村井理子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
映画「兄を持ち運べるサイズに」の原作とのことで、友人からのオススメ。
家族であっても、家族だからこそ、憎しみを抱いている人が亡くなった時、人はどんな気持ちになるのだろうか…
先日、離婚したばかりのDV元夫が急死した友人に、失礼ながら訊ねてしまった。
その答えは二人の関係性によりけりなのだろうけれど、やはり様々な弔いの作業を経て憎しみは浄化されていくように思えた。
村井理子さんも、兄の元妻と共に弔うことで様々な感情を整理していく。
一人では投げ出したくなるような作業も共に進めてくれる人がいることで随分救われたのではと思う。
残されたアパートの様子から兄と子の生活ぶりを知ったり、生保担当者や -
Posted by ブクログ
とんでもねぇ兄貴が突然死。
家族は私しかいない。
そんな理子さんの道中での様子が赤裸々に書かれていると、紹介されており、どんなのかなぁ?
面白おかしく?
いや、兄貴が死んだんだからそうも行かないか?
などと気楽に読んでいたら、、、、
お兄さんには息子がいて、
シングルファザーで、、、、
と、話が繋がっていき、、、、
とんでもない兄貴の後始末をする妹役も大変なんだけども、、、
別れた奥さんや息子さんがものすごいいい子、いい人たちで、、、、
とんでも兄貴。
めちゃくちゃいいやつだった?
ってラストに思わせられてしまい。
周りの人たちの優しさや、子どもの真っ直ぐさに胸が打たれました、 -
Posted by ブクログ
ある日突然、著者のもとに警察から電話があり兄の死を伝えられる。
両親はすでに亡く兄はシングルファザーで小学生の子と暮らしている。
それで妹である著者と子の母である元妻と元妻と暮らす娘が突貫で片付けにいく。
心の距離を置いていて、地理的にも遠方で、こまめに行けるわけじゃないから一気に片付けなきゃいけない。
物理的にも事務手続き的にも大量の片付けに追われて作業するうちに心の整理もついていく過程が描かれる。
この本は「兄の妹」の話だから、「兄に甘い母の娘」としての不満や「甥の叔母」としての心配ものぞきつつ妹としての話に焦点がしぼられている。
息子や娘や元兄嫁の視点ではまた違うかもしれない。
でも -
Posted by ブクログ
ジェーンスーの介護未満を読み、この先もう少し見たいと思ってこの本取り寄せた 以前からウェブでの連載は読んでいたので、義父の厄介さや実子である夫が何となく逃げているさまは知っていたが、まとめてあるとまぁ何とも大変である 子供たちも大きいとは言えまだ高校生だし、仕事もあった上でこれか、しかも自分の親ではない 読んでいるだけで疲れ果ててしまう
様々な点で義父や世間からの女への扱いに焦点があたる ケアをしてくれる人が女か男かで当たりの強さが違う義父、嫁だから女だからといって自分の親の介護を任せようとする夫たち、そして痴呆により完璧な主婦でなくなってしまった義母に苛立ちを隠せない義父 介護現場におい -
Posted by ブクログ
ネタバレハリウッドで暮らす映画プロデューサーが、ちょっとした趣味だった家系図サイトの閲覧から自分の先祖がイギリスに城を持っていたことを知り、すぐに訪問、やがて仕事を捨てて移住、城の修復に携わることになり…というフィクションみたいなノンフィクション。
陽気で不器用なアメリカ人の著者、歴史好きの元葬儀会社の老人ジェフ、口が悪いが腕は確かな修繕工ボブのトリオが中心となって話が進むのだが、みんなキャラが立っていて面白く読み進められる。
しかし朽ち果てて崩壊寸前の城の厳しい現実、地元の若者が侵入してさらに城を破壊したり、なにより莫大な修繕資金の調達という大問題があり常に綱渡りのような状態ではらはらさせられっぱな -
Posted by ブクログ
迷惑をかけっぱなしだった兄が小学生の息子を残して突然死したという連絡を受けて、引き取りに向かい様々な後始末をした5日間のおはなし。
自分も似たような経験がある。
ある日突然警察から電話がかかってきて、離婚した旦那が自宅で死亡していたのが発見されたという。
この話で言うと加奈子ちゃんの立場だったけど、子供は既に全員こっちに引き取ってたので向こうにはいなかったし、加奈子ちゃんの様に率先して片付けに行くでもなく彼の姉に全てを託して終わりにしてしまった。きっと義姉はこの話と同じようなことをしたのだろうと思うと、まかせっきりにして申し訳なかったなぁと思った。
散々迷惑かけられ、憎いとさえ思った兄(私