飛鳥井千砂のレビュー一覧

  • チョコレートの町

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    故郷の町を歩くたびに旧友と出会い、声をかけられる遼が羨ましいと思った。
    それは、小さな町だからということではなく、遼がそれだけ慕われていることへの憧れだ。

    長い間離れていても、昔の同級生から親しげに声をかけられる。遼の場合は、同級生だけでなく、職場の同僚や上司にも頻繁に食事に誘われている。

    それだけ遼が付き合いやすく、魅力的な人なんだな、と思うのだ。
    言っていいことと悪いこと、言うタイミング、自分の立場などをわきまえて、そのときに一番ふさわしい態度を取る。
    そして、たまに本音(弱音も含む)を吐く。
    みんなから慕われているけれど、本人がそれを自覚してないところもまた、人間たらしだなあと思う(

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    2017年11月15日
  • 君は素知らぬ顔で

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    みんなどこかちょっと嫌な思いをさせていて、みんなどこかちょっと嫌な思いをしているんだな、と思った。
    最後のストーリーまでは救いがない話ばかりだったけど、最後の「ゆうちゃん」の話でフォローされた気がする。

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    2017年11月11日
  • 神様たちのいるところ/運命の人はどこですか?

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    瀬尾まいこさんが好きで話しが入っていたから購入。ロミオを探すジュリエット、銭湯好きのジュリエット、かわいいなーとほっこり。ロミオには笑っちゃったけどやっぱり運命なんだ!灯ちゃんのはなしもすき。パンを食べると地に足がつく感じがなんとなくわかる。主人公の女性が大学生〜30代までと幅広いのでいろんな女性が自分はこの話が好きっていうのがあるんじゃないかな。

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    2017年09月08日
  • 鏡よ、鏡

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    美容部員として働く2人の女性が、全く正反対なところに惹かれあう。
    メイクについては全くわからないが、女性の友情とお仕事を描いた小説として興味深く読ませてもらった。
    でも後半、いろんな人物がとる行動に共感できなかった。ロクな男が出てこないのは仕方ないが、納得いかないことが多い。

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    2017年09月08日
  • 海を見に行こう

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    後半の三作がとてもよかった。
    「海のせい」
    同棲カップルのすれ違い、別れを決めて切り出そうとしているけれど、タイミングがつかめず切り出せない彼女。
    微妙な分かり合えなさからもどかしくなったり、本当にこのまま付き合い続けていいのだろうか?と揺れ動く気持ちが、すごく絶妙に書かれていると思う。
    別れようと決めたのに、いいところもあると考えたり、過去の思い出がよぎって結局別れられなかったり。。。。
    怜子はこの先も同じことで悩んで、二人は上手く行かなくなるきがするけれど・・・

    「小さな生き物」
    結婚や子供についての価値観が対象的な考えの幼馴染三人組。
    子供ができたかもしれない、けどまだそれを受け入れる

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    2017年06月12日
  • 神様たちのいるところ/運命の人はどこですか?

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    本のタイトルからちょっと手に取るのが恥ずかしかった。
    作中に出てくる女性が皆独身30歳前後、という設定。

    ・「神様たちのいるところ」飛鳥井千砂
    アテネの街の描写が綺麗。
    アクロポリス遺跡、フィロパポスの丘、早速ググって調べました。壮大なところ。
    10年後に約束の地で再会しようという設定はベタですが、元カレへの心残りから揺れ動く心境に少し苦しくなりながらもラストどうなるのかが気になって仕方がなかった。
    ★★★★

    ・「かなしい食べもの」彩瀬まる
    『かなしい食べもの』というタイトルから、途中でだれか死んでしまうのか、とか発想力の乏しい頭で考えていたのですが、なんともいえない昔の思い出のキーアイテ

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    2017年05月18日
  • アシンメトリー

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    長らく積んでいた本。

    セクシャルマジョリティ、マイノリティについて。
    普通とは、普通でないとは何なのか。
    いや、本当に何なんでしょうね。

    私は恋愛対象も性対象も男性(異性)ですが、
    そうではない人たちがいても何ら不自然ではないと思います。
    聖書でも同性愛について書かれていますが、
    神様がそう創られたんですもの。不自然ではない。

    登場人物の朋美が『同性愛者って本当にいるのね。信じられない』と発言したシーンではかなり怒りを覚えました。
    自分の世界だけが全てだと思っていて、知ろうとする気がないのなら否定なんてするもんじゃない。
    と、かなりムカムカときていました。

    最終的に彼女は“知った”事に

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    2017年05月14日
  • アシンメトリー

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    ネタバレ

    マイノリティ、マジョリティ。マジョリティにカテゴライズされていたとしても、”普通”という人間はいないということを強く感じさせられた一冊でした。ただ、誰一人として登場人物に共感を抱けなかったのが残念なところ。

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    2017年04月25日
  • アシンメトリー

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    朋美は自分に似ているのかな?
    ちょっとキツイ思いをして、諦めてしまうのかな?と思ったけどたくましく成長!
    良かった!女は強い!紗雪と治樹の関係はあんまり理解できなかった。

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    2017年01月11日
  • 海を見に行こう

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    海辺の街を舞台にした6つの話

    どれも迷ったり悩んだり少し切ない話

    「海風」「キラキラ」「海を見に行こう」は
    良かったねーと、ほっこり出来る話

    「笑う光」はモヤモヤが残ってしまう後味の悪い印象

    「海のせい」は仕事がつづかない気分屋で調子の良い無職の彼
    親友にも別れた方がいいと…
    別れる決心をするが…
    うーん…これもまたモヤモヤだけが残った話

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    2017年01月11日
  • 君は素知らぬ顔で

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    6つの連作短編。
    連作短編なので、この話には誰がからんでくるのかしら?と楽しみながら読めるのがおもしろい。
    他の話で、その人の別な顔が見れたりするのがおもしろかった。
    どの話もちょっと悩んでいるけど、最後には、がんばれ!と声をかけたくなるような話。
    どの話にも「ゆうちゃん」と呼ばれる女優さんが出てくる。一話ごとに「ゆうちゃん」が成長していく。それも興味深かった。

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    2017年01月15日
  • 神様たちのいるところ/運命の人はどこですか?

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    神様たちのいるところ/飛鳥井千砂
    かなしい食べもの/彩瀬まる
    運命の湯/瀬尾まいこ
    宇田川のマリア/西加奈子
    インドはむりめ/南綾子
    残業バケーション/柚木麻子

    読後一番の感想は、「恋愛アンソロジーじゃないやん!」です。運命は恋愛だけじゃない。

    好きなのは【運命の湯】
    おもしろかったのは【神様たちのいるところ】
    意表をついたのは【宇田川のマリア】

    彩瀬まるは、もっといろんな話を読んでみたい。

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    2016年10月14日
  • アシンメトリー

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    2016.6.14
    ふう。読み終わってこんな感じ。それぞれの人物にそれぞれの事情や感情があって、簡単な答えや解決策、正解なんてない。

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    2016年06月15日
  • サムシングブルー

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    元彼と友達の結婚式なんて。絶対心の底から祝えない・・!体育祭の話が自分の高校時代とよく似てて懐かしくなった。高校生の時は学校が全てで、行事一つ一つが思い出で。
    わかる部分がいっぱいあって、一気読み。

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    2016年02月12日
  • はるがいったら

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    ネタバレ

    話いろいろ省いていくと
    2つの「きょうだい」のかたち、というのが
    一番印象的かも

    血がつながっていても、厳密には他人だから
    お互いの考えていることはわからないこともある
    そんな姉と弟

    血がつながっていなくても、家族は家族だから
    何も言わなくてもお互いに分かり合える瞬間もある
    連れ子どうしの義兄と義弟

    そうなっちゃうと別にわんこが間に入らなくても
    よかったのかなぁと個人的には思ったりして・・・

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    2016年02月09日
  • 神様たちのいるところ/運命の人はどこですか?

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    ネタバレ

    ★かなしい食べもの
    つらいとき、底に沈んでいってしまわないように、自分の手を掴んでくれた人。
    その人が作ってくれた料理を、今も定期的に食べなければ落ち着かない女。
    もうつらいことは過ぎているのに、落ち込むといつまでも同じ方法に縋る。
    そうすることで、自分を安心させているのだ。
    でも、そうやっていつまでも一人で膝を抱えているなんて、悲しすぎる。
    今ある周囲との関わりを、自ら断ってしまっていることに、気づいているだろうか。
    すぐに止めろとは言わないけれど、少しずつ減らしていこうよ。

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    2016年01月24日
  • 神様たちのいるところ/運命の人はどこですか?

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    西さんより前の短編で、そういう感じかーって読んでたら。西さん! 飛ばしてんなあ。運命の人はどこですか⁈って感じ。他のも悪くないのに、この本の1番を西さんがかっさらっていった。

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    2016年01月24日
  • 神様たちのいるところ/運命の人はどこですか?

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    キュンとするのかな?と思いながら読んでしまったため、ちょっと物足りない気分です。
    短編で作者がそれぞれ違うので、色んな雰囲気を楽しめて良かったです。

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    2016年01月10日
  • サムシングブルー

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    1度目は結婚前に読んで、高校時代と今の恋愛を引きずる主人公に共感。なかなか大変な状況で、いろんな人がいろんな状況にあること割にもあいまって楽しめた。
    2度目は結婚した後に読んで、なんとな本の見え方が変わった。

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    2015年12月25日
  • 海を見に行こう

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    鎌倉を舞台に(鎌倉とは出てこないけど静御前が踊る話や富士山麓が出てくるから多分)人生に立ち止まる男女6人の短編集。6人がそれぞれ関わるということではないがそれぞれ主人公が悩み、もがいているのが現代人ぽかった。主人公が自暴自棄っぽく終わる「笑う光」や、別れようと思ってた彼氏と結局別れない選択をした「海のせい」は読んだ後の後味がうーん…モヤモヤする感じなので星3です。

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    2015年12月12日