村井理子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中絶問題の論点を転換させる挑戦的な書籍。
中絶の是非を問う前に望まない妊娠を防ぐことに力点を求めるべきである。首肯であるし、男性である自分はこれからどのように振る舞うかを試されている。
と同時にこのテーマに対して議論できる人が周囲にどの程度いるのか、もっと具体的には本書を手に取った男性ははどの程度いるのだろうか。この本を勧めることができる人がイメージできないなというのが少しもの悲しい。
男性が射精して卵子が受精することで懐妊すると事実は変わらないのに、視点を変えることで今までの女性責任偏重の空気を打開するきっかけを与えてくれる。ものごとをや言説を鵜呑みにするのでなく多角的に見直すという態度の大切さを教えられる。 -
Posted by ブクログ
著者のブレアさんは、アメリカのモルモン教徒。6児の母でもある。
確かモルモン教は、中絶はしないと言う教えだったはずだが、恐らく望まない妊娠もあったのだろう。
そしてアメリカでは人工中絶を法律で許すのか(プロチョイス)、許さないのか(プロライフ)で、世論を二分している。プロライフの方は、胎児の代弁者として、中絶は命を不当に奪っていると主張し、キリスト教福音派に多い。(かのセクハラ、歩く生殖器みたいなドナXX・XXンプ氏がこれを主張しているのは、悪い冗談のような気がする)
ここでブレアさんが言うのは、中絶賛成・反対の議論が出てくる前に、望まない妊娠をどうするかと言う本質的な話しがあるべきだと。そして、その妊娠を避けるには、女性の避妊方法ばかりが挙げられ、妊娠の張本人である男性のことが、あまりにも話題にされないと言うことだ。
安くて、簡単に使えて、しかも避妊成功率も高いコンドームをなぜ使わないのか?と。
確かに、中絶話の俎上に上がるのは女性だ。毎日でも的中率の高い精子をぶっ放す能力のある男性が、きちんと女性のこと、将来のことを、しっかり考えていれば、人工中絶は、少なくなるはずだ。
日本の21年度での人工中絶は、把握されているだけでも12万6174件。毎日平均345人が中絶しているとのことだ。
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Posted by ブクログ
発売前から「射精責任」のタイトルと
訳者が村井理子さんと知り、
読むのを楽しみにしていた
インパクトのある赤い表紙、
目に飛び込んでくる「射精責任」の文字で装丁もカッコいい!
読むやすい文字の大きさ、
28の提言に分かれている
(文字が見にくいお年頃にはありがたい)
・セックスをするから望まない妊娠を
するのではありません。
・望まない妊娠は男性が無責任に射精を
した場合にのみ起きるのです。
気持ち良いくらいバサバサと
切り込んでいるが、
決して男性を非難していない
他の方の感想にあったように
性教育のバイブルに
してほしいくらいの本
性教育は人権教育だから
幼児期から(自分の心と体を大切にすること)学べる時間を
もっともっと家庭や幼稚園、
学校で取り入れてほしい
あとがきより(村井理子さん)
「少子化、出産、子育てにまつわる議論の中心に
置かれるのは、今でも、私たち女性だ。
私たちはその議論の中心に、
男性も参加してほしいと願っている」
繰り返し読みたい
そして男性にも女性にも読んでほしい本! -
Posted by ブクログ
感情の振り幅の大きな人が集まると、家庭は安心できるどころか、こんなにも危うい場所になってしまうのかと思う。
母や兄の唐突で不可解な行動が非難されがちだが、二人に対する父や著者自身の拒絶にもベクトルは真逆だがかなり極端なものを感じてしまい、その意味で書き手や登場人物への感情移入は難しいのに、どういうわけか、一気に読み終わったあと、涙が溢れてしまった。
「毒親の一言で母を、そして父を片付けようとは思わない」
最後に登場するいま現在の著者自身の穏やかで平凡な家族の姿と、それを目指しても離れるばかりでどうにも辿り着けず苦しみ通した四人。でもそれがかけがえのない家族のあり方だったのだと、年月を経て噛みしめるような言葉に胸を打たれたのかもしれない。