【感想・ネタバレ】万能鑑定士Qの事件簿 XIIのレビュー

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Posted by ブクログ 2022年04月23日

万能鑑定士シリーズの第12弾。
シリーズ最高の作品でした!
前半は妻が行方不明でその謎に挑むという構造で警察からも煙たがられ、真実が中々見えないためムズムズ感がつきまとうが、後編になったときに真相が明らかになる構造が見えてきてとても気持ちが良かった。太陽の塔を舞台に壮大な事件とミステリーサークルなど...続きを読むの過去に起きた謎に繋がっていて、それに巻き込まれていくというエンタメ性と莉子と小笠原の関係性の変化?(莉子は全く自覚がないけれど)も段々とフォーカスされてきてこれからのシリーズを読むのがとても楽しみになりました。また最初は敵対関係にあったはずの莉子と華蓮が協力体制を引いて謎を解いているのが面白かったです。
今回の物語の核となる「人はいつでも夢の一歩手前である」
という台詞がとても格好いいなぁと思いました。
どん底を経験をした莉子や華蓮が言うと、説得力があるなぁと思いました。彼女たちの関係性やこの後の物語がどんな風に進むのかがとても楽しみです。

この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
凜田莉子:佐藤聡美
小笠原悠人:寺島拓篤
葉山翔太:中村悠一
荻野甲陽:平田広明
宇賀神博樹:神谷浩史
雨森華蓮:日笠陽子
蓬莱浩志:鈴村健一
蓬莱瑞希:坂本真綾
門井眞:竹内良太
柳瀬光彦:チョー
嘉藤克郎:多田野曜平
植竹彰:古川登志夫
福寿義治:高橋広樹
オーガスティン・ハリス:大塚芳忠

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Posted by ブクログ 2019年03月04日

「太陽の塔を鑑定してください!」目の前で妻を太陽の塔に連れ去られた蓬莱さんからの依頼。行方不明の女性の捜索から、展示品の盗難、謎の人物からの鑑定テスト、と、目まぐるしく事態は動き…。
久しぶりに出てきた華蓮の「人はいつでも夢の一歩手前」というセリフが沁みた。

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Posted by ブクログ 2018年10月12日

ストーリー的には、ちょっとそんなのあり?って感じだったが雨森華蓮とタッグを組むのも二度目で、楽しめた。事件簿のラストであったことは巻末で知ったが、推理劇でどう展開するのか楽しみ。この巻でなくても映画化はもうないのかな。

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Posted by ブクログ 2018年06月09日

シリーズの最終巻らしい感じ.「人はいつでも夢の一歩手前よ」が印象的フレーズ.まさかハリボテのなかに人が,そしてそれに目をつぶる代わりに...

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Posted by ブクログ 2017年01月13日

誰もが夢の一歩手前
って、凄く希望溢れる言葉。
まさか華蓮からその言葉が出てくるとは。出所したらきちんと更生してくれそうな予感…してくれると良いなぁ。
華蓮と莉子の会話の応酬が良かった。気心知れた仲って感じで。もっと二人の会話を見たい。
華蓮が小笠原と莉子の関係に呆れてるのが良かった(笑)身近で見て...続きを読むたら、じれったいよね。

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Posted by ブクログ 2023年04月05日

謎の手紙で呼び出されて相手が誰だかわからないのにゲームのような試験を受けさせられるのが不気味で良かった
任意の人たちをランダムだと思わせて選ばせるやり方、そんなことになるのか〜ってなった 手数が多いけどたいして動いてないってことなのかな

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Posted by ブクログ 2017年01月11日

太陽の塔で起きた事件について莉子と小笠原が奔走。間にある不可解な仕事依頼も窃盗事件も繋がり、規模が大きくてラスト感があった。
華蓮が出てきたシーンがよかった。
妻があまりにも非常識で納得できなかったけど。
推理編も今年中に読みます。

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Posted by ブクログ 2016年09月08日

シリーズ12作目。
なんとも意味ありげな表紙に見えたのですが笑。Almostの小笠原さんにぷぷっ。
太陽の塔って中に入れるんだ。。まずそこにびっくり。

まだたくさん読むのあって嬉しい。読破するぞー。

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Posted by ブクログ 2016年05月17日

今回莉子の元に持ち込まれた鑑定依頼はなんと「太陽の塔」。ロマンスコメディのような展開も交えつつ、塔内で消えた女性の行方を追う莉子と小笠原。肝心の謎の正体はなんだかなぁと思ったけど、雨森華蓮の再登場と彼女の言葉「あきらめたら終わりでしょ…人はいつでも夢の一歩手前よ」はナイス。アロンアルファは、正しくは...続きを読むアロンアルフア!

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Posted by ブクログ 2015年08月22日

意味深な表紙通りにはなかなかいかないのは予想通り。太陽の塔の構造については興味深かった。これでもう長編はないのかな?

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Posted by ブクログ 2015年06月26日

何巻まで読んだか記憶になかったけど、これで良かったのかも…。久しぶりにこのシリーズ読んだけど、面白かった。今度は推理劇なのかあ。読もうと思います。

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Posted by ブクログ 2015年06月14日

Qの事件簿の最終巻。小笠原と莉子の関係が気になりました。表紙が花嫁姿でしたからね。

今回は、太陽の塔を題材にした謎解き。今回は、万能贋作の雨宮華蓮が登場します。彼女が良い方向に変わっていてくれて嬉しいです。

ひと人はいつでも、夢の一歩手前という言葉が良いな。

推理劇も読みたいです。

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Posted by ブクログ 2014年06月01日

万能鑑定士Qシリーズ第12弾。
大阪の太陽の塔を巡って発生した人の蒸発事件の謎に挑む。
前作までの莉子最大のライバルも再登場し、
いつも通り安心して楽しめる良作ミステリーとなっている。

ひとまず、本作でひとつの終焉を迎えたが、
以降も続いている本シリーズ。少し間を開けてから読みたいと思う。

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Posted by ブクログ 2014年05月09日

12話で終わってしまいました。
12話は、私の理解力が悪いせいか(あるいは表現力のせいか)トリックの内容が少しわかりにくかった。
それにしても、ミステリーサークルの真相を解明してくれるとは・・・・?

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Posted by 読むコレ 2013年03月21日

自動販売機の中の人ってオチは・・・

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Posted by ブクログ 2022年06月19日

『太陽の塔』の鑑定と聞いて興味深く読んでいたが若妻の失踪事件の真相にはややがっかり。本文にもあったが本当にコントみたいな展開。様々な要素を取り入れ手はいたがもう少しエピソードを絞ってもしっかりとしたストーリーになったのではないだろうか。

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Posted by ブクログ 2020年09月30日

前に岡本太郎展で太陽の塔の内部を知ったけど、太陽の塔の鑑定なんてどんなものなんだろう?!
読み進めていくうちに壮大な計画が明らかに!ちょっと結末にはショボンとなったけど、教授の国を守りたいそんな思いがあったとは。莉子ちゃんの采配に感謝★
新社屋のエントランス、キレイそうだな。

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Posted by ブクログ 2019年11月27日

スケール大きいのか・小さいのか~万博記念公園でアパレル会社のサラリーマンの妻が失踪した。太陽の塔に連れ込まれたのだが、忽然と姿を消したのだ。太陽の塔は内部に耐震工事が施され、一方通行の先にある右腕の先から螺旋階段で降りられるらしいが、最上部にはPDIという自動的に縫製するマシンも展示されていて、元N...続きを読むASA職員のアメリカ人も絶賛している。妻の失踪を懸命に訴える夫に、警備会社の責任者は親切に対応してくれるが、手掛かりはなく、警察に訴えても家出人捜索願を出せと言うだけだ。大阪に赴いて被害者宅に行くと不思議な呼び出しが掛かって、鑑定の腕を試されるが…~事件簿は終了らしいが、シリーズはまだまだある…

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Posted by ブクログ 2018年06月12日

「『太陽の塔』を鑑定してください!」万能鑑定士Qに前代未聞の依頼が持ちこまれた。クライアントを追って大阪・吹田署の警部補が店に飛びこみ、牛込署の葉山も姿を現す。解明の急がれる重大な謎ー『太陽の塔』に秘密の抜け穴は存在するのか。万博公園に赴いた凛田莉子を待っていたのは、正体不明の人物による鑑定能力への...続きを読む挑戦だった。知性のシンデレラ・ストーリー、いまここにクライマックスを迎える。

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Posted by ブクログ 2018年05月05日

太陽の塔というこれまでにない巨大な建築物の鑑定というスケールの大きさ。謎の人物から送られてくる鑑定の課題。相手が大きいことも含め、事件簿シリーズの最後を飾るにふさわしい内容だった。
表紙にはだまされた。てっきり莉子が結婚するのかと思ったが、どうやら恋愛方面はまだまだずっと先のようだ。

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Posted by ブクログ 2018年01月14日

読書録「万能鑑定士Qの事件簿12」3

著者 松岡圭祐
出版 角川文庫

p119より引用
“「店で万引きする輩にしても、お金がなく
て買えないからという犯行動機はごくわずか
でね。盗みたいから盗む。そういう短絡的な
思考だからこそ反社会的行動にでるんで
す」”

目次から抜粋引用
“ニュース番組
...続きを読む 万能の終わり
 四つの鍵
 競売
 エスカレーター”

 多方面に対する膨大な知識を駆使する美人
鑑定家を主人公とした、長編ミステリ小説。
 雑誌記者・小笠原と同社の女性編集者の相
談に乗っていた主人公・凜田莉子。無事答え
が見出せた所に、息を切らせて次の依頼人が
駆け込んできた…。

 上記の引用は、とある警官の言葉。
盗癖は精神的な病である、という説もあるよ
うで、自分ひとりでは解決できない事もある
ようです。警察のお世話になってしまう前に、
カウンセラー等の元を訪ねてみるのが良さそ
うです。
 シリーズ最大の鑑定物と謎に主人公が挑み
ます。他国のサブカルチャー的な歴史も絡ん
できて、色々複雑な展開が繰り広げられます。
 「事件簿」タイトルのシリーズは、この巻
が最終巻。しかし、もう次のシリーズの広告
が、巻末にあります。

ーーーーー

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Posted by ブクログ 2017年09月16日

〇 総合評価
 蓬莱瑞樹の失踪の謎,太陽の塔から盗まれた金属片の謎,ハリスがなぜ絡んでくるのか,凜田莉子に謎の鑑定をしている人物(団体?)は何者…といくつもの魅力的な謎で引っ張る。しかし,真相が脱力モノ。蓬莱瑞樹の失踪の謎は,永友エンジニアリングがマシンの開発ができず,中に人を入れて作業をさせるとい...続きを読むう計画を立て,蓬莱瑞樹はその「中の人」の1人であり,バイトを辞めたいと言ったので,ばれないようにかくまったというもの。金属片はGPSで,空輸中に落としてしまったもの。これを捜索するためにミステリーサークルを作ってしまったが,ミステリーサークルの元祖がアメリカ政府だとばれると損害賠償請求とかされてしまう可能性があるから盗んだというもの。これもバカミスチック。トータルで見ると,謎の魅力に真相が追い付いていない。凜田莉子と小笠原悠斗の仲が,シリーズ後半で急接近しているのは微笑ましい。ミステリとしては,高いレベルではないがエンターテイメントとしては及第点。このシリーズらしい作品。★3で。

〇 サプライズ ★★★☆☆
 蓬莱瑞樹の失踪事件の真相,ハリスが絡んできた理由,太陽の塔から盗まれた謎の物体の真相など,サプライズはそれなりにある。真相そのものは,バカミス的なオチではあるのだが…。サプライズは★3で。

〇 熱中度 ★★★★☆
 蓬莱瑞樹が失踪したのはなぜか?太陽の塔にはどのような謎が隠されているのか?ハリスは何を企んでいるのか?といった謎で引っ張る。莉子が鑑定のテストをされるという展開もある。雨森花蓮まで絡んでくるなど,読者サービスはたっぷり。最後まで楽しく読める極上のエンターテイメント。熱中度は高い。★4で。

〇 インパクト ★★★★☆
 蓬莱瑞樹の失踪の真相が,「太陽の塔で展示されるマシンの中の人として働くバイトをしていた」という脱力モノの真相だったというのは,ある意味インパクトがある。さらに,ハリスが絡んできた理由が,GPSの空輸中の落下に端を発するミステリーサークル騒ぎの元祖がアメリカ政府であることを隠すため…というこちらもバカミスチックなオチで,これもなかなかインパクトがある。あまり,いい意味ではないが,インパクトはあるので★4

〇 読後感 ★★★★☆
 凜田莉子と小笠原悠斗の関係がシリーズを重ねることに親密になり,この作品のラストは,ウェディング姿の写真撮影をしているという。この展開そのものは微笑ましく,この点の読後感は悪くない。雨森花蓮の絡みもよい。作品全体としても,永友エンジニアリングの今回の不祥事(マシン開発ができず,中の人を使おうとした)を隠す代わりに,ハリスの企み(GPSの金属片をこっそり回収。ミステリーサークル騒ぎの元祖がアメリカ政府であることを隠そうとした)を隠すことにしたというラストも,まぁ,悪くない読後感。そこそこ。★4

〇 希少価値 ☆☆☆☆☆
 人気シリーズのラスト。希少価値はない。

〇 メモ
〇 蓬莱浩志が,万能鑑定士Qの事務所を訪れる。太陽の塔のニュースを見た翌日,妻が太陽の塔に連れ去られ,そのまま失踪したとのこと。捜査のため,莉子に太陽の塔の鑑定を依頼する。
〇 莉子は依頼を受け,警察の立ち合いのもと,太陽の塔を鑑定するが,何も見つからない。
〇 蓬莱浩志の家での捜査。「6114 6111 6108 6105」という謎の数字を見つける。
〇 蓬莱浩志の家に「凜田莉子様」宛ての手紙が投函される。千里高校前に午後7時に来るようにという内容
〇 千里高校では,さまざまな紙の鑑定が行われる。最後にフランク紙の表裏の鑑定があり,莉子が鑑定できないと答えると区民センターに来るように言われる。
〇 区民センターではフランク紙の表裏の識別をできるという丹内という人物がいたが,これはいかさま。紙の角の堅さが違うことを利用したトリック
〇 太陽の塔の展示品が盗まれる盗難事件が発生する。蓬莱浩志は容疑者となる。
〇 莉子は太陽の塔を警備している日本統合警備で捜査をする。
〇 スペイン料理店で太陽の塔に関心があるハリス教授に話を聞く。
〇 莉子は再び,謎の人物に呼び出され,日用品の鑑定のテストをされる。
〇 蓬莱浩志の家に,莉子宛の手紙が投函される。1000万円の報酬で仕事をしてほしいとの依頼
〇 莉子は,呼び出された箕面のホテルに出向くが,仕事の説明会には参加せずに帰る。
〇 莉子はジャンク品の販売主であるAstr00017に話を聞きに行く。ネットオークションに@地名で出品できるように静岡県の「地名(ちな)」という土地に住んでいた。
〇 笠松刑務所にいる雨森花蓮に,写真から盗難された部品の作成を依頼する。
〇 雨森花蓮と莉子の推理。太陽の塔事件で,警備員は全員グル。花蓮は贋作を完成させ,出品者がイギリスの農場の持ち主のイギリス人と分かる。
〇 大阪府知事の太陽の塔の訪問。太陽の塔での謎解き。蓬莱浩志の妻,瑞希は,太陽の塔の機械の中で作業をするバイトをしていた。
〇 真相は太陽の塔の展示マシンの中に人が入っているという秘密を隠すための騒動だった。ハリスは,そのことに気付いたが,展示されていたGPS装置を盗み出すために,
恩義を売った。
〇 ハリスは1978年に空輸の際の事故でイギリスの農地に落ちたGPS装置がネットオークションで売りに出されていたことをしり,回収を図ったのだった。このときのGPSの捜査でミステリーサークルができた。
〇 ハリスと莉子の取引き。お互いに知りえたことを口外しないことにした。ハリスは,ミステリーサークル騒ぎの賠償金をアメリカ政府に負わせないため,莉子は,日本の技術が息の根を止められないため。
〇 莉子は花蓮に礼を言いに行く。花蓮からは「コピア」にだけは近づくなと助言を受ける。
〇 エピローグ。角川書店の建物で,小笠原と莉子がウェディング姿での撮影。そこでもダイヤの盗難事件が起こり…。というところでエンド

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Posted by ブクログ 2017年08月18日

一応、一区切り。 あの現象?に結びつけてるのはなかなかおもしろかった。 しかしこのシリーズ、終盤(10巻くらいから?)は少し盛り上がりに欠けてたかな。 それでも十分おもしろいんだけど。

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Posted by ブクログ 2016年08月10日

くそっ!表紙に騙された。でも、最後にして壮大な謎解きやったな。トリック云々よりも背後の存在がね。そして、まだまだ続きそうな終わり方もよし。

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Posted by ブクログ 2016年01月11日

万能鑑定士の事件簿の最終巻。これまでで最大のものを鑑定するというのでスケールの大きな話になるかと期待していたのだが、ちょっとありえなさそうな話で少しがっかりしました。最後のフィナーレでの角川社屋での盗難事件もあっという間に解決…でも犯人は誰?納得のいかない終わり方でした。

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Posted by ブクログ 2015年10月06日

「『太陽の塔』を鑑定してください!」万能鑑定士Qに前代未聞の依頼が持ちこまれた。クライアントを追って大阪・吹田署の警部補が店に飛びこみ、牛込署の葉山も姿を現す。解明の急がれる重大な謎―『太陽の塔』に秘密の抜け穴は存在するのか。万博公園に赴いた凛田莉子を待っていたのは、正体不明の人物による鑑定能力への...続きを読む挑戦だった。知性のシンデレラ・ストーリー、いまここにクライマックスを迎える。

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Posted by ブクログ 2015年08月02日

つか、
これで終わり?!
推理劇になるんだそうですがなんでだ?

きっと、
ドラゴンボールみたいなもんですな。
敵をどんどん強くしていくと際限ないみたいな。。。
ちなみに、
12巻そのものはちょっと微妙。。。

推理劇に続くからかもしれないけど、
小笠原君とも進展ないし。。。

推理劇に期待!

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Posted by ブクログ 2015年04月11日

速さの先に
京都の次は大阪へ。

一度見たら忘れられない「太陽の塔」。
大阪万博時に「建立」された、岡本太郎のあまりにも有名すぎる建造物だ。
さて、この塔が今回の舞台。
ある男が依頼してきたのは「太陽の塔の鑑定」。
がらんとした塔のどこに秘密の抜け穴があるのか?
そして男の消えた妻の行き先は?

...続きを読むはまだある。
ただのガラクタばかり集められた展示物がなぜ盗まれたのか?
視察に来たハリス教授の不可解な絶賛の理由。
謎が絡み合い、全てが一本の線に繋がったときそこに見えるものは......。

特筆すべきは科学に対する日本という国の現状。
初版は平成23年10月であるのに、昨年大いに話題となった理科学研究所およびSTAP細胞事件を思わせる。
「絶えず研究をおこなっていても、技術というのは成果を約束されているわけではありません。」
「”ものづくり日本”の威信を取り戻せとか、世界が注視するような革新的なテクノロジーを展示しろとか、そればかりいってきた。」
今の日本の社会では、即戦力、即実用化、即即即、早く早く、とにかく今すぐ使えるものを、人を、そうでなければ価値などない!と言わんばかり。
人の寿命が長いのは、すべてにおいて時間がかかるからなのに、とにかく無駄を省き、スピードを求め、なおかつ皆が驚くような、そればかり。
このままだと生後一週間の乳児に「いつまで泣いてるんだ、早く立って話せるようになれ」と言い出しかねない。
この指摘は政府要人、官僚ばかりではなく、皆が自覚しておかなければならない事柄であろう。
スピードの先に、「無駄」の削減の先に何を見るのかを。

「事件簿」シリーズはこれで終わり。
しかし案ずる事なかれ。まだまだ物語は続く。
その証拠に「コピア」という謎の言葉。
まだまだ目が離せそうもない。

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Posted by ブクログ 2015年01月21日

小笠原君の思考が暴走気味でよかった。
今度の鑑定品はまさかの「太陽の塔」。
そして、トリックはさらにまさかの・・・。
しかし追い詰められた人間は何をするか分からないという点では、私は大いにアリなトリックだと思う。
でも、区切りの作品なだけに、ハイパーインフレ事件のようなダイナミックさを期待していたの...続きを読むで、ちょっと残念。

指輪泥棒、誰だったのか気になる。
続編を読めば分かるのかなぁ?

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Posted by ブクログ 2015年11月09日

表紙を飾るイラストと莉子の行動力を考えたら、結婚というフィナーレが待っていると思っていたのに! やっぱりここは、そうこなくっちゃ! って期待に応えてもらいたかった。
今回の事件が莉子が巻き込まれた最大の事件かどうかは疑問が残るところですが、ミステリーサークルに作家ならではの解を示したことはとても楽し...続きを読むめました。
十二冊のシリーズでしたが、一気に楽しく完走できました。

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Posted by ブクログ 2014年04月23日

事件簿完結編。
舞台は大阪の太陽の塔。
ある会社員の妻が、太陽の塔の中に連れ去られた!
が、どこにも隠れられそうな場所はなく…
太陽の塔の鑑定に、莉子が挑む。

万能贋作者、雨森華蓮が今作でも重要な役割を果たす。
小笠原と莉子の関係も、進んでそうで進まず、もどかしい…
推理劇編での進展に期待しよう。

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