしても破られたことにはならない。なぜなら、結婚という契約はお互いを永遠に愛したという、それほどまでに強い願いが、人の短い人生に一生に一瞬でも存在したことの証明だから。という考えが良い。人と人が一緒にいることは難しいけど、そんなに強く願い合える日が私にも来るのか、考えてしまった。 -
Posted by ブクログ
亜希と茗子、立場は違うけれど、
絶望や苦しさなどいろんな感情が渦巻き
誰にも言えず一人抱えていた。
それぞれが声に出せなかった想いや感情をぶつけ合う後半のシーンはきっと多くの女性が共感する部分があるはず。
2人とも高望みをしてるわけでもないし、
ただ普通の生活を維持できるよう頑張ってるだけ。
でも頑張っても先が見えない=光が見えないから
不安や苦しさが募っていく。
そんな気持ちが自分も分かるような気がした。
本音をぶつけ合い、
光さんとも出会えたことで
それぞれが光を見つけ、新たに踏み出していく最後はとても良かった。
そして女性や若い人はみんなこう、
妊婦はみんなこう、
と、属性で一括りにするのではなく、
ちゃんと一人の人として接するべきというのは自分も注意しないとと感じた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレもはやなんでこの本を読みたい本リストに入れたのか、憶えていない。
登録日を見たら、11年前だった……。
(多分、Twitterでなんか見た)
郊外の大型ショッピングモール「タイニー・タイニー・ハッピー」、略してタニハピで働く人々を描いた連作短編集。
1つ1つの話は独立しているのに、登場人物たちが微妙にリンクしていくのが好みだった。
・ドッグイヤー
「タイニー・タイニー・ハッピー」の名付け親、本社商品管理部の北川徹が主人公。
モール内の眼鏡店で働く妻とのちょっとした夫婦喧嘩と、新しく関西から異動してきた社員の女の子、彼女をちょっと気に入ってる同僚等との絡み。
ドッグイヤーって、時の流れの速さの話かと思ったら、本の隅を折ることをドッグイヤーと呼ぶことを初めて知った。
・ガトーショコラ
北川の妻、の友人で、眼鏡屋の向かいのイタリアンに務める結城香織。
微妙な雰囲気の彼氏がいるけど、ひょんなことから浮気してしまったことを後ろめたく思っている。
でも、彼氏がタニハピに異動してくることになって、一気に同棲からの結婚に向けて動き出す。
・ウォータープルーフ
北川の同僚、川野の話。
彼氏と同棲している妹が、喧嘩してアパートに転がり込んでくる話。
彼氏の弟の彼女、なかなかな女ですね。
何考えてるのかよくわからんけど。
・ウェッジソール
北川の妻の同僚、ジュンジュンの彼女、真壁笑子。
彼氏のジュンジュンは、本当は北川の妻が好きだけど、笑子と付き合っている。
笑子も、自分ほどには彼が自分を好きじゃないと気づいているけど、他に好きな人がいるとまでは思っていないよう。
親友の加奈子がタニハピの近くに住んでいて、加奈子の彼氏(彼氏じゃないらしいけど)もなかなかのクズだった。
・プッシーキャット
香織の婚約者、相原。(下の名前書いてない。カズと呼ばれてるのでカズ何とからしい)
前の話で加奈子にアプローチしてる人のお店で働いてるっぽいけど、その人じゃなかった。
加奈子にアプローチしてたのは、もしや副店長の倉沢?
香織は浮気しちゃったことを後ろめたく思っていたけど、ほぼ同時期にこっちも浮気(未遂?)していたのか……。
・フェードアウト
北川の同僚、川野がちょっと気になってる子、小山理恵。
この子、彼氏いたのか!!って私も思ったw
川野に頑なに話しかけてたのは、本当に同期と気まずくなるのが嫌だっただけだったのか。
裏表がなくて、空気が読めなくて、思ったこと何でも言っちゃう……一番自分と似てるかもしれない。
けど、この子の彼氏も結構クズだと思う。
別れたし、川野と付き合ったほうが良いw
・チャコールグレイ
北川の妻の同僚、森崎純一、通称ジュンジュン。
うん、何というか優柔不断?よく言えば優しい?
でも最後には、ちゃんと不毛な片思いを終わらせて、彼女を選んでくれて良かった。
この話ではあんまり修羅場は読みたくない。
・ワイルドフラワー
最終話の主役は、北川の妻、美咲。
ずーっと話題には出てくるのに、一向に本人が登場しないと思っていたら、ラストに持ってきたか。
結婚して、子供いないのに仕事をセーブするのは確かにちょっとよくわからないと思うけど、それは旦那がちゃんと家事を分担してくれてこそ……ではある。
ラストはカップルたくさん登場して大団円のハッピーエンド。
続き読みたいけど、ないみたいだ。 -
Posted by ブクログ
女性としての体を持つからこその悩みや、人間関係、ライフステージの変化、夫婦との向き合い方が、等身大の視点で丁寧に描かれていました。特にねたみの感情がとてもリアルで、たとえば妊娠のタイミングのように比べるものではないと分かっていても、同い年で自分のなりたい姿を見せられると心が揺れてしまう、その複雑さに強く共感しました。きれいごとではない感情をそのまま描いているからこそ、より身近に感じられます。
登場人物たちは迷いや葛藤を抱えながらも、夫婦としてきちんと向き合い、お互いを理解しようとしています。完璧ではないけれど支え合おうとする関係が心地よく、読んでいて温かい気持ちになりました。誰かと比べるのではなく、自分のペースで進んでいけばいいと思わせてくれる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
30代なので、すごくリアルで分かるなぁと思って、読みやすかったです。
本当に、このライフステージが変わっていくこの年代の女は、めまぐるしい。
仕事が調子良かったり、良くなかったり、結婚したり、しなかったり、子ども産んだり産まなかったり産めなかったり、健康問題も発生してきたりさ、ほんとーーーに色々あるの!自分も、周りも!!!ね!!!
まぁ必然的に今まで合う友達と合わなくなったり、逆に今までそんなだった人と距離が縮まったりするのも本当にそう。寂しさもあるけど、この年代は仕方ないと思うの。その時その時、その相手との適切な距離感を見つけていくで良いと思うんだ。もう少し近づきたいな、今はちょっと離れたいな、って。上手にさ。
私も不妊治療してるので仁美夫婦の話はすごく分かるなあと思って読みました。
周りの妊娠が羨ましかったり苦しかったりするのよね。
でももしかしたら翠のように、子どもがいなくても夫婦仲良い自分たちを羨ましいと思う誰かがいるかもしれないし。
大人女子、みんなそれぞれに何かしら傷を抱えながら、それでも幸せや願いを抱えて生きてることを忘れないようにしたいな。