村井理子のレビュー一覧
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タイトル通り、ヤギになってアルプスの山を超えるノンフィクション
2016年イグノーベル賞受賞の研究
トースターをゼロから作って早6年
同級生や彼女達はちゃんとした職に付いて将来ある生活をしている中、自分の仕事といえば姪の飼っている犬の散歩だけ
親と同居しているのである程度の生活はできているが、自分の将来については悩ましい
そこで思いついたのが「あ、動物は悩みなんかないんじゃないか?」
そして「象になってアルプスを超える」研究で助成金の申請をしたのだった
象になるには大型すぎ、鼻の再現には高度なテクノロジーが必要
なので対象はさっそくヤギに変わる
動物になりきる儀式を行うシャーマンの話を -
購入済み
本を嫌いになっていなかった
20代のころ、世の中に置いてけぼりになった私は、小説に救いを求め、小説が大好きだった。子供が生まれたらゆっくり本は読めなくなったが反面、本の世界にしか自分の世界が持てなくなり、活字に飲み込まれそうな恐怖を感じ、小説からはなれた。そしたらどんどん語彙がなくなり、再び小説をよみはじめたけど、読んでも心がえぐられるような気持ちにしかなれなかったり、集中出来なくなったりして本が嫌いになったのかと思った。歳をとってしまったのかと思った。この作品は久しぶりに夢中になって読んだ。本が嫌いになった訳ではないし、老化で読めなくなったわけではないし、私が喜びや共感をかんじるものが、この世からなくなってしまったわけ
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Posted by ブクログ
子供が生まれてからあんなに大好きだった夫が憎たらしくて仕方ない!そんな女性は多いはず。このイライラはホルモンから来るものなのか、それとも疲れなのか、それとももうどうにもならないのか…
著者も同じ悩みを抱え、子を持つ女性はおそらく共感しかない文章が続く。そして著者はこの問題を放置せず、考えられる全てのスペシャリストに専門的なアドバイスをもらいに行く。そうそう、うんうん、とうなづきながら、「私の気持ちを分かってくれる人がここに…」と本に向かって涙しながら、著者と一緒にカウンセリングを受けている気分になる小説。
子を持つ女性、今から子を持つ予定の女性、そしてそんなパートナーを持つ全ての男性に読んでほ -
Posted by ブクログ
ラブラドールレトリーバーに振り回される作者のラブとの日々を綴ったエッセイ。まだ若いラブちゃんで、やんちゃでパワフル。読んでいるだけで、尻尾をブンブン振り回して飛びついてくるのが想像できる。
イエローラブを飼っていたことがある。わたしは完全になめられていて、吠えるのを叱ろうものなら逆ギレされていた。
この本はラブだと明記されているけれど、本の中に出てくる犬がラブだった場合、一緒に暮らしたことがあるからか、なんとなく行動からラブだ!と思う。
子供の頃も大人になっても、じいちゃんになっても、愛すべき犬ラブラドール。食い意地が強くて陽気、犬のいい犬ラブラドールレトリーバー。
ラブと暮らしてもう -
Posted by ブクログ
(未来・過去について思いを馳せて、心配・不安を覚えずにはいられない)人間をお休みして、ヤギになろうとした男の物語。象になる研究プロジェクトを提出したのにシャーマンに象よりヤギになった方がいいとアドバイスをもらえばヤギを目指し、ヤギと同様一時的に言葉を話せない状態になることを試み(現代の技術では安全性の面で無理だった)、四足歩行するためにヤギの解剖を手伝い四足歩行するための器具をつくってもらい、草を噛み潰したものを圧力鍋で糖とすることで草を食事できるようにして、本当にスイスでヤギの群れと生活をともにしている。行動力がどうかしてる(褒め言葉)。
表紙をはじめとした写真・挿絵は単体で見てるだけでも面 -
Posted by ブクログ
イグノーベル賞を受賞したトーマスの本
トースターをゼロから、は読んでおらずこちらから。
(その後に読んだ)
とにかく楽しめたし、訳がよい感じだったと思う。
これくらいなら大袈裟感も直訳感もなく、日本語本として読める。
ヤギに混ざったトーマスに「トーマス、うしろ!」のキャプチャーも好き。
ヤギになった感覚とか、人間を休憩している感は全くないし、ほぼそこへの感想はなかったし、ヤギになってみた結果、の結果というよりはなるまでが主。
成し遂げるためにどんどん色々な人、権威に会いに行き、知識協力アイディアを得ていくあたりが爽快
トースターも読んでみよう。 -
Posted by ブクログ
極寒のアラスカの地。コーヒースタンドでアルバイトをしていた高校生サマンサ・コーニグが姿を消したのは二〇一二年二月二日のことだった。BFと喧嘩した事を知り、警察は最初、彼女が家出したものと考えた。だが、防犯ビデオの映像には、背の高い男が彼女を店内から誘拐する姿がはっきりと映っていた。
連続殺人犯イスラエル・キーズと捜査陣との攻防を描く。といっても、攻防と言える内容ではない。捜査陣が容疑者に翻弄されてばかりいる。まず、事件現場となったコーヒースタンドだが、翌日は何事もなかったかのように使用されている。犯罪につながる遺留品やDNAがあったとしても、きれいさっぱり洗い流されている。もともと、捜査