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町工場が作った洋服を、世界的に名の知れたショップに流通させられると豪語する女が現れた。雨森華蓮・26歳。海外の警察も目を光らせる彼女のもうひとつの顔、それは“万能贋作者”だった。彼女が手掛ける最新にして最大の贋作、MNC74とは何か。鎌倉の豪邸に招かれた凜田莉子を待っていたのは、不可思議にして目的不明な鑑定依頼の数々だった。莉子にとって最大のライバル現る。書き下ろし「Qシリーズ」第6弾!
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Posted by ブクログ
何手も先を読み、計算しつくされた犯罪を実行する。
それが雨森華蓮・・・莉子を唸らすほどの「贋作詐欺師」だった。
天才的な贋作者は同時に天才的な鑑定士でもある。
莉子に匹敵するほどの才能がありながら、華蓮は犯罪者として生きてきた。
それは彼女の人生観による。
天才的な嘘つきがいつまでたっても疑われることなく信じられてしまったら。
華蓮はそうやって、ずっと嘘をつきながら生きてきた。
詐欺師になったのは華蓮にとっては必然だったのだろうか。
誰かによって歯止めをかけられること。
これってすごく大切なことかもしれない。
悪いことは悪いと教えられて、ようやく人はことの善悪を知るようになる。
莉子はそう考えると出会った人たちがよかったのだと思う。
犯罪者にはなってしまったけれど、瀬戸内は根っからの悪人ではなかった。
きちんと莉子に教えるべきことを教え、もともと莉子が持っていた素直で真っ直ぐな心を大切にしてくれた。
人は出会う人によって大きく人生が変わってしまう。
華蓮には莉子にとっての瀬戸内のような人間がいなかったということだろう。
もっとも華蓮の性格からすれば、出会う人がみんな馬鹿に見えてしかたがないのかもしれないが。
莉子の幅広い知識には驚かされる。
読みやすさにくわえ、小笠原というちょっと間が抜けたキャラクターもいい。
もっとも小笠原は普通であって、莉子のそばにいると間が抜けて見えるというだけなのだが。
次はどんな知識を披露してくれるのか。
楽しみだ。
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