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息子のSOSに気づけなかった後悔、苦しいけれど大好きな翻訳の仕事、きざみ葱をめぐる夫とのバトル、老犬との別れと子犬ハリーとの出会い、亡き母からの時を超えた贈り物、そして予期せぬ入院生活。我が家にとって、それは山あり谷ありの四年だった――。琵琶湖畔に暮らす翻訳者が何気ない日常を綴る、心温まるエッセイ集。
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Posted by ブクログ
著者とケンカして飛び出すように、一人で家をでていった次男君とのエピソード、「いい親になりたい」がとても好きです。何回読んでも涙が出ちゃいます。
書かれているのは、母なら、娘なら、嫁ならば、 いつかどこかで感じた出来事、のような気がする。 モヤモヤしたり、元気になったり、 自分を立て直したり、と、確かにあったこと。 しかし、それぞれのシーンの中で 感じたことも言葉にできず、うやむやに忘れ去っていたことを しっかりと的確に書かれていて、 そし...続きを読むて、それは大切なことだったのだ、と 気づかせてくれることが多かった。 何度も心が震えた。 著者の作品をもこれからもっともっと読みたいと思った。 >>備忘録として P124 指の間からこぼれ落ちそうになったいたものを、なんとか失わずに済んだ。 また落とすのではないか、またすり抜けていくのではないかという不安がないわけではない。 でも、その時は、その時だ。再び、進むべき道を考えればいい。 P145 学ばない私は、すぐに感情的になり、子どもに怒りをぶつけ、そして罪悪感に苦しむ日々を繰り返している。どうすればいい親になれるのか、皆目見当がつかない。でも私の心のなかにひとつだけ、何があろうと気持ちを立て直すための、決して消えることのない情景が生まれたような気がする。 バックミラーに映った、一心不乱に走る次男の姿だ。
私も 息子が赤ちゃんの頃は 永遠に続く子育てに不安しかなかった あっという間にでかくなった息子の巣立ちが 寂しくて仕方ない 共感しかない 子供にも ぜひ読んでほしい たまに優しい言葉が聞けるだけで 母はがんばれるのです
双子の男の子を育てるのは大変なことだろうと思う。それよりは随分楽な子育てだったが、共感できることが多かった。子供の成長はとてもうれしいが、同じくらい寂しさに襲われるところなど。でも今ならわかる。成長したらしたで、大人同士の楽しい付き合いが待っていることが。 自分の方が助けられる場面が増えていくことな...続きを読むど想像ができなかった。 お母様の子育てを思い出されるところなど、自分も母との日々を思い出した。死にゆく母を待つ状態の今の私に懐かしさと悲しさが襲って来た。村井さんのお母様、村井さん、息子さん達と、私の母、私、娘と、勝手に2家族の3世代を重ねてしまい、しみじみとした読書になった。
簡潔な文章で著者の方の人柄もかざらずで、楽しく読んだ。子育ての悩み具合とか、人に気を遣いすぎた挙句変な行動をとってしまうとか、共感が多かった。
同じ琵琶湖の対岸にこんな生活を送っている人がいる。 とても不思議な感覚だった。 翻訳家という仕事が長いトンネルを抜けるような仕事であることをこの本を読んで知った。 他の作品も読みたくなった。
村井さんのことは存じ上げず、手に取りましたが、 男の子のお母さん、という共通点から何度もぐっと来てしまう場面がありました。 琵琶湖畔での暮らしも素敵でした。
家族との日々を綴ったエッセイ集。 翻訳の仕事をしながら双子の男の子を育て、家事をこなし愛犬の散歩も。 男の子を育てる大変さに(分かる、分かる)と相槌を打ち、老犬との別れのシーンでは村井さんご家族を心配し、気づけばアッという間に読み終えていた。
毎回面白い。 日々感じるモヤモヤを言葉にするのが、本当にうまい。 周囲の反応を気にする大人が多い世の中で、周りの顔色を伺わないお人柄に好感が持てます。だからといって、人付き合いが悪いのではなく、とても良い方たちに支えられている。 もっと話を聞きたくなる方なので、他の著書もどんどん読みたくなります。
これまで読んできた村井さんの本は割りとハードな 家族物だったが、村井さんが自ら作った家族のお話し はどちらかというと穏やかさが漂う素敵な1冊だった
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