【感想・ネタバレ】射精責任のレビュー

あらすじ

全米騒然
ニューヨークタイムズ・ベストセラー
世界9カ国で翻訳
刊行前からSNSで話題沸騰!

望まない妊娠は、セックスをするから起きるのではない。

女性の50倍の生殖能力を持ち、
コンドームを着用したセックスは気持ち良くないという偏見に囚われ、
あらゆる避妊の責任を女性に押し付ける男性が、
無責任な射精をしたときのみ起きる。

望まない妊娠による中絶と避妊を根本から問い直す28個の提言。

「セックスをする人、セックスをしたい人、あるいは将来セックスをするかもしれない人を育てている人にとって、必読の書」(ワシントン・ポスト紙)

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Posted by ブクログ

全ての男性(自分の身体を守るという意味で女性にも)に読んで欲しい本。著者がブロガーなだけあってとても読みやすいです。
自分の子供にも必ず読ませたい。この本がムーブメントとなって、男性が女性を守る運動や法整備が進めば良いのにと思います。

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2025年08月28日

Posted by ブクログ

日本でも、保健体育の副教本にしてほしいくらいの内容。
こういうのは、大人になってからじゃ遅い。自分の性欲に対して利益がないと判断すれば呑み込まなくなるから。

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2025年05月27日

Posted by ブクログ

タイトルと表紙から
かなり強いフェミニスト思想の本なのかと
恐る恐る読んでみたけれど
とてもとてもシンプルな主張を分かりやすく書いてあり
読みやすかった。
老若男女1度読んでみればいいと思う

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2024年11月09日

匿名

購入済み

男性が読むべき

女性の苦しみは当たり前のこととして受け入れられている一方で、男性がいかに自分たちの楽しみを優先しているか改めて気付かされた。

#タメになる

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2024年10月27日

Posted by ブクログ

題名も刺激的だし、中身もかなり過激と感じる方もいるかもしれない。しかし、極めて正論だと感じた。
アメリカで中絶手術は合法か否かが長いこと政治的な争点とされてきた。日本でも、あまり話題にはなってないが、経口中絶薬を認めるとか認めないとか、署名運動も起こっていたのも記憶している。中絶の前に、妊娠があり、その原因となる行為がある。
引用すると、「セックスをするから望まない妊娠をするのではありません。望まない妊娠は、男性が無責任に射精をした場合にのみ起きるのです」まぁ、この無責任というのがどういう場合か、多くの人は想像できるだろうと思うけど、まさに、目から鱗。中絶の是非の論争を、まずは妊娠のスタート地点、射精から始めようというのが、本書の中心点だ。
詳しくはぜひ読んでもらいたいが、男性優位の家父長的社会の思考を変えれば、解決の糸口の見つかる問題がこの社会にはたくさんあると、読みながらツラツラ考えた。
セクハラ、レイプ、慰安婦問題、少子化、、、
据え膳食わぬは男の恥、なんて諺あることから恥ずかしい。肌の露出した洋服着てたら触られてもしかたない?女が誘った?食欲や物欲をコントロールできない人が、非難されるように、性欲をコントロールできない人間は、社会的にも信用を失って然るべきと思ったり。婚姻を妊娠可能な異性間でしか認めようとしない制度についても、かなりナンセンスだと思えた。結婚の中心点は、もはや、出産にはないのではないだろうか?とも思った。
「男性はおもちゃではなく、実際に危険な武器を持ち歩いているようなものです。彼らが精子をどのように扱うのかで、命が左右されるのです。」
これを極端な意見と思いますか?思った方、ぜひ本書を手に取ってもらいたい。
妊娠、中絶、子育ての実態をまるで理解していない鈍感なおじさん化した政治家たちにも、読んでもらいたい。

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2024年06月19日

Posted by ブクログ

女性であれば誰でもが納得し、男性であれば理解する場合も反発する場合も結局同じこと。何も変わらないような気がする。要するに責任回避に向かうのだ。だけどそれではダメだ。と、本書はインパクトのあるレイアウトで非常に分かりやすく、問題定義「望まない妊娠のすべてが男性の射精にある」についてこれでもかと主張。本当にその通りです。

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2024年04月22日

Posted by ブクログ

中絶問題の論点を転換させる挑戦的な書籍。
中絶の是非を問う前に望まない妊娠を防ぐことに力点を求めるべきである。首肯であるし、男性である自分はこれからどのように振る舞うかを試されている。  

と同時にこのテーマに対して議論できる人が周囲にどの程度いるのか、もっと具体的には本書を手に取った男性ははどの程度いるのだろうか。この本を勧めることができる人がイメージできないなというのが少しもの悲しい。

男性が射精して卵子が受精することで懐妊すると事実は変わらないのに、視点を変えることで今までの女性責任偏重の空気を打開するきっかけを与えてくれる。ものごとをや言説を鵜呑みにするのでなく多角的に見直すという態度の大切さを教えられる。

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2024年04月21日

Posted by ブクログ

SNSで話題になってるのを見てたけど、これはかなりショッキング。ほんとにごもっともすぎて、納得でしかなかった。どんなに頑張ってもどんなに遊んでても女性は妊娠できないし、なんでこんなに備えねばならぬのだ。タイトルのインパクトと各トピックの見せ方がすごいけど、ちゃんと内容も目が覚めるものだった。

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2024年04月15日

Posted by ブクログ

インパクトのある表紙、タイトル。
でも決して気を衒ったものではなく、
今までの望まない妊娠に伴う真逆の視点を、
28の短く読みやすい章構成で、
繰り返し分かりやすく説いてくれている。

望まない妊娠に伴う報道を見る度に
「ところで〈原因〉のはずの男はどこに?」と
モヤモヤしていた気持ちを、
筆者が言語化してくれた。

中学生高校生で、必修科目にしてほしい。
そうすれば、男女がお互いを思い合えるし、
身体も心も傷ついて人生を狂わされる人を減らすことができるはず。

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2024年01月28日

Posted by ブクログ

著者のブレアさんは、アメリカのモルモン教徒。6児の母でもある。
確かモルモン教は、中絶はしないと言う教えだったはずだが、恐らく望まない妊娠もあったのだろう。
そしてアメリカでは人工中絶を法律で許すのか(プロチョイス)、許さないのか(プロライフ)で、世論を二分している。プロライフの方は、胎児の代弁者として、中絶は命を不当に奪っていると主張し、キリスト教福音派に多い。(かのセクハラ、歩く生殖器みたいなドナXX・XXンプ氏がこれを主張しているのは、悪い冗談のような気がする)

ここでブレアさんが言うのは、中絶賛成・反対の議論が出てくる前に、望まない妊娠をどうするかと言う本質的な話しがあるべきだと。そして、その妊娠を避けるには、女性の避妊方法ばかりが挙げられ、妊娠の張本人である男性のことが、あまりにも話題にされないと言うことだ。
安くて、簡単に使えて、しかも避妊成功率も高いコンドームをなぜ使わないのか?と。

確かに、中絶話の俎上に上がるのは女性だ。毎日でも的中率の高い精子をぶっ放す能力のある男性が、きちんと女性のこと、将来のことを、しっかり考えていれば、人工中絶は、少なくなるはずだ。

日本の21年度での人工中絶は、把握されているだけでも12万6174件。毎日平均345人が中絶しているとのことだ。

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2024年01月23日

Posted by ブクログ

哲学的、倫理的、政治的に女性のみに焦点が置かれ続けてきた。そもそも男性の射精がなければこの議論は発端しないのに。当たり前だが、全く当たり前で無い状況がずっと続いている。
そして、妊娠は痛いし、辛いし、危ないし、一生ものだし、人生をかける必要があるし、金もかかる。それが男性は逃げやすく、女性はどのような選択をするにせよ一生ついて回る。不平等の極み。

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2023年11月27日

Posted by ブクログ

この痛烈なタイトル。
本の内容はこの一言で語りつくされると言ってもよかろう。
しかしこの本は、繰り返し繰り返し、
このテーマを深堀している。
我々男性にとっては耳の痛い話、気づいていない話ばかりだ。

と書きつつ、私は比較的気づいていたほうだと思う。
それは、妻が気が強い、はっきりものを言える女性だったからかと。
女性がどういうものか、否応なしに気づかされた。
この本に書かれている何割かは、身をもって理解できていた。

しかし、初めて気づかされたこともある。
それは、「セックスが男性のオーガズムで終わる」
という不公平さだ。
そういうものだ、と思い込んでいた。
たしかに、女性が先にオーガズムに達してはいおしまい、
でも文句は言えないはず。逆の立場だったら。
しかしそうはならない。
こりゃ不公平だ。

妊娠、出産は明らか女性に負担がかかることは理解していたが、
セックスも不公平とは。
そのくせいまは2回目のデートでセックス、、とか、、、
若い女性はどう考えているのだろう。
もっと自分を守らなければ、、と思うのだが。

女性にリスクを負わせる責任は男性にある。
その通りだ。

妊娠能力は男性は女性の500倍!
これもすごい数字だ。
女性は月1日、30年。
男は毎日何人でも、そして一生。

一生。。。。わたしはどうかなあ。。。

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2023年11月21日

Posted by ブクログ

発売前から「射精責任」のタイトルと訳者が村井理子さんと知り、読むのを楽しみにしていた

インパクトのある赤い表紙、目に飛び込んでくる「射精責任」の文字で装丁もカッコいい!

読むやすい文字の大きさ、28の提言に分かれている
(文字が見にくいお年頃にはありがたい)

・セックスをするから望まない妊娠をするのでは
 ありません。
・望まない妊娠は男性が無責任に射精をした場合に
 のみ起きるのです。

気持ち良いくらいバサバサと切り込んでいるが、決して男性を非難していない

他の方の感想にあったように性教育のバイブルにしてほしいくらいの本

性教育は人権教育だから
幼児期から(自分の心と体を大切にすること)学べる時間をもっともっと家庭や幼稚園、学校で取り入れてほしい

あとがきより(村井理子さん)
「少子化、出産、子育てにまつわる議論の中心に
 置かれるのは、今でも、私たち女性だ。
 私たちはその議論の中心に、
 男性も参加してほしいと願っている」

また読みたいと思う
そして男性にも女性にも読んでほしい本!

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2023年10月20日

Posted by ブクログ

すごく当たり前の事なのだけれどこれまで誰も言ってこなかったことをちゃんと言うのが凄い本。
射精責任ではあるけど、主題は中絶かな。
ラディカル・フェミニズム入門的な感じだなぁと。
そういう意味ではアンドレア・ドウォーキンのポルノグラフィなどの方が、理論としては深い感じはする。
ライトに読めるのでみんな読むべし。


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2023年10月02日

Posted by ブクログ

そもそも論から始めませんか?

やっぱり性教育ってもっと必要だと思わざるを得ないんだよなぁ、ダメなのかなぁ
寝た子を起こすなとか性に奔放になるとか言うけどこういうけど知識や情報が少ない中でファンタジーな作り物こそが正しいのだ。となんの疑いもなく性交渉が行われ続け、そのせいで望まない妊娠や中絶がこれからも繰り返されるかもしれないと考えると、げんなりする

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2025年04月15日

Posted by ブクログ

「すべての望まない妊娠の"原因"は、すべて男性にある。」の根拠がたくさん述べられている本。望まない妊娠の"責任"は男女共にあるけど、"原因"はすべて男性にある、というのはびっくりしたけど納得できた!妊娠の成立には男女の存在が不可欠なのに、中絶の議論ではなぜか(?)透明化される男性。中絶を減らすためには中絶を禁止するのではなく、望まない妊娠を減らすこと、そのためには男性の射精責任が問われること。当たり前のことなはずなのにこのヘルジャパンではなかなか理解されない感覚だよね...この本がたくさんの人に読まれますように。

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2025年03月30日

Posted by ブクログ

短めにまとまった章の積み重ねで一冊が構成されている
読みやすさに反して、データの裏付けの調査や論考・論文がしっかり参照として付属されている
データを遡って、根拠を辿りたい人の好奇心にも応えてくれる
生理痛の薬よりもバイアグラの研究が優先されるこの世界に生きる全て女性と、「女性と男性では見える世界がまるで違う」と気がついた男性に読んでほしい

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2025年03月13日

Posted by ブクログ

センセーショナルなタイトルだが、著者が訴えていることはごく当たり前のことだ。
これは全ての男性達と、この事実に気付かない女性達に向けた本である。

以下引用。

“オバマケア(医療保健制度改革法)
では、雇用主に対し避妊具や避妊薬の全額保険適用を義務づけていたが、トランプ政権はそれを撤廃した。”

“北米では、4人に1人の女性が、一生のうちに一度は性的暴行を経験すると言われています。とある研究では30%から35%の男性が、法的に逃げ切ることができるのであればレイプすると認めています。イギリスで2万2千人の女性を対象とした調査では、51%が、寝ているあいだにパートナーにセックスをされたり、性的行いをされて目を覚ましたことがあると証言しています。多くの若い女性たちにとって、暴力は同意の上でのセックスの一部として受け入れられています。”

このような状況で、何故ヘテロセクシャルのシス女性は男性と恋愛をし、結婚をし、セックスをし、子供を産むのか?疑問に感じる。

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2025年01月22日

Posted by ブクログ

このタイトルだけでも、よくぞ言ってくれたって感じ。内容も頷くばかりだった。特に男性たちに読んで欲しい

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2024年10月11日

Posted by ブクログ

望まない妊娠や中絶の議論をするとき、その中に男性がまったく入っていないのはなぜなのか。議論の出発点を再定義する。

個人的にずっと疑問に思っていたことがある。時々トイレやコインロッカーに生まれてすぐの嬰児が遺棄される事件、大抵は亡くなってしまい、殺人死体遺棄事件になるけれども、その時に罪に問われるのはなぜか女性だけだということだ。だって普通は子どもは一人では作れないから、関係者がもう一人いるってことでしょう?その人はなぜ何のお咎めもなく済むのかしら?
望まない妊娠や中絶問題の延長上にあるこの疑問の答えのようなものが見つかるかな、と思って読みました。

著者がこの本を書いた動機は、中絶の禁止は違憲であるとされた判断、いわゆるロー対ウェイド判決が2023年にアメリカ最高裁で見直しとなったことだそうです。やはり長らく男性が議論の中に全く含まれないことを疑問視しており、その原因については家父長制をあげています。なるほど、つまり、徹頭徹尾、男性に有利な社会制度、法制度で組み立てられてきた社会構造の問題で、妊娠や子育てに関するあらゆることが女性に責任を押し付けられている、ということなのです。そしてロー対ウェイド判決見直しでわかるように、その現状は未だ進行中です。この本はアメリカ国内のことについて言及された本ですが、追随する日本もほとんど変わりないように見えます。
こうした不均衡に対して、望まない妊娠や中絶を避け得る立場にいるのは圧倒的に男性であり、議論は男性の射精段階から始めねばならない、と提言しているのが本書の要点でした。細かい部分は異論もあれど、概ね全くその通りで、こうした議論が無いからこそ、日本でもコインロッカーベイビーは母親の責任になってしまうのでしょうね。射精の責任をすっかり無かったことにしてほっかむりしてる男性諸君には耳が痛いかもしれません。でも、この本は、本当はそうした男性諸君が全員読まねばならない性教育の教科書でもあると思いました。巻末の齋藤圭介さんの解説も、本編の隙間を埋める良い内容でした。

こうした議論の出発点に男性も同席することを強く望みます。そして、男性の無責任な射精のせいでどこにも相談できずに悩みに悩んで追い詰められて、駅のトイレなどで一人で出産せざるを得なくて、挙げ句の果てに犯罪に問われる女性がいなくなりますように。

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2024年09月02日

Posted by ブクログ

なんというジャンルにすればよいんだ?
友人に勧められて。思っていたより、途中でくすくす笑うような感じで、随所でそれな笑となることも。(なんで女性側がコンドームを用意しないといけないんですか?男性の家に生理用品はあるんですか?とか)
基本的にはアグリーというか、しっかりここまで考えていない男性諸兄に関しては是非読んでいただきたい、と思いつつ、ここに書かれていることに全て同意ということではなかった。自分がピル飲んでいるからもあってか、ノーストレスで避妊をせずに行為をすることもあるので、それがほんの1ミリでも嫌だったらダメだし、それが1ミリでも言いづらいならこの本の通りになるべきだと思うが、ここまで悪悪悪って書かれると、こちら側まで責められているような気持ちになる。オーバーオール面白かったです。

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2024年09月01日

Posted by ブクログ

望まない妊娠の原因は100%男性にある。全くその通りで、日本でも起きている不幸な嬰児殺しのニュースを見るたびに、女性だけが裁かれ何故相手の男も共に裁かれることがないのかと腹が立って仕方がない。
最近見た裁判のニュースで『同意の上の性交で避妊を拒んだ男性に賠償命令「自己決定権の侵害」』というのがあり、まさに射精責任が問われた判決と言える。(避妊しなかった事で望まない妊娠の末、男性は既婚を理由に子の認知拒否という酷さ)
この本は男性にこそ読んでもらいたい。性教育の重要性。高校生には読んで欲しいと思う。

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2024年07月21日

Posted by ブクログ

なかなかインパクトのあるタイトル。
読んでみると、フェミニズムの真骨頂の様相。
つまり、女性しかできない妊娠について、男性も責任を負うべきである、という主張。

これだけで脊髄反射で批判する人はいるだろう。
しかし本書の中身は至極真っ当な「批判」と「提言」。
どの提言も簡潔にまとまっており、わかりやすい。

アメリカと日本の違いはあれど、背景は残念ながらほぼ同じだ。
なぜ女性だけが避妊と中絶について大きな責任を負うのか。
そのことに男性は納得できる答えを女性に示したことはない。

普段から女性は痛くて苦しい思いをすることが多い。
月経も妊娠も病気じゃない(だから「いつも通り働け、気合いで何とかなる」って?そんな考えの諸氏には学び直しをお薦めしたい)から、対症療法しかできない。
女は〇〇だからという決めつけや暴言を吐く人々の背景にはビビりがあるのではないか?
知らないもの、わからないものに対する恐怖、地位を脅かされることによる不安など。

性教育とは、雄しべと雌しべが…だけではない。
知っているだろうか?
女性の排卵時期は予測できないし、コンドームを使っても使わなくても快感に大した違いはないこと。
衝撃だったのはアメリカの交通事故死亡者数より、殉職警察官より、妊娠による死亡者数の方が多いということ。
なぜ目を背ける?なぜ見ないようにする?
目の前にいる女性は征服すべき対象でもないし、性技を試すための人形でもない。
現実にいる人間なのだ。

私たちは息子に教えないといけない。
あなたは男として生まれた。
だからこそ、パートナーを慈しみ、共に責任ある生き方をすべきと。
それができる男性だってたくさんいるのだ。

女性も忘れてはならない。
男だからできないんじゃない。
男性もまた敵ではなく、共に助け合って生きることのできる人なのだと。

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2024年06月27日

Posted by ブクログ

女性の妊娠から出産に至るまでのリスクについて。性行為について「危機回避する」には男性の方が低リスクで高リターンなのに、社会的にも女性側にそのリスクがより高く背負わされていたり、ケアが蔑ろにされている現状を鋭く批判する。
堕胎の話では、女性に責任があるような論調が繰り広げられがちで男性は不在になりがちである。
前述の通り、より避妊が低コストで容易な男性側の責任について「射精責任」という言葉で迫る。

一個一個はうっすらと理解しているつもりでも、このように対比され整理されると、性行為のリスクについての負荷、リスクヘッジのアンバランスさについて考えさせられる。

書籍にのつくりについては、キャッチーさ、インパクトさが強く出てしまっていて、もう少し「射精責任」という言葉の示すところが発散していってしまう気がするのが少し勿体無いか。

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2023年12月30日

Posted by ブクログ

『射精責任』

赤の表紙にデカデカと書かれたゴシック体に、男性はビビリ、女性は我が意を得たり、と、大きく頷くのではないだろうか。
私は、このまるで古来からあるような説得力ある四文字熟語をはじめて見たとき、いろいろ腑に落ちた。
もちろん、この言葉は古来からあるわけではない。

今までは、望まない妊娠の責任は妊娠させられた女性のほうが負ってきた。今までは。

アメリカでは妊娠中絶に反対するプロライフ派と、女性の妊娠中絶に賛成するプロチョイス派が激しい舌戦を繰り広げている。
そこに、そもそも論を持ってきたのがこの本の著者ガブリエル・ブレアである。

‘’そもそも、妊娠の始まりって男性の膣内射精ではないか‘’

だったら、コンドームを正しく着ければ、望まぬ妊娠の先の中絶も大幅に減らせるのではないか。
エビデンスを元に、コンドームをなかなか着けたがらない(家父長制も関係あるそう)男性に『射精責任』を自覚させていく。

彼女いわく「望まない妊娠の責任は100%男性にある」

ガブリエル・ブレアは6人の子を持つ敬虔なモルモン教徒でプロチョイス派なのだそうだ。
説得力のある言葉を男性に向けて口を酸っぱくして繰り返している。

読んでる内に、本書は‘“女性による男性のしつけ本”に思えてきた。

私がもし、本書を読んだ、最近彼女ができたばかりのジェームス・フランクリン君(仮名・14歳)だったらこう言うだろう。←どっから出てきたジェームス

“オッケー、ガビー、ぼくは絶対セックスするときはコンドームつけるよ”

内容もだけれど、本のレイアウトもインパクト大。

翻訳は村井理子さん。
解説は社会学者の齋藤圭介さん。




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2023年12月22日

Posted by ブクログ

日本で果たしてこの本が受け入れられるかどうか?
と一瞬思うほどのインパクト!赤い表紙に大きいポイントのゴシック体で書かれた見出し。
しかし、書かれている内容は極めて当たり前、コロンブスの卵のような発想の内容だった。

そうだ、そうなのだ。
プロライフ派とプロチョイス派の中絶を巡る議論の衝突は、女性の選択の問題として語られがちだが、望まない妊娠のための中絶に女性を追い込んでいるのは、確かに男性である。あったり前田のクラッカーだった笑

なぜそれが議論されなかったのか?
読み終わって改めて不思議な気分だ。

作者ガブリエル・ブレアは6児の母でありモルモン教徒だという。そういう自身の保守的とみなされやすい属性を逆手に取って発言したのは確かに意義があると思う。
このような女性が存在するところがアメリカの強さだ。

映画「バービー」は韓国と日本ではヒットしていないそうだ。東アジアの儒教的イデオロギーの強い国で、この本がどのくらい受け入れられるか、疑問に思う部分もあるが、ジェンダー意識だけはゆっくりと確実に変化している。この本が提示した問題もゆっくりと確実に浸透していくと信じたい。

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2023年09月25日

Posted by ブクログ

短く纏まっている各章の内容は、非常に基本的で当たり前のことが書かれており、正直なところ「何を今さら」という思いを持ちながら読んでいました。この本を手に取る様な女性の権利問題についてアンテナを高く張っている男性にとっては、尚のことそう思われるのではないかと思います。ただし、日本でそういった問題が全く無いということは決してないと思います。実際、中絶は日々行われていますし、中絶を取り巻く数々の負担は、経済的・精神的・肉体的負担のいずれも女性に偏っていると思います。そういう文脈で、「大事な当たり前のことが書かれているけれど、結局、届くべきところには届かない本なのかな…」と悔しい思いも生まれてきます。

そんな訳で、少々退屈な気持ちで読み進めていましたが、最後の巻末の解説は非常に興味深かったです(個人的に一番面白かったのがココでした)。

中絶を取り巻く状況が、本書が刊行されたアメリカと日本ではかなり違っているのですね。巻末にある解説では、アメリカにおける中絶の歴史と政治との関連について書かれており、本書の行間を補うような内容となっているだけでなく、教養としても非常に興味深い内容でした。

望まぬ妊娠と中絶の問題について考える時、なぜ女性がその責任を一身に受けなければならないのかーー今の世の中の仕組みは未熟で、一番大事なところで男性の存在は透明化されており、日本もアメリカの置かれている状況と同様の問題が残されていると思います。中絶問題の根本的な解消のため、性教育の整備の必要性を改めて強く感じます。

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2025年06月06日

Posted by ブクログ

タイトルのインパクト、最早それのみで思わず手に取ってしまったけど(原題は「Ejaculate Responsibly」、直訳すると「責任をもって射精せよ」という意味だそうで)、決してそれだけでは終わらせてはいけない内容で、各提言を読む度に男性として身につまされた。

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2024年06月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

望まない妊娠は全て男性のせい。
これをなぜか女性にも責任を負わせる社会が存在している。
そこに斬り込んでいく本。

読みやすいというか、読者が強い意識を持っていなくても読めるような作りになっていて、イヤイヤ読む男性も読者像として想定しているのかな。

コンドームは女性用避妊具、避妊薬に比べて手に入れるのも使うのも簡単だし、全く知らなかったけど、精管結紮術、いわゆるパイプカットは高い確率で元にも戻せるそうだし、男性側で出来ることの方が簡単。

なのにそこらへんも含めて女性に責任を持たせるのはいけないよね。と頭ではわかっていても、いざ、という時に我慢できないのが男。だから、そのいざ、より前に色々準備しておかないといけないのだ。

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2024年05月06日

Posted by ブクログ

 フェミニズムの書かと思ったけれど、その範疇にとどまらない内容だった。人工中絶に伴う母体の負担、リスクを繰り返し説き、その発生原因は無責任な射精だと。

 確かにその通りだと理解できる。SNS由来の短い章立てで、納得の内容なのでわかりやすく記憶に残る。あとは機会にあたって実行するのみだけど、そんな機会ももうないと思うとちょっと寂しいアラ還の春。

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2024年03月03日

Posted by ブクログ

誰もが頭では理解していたけど、言葉にしなかったこと。全米騒然かどうかは知らんが。極めてファンダメンタルな事実を、ド直球ど真ん中に言ったことが評価されるべき。こんな言葉は流行ればいいと思う。

・・・。
本としては、ちょっと、くどい。

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2023年11月08日

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