あらすじ
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稼業としての出版翻訳について翻訳家でエッセイストの著者が語り尽くすお仕事エッセイ。実用的で啓発的。翻訳の舞台裏がわかる。
人気翻訳家でエッセイストの著者による、フリーランスとしての仕事論。目指す人は多いが実態が謎めいている「稼業としての出版翻訳」の世界について。出版翻訳家になるには? 出版翻訳家の仕事とは? 出版翻訳家は稼げるのか? 出版翻訳のおもしろさは? 仕事が絶えない状態になるには? キャリアの幅を広げるには? 元祖インターネット世代、ずぶの素人ながら、自作サイトでブッシュ大統領ウォッチを続け、面白い文章を書く人として注目を浴びることになった著者。やがて出版翻訳家としてデビューし、さらにはエッセイの仕事も得るようになった。振り返ると特別な才能があったのではなく、日々の努力と積み重ねが全てだった。今までにやってきたことを、ノウハウからマインドセットまで隠すことなくシェアする。実用お仕事エッセイ。ーー出版翻訳家の仕事とは、1冊の本を最初から最後まで訳す仕事である。これができるかどうかがすべてです。
著・文・その他:村井理子
翻訳家/エッセイスト
1970年静岡県生まれ。滋賀県在住。ブッシュ大統領の追っかけブログが評判を呼び、翻訳家になる。現在はエッセイストとしても活躍。
著書に『兄の終い』『全員悪人』『いらねえけどありがとう』(CCCメディアハウス)、『家族』『はやく一人になりたい!』(亜紀書房)、『義父母の介護』『村井さんちの生活』(新潮社)、『ある翻訳家の取り憑かれた日常』(大和書房)、『実母と義母』(集英社)、『ブッシュ妄言録』(二見文庫)、他。訳書に『ゼロからトースターを作ってみた結果』『「ダメ女」たちの人生を変えた奇跡の料理教室』(新潮文庫)、『黄金州の殺人鬼』『ラストコールの殺人鬼』(亜紀書房)、『エデュケーション』(早川書房)、『射精責任』(太田出版)、『未解決殺人クラブ』(大和書房)他。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
出版翻訳という仕事について。村井さんの仕事に対するスタンスはとても参考になった。受注した仕事は実直にやること、仕事のための武器には投資すること、コツコツ努力を続けること。
Posted by ブクログ
本のそでには
"みんなを笑わせたい
文章がうまくなりたい
翻訳がうまくなりたい"
P35より
"私がやってきたことは、
シンプルなんです。
・受けた仕事を実直にやること
・日々書くことをあきらめないこと
これだけなんです。
地道に取り組んでいたら
運命のほうが開けてくれて
この三つの取り組みの一つでも
欠けていたら、今はなかったでしょう"
2020年に
「兄の終い」を初めて読んで
文章にひきこまれた╰(*´︶`*)╯
(映画化めでたい!嬉しい!)
それから著者の本を読みまくった
P52より
"翻訳家はタイトルをつけない
これは声を大にして言っていきたいです"
↑「射精責任」のことかな?
タイトルや装丁が素晴らしい本
そして
文章もわかりやすくて
翻訳家が村井理子氏だったから
読みたいと手に取った本
"原文に忠実に
(自分のカラーは出さない)
勝手に端折らない
自分の判断を入れない"
P76より
"人間は繰り返し努力をすれば、できるようになる。
繰り返すことによって誰もがエキスパートになれる"
P78より
"マイケル・ダグラスがウォール街で暗躍する系のデスクです"
え?翻訳家のデスクは暗躍系?(≧∀≦)
タイトルのように
「訳して書いて楽しんで」
が、よく伝わってきた♪
以前、翻訳本(誰が訳したか覚えていないし、タイトルも忘れた)
読んで全く意味がわからなくなり
読むのをやめてしまったことがあるので翻訳にやや抵抗があったワタシ(T ^ T)
訳す方でこんなに違う?
そして「訳者あとがき」は
"フルマラソンの後の腕立て伏せを
するような苦労"( ; ; )
いや!キツイわー
フルマラソンの後に腕立て伏せは
できるなら避けたいd( ̄  ̄)
選択制賛成
意外と知られていない出版翻訳の実態
をわかりやすく、丁寧に書かれている
おわりに
"ただひとつの「好き」を追い続けることは、決して無駄ではない"
翻訳に興味あるなしに関わらず
読んで欲しい( ´▽`)
落ち込んでられないよー♪!
Posted by ブクログ
ご自身でも「日本のクォン・ナミ」と言われていると仰っているだけあって、クォン・ナミさんの著書同様、翻訳家になったエピソードやお金の話など、惜しげもなく披露してくださっています。
原作本はAudibleで聴いてみると、笑い声が入ってたりしてよりわかりやすいと。Audibleは未経験なのですが、筆者が読んでくれているバージョンとか聴いてみたいなと思いました。
貴重な情報が多く、とても良い本です。
Posted by ブクログ
著者の村井理子さんは、
「出版翻訳の仕事がしたいです。どうしたら翻訳家になれますか?」
という質問をされたら、
「まずは1冊選んでください。そして、その本を最初から最後まで訳してみるのはどうでしょう。」と答えるそうです。
それは「責任を持って1冊の本を訳す。それは想像以上の胆力が必要なことだから。」だそうです。出版社にも1冊を訳せるひとが、ここにいるという印象を持ってもらえるということです。
村井理子さんは、インターネット創成期からメールマガジンを始め、元祖ウェブメディアサイトを続けているうちに出版社から依頼を受け、しだいに出版翻訳家になっていったそうです。
出版翻訳家になるルートとして、
1 翻訳学校に通う
2 翻訳家のお弟子さんになる
3 出版社に持ち込む
をあげています。
また、芽が出ない焦燥感との向き合い方、仕事の実績がいちばんの名刺、など、出版翻訳家になりたい人には参考になる内容が惜しみなく書かれています。また、村井さんの日頃の仕事ぶりや翻訳に向かう心構えなど、翻訳家・文筆家、または文章を書く人のチカラになる実践的な本です。
わたしは、村井さんが翻訳や文章を書く上でのモットーともいうべき、次の言葉に勇気をもらいました。
みんなを笑わせたい。
文章がうまくなりたい。
翻訳がうまくなりたい。
Posted by ブクログ
村井さんの文章は呼んでいて、ワクワクもするし、ウンウンと納得もするし、何よりスッーと心の中に入ってくる。
とっても身近な感じがして、まるで親戚の人のように感じてしまう。
Posted by ブクログ
書くこと、外国語翻訳に興味がある人は、すごく参考になるし、『私もやってみようかな』と思える情報に溢れている。
私も書くことが好きだけど、その分書き続けられることに憧れを抱いているので、そういうしょうさいの描写がすごく好きだった。下手でもなんでも、経験値を増やす、費やす時間を増やす…それが何よりもスキルアップに繋がるんだなぁと。
また、「『傷つけるから書くのをやめたい』という気持ちが、『誰』を傷つけることを恐れているのか、自分が傷つくことを恐れているんじゃないか」というのはなかなか的を得ていて、かつ厳しい目線だなぁと感じた。炎上しても、ネガティブコメントを見かけてもある程度受け流せる、ってのは結構「年の功」もある気がした。
Posted by ブクログ
翻訳家に憧れて、翻訳の勉強をしたことがある。少ないながら、フリーランスとして産業翻訳を仕事として受けていたこともある。
でも私の場合は、それを「自分の仕事」として生きていくレベルには到底達することができないと結論づけた。
翻訳というのがいかに難しく、根気と熱意が必要な仕事なのかわずかでも実感をもって分かるから、著者の翻訳・言葉への向き合い方をとても素敵だと思った。
「翻訳家は、英語(外国語)ができるのは基本、
そのうえでどれだけ日本語を磨けるか、
これに尽きます」
強く共感すると共に、尊敬した。
そしてやっぱり、言葉のプロに憧れてしまう。
Posted by ブクログ
翻訳家の日常が書いた本で、今まで知らなかった翻訳家の生活がわかって新鮮だった!
エッセイみたいな感じでするする読めた。
語学力だけでなく、長文を読むことだったり、エッセイを書くような文章力、探究心、調べ上げる力がは必要なことが分かった。
私もまずはブログかエッセイ、日記を書いてみたいなと思った。
Posted by ブクログ
村井さんのエッセイ、好きです。特に『兄の終い』は夢中になって読んだので、出版の経緯を本書で知ることができてよかった。すごく強いお気持ちで書かれた本だったのだな、と驚きと尊敬の気持ちを新たにしました。
他にも翻訳書、著書の裏話満載で愛読者は楽しめると思います。村井さん初の翻訳書がSM小説だったなんて!そこからノンフィクションご専門になっていくとは。
贅沢を言うようですがもうちょいボリュームがあれば…なんて思ってしまいました。
Posted by ブクログ
翻訳家のお仕事についてのエッセイです。とても大変な仕事なのが、よくわかります。翻訳家になるには、どんなアプローチが必要なのか?だったり、気になる収入の話や、実際の作業環境(モニターが2台、できれば3台欲しいらしい)の話など興味深いお話を聞かせてもらいました。
村井さんの翻訳した書籍も読んでみたくなります。
Posted by ブクログ
村井さんが訳された、海外のノンフィクションの作品を読んでみたいと思った。
淡々としたあっさりした文章なのに
翻訳にかける執念
書くことが好きなこと
が伝わってきた。
普段読まないジャンルの本で大変気分転換になりました。
Posted by ブクログ
村井さんもそうだけど、翻訳者のみなさんは「翻訳はもうからない」と言っている。
それでも続けられているのは、翻訳が本当に好きだからなんだろうな〜
翻訳するということは、著者と長い時間を過ごすこと…確かにそうだ。著者の分身となって書かないといけないだろうし…
登場する場所の実際の写真や地図を確認すると、イメージが湧く…ということで、自分も意識して翻訳してみようと思った。きっと訳文のディテールにも影響するよね
Posted by ブクログ
あっという間に読みきってしまった自分を責めたい。もっとゆっくり味わえ、と
なんて昨日思ったばかりなのに今日もまた
あっという間に読みきってしまった自分を褒めたい。ほら、面白かっただろ、と
Posted by ブクログ
村井さんの読みやすいことば使いが心地よい。好きなことを見つけたら、人一倍努力する。特にそれを"知る"努力。当たり前のようで、誰にでもできるわけではないことが改めて書き記されている、心強い誠実な一冊。
Posted by ブクログ
どのようにして翻訳者になったか、翻訳者としての生活など。そういえばノンフィクションの面白さを知ったのは村井さんのおかげかも。これからもお世話になります!
Posted by ブクログ
翻訳家のデスク周りの話が特におもしろかった。そうだよな、人の頭の中から出力されたものを自分の頭で言語を変えてもう一回出力するんだから、そりゃそうだ。
Posted by ブクログ
「書く」という大きなくくりにしたときに、一応同じ領域で仕事をしているので、参考になるかなと思ったのだけれど、ちょっと肩透かしだった、という印象。
多分それは、私がすでに自分の仕事のスタイルややり方を確立できていた、ってことなんだと思う。
ちゃんと本にも書いてあったとおり、書く仕事、というよりも「翻訳」という絞った領域について、これからやってみたいと思う人、本格化させたいと思う人がターゲットで、そういう人にはすごく有効だろう。
最前線で仕事を続けるには、情報を取り続けるしかないし、その感度が大事だな、ということを戒めのように再認識した。