松岡圭祐のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
短編集で話が繋がっていないので、空き時間を見つけて気軽に読めます。
「物理的不可能」
金券ショップの店員が、大きな取引を任されることになった。数億円の中国切手が忽然と消える。
そのトリックが全くわからなかったが、なるほど…!と納得。
「雨森華蓮の出所」
1円銀貨の鑑定の依頼があり、店舗で鑑定をする莉子。
そこに出所したばかりの雨森華蓮が現れて…。
華蓮の心の中にある苛立ちとか葛藤とか、そういうものに初めて触れたお話なのでは…?
読後感がとても良かった。
心温まる話。
「見えない人間」
莉子の高校時代の同級生が初登場。
一緒に映画のオーディションに参加することになったが…。
うーん。。。
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Posted by ブクログ
大人しい女性が急に、自分は宇宙人だとか言い出したり、勝気な女性になったりとかするのをインチキ催眠術師が利用して金儲けをするが、銀行の金を着服したとの疑惑が持ち上がってくる。臨床心理士の嵯峨敏也は彼女を助けようと奮闘する。最初から、この女性は多重人格者ということはすぐ分かるのだが、一体どうやって彼女の精神疾患を治療するのか、着服の疑惑を晴らすのかと読み手の興味をぐいぐい引っ張っていく。最後にはどんでん返しがあって、結構面白いのだが、なんだろうなあ、文章がするすると読めてしまって、なんか空虚感が残る。松岡圭祐の小説はどれもそうなのだが、ときどき読んでしまう。シナリオ通りに話が進みすぎという感じも拭