松岡圭祐のレビュー一覧
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ネタバレ松岡圭祐による千里眼新シリーズ第6弾。
久々にメフィスト・コンサルティンググループが表舞台で岬美由紀と対峙する。しかも、さすがに神を自負するメフィストで、東京・新大久保の一帯だけに被害をもたらす人工地震まで起こしてしまうというハチャメチャぶりが千里眼シリーズらしさを醸し出す。
「千里眼の水晶体」で冠摩ウィルスをばらまき、美由紀の友人・藍をふくむ不潔恐怖症の人たちを死の淵まで追いやった西ノ原夕子が再び登場し、突拍子もない行動を起こした末にメフィスト・コンサルティングのジェニファー・レインによってメフィストへの加入を打診される。夕子は美由紀への憎悪からメフィストと手を組もうとする。
自己愛性人格障害が一つの大きなキーワードとなっているが、夕子が抱えるその病気を克服させるために美由紀がとる行動もまた突拍子もない。しまいにはたとえ古巣といえどもそんなに頻繁にいろんなことをして大丈夫なのと心配になるくらい、自衛隊を手足のように使う。
これらの要素から、いろんな意味で旧シリーズのテイストに近い印象を受けた。一方で、ジェニファー女史のあまりの小物ぶりにもあんぐりとさせられた。旧シリーズのマリオン・ベロガニアのあっけなさと同じくらい本作では手応えがなく、この後どのようにメフィストが美由紀を困らせるのか、逆に心配になるくらいだった。 -
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ネタバレ松岡圭祐による千里眼新シリーズ第5弾。
岐阜県の高校で生徒だけによる籠城から独立国宣言をへて、自治による運営がなされていく。一方でそれを取り巻く大人たちは高校生たちがなぜそんな行動に出たのかを理解しない。そんなすれ違いは、現実の世の中でも案外そこかしこでみられるのではないかと、自分の身にもつまされる展開だった。
特に、随所で重要な役割を果たす生徒・五十嵐がパチンコが他の賭博同様、絶対に勝てないことを論文発表すると、総理大臣をはじめとする国家権力側がなりふり構わずに生徒を弾圧しようとするくだりは、主旨は違えど一昔前の学生運動を彷彿とさせる。そういう意味で、意外と現実の世の中は危うい土壌の上に成り立っているのではないかと空恐ろしくなった。
相変わらず結末に至る過程は非常にご都合主義的展開で、事の真相についてもそんなことでそんなになるかよ!とツッコミを入れたくなるが、物語としてはやはり面白いことは間違いなく、相変わらずテンポよく読ませるのでついついページを繰る手が止まらなくなってしまう。 -
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小説を書くには特別な才能が必要だと常々思っていますが、ジャンルを問わずに様々な分野の小説を書くというのは、さらに特別な才能が必要なのではないかと思います。今回読んだ一冊は、そんな「特別な才能」を感じさせてくれる一冊でした。
"2014年映画化。石ノ森章太郎の伝説的名作が本格SF冒険小説となり蘇る。震災後の日本、二足歩行ロボット開発に革命的進化をもたらした研究者が姿を消した。時を同じくして、彼の娘である女子大生の周辺にあやしい男たちの影がちらつきだす。赤と青半身ずつという異形のアンドロイドはなぜ誕生したのか。『催眠』『万能鑑定士Qの事件簿』『ミッキーマウスの憂鬱』の松岡圭祐により生まれ変わった、驚異的な面白さを誇る長篇登場。(「BOOK」データベースより)"
「人造人間キカイダー」は石森正太郎さん原作の特撮ヒーロー物で、昭和47年にテレビ放映が開始されました。「不完全な良心回路を持ち、善と悪の狭間で苦悩する人造人間」という設定で、ヒーローなのに苦悩するというところが他の変身ヒーロー物とは異なっていました。
私も当然のことながら毎週楽しみに放映を見ていました。今でも主題歌をそらんじることが出来るぐらい熱心に見ていたんですよね。
人造人間キカイダーは他のヒーロー物と違い、見てスカッとするというよりはキカイダーが苦悩するのを見て「大人はなんだか大変なんだな~」と思っていました。ある意味では、当時のヒーロー物としては異質だったんですね。
松岡圭祐さんの小説は「催眠」や「千里眼シリーズ」でたちまち虜になってしまいましたが、その後「万能鑑定士Qシリーズ」や「ミッキーマウスの憂鬱」など、それまでのシリーズとは趣の異なる小説も素晴らしいなと思っていました。
そこにきて今回の「人造人間キカイダーTheNovel」という、さらに趣の異なる作品を書かれているというのには驚かされましたし、その内容も非常に素晴らしくてグイグイと読み進めてしまいました。
この作品の素晴らしいところは、私達のようなテレビでの放映を知っている世代が記憶しているキカイダーの世界を踏襲しつつ、現代のテクノロジーや実際にありうる近未来の技術などが織り込まれているところだと思います。
そして何よりも素晴らしいのは、石森正太郎さんが描かれた「善と悪の狭間で苦悩する人造人間」という原作の設置がそのまま持ち込まれているだけではなく、それを松岡ワールドでさらに奥深いものに仕上げているところだと感じました。
大人が読んでも子どもが読んでも楽しめる一冊。人間の業の深さや哀しさなども味わえる一冊です。 -
Posted by ブクログ
TCGの偽カードやご当地キティの偽物から製作者を突き止めて
社会復帰のための仕事を斡旋する約束を.
で,莉子の紹介だと勘違いして怪しい計画に加担してしまう贋作者と
音信不通になった婚約者を探す女性の手助けをする莉子.
まさか犯人がアイツだったなんて.
それにしてもアレの密輸が狙いだったなんてわからねぇよ.
ヒントがすくねぇ.
相変わらず莉子さんは可愛いわー.
でもこの可愛いわーな感想って絶対に表紙イラストに釣られてるよな.
なんて憎いイラストなんだ(褒め言葉.
で,偽造業界のドンみたいな存在に目をつけられた莉子.
今後の展開も気になりますねー.