中村明日美子のレビュー一覧
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中村明日美子さんの踊るような輪郭線はいつ見ても感情がほぐされそうになる。
読む前は「同級生」のサイドストーリーとして原先生が適当な新規キャラに心ほぐされて救われるんだろう、といったものを想像していましたが、実際は原先生という人物の掘り下げもさることながら、ソラノの過去の恋愛、更には原先生の過去の片思いの相手と更にその相手の現在の恋人へと、物語が佳境に近づくにつれ幾重にも増していく関係性の縦走感と、最後には畳み掛けるようにそれぞれの場所に落ち着いていく一連のもつれ、その美しいカスケーディングの様相に非常によく練られた作品だと思わされました。
物語を読み終えた後にこの表紙を見ると、こうして二人 -
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妖奇庵のマスコット的存在、マメが今回の主役でした。
マメをはじめ、夷、脇坂等、伊織を取り巻く人々とのお茶の間風景が毎回楽しみなんですが、今回は胸がとても痛くなる出来事が…
きっかけは柳沼一家が受けている差別のことを伊織に相談しにやって来たところから。
その前後にも伏線があって、あちこちにはっとさせられるものが。
黒いページと白いページと、そしてもうひとつのページに隠された意味も深いです。
人は孤独と寂しさに追い込まれる生き物なのかも…
グッドナイトベイビーというサブタイトルに、じーんときました。
全体的には偏見によるいじめや差別が大テーマとなっていたのですごく重い印象でした。最後の最後まで -
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妖キ庵シリーズ3作目。
今回は『人魚』でした。
所謂、伝説や昔話に出てくる「人魚」と、
妖人「人魚」は違うという件がちょっとややこしかったです。
そしてやっぱり、ちょっと切ない。
このシリーズは、同じ妖怪物を扱っていても、
ライトノベルと違ってワントーン暗めなのがいいです。
伊織さんの周囲もそうですし、
事件の関係者たちにしても、
垣間見える生活(人生)に思わず同情します。
最後の最後に伊織さんが爆弾発言をかましてくれました。
事件の顛末の余韻を吹き飛ばすインパクトでした。
妖人DNAも奥が深い・・・。
本編冒頭のお雑煮論争とか、
特典付録コミックペーパーのお汁粉論争とか、
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Posted by ブクログ
妖キ庵シリーズ2作目。
今回はマメ(小豆とぎ)が頑張りました。
見た目はアレですが、
やっぱり中身は大人なんだね、少なくとも一部は・・・。
猫の「にゃあさん」がかわいかった。
そして芳彦さん(管狐)のリアクションも・・・(笑)。
「妖人」とか架空のお話と言ってしまえばそれまでだけど、
人間(妖人)が生きていく大変さみたいなものも描かれていて、
どこか陰のある世界観が心に残ります。
例えば夏風邪をひいた鱗田さんとか。
和式トイレが残る安アパートで一人寂しく寝ている姿なんて。
サラッと描写されただけだけど結構くるものがありました。
他の事件関係者たちもそれぞれに事情があるし。
あの青目