村井理子のレビュー一覧

  • 実母と義母

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    今回の装丁も素敵
    見やすいタイトルと明るい色にイラストが入った表紙

    村井理子氏の本やブログを読んで家族との関係性はわかっていたつもりだった
    しかしこれでもかと言うくらい義母からの呪いが結構しんどかった

    衝突して、干渉され、批判されてきた義父母の介護をこなしているリコ氏に「すごいな。なかなかできることではないよな」と頭が下がる

    最後の章・今は亡き母へ、今、目の前にいる母へ より
    「生きていてほしかった。今だったら、実母にしてあげられることがたくさんある」
    「だからこそ、目の前にいるもうひとりの母を、最後まで見つめていこうと考えている」

    実母との距離を取っている自分は、こんな気持ちになれる日が来るだろうかと考えて苦しくなってしまった

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    2024年01月03日
  • 射精責任

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    女性の妊娠から出産に至るまでのリスクについて。性行為について「危機回避する」には男性の方が低リスクで高リターンなのに、社会的にも女性側にそのリスクがより高く背負わされていたり、ケアが蔑ろにされている現状を鋭く批判する。
    堕胎の話では、女性に責任があるような論調が繰り広げられがちで男性は不在になりがちである。
    前述の通り、より避妊が低コストで容易な男性側の責任について「射精責任」という言葉で迫る。

    一個一個はうっすらと理解しているつもりでも、このように対比され整理されると、性行為のリスクについての負荷、リスクヘッジのアンバランスさについて考えさせられる。

    書籍にのつくりについては、キャッチーさ、インパクトさが強く出てしまっていて、もう少し「射精責任」という言葉の示すところが発散していってしまう気がするのが少し勿体無いか。

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    2023年12月30日
  • 射精責任

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    『射精責任』

    赤の表紙にデカデカと書かれたゴシック体に、男性はビビリ、女性は我が意を得たり、と、大きく頷くのではないだろうか。
    私は、このまるで古来からあるような説得力ある四文字熟語をはじめて見たとき、いろいろ腑に落ちた。
    もちろん、この言葉は古来からあるわけではない。

    今までは、望まない妊娠の責任は妊娠させられた女性のほうが負ってきた。今までは。

    アメリカでは妊娠中絶に反対するプロライフ派と、女性の妊娠中絶に賛成するプロチョイス派が激しい舌戦を繰り広げている。
    そこに、そもそも論を持ってきたのがこの本の著者ガブリエル・ブレアである。

    ‘’そもそも、妊娠の始まりって男性の膣内射精ではないか‘’

    だったら、コンドームを正しく着ければ、望まぬ妊娠の先の中絶も大幅に減らせるのではないか。
    エビデンスを元に、コンドームをなかなか着けたがらない(家父長制も関係あるそう)男性に『射精責任』を自覚させていく。

    彼女いわく「望まない妊娠の責任は100%男性にある」

    ガブリエル・ブレアは6人の子を持つ敬虔なモルモン教徒でプロチョイス派なのだそうだ。
    説得力のある言葉を男性に向けて口を酸っぱくして繰り返している。

    読んでる内に、本書は‘“女性による男性のしつけ本”に思えてきた。

    私がもし、本書を読んだ、最近彼女ができたばかりのジェームス・フランクリン君(仮名・14歳)だったらこう言うだろう。←どっから出てきたジェームス

    “オッケー、ガビー、ぼくは絶対セックスするときはコンドームつけるよ”

    内容もだけれど、本のレイアウトもインパクト大。

    翻訳は村井理子さん。
    解説は社会学者の齋藤圭介さん。




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    2023年12月22日
  • 全員悪人

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    認知症になると、こういう考え方になるのかもと思った。自分の中では、きちんとした理由があってやっているのになんで?どうしてわかってくれないの?どうしても思い出せないけど、とか、あの人は嫌いだとか、あの人は絶対いい人だとか。
    自分もいつの日か認知症になってしまうかもしれないからこそ、読んでよかったと思う。

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    2023年11月25日
  • いらねえけどありがとう

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    ネタバレ

    名言だと思ったところ。

    P5「挑戦を恐れるな。古いものにしがみつくな。無洗米の奇跡を忘れるな!」

    P96「完璧な母、完璧な主婦なんて、もういいのだ。私は自分自身のために、完璧に楽しい人生を送ることを目指す。」

    村井理子さんの文章を読むの、大好きです。



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    2023年11月21日
  • はやく一人になりたい!

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    著者の文章が好き。
    ポンポンとリズムよく読めて、
    ときに笑えて、
    ときにしんみりと胸に沁みる。

    滋賀愛、ご夫君、子供たち、ハリー、という家族への想い、
    そして、もうみんな亡くなったご実家の家族への想い。

    どんなに明るく語られようとも、
    胸の奥にある、人柄のあたたかさ、優しさ、哀しみが
    滲み出てきて、読むと胸にジンとくる。

    これからの作品もとても楽しみ。

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    2023年11月21日
  • 実母と義母

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    冒頭、義父母に兄を会わせたくなさそうな空気感に
    『兄の終い』と『家族』で知ってる"兄"を思い出し
    胸が苦しくなった。会ったこともない人なのに…

    また何度も読むんじゃないかと思わせる一冊

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    2023年11月14日
  • 全員悪人

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    認知症になった義母視点で書かれているのが面白かった。そして怖かった。義母を理解してあげようと思っていないと、こんなふうに書けるものではない。また理子さんの性格に加えて、嫁という立場上、ある程度冷静でいられるのもあるのかもしれない。
    面白いのだが、毎エピソード急に怖くなったりしながら読んだ。浮気を疑い、嫉妬して怪我させたり、詐欺に騙されてしまうのは本当に困る。

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    2023年09月21日
  • サカナ・レッスン 美味しい日本で寿司に死す

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    キャスリーン・フリンと訳者村井理子コンビの本を読むのは2冊目。
    前作『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』が日本でテレビ番組から出演依頼が来るほど評判になり、来日したのが2017年4月のこと。当時のイベントで村井さん(ハリー君も)と初対面した著者が「魚をテーマにした本」の執筆を編集者に依頼されて、できたのが本書。築地が閉鎖され豊洲に市場が移転した2018年秋の数日間、著者が体験した「サカナの話」はどれもこれもふつうの人は経験できないくらい特別なできごとで、私自身のサカナの記憶を懐かしく思い出しつつ楽しく読みながらも、出版から4年の時が経ち、先日原発の“処理水”が海洋放出された事で今の私はすごく複雑な心境に揺れている。つらい。

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    2023年09月10日
  • いらねえけどありがとう

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    ネタバレ

    「子どもの問題はすべて母親の責任という風潮がどこに行っても追いかけてくるこの社会で、当の子どもにさえ疎ましがられ、家庭のなかで孤立し、それなのに家事だけは完璧に行うように期待され...」に首がもげそうになるほど頷きまくった。

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    2023年09月02日
  • 家がぐちゃぐちゃでいつも余裕がないあなたでも片づく方法

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    ネタバレ

    シャワーを浴びたくない時、歯磨きすら困難な時、どうしたらいいのか
    何週間もベッドの上で過ごし、もつれてしまった髪をどうすればいいのか
    家だけでなく心までもぐちゃぐちゃで、何をすべきか、どうすべきか、困り果てて、疲れ果ててしまった人に、優しく寄り添って手ほどきしてくれる本

    全てを人に言われるように、完璧にやらなくてもいい。身の回りのことは、自分のためにやること。
    フリースのパジャマ、スエットパンツ、下着、ジム用の半ズボン。別にしわくちゃでも全然良い。しわにしたくない服だけ畳んだり、ハンガーにかけたりすればいい。
    この考えを読んだ時に、心がとっても軽くなった。目から鱗だ!世紀の大発見だ!

    「部屋の乱れは心の乱れ」で、心が乱れていると部屋だって乱れたままで片がつかない。
    心を整えることで自然と部屋も整うし、部屋を整えることで心も自然に整うと思う。これを上手く循環させられれば理想なのだが、できたらこんな苦労していない。私はとにかく要領が悪い。何もかもままならない。

    でも1人でどうにも生活が回せず焦っている時に、この本を開くと少しだけ心が整理できる。
    部屋の整理整頓は、少しずつしか進められていないが、この本を買ってから困り果てることは無くなったように感じる。

    なんだか、どうしようもない私を勇気づけてくれる、友人みたいな存在の本だなぁ、と思っている。
    いつも助けられています。本当にありがとう。

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    2023年08月30日
  • ふたご母戦記

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    さすがに村井さんの文章は面白い。
    双子育児、ホントに大変そう。
    なのに軽やかにスルスル読んでしまった。
    個人的に思ったのは、義父母との関係。
    それだけ干渉されながら、この程度の記述で済ませているのがオトナすぎる。

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    2023年08月16日
  • 全員悪人

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    認知症の人は、こんな風に感じているのだと、想像できた。本人目線から書かれる文章は初めてだった。目から鱗だった。視野を広げてくれたこの本の作者に感謝したい。

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    2023年08月01日
  • 家族

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    かつて確かにこの世に存在していたとある家族の鎮魂歌。村井理子さん、トーマス・トウェイツの翻訳では読んでいたが、ご本人の文章では初めてだ。面白かった。

    人からは平凡といわれる人生でも、当事者にとってはそれぞれがドラマチックでかけがえのない人生なのだ。その事実に改めてはっとする。だから、理想的な家族であることも実はそんなに大事ではなくて、傷つけあいながら、背を向け合いながらでも、それぞれの形で共に同じ時空間を生きた事実の方がむしろ大事なんじゃないか。原家族という共同体を、そのままの形で肯定することで自分自身をも肯定しようとする作品のように感じた。カサヴェテス『ラブ・ストリーム』を思い出す内容だった。

    個人的に兄タカのめんどくさくも憎めない感じとその末路がどうにもこうにも刺さった。これだけでも読んだ甲斐があった。

    ところで、表紙の家族写真にひとつツッコミ入れてもいいですか。「いや、普通にそっくりじゃねーか(笑)」。鏡ないんかい。

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    2023年07月25日
  • 消えた冒険家

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    何がつらいって、逆縁ほどつらいものはないではないか。父は息子を愛し、息子は親の手の届かないところまで成長していく。それは嬉しくもあり寂しくもあり…ただでさえ複雑だけれど、それが生命まで賭けられたものとなると。父と、子の成長の話としても読める。

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    2023年07月23日
  • あんぱん ジャムパン クリームパン――女三人モヤモヤ日記

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    村井理子氏にハマってしまい、何冊目だろうか?

    神戸在住のライター、ゆみこあんぱん
    東京で働く校正者、さとこジャムパン
    琵琶湖のほとりで暮らす翻訳家、りこクリームパン

    3人リレーの交換日記18通のやりとり!
    可愛い表紙とイラストやお三方の撮った食べ物、風景、ニャン、ワンの写真入り
    読みやすく1時間ほどで読み終えた

    あーそうそう!コロナ禍自粛期間中は、仕事大変だった(T ^ T)
    交通機関に乗るだけでストレスだった( ; ; )ギリギリしていた毎日だったよなぁ、、と思い出しながら読んだ

    ・「わたし」である前に「わたしたち」でいなきゃいけ ないような「圧」が強くて byゆみこあんぱん

    ・「不自由さ」と物理的な困難とは別のもので「息苦しさ」「後ろめたさ」というほうが、体感としては正確なのかもしれない  byさとこジャムパン

    ・人間の強さはもしかしたら、あやふやで壊れやすいものを信じ込むことができる部分に宿っているのかもしれません  byりこクリームパン

    人と会う、語ることがどれほど大事であるかを再認識したコロナ禍だったと思う

    3人リレー日記を読み終わり
    ゆみこあんぱんの「ほんのちょっと当事者」を読んでみたい!
    さとこジャムパンの関わった若松英輔氏の「悲しみの秘儀」を読もう!と
    次の読みたい本に繋がることが楽しい!

    ※暑苦しいほどの焼きそば愛のゆみこあんぱん直伝
    「焼きそば」を次の休みに作ろう♪( ´▽`)

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    2023年07月04日
  • いらねえけどありがとう

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    仕事、勉強、家事、育児、介護、なんでもしんどくなった時に読んだら一つは共感できるエッセイ。

    こうしたらいいよーというよりは、私はこうだよーと書いてあるので読みやすくてたまに笑える。

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    2023年06月30日
  • いらねえけどありがとう

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    ポッドキャスト真夜中の読書会〜おしゃべりな図書室〜第137夜「自立した生活を楽しく前向きにできる本を教えてください。」というリクエストでご紹介されたエッセイ集。65個のTips(助言、ヒント)で構成されています。気になる所だけ読むのもあり。少し気持ちが軽くなる一冊でした。

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    2023年06月27日
  • 村井さんちの生活

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    同じ琵琶湖の対岸にこんな生活を送っている人がいる。
    とても不思議な感覚だった。
    翻訳家という仕事が長いトンネルを抜けるような仕事であることをこの本を読んで知った。
    他の作品も読みたくなった。

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    2023年06月18日
  • はやく一人になりたい!

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    タイトルから想像していた内容とはちょっと違ったけれど、家族という逃れられない絆を時に煩わしく感じたり、けれど大切だったり、無くしてから悔やんだり、家族ってそういうものだよなぁと共感。

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    2023年05月28日