松岡圭祐のレビュー一覧
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探偵の探偵」シリーズのヒロイン紗崎玲奈と「万能鑑定士Q」シリーズのヒロイン凜田莉子のクロスオーバー作品でもあり、「探偵の探偵」シリーズ完結の第2巻(下巻)です。この二つのシリーズのヒロインだけでなく「特等添乗員α」シリーズのヒロイン浅倉絢奈と「水鏡推理」シリーズのヒロイン水鏡瑞希も少し登場し、前巻で起こった事態の収束に協力します。
「探偵の探偵」と「万能鑑定士Q」シリーズの暴力・抗争描写、人情それぞれの特徴の良いところを生かした内容だと思いました。ただ「探偵の探偵」シリーズの完結にするには若干、玲奈や琴葉周りの話が丸く収まりすぎのようにも感じました。 -
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ネタバレ東京に戻しちゃった~週刊カドカワの八重山オフィスに収まった小笠原はハッピーだが、仕事がないのは莉子も同じ。盆の祭に訪れた若い女性は偽の壱万円札を残して漁船で石垣へ帰っていった。編集長からオフィスを閉めるぞと脅された小笠原は、岡山から来た刑事達とその女性を追いかけることにしたが、莉子はチケットの破片から新潟空港に行くのだと言う。女性は偽名を使って短大に通っていたが、新潟に住まう親友は事情をしっていて、岡山の銀行に勤めて、現金5千万を徒歩で運んでいる隙に奪われ、偽札にすり替えられいたのだ。怪しげな投資会社は詐欺だ~南海の孤島では事件も起きないからねぇ。コピアってのはアンダルシア語で双子だってさ。堆
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ネタバレ短編集のⅡだけど、短いからか、先に読んだ方を憶えていなくって~中国の珍しい切手を京都から大阪にレンタカーで運んで中身をすり替えたのは…。出所した雨森華連は小さな無認可保育園を騙して珍しい1円銀貨を盗んだ古銭商に仕返し。閉鎖した小学校を外国の刑務所に見立てて映画を撮影しているらしいが、エキストラが大袈裟に処刑されるシーンばかりを撮っているのと、大金が入っていくると大言壮語する中年男性の失踪の関連は…。盗癖のある兄二人は盗品を売ってご満悦だが、妹は気が気でなく、目立たない盗品を持って警察に届けるが、警察の動きは鈍い。ソメイヨシノそっくりのサクラを開発した研究者は、ソメイヨシノにだけ効くウイルスを開
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ネタバレスケール大きいのか・小さいのか~万博記念公園でアパレル会社のサラリーマンの妻が失踪した。太陽の塔に連れ込まれたのだが、忽然と姿を消したのだ。太陽の塔は内部に耐震工事が施され、一方通行の先にある右腕の先から螺旋階段で降りられるらしいが、最上部にはPDIという自動的に縫製するマシンも展示されていて、元NASA職員のアメリカ人も絶賛している。妻の失踪を懸命に訴える夫に、警備会社の責任者は親切に対応してくれるが、手掛かりはなく、警察に訴えても家出人捜索願を出せと言うだけだ。大阪に赴いて被害者宅に行くと不思議な呼び出しが掛かって、鑑定の腕を試されるが…~事件簿は終了らしいが、シリーズはまだまだある…
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開店直後の詐欺に遭いそうになった頃の話から小笠原君と良い仲になりそうなところまで~飯田橋に開店した店を訪ねたのは清掃業者と壺の鑑定を依頼した初めての客。動顚して変な文書に判を付き、7万円近い弁償をしてしまった。瀬戸内は論理的思考と無機的検証を課した。社印の鑑定を依頼してきた美容室チェーン経営者の母子の期待に応えたくて奮闘し、同じ頃に機会彫りで二個つくられた黄楊の印鑑の減り具合が他のものと比べて軽傷なのに気づく。弁護士は社長が目を離したすきにすり替えて同じように減るように細工していたのだ。美容室チェーンは乗っ取られようとしている。国際航路を利用したエメラルド密輸出を画策している反社会集団に顧問弁
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ネタバレふ~ん、都合が良いなぁ~ルーブルからのアンケートは美術館で見たモナリザの感想だった。本物には思えなかったと書いた莉子はパリに招待され、さらなるテストに合格して臨時学芸員候補になったが、東京に戻っても研修を受けねばならない。合格したのは女性2名で乃木坂の屋敷で、直感に基づく鑑定を徹底的に仕込まれ、本物のモナリザを使っての最終試験にも合格した。一方、小笠原は英国王室縁の一家の日本お忍び旅行に同伴を頼まれ、箱根でそれが偽物だと判明した。最終テストに合格した莉子は、普通の鑑定では失敗してばかり、知見が狂っているのだ。モナリザの瞳の中のLVの文字が脳神経に影響を与えたのだと考え、莉子は故郷に帰る決心をす
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ネタバレ黄砂の籠城を中国側から描いた本だ。
布教を名目にしながらやりたい放題の洋人。教会を建てると言って農民の土地を奪い、拒否すれば裁判にして洋人に有利な判決を下させる。圧倒的な武力を背景にやりたい放題の欧米諸国だった。
主人公 張徳成は義和拳の群衆を肉弾戦へ突入させることは反対であったが、彼らが帰るとこもなく、なにもしなくても死が待ち構えている運命には、同情と何とかせねばならないという思いは持っていた。義和団は一匹の龍だ。突撃により失われる同胞は、個々の細胞に過ぎず、いくら剥がれ落ちようと、母体の龍の生命は存続する。したがって、哀しみや哀れみなど無い。
最後に来る運命は、分かりきったことであるものの -
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ネタバレう~ん、ありえない~飯田橋の倒産寸前の縫製工場に5万点の発注があった。HMへ秘密裏に納められるという。しかし、入金はなく、しかも著名な鑑定家がトラックで偽物と鑑定して灰にされたらしい。犯人は雨森華連、逮捕には著名な鑑定家を引き込むしかないと判断し、週間カドカワで特集を組んだら、食いついてきた。キャノン所有の保養所に呼び出され、様々な雑多なモノを鑑定させられたが、なぜ・こんなテストが繰り返されるのか莉子には理解できなかった。鎌倉まで来ていた小笠原は、警察が資料として持っていた豪邸の登記簿が偽だと気がついた…~偽物即売会で5億の荒稼ぎかぁ、これで雨森華蓮と知り合いになったのね
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ネタバレ義和団事件を題材にした話。
中国の西太后の時代、紅巾を腰に巻いた義和団が、11カ国の公使館があるところにせめこむ。西太后もこれを取り締まらず、見て見ぬふりをきめこむ。当初は公使館がわも一つにまとまりきれなかったが、日本の柴五郎中佐の活躍でなんとかもちこたえる。決して日本人を美化するわけではないが、謙譲の心を持ち、正義心が強く、論理的に物事を考えながらも、心の部分も大切にする日本人の良さが描かれている作品だ。
最後も、決して中国のみを悪者にせず、中国を我が物顔で闊歩し、キリスト教の普及にあたっても、中国を蔑んだ対応しかしなかった西洋諸国だったために、義和団が憤慨して攻め込んできたのだと、西洋にも -
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ネタバレわざわざパリ?~本物の美に触れたくて個人でパリ観光を計画したが、両親が高校時代の担任に相談し、旧担任が引率に付く羽目になった。泊まりは西表島でドライブデートをしたことがある同級生で、パリのフォアグラ専門料理店の見習いコックのアパートだ。料理長に申し入れて格安のディナーを提供するはずだったのに、フォアグラを食べた客が苦しみだした。食材には万全を期しているが、二つの農場で手違いがあったのか、レストランの管理に手落ちがあったか。ホールスタッフの行為とも取れない。料理人一人が自分の犯行だと申し出てきたが納得できない…~売れている本だから取材費が出たのかなぁ。小笠原君は休みだったし