兄の終い

兄の終い

小説・文芸
1,540円 (税込)

7pt

一刻もはやく、兄を持ち運べるサイズにしてしまおう。

憎かった兄が死んだ。
残された元妻、息子、私(いもうと)
――怒り、泣き、ちょっと笑った5日間。

「わたくし、宮城県警塩釜警察署刑事第一課の山下と申します。実は、お兄様のご遺体が本日午後、多賀城市内にて発見されました」――寝るしたくをしていた「私」のところにかかってきた1本の電話。それは、唯一の肉親であり、もう何年も会っていなかった兄の訃報だった。第一発見者は、兄と二人きりで暮らしていた小学生の息子・良一君。いまは児童相談所に保護されているという。いつかこんな日が来る予感はあった。金銭的にも精神的にも、迷惑ばかりかける人だった。二度目の離婚をし、体を壊し、仕事を失い、困窮した兄は、底から這いがることなく、一人で死んだのだ。急なことに呆然としている私に刑事は言った。「ご遺体を引き取りに塩釜署にお越しいただきたいのです」

兄は確かに優しいところもある人だった。
わかり合えなくても、嫌いきることはできない。
どこにでもいる、そんな肉親の人生を終う意味を問う。

遺体を引き取り、火葬し、ゴミ屋敷と化している兄のアパートを整理し、引き払う。そして、何より、良一君の今後のことがある。兄の人生を終うため、私(いもうと)、元妻(加奈子ちゃん)、そして息子(良一君)の5日間の修羅場が幕を開ける。

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  • 映画化

    「兄を持ち運べるサイズに」

    2025年11月28日公開
    出演:柴咲コウ、オダギリジョー、満島ひかり

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兄の終い のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    なんか衝撃的で駆け走っていく感じだった。
    年の離れた弟がいるから将来こんな風に迷惑をかけないようにしないとなあと。

    0
    2026年04月28日

    Posted by ブクログ

    昨年、私の身にもそんなことが起こったので、手に取りました。
    状態は違いますが、最後の方は全くその時のようで、また思い出しました。
    こんなに若くして子供を残していってしまうのは、なんとも。

    でも最終的にはみんながいい方向に向いていくのでほっとしました。

    0
    2026年04月12日

    Posted by ブクログ

    小説みたいな実話なので入り込んで一気読み

    子は鎹とは言うが、こう言う形のカスガイもあるのだなぁと沁み沁み思った

    理子さん、義姉さんが居てくれて本当に良かったですね、と心底思いました

    おつかれさまでした

    0
    2026年02月28日

    Posted by ブクログ

    今、私が抱えている問題そのもので、何年か後の自分のことのように感じました。
    家族だからと言って受け入れられないことがある。いや、家族だからこそ、受け流せない。
    でも、折り合いをつけていかなくては。自分のためにも。

    0
    2026年01月12日

    Posted by ブクログ

    おもしろくてあっという間に読みました。
    兄が亡くなって、後片付けをする妹…。
    私も叔父が亡くなったあとの後片付けを手伝ったことがあるので、他人ごととは思えませんでした。
    土地勘のないところでお葬式と賃貸物件の退去は本当に大変です。
    限られた時間でいかに出費を少なくするか…この著者は金銭的な不満を書い

    0
    2025年11月07日

    購入済み

    本を嫌いになっていなかった

    20代のころ、世の中に置いてけぼりになった私は、小説に救いを求め、小説が大好きだった。子供が生まれたらゆっくり本は読めなくなったが反面、本の世界にしか自分の世界が持てなくなり、活字に飲み込まれそうな恐怖を感じ、小説からはなれた。そしたらどんどん語彙がなくなり、再び小説をよみはじめたけど、読んでも心が

    0
    2020年10月06日

    Posted by ブクログ

    これが小説ではなく、現実であること、そして、誰にでも起こり得ることであることに驚きながら、そして少しの恐れと好奇心でページをくくる手が止まらなかった。それにしても、加奈子さん逞しい。良一くんとの新し生活が幸いであるようにと願う。

    0
    2026年08月30日

    Posted by ブクログ

    映画「兄を持ち運べるサイズに」の原作本。
    ちょっと困った兄が息子を残して突然死してしまう。出来るだけ関わらないようにしてきた人であっても、身内が自分だけとなれば動かざるを得ない。
    火葬、家の片付け、甥っ子の今後…色々なことをスピーディーに処理しなくてはいけなくなる。
    客観的に見たらとんでもない状況だ

    0
    2026年08月25日

    Posted by ブクログ

    失礼ながら期待せず読んだがとてもよかった。あらすじも把握せずに読んだがまさかエッセイ(実話)だとは思わなかった。序盤、思い出される兄のエピソードがあまりにも傍若無人すぎて、爽やかな読後感は期待できないと思ったけど、恨みがましいばかりの話ではなく、どんどん懸念事項が解決していくにつれて主人公の心の葛藤

    0
    2026年08月24日

    Posted by ブクログ

    すべての死が悲しまれ、寂しがられ、弔われるべきものとしてあつかわれるわけではなく、嬉しさまじりの死というものがあるということを、ノンフィクションや小説、はたや詩歌などで感じることができる。最近はそういったものに触れている

    0
    2026年06月23日

兄の終い の詳細情報

  • 映画化

    「兄を持ち運べるサイズに」

    2025年11月28日公開
    出演:柴咲コウ、オダギリジョー、満島ひかり

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