村井理子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
認知症の義母、鬱病の義父を翻訳家・エッセイストである著者が別居サポートするようすを、義母目線で綴った異色の作品。
認知症という個人差の大きな病気を持つ人を主体的に描写することなどできるのだろうか、本人の尊厳を踏みにじることと紙一重なのではないか、などの心配は全くの杞憂であった!
「私」(=義母)の日常に現れる数々の「悪人たち」とそれに翻弄される「私」の怒り、戸惑い、不安、、、
老いることの自認と事実の狭間でさまよう認知症老人の苦悩を、持ち前の雑さと極上のユーモアで痛快にさばく「あの子」(=息子の嫁、著者)のふるまいや視座からは、義両親への深い愛情と尊敬の念が感じられる。
認知症患者に日々敬意 -
Posted by ブクログ
村井理子さんが恐怖に慄きながら翻訳していた、その「怖さ」が身に迫る。犯人の目的は「他人を支配し思い通りにすること」…村井さんが思わず戸締りを確認した気持ちが痛いほどわかる。冬のアラスカを舞台に始まる豊かで広大な自然、ショッピングセンターの駐車場は実にアメリカ的風景!けれどそこに機動力と見つからなきゃいいの精神と悪運を持つ犯人が待ち伏せしてるとは…それに加えて複雑な司法システム。市民はなにも知らされないままいったいどうやって自衛すればいいのか。車社会と情報化社会の行きつく先に軽く絶望しつつ、犯人が悪運尽きて捕まったことでせめてこれまでの犠牲者の無念がはらされることを祈るのみ。
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Posted by ブクログ
さくっと読めてふんわり考えるほんの少し前の私たちそれぞれのこと。
編集者、翻訳者、校正者のコロナの最中に感じることと思うことの書簡をまとめた本。
少し前のことって、案外思い出せない気がする。
それは思い出として醸されるのに十分な時間が経っていないからなのか、思い出すにはしんどいことだからなのか…多分その両方なのではないかと思う。
ほぼ一年になる、このいつもと違う時間を生きている私たちそれぞれが感じることにフタをせず、しんどくない程度に考えてできるだけ自分に機嫌よくすごしていくことは、これからしばらく続いていくかもしれない同じような日々をつらさで隠滅してしまわないためにも大事にしなきゃなと -
Posted by ブクログ
女性3人のリレー日記に自分まで参加させてもらっているような距離感で読んだ。リアルタイムで読んでいたらもっと力づけられたかも。今も第2波が来たのか終わったのか終わってないのか、自粛の加減も人それぞれで、ますます逆に孤独な感じになっているのだけれど、でも、そんな生活にも慣れてきて、何がなんだかわからない毎日。お三方はどのようにお過ごしなのだろうか。
"人生って、年を重ねれば重ねるほど、うまくいかないことのほうが多いと思いませんか。若い頃は楽勝だと思っていた人生、ぜんぜん楽勝モードじゃないですよね?こんなはずじゃなかったのに。
それではどうすればいいのか?
たぶん、いろいろな荷物を -
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