実母と義母

実母と義母

1,485円 (税込)

7pt

逃げたい夜もあった。妻であることから、母親であることから……。夫を亡くしたあと、癌で逝った実母と、高齢の夫と暮らす認知症急速進行中の義母。「ふたりの母」の生きざまを通してままならない家族関係を活写するエッセイ。
婚約者として挨拶した日に、義母から投げかけられた衝撃の言葉(「義母のことが怖かった」)、実母と対面したあとの義母の態度が一気に軟化した理由(「結婚式をめぐる嫁姑の一騎打ち」)、喫茶店を経営し働き通しだった実母の本音(「祖父の代から続くアルコールの歴史」)、出産時期と子どもの人数を義父母に問われ続ける戸惑い(「最大級のトラウマは出産と産後」)、義母の習い事教室の後継を強いられる苦痛(「兄の遺品は四十五年前に母が描いた油絵」)など全14章で構成。

義父や義母の介護をしながら時折居心地の悪い気持になることがある。実母に対して何もしてあげられなかったのに、あれだけ長年私を悩ませた義父母の介護をするなんて、これ以上の皮肉はあるだろうか。
(本書「結婚式をめぐる嫁姑の一騎打ち」より抜粋)

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実母と義母 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    家族の話。生まれ育った家族と結婚した先の家族。どちらも一筋縄では行かなくて、それでも立ち向かう著者の姿はあっぱれな部分が多い。実母に関しては重なる部分が多く色々考えてしまった。数年後には他人事ではなくなる状況に胸が締め付けられるように痛い。笑いもたくさんあったけれど、最後はやっぱり泣いてしまった。

    0
    2025年01月07日

    Posted by ブクログ

    「家族」というのは、昔も今も、難しい。
    近しいからこそ、譲れない、許せないものがある。
    でも、変に愛情も関係してくるから後悔や懺悔の気持ちも湧き上がる。

    他人の家族の話は、あまり聞くことができないという意味で、赤裸々に書いてくださっているのがありがたい。
    (一方でここまで書いても大丈夫か?と心配に

    0
    2024年12月10日

    Posted by ブクログ

    実母もお兄さんも、義母までも、こんなにも強烈な人とは…。なのに義母義父の介護をここまでするとは。
    私なら介護できるとは到底思えない。心の広さは持ち合わせていない。すぐに音を上げ離婚している。母ふたりが認知症になり、実母の介護から逃げた後悔で義母の介護をする動機だそうだけど、それにしてもそうそうできる

    0
    2024年10月25日

    Posted by ブクログ

    私の母と義母に心を照らしあわせて読みました。
    実の親だから心から寄り添えきれないのが良く分かる。怖くて。

    0
    2024年02月25日

    Posted by ブクログ

    『兄の終い』『全員悪人』『家族』と読んできて、ほかにもwebの連載記事や日々のX(Twitter)まで網羅しているファンとして、最近の“事情”はそれなりに把握しているつもりではいたのだけれど‥いつも以上に四方八方から良くも悪くも「そう来たか〜!」の波状攻撃。なんというか、本当に本当におつかれさまです

    0
    2023年12月24日

    Posted by ブクログ

    著者の義母と実母を題材にしたエッセイ。顔合わせで義母が実母を気に入り、その後、著者のことを気に入ってくれたという信じられないけど幸せな話。親子ってどこかちゃんと似てる。

    0
    2025年06月17日

    Posted by ブクログ

    村井理子さんのご本を読むのは、初めてかもしれない。SNSでよくお見かけするし(フォローしているはず)そこから確かブログとかに飛んで、ある程度まとまった文章を読んだことはある。ご本人のご病気の話とお兄様の話。多少はご本人についての情報は持ってたはずなのだが、これを読んで、また新たなピースが埋まった気が

    0
    2025年03月11日

    Posted by ブクログ

    他人の家の話なのにするすると面白く読めた。
    やはり文章が上手いからかな。
    今度は村井さんのお兄さんについてのエッセイも読んでみたいと思う。

    0
    2024年12月08日

    Posted by ブクログ

    私は 彼女の「兄の終い」をすでに読んでいた。
    その家族の続編のような本である。
    彼女の波乱の人生。
    いや彼女の家族の波乱の人生の物語である。

    そして結婚後の義母の家族,義母自身の これ又波乱の人生の物語でもある。

    彼女の率直な物言い、猛然と前に進む彼女の力強さに惹かれて読み進んだ。

    0
    2024年11月21日

    Posted by ブクログ

    読みながら、そりゃこれは逃げたくなるわ

    というキョーレツな義母さん
    そして、実母さんとの関係も難しく。

    それを俯瞰したり、冷静に見つめる
    書き手としての村井理子さんの
    視点、思考が、やっぱりこの人はすごいなぁと思う。

    心に残ったのは

    「誰かを守るため、あるいは誰かを支えるために自分を削ること

    0
    2024年08月10日

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