村井理子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレまだ遠いようで確実に訪れる可能性がある親の介護、しかも義父母の介護の奮闘を赤裸々に綴られている。
文面では到底推し量れないほどの苦境に立たされているのだろうと、どんよりした気持ちとそれでも立ち向かっている著者から勇気をもらえる。
著者の境遇も思考の一端を担っている。
夫と義父母との会食(義母の誕生日会)での、孤独感。
実の両親とは叶わなかった状況を想起し、悲しみに沈む。著者個人的な境遇による体験ではあるが、その心情に思い寄せることはできる。
著者が苦しい経験を経てそれでも介護に携わる理由、人生を見届けたいという使命感と好奇心。+創作意欲。
介護というとシリアスにまじめに対応が余儀なくされる -
Posted by ブクログ
ネタバレ本のそでには
"みんなを笑わせたい
文章がうまくなりたい
翻訳がうまくなりたい"
P35より
"私がやってきたことは、
シンプルなんです。
・受けた仕事を実直にやること
・日々書くことをあきらめないこと
これだけなんです。
地道に取り組んでいたら
運命のほうが開けてくれて
この三つの取り組みの一つでも
欠けていたら、今はなかったでしょう"
2020年に
「兄の終い」を初めて読んで
文章にひきこまれた╰(*´︶`*)╯
(映画化めでたい!嬉しい!)
それから著者の本を読みまくった
P52より
"翻訳家はタイトルをつけない
これは声を大に -
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勢いのある日記(webマガジンの連載)。
怒涛の翻訳作業を進めながら、家事やら介護やら子どものことやら、といった日々の諸々をこなす著者はすごくエネルギーがあるように思われる。のだけれど、実は身体やメンタルの病院に通ってケアしながらなんとかやっているということがわかった。
仕事量がすごいので驚いた。
基本的にはやっぱりパワーがある人なのだと思う。文章にみなぎる感じ。スピード感とピリッとしたユーモアがあって小気味良い。疑問もジョークも端的、強めの言い切り。ときどき男言葉で自分を鼓舞するのも強い。
なので、読んだら元気になった。
日常は何気に闘いばっかりだけど、そうやって繰り返してるうちにいつの -
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著者の家族4人の生きざまと、家族が壊れていくまでの過程が描かれたノンフィクション。
緊張と争いの絶えない中、この家族はどんなに懸命に生きてきたのでしょうか。筆者にとって、一癖も二癖もある両親と兄との生活は、それは壮絶なものだったろうと思いますが、そこに確かに愛はあったのだろうと思います。それを感じられたから、あの最後のエピローグの言葉が出てきたのだろうと感じました。
読み終えた後、表紙の家族写真を見ていると、悲しいような、慈しみのような、哀れむような、なんと表現すれば良いのか分からない、複雑な気持ちになりました。
多くの人にぜひ読んで欲しい作品です。 -
Posted by ブクログ
次々と襲いかかる出来事との戦いの記録が、言葉通り本音150%で語られていて胸を打たれました。心臓の病気を抱えながら、膨大な仕事をこなす作者のバイタリティーに脱帽。そして、決して良好な関係では無かった義父母に対して優しい気持ちを失わない度量の大きさには驚かされます。
作者の実父母と兄に対する思いも所々に挟まれていて、心の重い荷物を奧底に押し込めつつ、前に進む作者の姿は見習いたいです。
認知症と知って群がってくるサギ業者や謎の人々についても書かれていて勉強になりました。
そして妻への感謝が足りな過ぎる作者の夫に対する怒りが沸々と沸いています。 -
Posted by ブクログ
著者の村井理子さんは、
「出版翻訳の仕事がしたいです。どうしたら翻訳家になれますか?」
という質問をされたら、
「まずは1冊選んでください。そして、その本を最初から最後まで訳してみるのはどうでしょう。」と答えるそうです。
それは「責任を持って1冊の本を訳す。それは想像以上の胆力が必要なことだから。」だそうです。出版社にも1冊を訳せるひとが、ここにいるという印象を持ってもらえるということです。
村井理子さんは、インターネット創成期からメールマガジンを始め、元祖ウェブメディアサイトを続けているうちに出版社から依頼を受け、しだいに出版翻訳家になっていったそうです。
出版翻訳家になるルート -
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2023年の1年間の日記を1冊にまとめたエッセイ(というか日記…?)でした。
とても面白くて興味深かったです。大変なこともあるのでしょうが、翻訳の依頼が来て途切れることなく出版翻訳の仕事ができているのはすごいと思います。ご自身では自信がないようなことも書かれていましたが、エッセイストとしても書籍を出版されてるくらいなので、やはり文才があるのでしょう。
ガチ恋をテーマ(?)にした原田とエイミーの話は創作なのでしょうか?エッセイの中に時折り織り込まれていて、良いアクセントになっていました。
読み終えたあとは、自分も日記でもつけてみようかな?という気になりました(でもたぶん続かないし、つけない気が -
Posted by ブクログ
2024/10/22予約 7
「子どものためにあらゆる事柄を手を抜かずやり遂げる母像」に縛られてはいけない、自分の健康を大切にするという主張が何度も出てくる。
50代になり30代の自分の肩を抱いてそう伝えたいという言葉には全くもって同意そのとおり。
自分の時間を捧げ家族を幸せにすることが自分の幸せでもある。けれどそれが自分を削る行為だと気づき、自分を大事にするようになる、これもそのとおり、頷きしか無い。元気いっぱいだった30代の私にも読ませたいが、あの頃は理解できなかったかも。
まだ若い方には、ぜひ読んでほしい。自分の健康は自分しかケアできない。
読んでよかった。