松岡圭祐のレビュー一覧
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ネタバレ岬美由紀は元航空自衛隊自衛官だった。
臨床心理士として実績を積み、いまや数え切れないほどの賞を授与され、その能力も高く評価されている。
わずかな筋肉の動きや視線の動きから心理を読み取る。
美由紀の能力が優れている点ははカウンセリングだけでなく、瞬時に何をすべきか判断できる対応力にあるのだと思う。
恒星天球教をまとめる真の黒幕が明らかになったとき、彼女もまた平常心ではいられなくなる。
そんな美由紀を救ったのは、共に行動してきた刑事の蒲生だった。
次々と明らかになる恒星天球教の悪行。
そして、ずっと信じ尊敬してきた人の裏切り。
情け容赦のない身勝手な論理に、美由紀だけでなく蒲生にも強い怒りを覚える -
Posted by ブクログ
映画のポスターをめぐる物語。
映画に関するディテールがすごくて、知らないことばかりでその意味でも楽しめた。
マニアじゃなければ知らないようなことも本当に多くて・・・。
嵯峨の登場には驚いたけれど、結果的にさらに驚かされることになるとは。
名探偵のようにさらっと謎を解くだけではない。
あれも違う、これも違うと、紆余曲折しながら真実に近づいていくようすが好きだ。
しかも、きちんと伏線は回収され、結末に少しも嫌な感じが残らない。
莉子だけでなく、小笠原のキャラクターもいい。
初めて嵯峨の姿を目にしたときの小笠原の反応が、やけにストレートで、それでいて拗ねた少年のようで可愛らしい。
純粋な莉子と純情な -
Posted by ブクログ
ネタバレ催眠療法というと何となく怪しげな感じを持ってしまう。
どんなものにでも人それぞれにイメージがあり、相対したときには無意識にそのイメージがすり込まれたフィルター越しに物事をみている。
あの医師には患者を自殺に追い込んだ過去がある。
もしそんな噂を耳にしたら、まさかと思いながらもそんな医師に診てもらいたいとは思わないだろう。
言葉は生きている。
悪意に操られた言葉は悪意をまきちらし、愛に包まれた言葉は愛を育む。
主人公はまだ若かりし頃の嵯峨敏也。
他にも鹿内や朝日奈も登場し、「催眠」以前の人間関係も垣間見ることができる。
「催眠」ほどのサスペンス色もないし、どちらかといったら一般小説に近いような物 -
Posted by ブクログ
主人公である嵯峨敏也は、臨床心理士としての使命を強く持っているプロである。
テレビで見かけたチャネラーの様子が気になり、つい自分で出かけて行ってしまうところは若さゆえといったところだろう。
完全版しか読んでいないので、以前の物語とどこがどう違うのかはまったくわからない。
内容的に大きく変更があったことだけは、あとがきから察せられたけれども。
いくつもの名前を名乗り、それぞれの記憶は共有されることはない。
入江由香という女性にとって、向き合うことも辛いほどの現実から逃げるための「緊急避難」的な症状だったのだろう。
それでも、自分の知らない自分がいることはきっとものすごく怖いことだ。
記憶がない間 -
Posted by ブクログ
ネタバレある人気ファッションショップに「来月売上が4割下がる」と電話が入り、その通りになる。このままだと、さらに売上は下がるので、状況を打開する為にお金を口座に振り込めと言われる。一方で、ある女子高で成績の良くない生徒が英語の東大レベルのヒアリングテストで満点をとる。
これらの出来事には、かつてミリオンセラーを連発した有名音楽プロデューサーが関わっているとわかる。
相変わらず莉子の鑑定眼には驚かされるし、人の悩みを親身になって考える姿勢に好感がもてる。
飛鳥家にとって、この事件で大金を失ってしまったが、これを気に家族の絆を取り戻せることを願う。