【感想・ネタバレ】瑕疵借りのレビュー

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Posted by ブクログ 2024年04月24日

保証人のスネップが1番好きです
事故物件・瑕疵物件にまつわる短編集ですが、ホラー要素はなく様々な人の人生がつまっていました。
なんか、切なかったな。でも、凄いいい作品でした。

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Posted by ブクログ 2023年04月15日

これ、面白かったです。表立って不動産やさんも認めていない瑕疵借り。事故物件に住むことで心的瑕疵を解消しようとするものですが、この小説に出てくる瑕疵借りの藤崎という男は、その部屋で亡くなった人の家族が訪ねてきたときに、家族も知らなかった事を気付かせる方向に導く不思議な人物です。読んでいてどの話の人物も...続きを読む、どこにでもいそうな感じで、身近な感じがするのもこの小説の良さなのかもしれません。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年01月12日

著者の社会派の新境地とあって期待しながら読んだ。面白かった。短編の構成になっているが藤崎達也という興味深い人が登場しそして彼にも惹かれる。『瑕疵』という言葉、意味を初めてしった。現代社会の問題が盛り込まれていてその謎もしっかり藤崎が解いてくれてスッキリする。各編の内容は解説で丁寧にされている。著者の...続きを読む他の作品にも興味深い。こちらの続編も期待している。

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Posted by ブクログ 2021年02月12日

「生を呪うより死を願いたくなる」
松岡圭祐さんの本はすごいインパクトのある一文が本当に多い。
瑕疵と見てぞわっとした感覚があったけど、実際に読んでみると暖かい気持ちになる本でした。
別のケースも読みたいのでシリーズ化を希望します。

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Posted by ブクログ 2019年12月09日

瑕疵あり物件には様々な事情があり、法律上瑕疵を通知せずに済むには誰かが済む必要がある。そんな特殊な事情の物件を借りることを仕事としている人がいる。彼はなぜそんな仕事をしているのか、そしてそれぞれの物件はどうして瑕疵ありとなったのか...

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Posted by ブクログ 2021年12月30日

様々な理由でこの世を去った人たちが生前住んでいた部屋を借り、亡くなった理由を推理する話
瑕疵借り人である藤崎さんが主役でその視点で話が進むのかと思いきや、亡くなった人と何かしら関わりのあった人達視点で進むとは・・
どの話も切なさがある
事故死や孤独死なんかは明日は我が身かも・・と思ったり

続編はで...続きを読むそうにないけれど、出るなら是非藤崎さんがなぜこの仕事を始めたのか知りたい

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Posted by ブクログ 2019年01月03日

ミステリが読みたくて、たまたま「大島てる推薦」の帯に興味をそそられ、知らない作家さんでしたが軽い気持ちで読み始めました。
期待値があまり高くなかったからか、先入観なしにどんどんストーリーに引き込まれていった。
一話ごとに、最後は涙しそうになるけれどもスッキリする、そんな短編集でした。
藤崎のなんとも...続きを読むいえない存在感。
最初はぶっきらぼうで冷たい人間なのかと思いきや、話が進むにつれ、彼の目的はわからなかったけれど「思ったよりイイ奴」。そして不思議な魅力をもった男。
予想外に面白かったので作者の他の作品も読んでみます。

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Posted by ブクログ 2018年10月19日

そもそも「瑕疵」って言葉知らなくて。
傷、欠点。。。
訳ありのことだったんだね。
ワケあり物件の話だと知って、
不動産かなんかが出てきて・・・と、勝手に想像しながら
読み進めると。
まるで違うのが松岡圭祐。

これまでのシリーズものとは違う作品だと知って
飛びついて買ったのだけど
いっこうに、物件の...続きを読む話は出てこない。

それは、コンビニに勤める女子大生の話から始まって。


そうか!
そういうことか!

と、2話くらい途中あたりで気づく。

話は4作あるのだけど、その「ワケあり物件」に住む
プロの「瑕疵借り」が裏の主人公。
いや、表の主人公?

とにかくワケあり物件にまつわる話から始まるので
けっこう暗い。
切なくなったり、心が沈んだりもする。
だけど、そこからスッキリ解決へと向かっていくさまがみごとなのだ。

ワケあり物件に住んでいた人。
それに関わった人。
そこにもともと住んでいた人。
生きているからには、いろんな事情があるよね。

こんなテーマを思いついた松岡圭祐って
やっぱ天才だわ。

そして、なんとなく松岡圭祐っぽくない小説でもある。
それは、きっと普通の人を描いているから
かな?
オモシロかったです。

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Posted by ブクログ 2024年04月09日

難しい内容かと思ったが、1人の男を中心とした短編集だったため飽きずにサラッと読むことができた。

事故物件=怖いとだけ思っていたけど、そこに至る様々なストーリーは普段なかなか知れない世界なので興味深かった。

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Posted by ブクログ 2024年03月03日

怪談やホラーには良くある瑕疵物件(所謂いわく付きの部屋)をテーマにした短編集。
そのため、ホラー風ミステリ小説かな、と思って読み進めたところ、予想に反して期待を裏切る泣けるミステリーでした。
ただ、それで評価が下がることはなく、逆に全編面白かったです。
キーワードとしては「瑕疵物件」と謳っていますが...続きを読む、なぜその部屋に住んでいた人物は亡くなることになったのか、といった背景を探っていくミステリーだと思います。

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Posted by ブクログ 2023年10月03日

「瑕疵借り」
事故物件が起きた物件に一定期間入居し次の入居者への告知義務を軽減する人のことを指す隠語。
告知義務が無くなるわけではない。

どの物件にでも起こりうる事件。4篇の短編集。
原発関連死、賃借人失踪、謎の自殺、家族の不審死…
賃貸物件に住んでいる誰にでも明日訪れるかもしれないお話。

面白...続きを読むかったです。
勝手に表紙とタイトルからホラー系だと思って購入したんだけど、人情系でした。
ホラーだと思って読み始めてしまったから、え?とはなったけどそんなことどうでも良いくらい心に染みました。

色んな理由で入居した人、遺された人、託された人、名義人になった人。
色んな人で色んな理由で色んな人生で、「瑕疵物件」ってだけで怪訝したりするけれど、その裏では何があったのかを考えるとそれはまた違う気がした。

藤崎がなぜ瑕疵借りになったのか等の言及がないのもいいのかもしれないけど、この人を深堀した話があっても良さそうだと思った。

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Posted by ブクログ 2022年01月30日

いやー読み応えあったし、よく出来てる。
シリーズ化してほしいくらい。
最後の話だけちょっと捻り無いというかベタすぎた気がするけどそれ以外の3篇全部好き。

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Posted by ブクログ 2021年06月11日

ホラーかと思いきや、、、。
あえて事故物件に住む、瑕疵借りの藤崎。原発関連死、賃借人失踪、謎の自殺、家族の不審死の瑕疵を洗い流す。事故物件サイトの炎マークのひとつ。名もなきひとりの死の原因だったり、その人の本当の気持ちだったり、藤崎を通して周りの人に死後伝わる。
どんな人でもひとりの死は、軽いもので...続きを読むはない。

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Posted by ブクログ 2020年11月09日

最初の話がよかった。でもなんで藤崎氏が鼻つまみ者になるんだろう?あちこちからひっぱりだこだからすでに使ってる不動産屋が態と他から依頼されにくい評判をながしてるのかな。

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Posted by ブクログ 2020年09月23日

何かを始めることは怖いことじゃありません。怖いのは何も始めないことです。
(『保証人のスネップ』より)

心理的瑕疵=怖い話だと勝手に思い込んでいた。
なんだか怖い話が読みたい気分だったし。
内容を確認せずタイトルだけを見て選び、いつまでたってもお化けが出てこないので変だ変だと思いながら読み続け、だ...続きを読むけどそんなこともうどうでもいいっていうくらいよかった。4つの短編の中でわたしが一番悲しくて泣いてしまったのは『土曜日のアパート』の手紙のところで、でも他の3つ話もすごく切ない話だった。

心理的瑕疵の意味をちゃんと調べたら「借り手が強い心理的抵抗を感じやすい条件があることを指す不動産用語」だそうだ。幽霊が出る物件という意味じゃないのね。
だけど、ここに出てくる「瑕疵」とは部屋自体のことだけではないんじゃないかな。
その部屋に住んでいた、今は亡き賃借人の残された家族や関わった人たちの心にしこりのように残るわだかまりや、逝ってしまった人に対する怒りや戸惑いが付けた傷のことも指してるような気がする。
瑕疵借りの仕事は、その原因を探ったり解決したりすることではない。
この藤崎という男も、最初の話ではそういうつもりはないように思えた。だけど結果的に、何かを抱えてその部屋のドアを叩く人たちを助け、支えになっている。
一体、藤崎という男はどういう過去を持ち、そしてなぜこの仕事をするようになったのだろう。

シリーズ化を期待します!
でも版元の「感動の賃貸ミステリ」っていうのはちょっと。。。賃貸ミステリって何?ってなった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年08月16日

短編が四つ。それぞれの主人公が、一人の瑕疵借りと出会い、前進する姿が描かれる。若干都合良い感はあるものの、救いがあり、ほろっときます。
瑕疵借りの人の外見的イメージは米津玄師かな。

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Posted by ブクログ 2019年02月22日

テーマが引っかかったのでこの方の本を久々に読んだ。相変わらず理由はわからないけど次々と読ませられる文章だった。瑕疵物件に住むことを生業としている男性、面白いなぁ。探偵みたいな切れ者でもあるし。でも、何者なんだろう?っていうのはわからないままでした。わからないから面白いのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2019年02月11日

賃貸契約はオーナーと借り手によって成立するもの。
でも、借り手がこの世からいなくなってしまった場合、どうなるのか。 借り手が今まで関わった人たちによって、借り手の人柄があぶり出されていき、そこに瑕疵借り屋の登場により真実があぶり出されていく。
まさかの視点でジワジワと真実が見えてくるミステリー。
...続きを読む
面白かった!

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Posted by ブクログ 2018年11月29日

訳アリ物件に住むことを生業とする藤崎という人物を主人公にした連作4篇。
心理的瑕疵を取り除くための瑕疵借りに焦点を当てた類のなさに、新しい社会派小説をみる。
主人公は藤崎であるが、視点は各編異なる人物で描かれている。
学費捻出のためコンビニで働く女店員、小遣い稼ぎのために保証人になった無職の男、息子...続きを読むに自殺された会社員、パチィシエに憧れる娘。
藤崎が係わることによって、彼らがそれぞれのことに気づかされ、救いが生まれる。各編とも胸打たれる佳作となっている。
なかでも、『保証人のスネップ』での遥香の動画には、涙腺を刺激されざるを得なかった。
特異なキャラクターの主人公で、シリーズ化も期待されるのではないだろうか。

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Posted by ブクログ 2018年11月04日

瑕疵という言葉を知らなくて手に取った本。いわゆるわけあり物件に心理的瑕疵を取り除くために短期間住むことを生業としている藤崎。藤崎の観察力、洞察力によってなぜ前の住人が亡くなったかが明かされていく。原発職員とアルバイトの学生交流が書かれている「土曜日のアパート」、義兄になった「保証人のスネップ」、自殺...続きを読むした長男の思いがわかる「百尺竿頭にあり」、突然死した母が隠していた「転機のテンキー」の4編からなる。短編だからもの足りなさはあるがあまり聞いたことがないところに目をつける松岡さんにはずれなし。

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Posted by ブクログ 2018年10月31日

家族に看取られることなく死んでしまったのか?語ることの出来なかった想いが開かれていく。そこには残された者への慈しみがあふれている。読んでよかった本。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年10月15日

瑕疵物件にまつわる4作の短編集。

瑕疵物件になった理由は決して明るくはないけれど、読み進めていくのが苦じゃない。どんどん闇にハマっていくようなテーマなのに、そうではない。

変わった男、「藤崎」が関わった人たちは、前後で表情が変わってるのが目に浮かぶ。

こんなテーマで本が書けるなんて、そしてこれ...続きを読むほど読ませるなんて、本当にすごいと思う。

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Posted by ブクログ 2021年01月17日

死にも色々な理由があってそれをサラッと気づかせてくれる不思議な探偵(?)譚
いつもの松岡流を求めちゃうとちょっと違うかなと

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Posted by ブクログ 2020年08月25日

瑕疵借りとは、賃借人が死んだり、事件や事故が起き、瑕疵告知義務が生じた物件にあえて住む人。瑕疵の説明責任を失効させ、次の賃借人が入りやすいようにという大家や管理会社の依頼をこっそり請け負う。この短編集に登場する藤崎という瑕疵借りは謎の人物で、原発関連死、賃借人失踪、不審な自殺といった事件や事故に関す...続きを読むる賃借人の人生をあぶり出し、見事に瑕疵を洗い流す。その過程が名探偵の謎解きそのもので不動産に絡めた社会派ミステリー小説となっている。
また、納得しがたい悲しみや苦しみにうちひしがれていた賃借人の家族や関係者の気持ちをすっきりと鎮めるというヒューマンな筋立てで読後感はいい。
ただ、4作どれも奇をてらったストーリーであり、帯書きの「誰にでも起こりうるドラマに思わず涙する」には違和感を覚えた。

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Posted by ブクログ 2020年03月30日

また身近に存在しないであろう職種の人間が登場。
彼自身を深掘りした新たな展開を期待したい!
泣けるか否かの尺度で評価するものでは無い。

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Posted by ブクログ 2019年02月10日

訳あり物件に住み込む瑕疵借りは不動産業者やオーナーたちの最後の頼みの綱。

原発関連死、賃貸借人失踪、謎の自殺、家族の不審死と部屋についた瑕疵をどう洗い流すのか。

いわゆる事故物件というものの、心理的瑕疵を抑制するために彼は類い稀なる嗅覚で賃借人の人生をあぶり出し、瑕疵の原因を突き止めていく。

...続きを読むあなたにも明日起こり得るかもしれない出来事

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Posted by ブクログ 2018年12月21日

訳あり物件に住み込む藤崎は不動産業者やオーナーたちの最後の頼みの綱。原発関連死、賃借人失踪、謎の自殺、家族の不審死…どうすれば瑕疵を洗い流せるのか。男は類い稀なる嗅覚で賃借人の人生をあぶり出し、瑕疵の原因を突き止める。

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Posted by ブクログ 2018年10月14日

ホラーかな、と思っていたら、ミステリーだった。
確かに人は亡くなるけれど、ハートフル、なんて言い方ができるものではないけれど、琴線に触れるものがある作品だった。

本書は四編が収められている。
除染作業で、保証人の名義貸しで、息子の自殺で、病死で、遺された人々が「事故物件」と向き合う。

誰にでも死...続きを読むは等しく訪れる。
自分が死ねば、今まで住んでいた部屋が、「事故物件」となる。
私の親族も自宅で亡くなった。
そしてしばらく発見されなかった。
だから、葬儀では顔を見ることは叶わず、骨とだけ、対面した。
その死は一般的には不気味なものであるだろうし、もし他人だったとしたら、親族が住んでいた部屋に住もうなどとは考えられないかもしれない。
ひょっとしたら、面白おかしく怪談話にだってされてしまうかもしれない。
しかし、死とは嘲笑され、消費されるものだろうか?
そんなものであっていいはずがない。

本文に戻ろう。
訳あり物件に住む藤崎と言う男は「瑕疵かり」と呼ばれる。
瑕疵ある物件に住み、その度合いを軽減させる役割を担う。
そう聞くとゴロツキの類だと思うだろうが、藤崎はそんな男ではなかった。
この部屋に住んでいた人が亡くなった訳、それを解明することが彼の本当の「仕事」だ。

「なにかを始めるのは怖いことじゃありません。怖いのはなにも始めないことです」(163頁)
私には、何かを残すことなどできるのか。
いや、死して名を残すことを考えるより、生きている今、なにができるかを考えるべきであろう。
本書の死を通じて、生きることを考えた。

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Posted by ブクログ 2018年10月04日

「訳あり物件」にまつわる4つの短編。

作品のタイトルを見たとき、いわゆる物件ロンダリングの話かと思ったけど、読んでみると存外に深い人間ドラマでした。

管理会社に乞われ訳あり物件を短期間賃借する、いわゆる「瑕疵借り」を請け負う藤崎達也は、物件の瑕疵のひとつである心理的瑕疵を取り除くことを生業として...続きを読むいる。
彼は、単に瑕疵を浄化し先住人の記憶を消し去ることを目的に居住するのではなく、類稀なる嗅覚と鋭い着眼点で彼らの人生を掘り起こし、その死の向こうにある真実を明らかにする。

日本は今、独り暮らし世帯が急増していて、将来的には40%の世帯が独居となると推定されているらしい。その結果不明な死が増加、「訳あり物件」として事情を顧みられることなく、周りから忌嫌われる物件となる。
でも、人の数だけ人生はあり、好き好んで一人で亡くなったわけではない。そこには、死の数だけ生があり、亡くなった人の思いがある。

原発関連死、抜け出せない貧困、引きこもり、リストラなど社会派なエッセンスも盛り込みながら、謎解きのミステリ要素や最後に涙するドラマ性もあり、なかなか充実した作品だった。

藤崎自身も謎の人物で、今後シリーズ化してその辺も明らかになっていくのが楽しみ。ドラマ化しても面白そうだし、その時は是非、綾野剛でお願いします。

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Posted by ブクログ 2018年09月09日

展開は面白いが、簡単に話が進み過ぎている気がする。
短編集なので深い表現に出来ないのかもしれない。
暇なとき読むには良いかもしれない。
物語自体は面白いが。

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