松岡圭祐のレビュー一覧

  • 万能鑑定士Qの事件簿 VII

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    ネタバレ

    〇 概要
     純金が無価値の合金に変わってしまうという「逆錬金術」の謎と,脱税の容疑を捜査するため,凜田莉子は万能鑑定士Qの店舗を閉め,有名ファッション誌のカリスマ編集長に接近する。小説盗難騒ぎ,5億円のペンダントの紛失などの事件,そして最後に残る逆錬金術の謎とは?

    〇 総合評価
     プロローグ部分から,ちょっとしたサプライズ。凜田莉子が,万能鑑定士Qの店を閉め,ステファニー出版という出版社のカリスマ社長の秘書になるという,驚きの設定
     実は,脱税の疑いがあるステファニー出版を内部から調査するために,国税局から依頼され,同社に就職するという話。その中で,盗作騒ぎ,逆錬金術騒ぎ,ペンダント紛失騒ぎ

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    2017年11月10日
  • 万能鑑定士Qの事件簿 IV

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    ネタバレ

    〇 総合評価
     シリーズ3作目は倒叙モノっぽいつくりでサプライズがなかったが,シリーズ4作目は,サプライズを狙った作りだと思われる。エピローグから,「催眠」シリーズの嵯峨が登場!とあおっておいて,莉子と一緒に捜査する嵯峨は偽物。その偽物の嵯峨が犯人という作り。驚けることは驚けるのだが,地の文章でも「嵯峨」と表記していたり,それほどフェアではない。ミスディレクションもなく,犯行ができるのは嵯峨だけなので,消去法で嵯峨が犯人だと分かってしまう。サプライズだけを追求するなら,もう一工夫いる。
     ノストラダムスの大予言という幻の映画のポスターを狙って放火する放火犯がいるという魅力的な謎で話をひっぱる。

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    2017年07月01日
  • 黄砂の籠城(上)

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    何だかいつもの松岡作品とはちょっと一味違う感じ。
    史実を元に作られた小説。
    本書を読んで、柴五郎という人物がいたことを知る。検索してみると、凛々しくてかなりの男前。
    私は本当に歴史を知らないなぁと痛切に感じる。
    下巻へ。

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    2017年06月24日
  • 万能鑑定士Qの事件簿 I

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    ネタバレ

    〇 概要
     不気味な「力士シール」を誰が,なぜ貼っているのか。取材をしていた雑誌記者「小笠原」は,万能鑑定士の「凜田莉子」に出会う。凜田莉子がいかにして「万能鑑定士」になったのか。莉子が上京してからの様子と小笠原との出会いなどについて描かれた万能鑑定士シリーズの第1弾

    〇 総合評価 ★★★☆☆
     万能鑑定士シリーズの第1弾。1と2は二つで一つのエピソードを描いている。メインとなる日本の経済破たんのエピソードは,おおむね2の方で描かれている。1は,その伏線となる莉子と小笠原の出会い,莉子の高校時代と上京直後の頃のエピソード,チープグッズとの出会いなどが描かれている。
     氷室拓真もちょっと出てい

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    2017年06月18日
  • 探偵の探偵IV

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    壮絶なフィナーレ。
    というわりにはいつも通り
    なんかよくわからないうちに
    バタバタ終結した印象。
    でも4作中で1番好きかも。

    ダイナミックさはだいぶ薄れている分
    ☆3かなぁ。

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    2017年06月09日
  • 催眠 完全版

    購入済み

    催眠

    男性が主人公になっているのがこの作者では珍しい作品です。

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    2017年06月05日
  • 万能鑑定士Qの最終巻 ムンクの〈叫び〉

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    ネタバレ

    うーん、長くシリーズが続いた物語の最終巻なだけに、いろいろと消化不良だった。

    結局最後までコピアの贋作を見抜けないまま終わってしまったこと、あとコピアと莉子の昔の関係がどこかの巻で暗示されてたと感じたんだけど、それも触れられず。

    小笠原くんの探偵になった意味もイマイチピンとこなかった。

    まぁ、いつものように大団円なので、読後感はよし。

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    2017年05月20日
  • 黄砂の籠城(上)

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    日本人の本質、
    日本人の国民性、
    確かにあるもので、
    ずっと大切にしたいもの。
    ただ、節度も思いやりも
    だれかのためのものでない、
    みんなのためのものだ。

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    2017年05月15日
  • 黄砂の籠城(上)

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    松岡圭祐と言えば私の中では千里眼と催眠!
    『ミッキーマウスの憂鬱』以来、久々に読んで見た!

    まず、柴中佐が格好良いですね。
    戦前の日本にこんな人が本当に居たのかどうかは少し疑問に思いますが、正にperfecthuman!

    外国公使の人達余りにも酷すぎる。


    日本人を少し美化し過ぎな感じは有りますが、読んでる我々も日本人な訳で、日本人が西洋人と同じ舞台に立って活躍するのは面白い!

    それと歴史の教科書では只のキーワードとして通り過ぎた義和団事件がこのように小説として触れられて知識として得られるのが良!

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    2017年05月13日
  • 万能鑑定士Qの事件簿 VI

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    ネタバレ

    万能贋作者・雨森華蓮VS凜田莉子

    莉子のように自分だけしか知らない知識で状況を打破したい小笠原だったけれど、一度の失敗によって、本当に重要な場面で信用してもらえなくて不憫だった。頼りなさそうだけれど、莉子を助けに行く姿勢はかっこいい。
    華蓮も、自分の能力を違う方面に活かすことができていたら、もっと幸せな人生を送れたのだろうか。

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    2017年05月09日
  • 万能鑑定士Qの事件簿 IV

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    ネタバレ

    今回の謎解きは微妙。犯行動機とかがあまり納得いってないのですが、その不満を解消するくらいの筆力で、読み進んでしまう一冊。
    あいかわらずの薀蓄満載で、それだけでも読み応えあり。
    興味を持つことが多いので、結果、その薀蓄に関しても調べてしまうという。
    何かに興味を持つには良い一冊です。

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    2017年04月28日
  • 万能鑑定士Qの事件簿 V

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    ネタバレ

    莉子がまだ世間知らずの女の子だと思って、フランス旅行に強引に着いてこようと(本人は良かれと思っているが…)する喜屋武先生に腹が立ったが、最後は少し感動した。
    事件の渦中にあるものがフォアグラだったので、もしやという予感はありました。大人になれば、割り切れる部分もあるけれど、子どもにはトラウマになる可能性は高いよね。もし、事件が起こる前に話し合っていたら状況は変わったのだろうか。
    今回、小笠原さんの出番はほとんどなし。

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    2017年04月10日
  • 万能鑑定士Qの最終巻 ムンクの〈叫び〉

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    シリーズ最終巻。
    あー、終わってしまった…

    謎解き部分は難しくて読み飛ばした部分もあるけど、過去の登場人物総出演的な感じは嫌いじゃない。
    水鏡推理シリーズも読んでみようかな。

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    2017年03月27日
  • 探偵の鑑定I

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    著者による初のクロスオーバー作品ということで、シリーズのどれか一つでも知っているのならば、ワクワクしてしまう仕掛けがいっぱい。
    もちろん初めてでも楽しめるが、シリーズを読み漁ってしまうことは間違いない。
    二大ヒロイン、と言いながら、『水鏡推理』『添乗員』のヒロインも出てくるからだ。
    まだ読んでいないシリーズもあり、またこれで読む本が増えてしまいそうだ。

    それにしてもみんな同じ世界にいたとは。
    ちょっと上手く行きすぎな気もするが、よく読んでみるともしかしたらその布石は売ってあったのかもしれない。

    物語の始まりは、秘密交際クラブの「バーキン事件」だった。
    しかしどうも不穏な空気が流れ始める。

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    2017年03月24日
  • 万能鑑定士Qの事件簿 III

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    疲れているのだけれど、本が読みたい。文字を追いたい。出来れば軽く読めるもので。
    と、考えた結果本書を読むことに決めました。
    正しく今の私が求めていた感じの内容。

    この話のモデルとなった人は、一世を風靡した
    かの有名なプロデューサーでしょうか。
    露骨すぎて笑ってしまった。

    たまぁにあるんです。脳がやたらと疲れているのだけれど、どうしても本が読みたい時。
    頭も心も疲れない本をひたすら読みたくなる。

    読書家の皆さんも、そんな時ありますかね??

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    2017年03月24日
  • 探偵の探偵III

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    三作目。

    相変わらずのパターンで。
    でも、一気に読んでしまうんだなあ……。

    それにしてもヒロインは強い。
    「折れる」と言うことがないのだろうか、と思ってしまう。

    ラストの一冊で衝撃の展開が待っているそうだが、果たして?

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    2017年03月16日
  • 千里眼 完全版 クラシックシリーズ1

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    ネタバレ

    岬美由紀は元航空自衛隊自衛官だった。
    臨床心理士として実績を積み、いまや数え切れないほどの賞を授与され、その能力も高く評価されている。
    わずかな筋肉の動きや視線の動きから心理を読み取る。
    美由紀の能力が優れている点ははカウンセリングだけでなく、瞬時に何をすべきか判断できる対応力にあるのだと思う。
    恒星天球教をまとめる真の黒幕が明らかになったとき、彼女もまた平常心ではいられなくなる。
    そんな美由紀を救ったのは、共に行動してきた刑事の蒲生だった。
    次々と明らかになる恒星天球教の悪行。
    そして、ずっと信じ尊敬してきた人の裏切り。
    情け容赦のない身勝手な論理に、美由紀だけでなく蒲生にも強い怒りを覚える

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    2017年03月13日
  • 万能鑑定士Qの事件簿 IV

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    映画のポスターをめぐる物語。
    映画に関するディテールがすごくて、知らないことばかりでその意味でも楽しめた。
    マニアじゃなければ知らないようなことも本当に多くて・・・。
    嵯峨の登場には驚いたけれど、結果的にさらに驚かされることになるとは。
    名探偵のようにさらっと謎を解くだけではない。
    あれも違う、これも違うと、紆余曲折しながら真実に近づいていくようすが好きだ。
    しかも、きちんと伏線は回収され、結末に少しも嫌な感じが残らない。
    莉子だけでなく、小笠原のキャラクターもいい。
    初めて嵯峨の姿を目にしたときの小笠原の反応が、やけにストレートで、それでいて拗ねた少年のようで可愛らしい。
    純粋な莉子と純情な

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    2017年03月10日
  • 後催眠 完全版

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    ネタバレ

    催眠療法というと何となく怪しげな感じを持ってしまう。
    どんなものにでも人それぞれにイメージがあり、相対したときには無意識にそのイメージがすり込まれたフィルター越しに物事をみている。
    あの医師には患者を自殺に追い込んだ過去がある。
    もしそんな噂を耳にしたら、まさかと思いながらもそんな医師に診てもらいたいとは思わないだろう。
    言葉は生きている。
    悪意に操られた言葉は悪意をまきちらし、愛に包まれた言葉は愛を育む。
    主人公はまだ若かりし頃の嵯峨敏也。
    他にも鹿内や朝日奈も登場し、「催眠」以前の人間関係も垣間見ることができる。
    「催眠」ほどのサスペンス色もないし、どちらかといったら一般小説に近いような物

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    2017年03月05日
  • 催眠 完全版

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    主人公である嵯峨敏也は、臨床心理士としての使命を強く持っているプロである。
    テレビで見かけたチャネラーの様子が気になり、つい自分で出かけて行ってしまうところは若さゆえといったところだろう。
    完全版しか読んでいないので、以前の物語とどこがどう違うのかはまったくわからない。
    内容的に大きく変更があったことだけは、あとがきから察せられたけれども。
    いくつもの名前を名乗り、それぞれの記憶は共有されることはない。
    入江由香という女性にとって、向き合うことも辛いほどの現実から逃げるための「緊急避難」的な症状だったのだろう。
    それでも、自分の知らない自分がいることはきっとものすごく怖いことだ。
    記憶がない間

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    2017年03月05日