村井理子のレビュー一覧

  • 消えた冒険家

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    著者のローマン・ダイアルは冒険家。これはその冒険家である彼が、最愛の息子であり、かつ自分を継いだ冒険家がコスタリカに出かけたあと行方不明になった、その捜索談。この本はyoutubeの積読チャンネルで聞いて読んだもの。ごめんなさい、僕は耳で聞く派なのでどうしてもバリューブックスさんからは買えないんだけど(今度メンバーになろうかしら)。
    さてさて、本書の前半は著者自身の自伝的内容と、最愛の息子を冒険家たらしめる彼が小さい頃に一緒に行った冒険譚。6歳の息子とアリューシャン列島を徒歩で横断とかすごいことしてる。
    その息子くん、27歳の時にコスタリカに出かけるのですよ、そしてどうやら森の中で行方不明になる。彼ら冒険家は事前にメールで予定を知らせる。だから受け取った方はその日程が一定程度過ぎると当局に捜査を要請するのだが、なんと著者はそれをしばらく見過ごしてしまう。おやじどのよ⋯そのせいで息子がどうやら期日を過ぎたのに戻ってこないことに気づいたのが相当遅れる。こりゃ大変と早速行動力を発揮する親父殿のコネが凄まじくてアメリカ軍まで頼るのだが、結局は本人が中心となってよくわからない現地で捜索することになる。地元の怪しげな情報に振り回されつつ、さらにはマスゴミとしか言えないテレビ局のドキュメンタリーにも付きまとわれながら最後に辿り着く息子の行く末にはもう涙無くしては読めないのだが、それでも救いがあった。息子の死に方は良かったといえる。
    全編に愛する息子への罪悪感が溢れていて、そこは読んでて辛いものがあるが、せめても息子くんが決して後悔しないであろう人生を送っていたことは確かだとは感じられますよ。

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    2026年03月09日
  • 家族

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    言動に問題がある家族との距離感って難しい。若い頃は若さで何とか取り繕えていたことも、年を取ると周囲の状況が変わったり衰えも出てきて対応が難しくなることもある。

    情があるから簡単に切り捨てることも出来ないし、面倒をみてあげると自分の生活が立ち行かなくなってしまうかもしれない。

    著者の苦労が手に取るように分かり、切なくなった。

    お兄さんとのことは「兄の終い」にもっと詳しく書いてあって、そっちもなんとも言えない切なさがあった。

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    2026年03月07日
  • 兄の終い

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    映画『兄を持ち運べるサイズに』の原作実話エッセイ。過去の経緯からほぼ交流を絶っていた兄が突然死。警察から連絡を受けた著者が、遺体の引き取りと遺品整理に宮城県まで赴く。その一連の「人生の終い」をさらりと描く。とても興味深いく読んだし、参考にもなる。人ごととは思えないし、自分の終いももうわずかとも言える。

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    2026年03月01日
  • 家族と私がうれしいごはん

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    レシピと言うよりエッセイに料理写真が載ってるイメージ。キッチンが広くてお皿が個性的でとてもステキ。ある程度の料理歴がないと作れないかも。逆にある程度経験があれば難しくない。ヨーグルトときゅうりのサラダが一番気になる、夏になったら作りたい。女優巻き、という名の春巻きもかわいい。

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    2026年03月01日
  • 射精責任

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    女性(母体=プロチョイス)vs胎児(プロライフ)の構図になっている現在の中絶論争に対し、そもそも男性の無責任な射精を原因とする望まない妊娠に議論の出発点を置くべきではないか、という提言。

    解説では、アメリカと日本それぞれにおける中絶史をまとめてブレアの提言を解説し、その上でそれに対する争点もまとめてあって分かりやすかった。

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    2026年02月26日
  • 兄の終い

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    著者のお兄さんは不器用ながらも必死に生きようとしていたんだなと思わせる内容だった。

    実の妹である著者とはあまり良い関係では無かったようだが、一緒に暮らしていた息子が父親との暮らしを良かったと思っていることが感じられ胸が熱くなった。

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    2026年02月14日
  • ある翻訳家の取り憑かれた日常

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    翻訳作業だけでも大変そうなのに、家事や子供の世話や義理の親の介護なども併せてやっていて著者の多忙さがよく分かるエッセイだった。

    よその家の事情は分からないが、旦那さんが普段家に居ないからといって自分の親の介護をほとんど著者に任せきりなのは酷いなと思った。

    こんなに書く才能がある人でもうまくいく日もあればいかない日もあり、日々格闘し、少しずつ積み上げていくことが物凄く大事だと思わされた。

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    2026年02月13日
  • 人間をお休みしてヤギになってみた結果(新潮文庫)

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    相変わらず全力要求の男
    馬鹿馬鹿しくもここまで突き詰めていくエネルギーや集中力はすごいというほかない。

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    2026年02月03日
  • 義父母の介護(新潮新書)

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    本音ダダ漏れすぎず、見直したり後で文に手を入れたりしているはずだけど、ストレートに綺麗事でないことが伝わってくる。幾多もある介護のほんの一例だけど、読みやすくてよかった。こう言うこともあるかもしれないと言うことが、ページをめくる手を下手に止めてしまうことなく読めた。

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    2026年02月01日
  • 家がぐちゃぐちゃでいつも余裕がないあなたでも片づく方法

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    掃除片付けを気負ってしまっている完璧主義の人に「お手本みたいにしなくて大丈夫、できる範囲でタスクを回して自分が快適に過ごせるのが一番大事」と伝えてくれる、高いハードルのくぐり方を教えてくれる本だった。

    自分の尻を叩きたいタイミングだったのであまり自分向きの内容ではなかったが、目指す方向性をはっきりさせてくれたのでそれはそれでよかった。自分に合ったシステムの構築を模索している人におすすめ。

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    2026年01月11日
  • ある翻訳家の取り憑かれた日常2

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    相変わらずすごい仕事量。家事介護子育ても含めて。彼女の中にある力が常に苦しめのギリギリレベルを攻めてしまう感じでしょうか。才能というか、生まれ持った質というか。とにかくエネルギッシュ。
    日記は前巻より各日ちょっぴり端的になったかも。ユーモアのあるビシッとした文章は読みやすく、いろいろと心揺さぶられるものがあります。
    実はまだ『兄の終い』を読めてないのですが、早く読んで映画『兄を持ち運べるサイズに』も観ようと思います。

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    2026年01月04日
  • 兄の終い

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    日経新聞夕刊のエッセイの中でも度々触れられていた、実兄の死にまつわる出来事をユーモアを交えて記録した小説仕立ての長めのエッセイという感じ。後に映画化されている。人生には色々あること、当たり前ではあるが本人にしか判らないのが人の生であること、を改めて思い知らされる。

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    2025年12月29日
  • 兄の終い

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    映画がとてもよかった。
    兄がいるので読まないとでも読んでいいのかな、自分の兄生きてるし…。でも自分も未来に「兄の終い」するのかもと思いながら読みました。警察から連絡あってきちんと「終い」するのが偉い。こんなひどい目に遭ったら縁切って保証人にもならないかも?!家族の形はいろいろあって、うちは最後はどうなるだろう。村井さんのように、最後にはきちんとさようならと言えるといいな。

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    2025年12月17日
  • 義父母の介護(新潮新書)

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    介護のアレコレが具体的に面白く書かれていて、漠然としかイメージのなかった介護の本当のところが垣間見ることが出来た気がする

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    2025年12月16日
  • 兄の終い

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    ネタバレ

    絶縁してた兄が突然死し、その後始末についてまとめた本。

    時系列順になっており読みやすい。

    急病で亡くなってしまった兄についてだけど…
    乱暴で嘘つきで人間関係のトラブルが多く身内に借金をして、妹に絶縁されるような男性が2度も結婚して(うち少なくとも2度目の奥さんはかなりの美人)計4人も子供がいるという事実に打ちのめされた。笑

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    2025年12月13日
  • 兄の終い

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    題材の割に、明るくカラッとした部分もありつつ、でもとても複雑。
    嫌いな人間でも、憎い相手でも、死んだら【死んだ人】には変わりないんだなぁ。

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    2025年12月12日
  • 捕食者――全米を震撼させた、待ち伏せする連続殺人鬼

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     極寒のアラスカの地。コーヒースタンドでアルバイトをしていた高校生サマンサ・コーニグが姿を消したのは二〇一二年二月二日のことだった。BFと喧嘩した事を知り、警察は最初、彼女が家出したものと考えた。だが、防犯ビデオの映像には、背の高い男が彼女を店内から誘拐する姿がはっきりと映っていた。

     連続殺人犯イスラエル・キーズと捜査陣との攻防を描く。といっても、攻防と言える内容ではない。捜査陣が容疑者に翻弄されてばかりいる。まず、事件現場となったコーヒースタンドだが、翌日は何事もなかったかのように使用されている。犯罪につながる遺留品やDNAがあったとしても、きれいさっぱり洗い流されている。もともと、捜査に当たる側が事件性を考慮に入れなかったためである。

     初手から失敗しているが、何とか容疑者らしき人間を確保した。しかし捜査陣の縄張り争いで、あまり上手くない尋問者が対応し、かえって自分たちが何も掴んでいないことを明かしてしまう。

     犯人が自身の賢さに絶対の自信があり、犯行を誇る性格だったからよかったようなものの、そうでなければ何も明らかにならない。誇示するタイプは気味が悪い。対象を見つけるまで粘り強く、手術で意を小さくする。食べるわけではないのに、そのような事をするあたりが動物世界における捕食者と重なる。

     彼は別人格の存在を示唆したため、矯正施設に入れられた。独房内で獄中死したため、疑わしい犯行は他にもあるものの、全ての犯行を明らかにできていない。

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    2025年12月04日
  • 兄の終い

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    映画「兄を持ち運べるサイズに」の原作とのことで、友人からのオススメ。

    家族であっても、家族だからこそ、憎しみを抱いている人が亡くなった時、人はどんな気持ちになるのだろうか…
    先日、離婚したばかりのDV元夫が急死した友人に、失礼ながら訊ねてしまった。
    その答えは二人の関係性によりけりなのだろうけれど、やはり様々な弔いの作業を経て憎しみは浄化されていくように思えた。

    村井理子さんも、兄の元妻と共に弔うことで様々な感情を整理していく。
    一人では投げ出したくなるような作業も共に進めてくれる人がいることで随分救われたのではと思う。

    残されたアパートの様子から兄と子の生活ぶりを知ったり、生保担当者や甥の里親夫妻に亡き兄の生前の暮らしの様子を聴くことで、兄の知られざる姿を知る。

    自分の知らない故人の生き方を知ることは、何よりの弔いなのかもしれない。
    そして、自分自身の故人への感情も穏やかな物にしてゆけそうだ。

    母が亡くなって25年。
    母の友人から昔の話を聴くことが苦手だったけれど、今更ながらもう少し母を知るのも悪くないかもと思えた。

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    2025年12月02日
  • 兄の終い

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    とんでもねぇ兄貴が突然死。

    家族は私しかいない。
    そんな理子さんの道中での様子が赤裸々に書かれていると、紹介されており、どんなのかなぁ?

    面白おかしく?
    いや、兄貴が死んだんだからそうも行かないか?

    などと気楽に読んでいたら、、、、
    お兄さんには息子がいて、
    シングルファザーで、、、、

    と、話が繋がっていき、、、、

    とんでもない兄貴の後始末をする妹役も大変なんだけども、、、
    別れた奥さんや息子さんがものすごいいい子、いい人たちで、、、、

    とんでも兄貴。

    めちゃくちゃいいやつだった?

    ってラストに思わせられてしまい。
    周りの人たちの優しさや、子どもの真っ直ぐさに胸が打たれました、、、、

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    2025年12月01日
  • 義父母の介護(新潮新書)

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    介護を背負う側に これから介護が待っている身としては、非常に為になった。
    血がつながらない義両親に対しての観察力はさすが。
    文章は変わらずの村井節炸裂。
    深刻なはずの介護だけれどものめり込むことなく一定の距離を保つ感じが好ましい。
    このくらいの距離感で臨んでいきたいものだ。

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    2025年12月18日