松岡圭祐のレビュー一覧
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主人公の岬美由紀があまり前に出ていない作品。
前半は岬のアクションが目立つが、
後半はほとんどが独立国家となった高校が舞台で、
主な視点や描写はその高校内の生徒になっている。
元自衛隊員の心理カウンセラーである岬が
自衛隊の所有物である戦闘機やらヘリやらを乗り回すのは
フィクション性が高いのだが、
物語のトリックが今回はそれを越えるくらい
あり得ないような気がした。
世界史Bの未履修問題や、自殺予告など
問題となっている時事的な情報は豊富に盛り込まれている。
トリックが現実的な可能性から逸脱してしまい過ぎている感は否めないが、
個人的に結構好きなタイプの話だったので満足。 -
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美由紀の友人が、ハイテクいかさまを使った愛新覚羅というギャンブル地獄に嵌められる。それを助けようとした美由紀が、友人のこっぴどい裏切りによって、最大の武器であった動体視力も封じられ絶体絶命のピンチに陥る。(2007/5/16)
今回の悪の組織は、日本のお隣の某大国の外交部門の下部組織。前巻の終わり方(ジェニファー・レインと西之原夕子の掛け合い)から、今度こそはのマインドシーク・コーポレーションの登場を期待していたのですが、またもや予想が外れました。
下部組織が外交特権を悪用して、仁義もへったくれもない悪の暴走なんですが、ここまでやっておいて、上部組織は知らなかったこともないだろう?! で、旗 -
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日本軍の生物化学兵器が地球温暖化の影響で暴れ出した。犯人とワクチン探しに大活躍する千里眼(ヒロイン岬美由紀)のお話。
犯人は、前作の読感で記した予想(悪の組織の本体登場)があったのですが、外れまして、前作よりもスケールが小さい小市民になってしまったのには残念。
エンタテインメントに徹して、前シリーズのメフィスト・コンサルティングをトコトン悪の組織として描ききるのであれば、割り切って読むことできただろうと思うのだが、小市民犯人の「盗人にも三分の理」の部分を先に出しておいて、最後には歪んだ性格を暴露して馬脚を現すパターンは、人間像描写に無理がありすぎて、ガッカリしてしまいます。
次作では、今 -
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新シリーズ第1巻(The Start)でチラッとだけ出てきたというか、第1巻の中では、ほとんど意味を持たなかった秘密兵器と悪の組織との戦いです。
エンターテインメント小説は巻を重ねる毎に、新たな読者サービスが必要なんでしょうか。主人公には、ますます人間離れした能力が身についてきているようです。ネタバレになるから書きませんが、特に最後のシーンなんかがそうでした。
また、主人公がピンチに陥って、悪の立場からすると、ここで簡単に殺せたのに。。。という場面も、何故かラッキーは相変わらずです。
女性主人公が魅力的な女性だけに、男性が読むと何でも許せてしまう面もあるような。。。
初めて読む人や、女性読者か -
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千里眼シリーズが、出版社を変えて再開されることとなりました。前シリーズの続きということでなく、主人公の経歴など、前シリーズと、ある程度オーバーラップさせながら、別のお話になっており、臨床心理士の資格をとるまでのエピソードと、旅客機の爆弾テロを防ぐお話でした。
新シリーズでは、心理学の最新情報も織り込んだとのことで、これまでのシリーズで定番のようにあった「右上を見たら見覚えのないものを想像していて、左上を見たら以前に記憶をしたものを思いだしている・・・」も、あっさり否定してくれています。ずいぶん勉強しているというか、けれんみがない点は好感をもちました。
それにしても、かなり意外な真犯人でしたが、 -
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ネタバレすごい久しぶりの松岡圭祐。この方めちゃめちゃ作品が出るの早くて、別シリーズはついていけずに断念。それ以来、嫌いではないけどなんとなく敬遠してたけど、久しぶりに本作読みました。
すごいシリーズ物でもう20巻以上もあるのに、チャレンジした理由は。。。
物語の舞台の武蔵小杉に住んでるから他ならないです。ふとあらすじが目に入っしまったら、こりゃ読まなきゃと。本筋とはズレるけど、ローカルネタ多くて住民としてはニヤリ。
さて、作品自体は流石の松岡さん、平和から急なスクランブル状態で一気に引き込まれました。
登場人物多くて色々な側面から物語が書かれてるので、大作感でます。
事件は全然解決する糸口が見えない