村井理子のレビュー一覧

  • 兄の終い

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    映画「兄を持ち運べるサイズに」の原作とのことで、友人からのオススメ。

    家族であっても、家族だからこそ、憎しみを抱いている人が亡くなった時、人はどんな気持ちになるのだろうか…
    先日、離婚したばかりのDV元夫が急死した友人に、失礼ながら訊ねてしまった。
    その答えは二人の関係性によりけりなのだろうけれど、やはり様々な弔いの作業を経て憎しみは浄化されていくように思えた。

    村井理子さんも、兄の元妻と共に弔うことで様々な感情を整理していく。
    一人では投げ出したくなるような作業も共に進めてくれる人がいることで随分救われたのではと思う。

    残されたアパートの様子から兄と子の生活ぶりを知ったり、生保担当者や

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    2025年12月02日
  • 兄の終い

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    とんでもねぇ兄貴が突然死。

    家族は私しかいない。
    そんな理子さんの道中での様子が赤裸々に書かれていると、紹介されており、どんなのかなぁ?

    面白おかしく?
    いや、兄貴が死んだんだからそうも行かないか?

    などと気楽に読んでいたら、、、、
    お兄さんには息子がいて、
    シングルファザーで、、、、

    と、話が繋がっていき、、、、

    とんでもない兄貴の後始末をする妹役も大変なんだけども、、、
    別れた奥さんや息子さんがものすごいいい子、いい人たちで、、、、

    とんでも兄貴。

    めちゃくちゃいいやつだった?

    ってラストに思わせられてしまい。
    周りの人たちの優しさや、子どもの真っ直ぐさに胸が打たれました、

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    2025年12月01日
  • 兄の終い

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    憎悪と情、安堵と後悔、様々な相反する感情が入り混じる中で「一刻もはやく、兄を持ち運べるサイズにしてしまおう」とする怒涛の「処理」のプロセス。その書き振りにどこか爽快感もあり、断捨離に近い感覚なのかも。良一君に関わる人々が皆優しくて救われる。映画も観よう。

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    2025年11月30日
  • 義父母の介護(新潮新書)

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    介護を背負う側に これから介護が待っている身としては、非常に為になった。
    血がつながらない義両親に対しての観察力はさすが。
    文章は変わらずの村井節炸裂。
    深刻なはずの介護だけれどものめり込むことなく一定の距離を保つ感じが好ましい。
    このくらいの距離感で臨んでいきたいものだ。

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    2025年12月18日
  • 兄の終い

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    私は相談支援員をしている。よく聴くのはどうしようもない兄のこと。どうしようもない姉の話は聴いたことがない。縁を切りたい、私には関係ない。兄の面倒まで見られない。村井理子さんの書く部屋の様子も想像できる。一生懸命生きていても、ズボラに生きていても死に方は選べない。単身世帯が増えてこの様な最後を迎えてしまう方がいる。ついこの間まではおせっかいおばさんがいたるところにいてうるさいくらい世話を焼いてくる人もいた。最近は私も含め、近所の人のことは見てみぬふり。どうしていったらいいのか、分からない。そんな現実を突きつけられた様だった。

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    2025年11月09日
  • 兄の終い

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    文章が読みやすくて、臨場感もあって、あっという間に読み終わった。
    やはり村井理子さんの文章は良い。
    「家族」を読んでからの方がお兄さまとの関係性の解像度が上がって楽しめます。

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    2025年11月07日
  • 義父母の介護(新潮新書)

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    自分の祖母と同じレビー小体型認知症についてが、わかり、今看ている母達の苦労も少しわかった気がした。
    自分の両方の両親、とくに義父母について将来への不安を情報を知ることで少しでも軽減できるかなと思い読んだ。
    筆者の素直な感情も、垣間見れ読みやすく興味深かった。

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    2025年11月06日
  • PARIS The Memoir

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    彼女のことは、奔放なお騒がせお嬢様くらいにしか思っていなかった。読んでいて辛くなるような酷い経験を乗り越えてきたことは初めて知ったし、そんな事が実際に行われていたことにショックを受けた。
    それにしても凄まじいパワーとエネルギーの持ち主。歳をとっても美しくカッコよく生きてほしい。

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    2025年11月01日
  • ある翻訳家の取り憑かれた日常2

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    「できる、俺なら」
    「やれる、俺なら」
    このフレーズ大好き。

    さらっと書いてあるけど、本当はもっともっと大変なことがあるんだろうな。
    体を大事に無理しないで欲しい。

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    2025年10月31日
  • 兄の終い

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    ある日突然、著者のもとに警察から電話があり兄の死を伝えられる。
    両親はすでに亡く兄はシングルファザーで小学生の子と暮らしている。
    それで妹である著者と子の母である元妻と元妻と暮らす娘が突貫で片付けにいく。

    心の距離を置いていて、地理的にも遠方で、こまめに行けるわけじゃないから一気に片付けなきゃいけない。
    物理的にも事務手続き的にも大量の片付けに追われて作業するうちに心の整理もついていく過程が描かれる。

    この本は「兄の妹」の話だから、「兄に甘い母の娘」としての不満や「甥の叔母」としての心配ものぞきつつ妹としての話に焦点がしぼられている。
    息子や娘や元兄嫁の視点ではまた違うかもしれない。
    でも

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    2025年10月24日
  • 兄の終い

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    ◾️ページ数 P169

    ◾️読んで抱いた感情
    もの悲しいけど前向きにもなる、身内が亡くなった後は大変だなぁ、他人事じゃないな

    身内が亡くなった後処理は本当に大変そうだなと思った。家族の突然死は誰にでも起こり得る事で、検死の書類作成料金が5〜20万もする事や、金額が医者によって違う事など思わぬ出費があるんだと驚いた。

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    2025年10月23日
  • 義父母の介護(新潮新書)

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    ジェーンスーの介護未満を読み、この先もう少し見たいと思ってこの本取り寄せた 以前からウェブでの連載は読んでいたので、義父の厄介さや実子である夫が何となく逃げているさまは知っていたが、まとめてあるとまぁ何とも大変である 子供たちも大きいとは言えまだ高校生だし、仕事もあった上でこれか、しかも自分の親ではない 読んでいるだけで疲れ果ててしまう 

    様々な点で義父や世間からの女への扱いに焦点があたる ケアをしてくれる人が女か男かで当たりの強さが違う義父、嫁だから女だからといって自分の親の介護を任せようとする夫たち、そして痴呆により完璧な主婦でなくなってしまった義母に苛立ちを隠せない義父 介護現場におい

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    2025年10月17日
  • 更年期障害だと思ってたら重病だった話

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    無理し過ぎる人って案外多いんだなあ。なんで早く病院行かないんだろ?っていつも思う。我慢したって良くなるわけないのに。こうして包み隠さず、我慢して悪化させた経験書いてくれても、似たような性格の人は読まないんだろうなあ。橋本くんに謝罪後伝わるといいなあ。

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    2025年10月13日
  • 兄の終い

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    星4.5

    映画化されるということで読んでみる。

    著者の兄は、周りに迷惑をかけ続け、小学生の息子を一人残して、宮城県多賀城市のアパートで54歳で病死する。
    唯一の身内である著者は、夜間の塩釜署からの電話を受けて、宮城に向かい、兄の前妻と共に、慌ただしい数日を送るのだった。

    凄まじい汚部屋の掃除をしたり、各種手続きを済ませ、小学生の息子を前妻が引き取るまでの忙しい日々を描くのだが、暖かい小学校の先生や同級生に見送られ、読後感は爽やかだった。文章もとても読みやすく、一気読みだった。
    映画も見てみたいものだ。

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    2025年10月09日
  • 本を読んだら散歩に行こう

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    料理に心底疲れきった絶望感の話は少し共感。

    著者の村井さんと年が近ければ近いほど『うんうん、わかる』ってなりそうな1冊。

    ご家族の話(特に父とお兄さん)はヘビーすぎて読むのやめようかと思ったのだけど、読み進めば進むほど、村井さんが読んだ本の感想が気になりだす。もう気になってしょうがない。止まらない。気付いたら最後まで完走。

    本との出会いって一期一会だと思うんですよね。
    この出会いを次につなげる。
    そんなバトンを託すような書き方が私は好きです。

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    2025年10月03日
  • エヴリシング・ワークス・アウト 訳して、書いて、楽しんで

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    村井さんの文章は呼んでいて、ワクワクもするし、ウンウンと納得もするし、何よりスッーと心の中に入ってくる。
    とっても身近な感じがして、まるで親戚の人のように感じてしまう。

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    2025年09月26日
  • ある翻訳家の取り憑かれた日常

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    村井理子さん働きすぎでは?と心配になる。
    クスッと笑える一文がところどころにあって、どんどん読み進められる。一気読みした。

    成瀬と村井さん効果でものすごく膳所に行きたくなる。

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    2025年09月27日
  • ハリウッドのプロデューサー、英国の城をセルフリノベする

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    ネタバレ

    ハリウッドで暮らす映画プロデューサーが、ちょっとした趣味だった家系図サイトの閲覧から自分の先祖がイギリスに城を持っていたことを知り、すぐに訪問、やがて仕事を捨てて移住、城の修復に携わることになり…というフィクションみたいなノンフィクション。
    陽気で不器用なアメリカ人の著者、歴史好きの元葬儀会社の老人ジェフ、口が悪いが腕は確かな修繕工ボブのトリオが中心となって話が進むのだが、みんなキャラが立っていて面白く読み進められる。
    しかし朽ち果てて崩壊寸前の城の厳しい現実、地元の若者が侵入してさらに城を破壊したり、なにより莫大な修繕資金の調達という大問題があり常に綱渡りのような状態ではらはらさせられっぱな

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    2025年09月12日
  • 兄の終い

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    迷惑をかけっぱなしだった兄が小学生の息子を残して突然死したという連絡を受けて、引き取りに向かい様々な後始末をした5日間のおはなし。

    自分も似たような経験がある。
    ある日突然警察から電話がかかってきて、離婚した旦那が自宅で死亡していたのが発見されたという。
    この話で言うと加奈子ちゃんの立場だったけど、子供は既に全員こっちに引き取ってたので向こうにはいなかったし、加奈子ちゃんの様に率先して片付けに行くでもなく彼の姉に全てを託して終わりにしてしまった。きっと義姉はこの話と同じようなことをしたのだろうと思うと、まかせっきりにして申し訳なかったなぁと思った。

    散々迷惑かけられ、憎いとさえ思った兄(私

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    2025年09月10日
  • 人間をお休みしてヤギになってみた結果(新潮文庫)

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    面白かった笑、普通にくすくす笑いながら読むような本でした。
    著者が真面目に徹頭徹尾「どうしてそうなった!?」「わけわからんすぎるw w」という発想・実行まで行おうとするので、むしろ読んでるこっちが心配になる笑。
    それでも彼が真面目に向き合った「人間特有の悩み」から逃れられる術はないのだろうか?というのは誰しもが持つ悩みだろうし、その根本が共通していることに、救われながら、読むことができた。また悩んだら、読んでみようと思う。今読みたかった一冊でした。

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    2025年09月08日