村井理子のレビュー一覧
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仕事をしながら働いている女性3人の、「緊急事態宣言」前後の交換書簡…のようなもの。
文章を仕事の一部としていらっしゃいはするけど、それぞれの家庭にも重きを置かれてる感じが伝わってくる。
こどもが居たり、犬や猫がいたり、リモートワークだったりなかったりする旦那様とか。
作家の方よりなんとなく自分の境遇に近い気もして(いや旦那様おりませんけど私には)、読みやすかったし、共感もしやすかった。
ただし、仕事柄リモートワークでもなく毎日毎日逆にほんとに休みなく働いてたりもした時期もあったので、
「え、そこまで外出を悪と考えたりもすることもあるのか…」と思ったりもした。 -
Posted by ブクログ
人間でいるのが嫌になって、ヤギになろうと思った。
もっとバカバカしい内容かと思いきや、「魂」「思考」「体」「内臓」「暮らし」といったテーマごとに、“どうすればヤギになれるか?”を真剣に探求していく。
別の視点や価値観から世界を見ようとする、ある意味で究極の試みだと思った。
「思考」について著者が強調するのは、人間だけが心の中でシナリオを作り、時間旅行をする生き物だということ。
「あのときこうしていれば」「明日はもっとこうすれば」‥無限の可能性と後悔に悩まされるその想像力が、人間の苦しみの元となる。
悩みの元ではあるけれど、その想像力でヤギ生活を本気で作り上げたのもまた人間らしさだと思う。
客観的に読み終えてみると、ヤギになろうとするこの奇妙な挑戦の難しさが、かえって「人間として進化してきた自分」を理解していく体験になっていた。
当たり前すぎて意識しないが、結局は“人間として生を全うする”のがいちばん自然なのだと、しみじみ感じた。
スイスのヤギ農家にて、はじめはクレイジーな都会の人間だと白い目でみられていた著者。旅立つ時に、ヤギ農家のおじさんが首にヤギのベルをつけてくれる場面が、ヤギとしてアルプス越えが成功したかどうかよりもなぜかとても心に残った。
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Posted by ブクログ
「犬がいるから」にたまたま書店で出会い、著者のことを知りました。
著者の子ども時代から両親、お兄さん、親戚のことが綴られています。
一般的な「幸せな家族」ではなかった著者の家族。「家族」ってなんなんだろうということを考えさせられました。
外では一見ふつうの生活、ふつうの家族のように見えても、そうではない場合も往々にしてあるんですよね。
私もいわゆる「ふつうの幸せな家族」に憧れたていたのですが、そういうのはないのかなぁとも思います。
著者も最後に書かれています。
今でも「家族」についてはよく理解できないままだ。
どれだけ嫌悪感を抱いても、罵り合っても、お互いを求めてしまう存在。ひとりの方がどんなに楽だろうと思っても、いざひとりになると、寂しさに耐えられなくなる。
複雑です。もっとシンプルなら、容易に幸せになるのになぁと、思いました。
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Posted by ブクログ
ネタバレ作者の前作、「ゼロからトースターを作ってみた結果」を読んで面白かったためこちらも読んでみた。
はじめの第一章は難しい!デカルトやハイデッガーや古代文明などの話が出てくる。
文体が語り口調なのでぎりぎり読めるが、ちゃんと読まないと目が滑る感じ。
第二章のヤギそのものの話はとても面白かった。ヤギにも感情があるし、知性がある。そしてヤギを研究しているボブは人間の知性と比較されることをひどく嫌がる。その感情に非常に共感した(この動物は◯歳児同等の知性を持つというやつ)。動物のことを分かりきっていないのに、人間と比較することはひどくナンセンスだ。ほかにもさらっと触れられたサウジアラビアの美ヤギコンテストが興味を引いた。
面白いだけではなく、シリアスな話しもある。解剖の章ではヤギの(亡くなった)ヴィーナスの解剖の話が出てくる。でもヤギになるためには必要な過程なのだ。
ヤギになれた?のかはさておき、作者のとことん行動するリサーチ力は凄まじい。
好きなところは「ちなみに僕の夢はギャロップすることなんでーす」だ。その後医者から大批判をくらうことも含めて。 -
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村井理子さんのご本を読むのは、初めてかもしれない。SNSでよくお見かけするし(フォローしているはず)そこから確かブログとかに飛んで、ある程度まとまった文章を読んだことはある。ご本人のご病気の話とお兄様の話。多少はご本人についての情報は持ってたはずなのだが、これを読んで、また新たなピースが埋まった気がする。
これはタイトル通り、いわゆるお姑さんとご自身のお母さま、それにまつわる実家と婚家の話。せれに現在進行中の介護の話。私は村井さんとそのお兄さんのちょうど間くらいの歳なので、お母さま達は大体、私の親世代と一緒。私自身の亡親はそれよりは上なので、話の中に登場する、それぞれのお母さまのお姉さんと同世代かもしれない。一方で私の姑(健在)は正に同世代ではないかと思った。
そうしてみると、このお義母さんはどことなく、我が家の姑を思い出させるところがあった。豪快にお酒を飲むのは違ってたし、母親同士仲良くなることはなかったけど…。
掲示板系でよくいろんな家のゴタゴタは読んできたつもりだけど(中にはフィクションもあった?)こんな風にちゃんと書籍化された文章には、とても強い力を感じる。それはことの顛末を匿名でただ上げたものとは違って、これまでの自分やこれからの人生を見据えようとする、筆者の覚悟が垣間見れるからなんだろう。まぁあれはあれで面白かったりするんだけど…