サン・テグジュペリのレビュー一覧
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購入済み
『大切なものを』子供目線で
児童文学ですが、大人になって初めて解釈出来る内容だなと感じました。子供の時に読むと、抽象的で何を伝えたいのか、理解出来無かっただろうなと思いました。しかし、抽象的だからこそ、自分自身の事に当てはめて考えることが出来、読み返すごとに理解が深まったり、その時の心情や境遇によって受け取り方も変わってくるのではないかと思います。初めて読みましたが、また異なる邦訳のものも挑戦してみたいです!
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購入済み
この翻訳は好き
原文はフランス語なので、当然日本語で読むには、翻訳者を介することになる。こんなにも多くの人が翻訳し、出版されていることに驚いた。この本は、語尾がですます調で書かれてあり、全体にとても優しく透明感のある柔らかな雰囲気が漂う。原文の厳密な直訳ではない分、とてもわかりやすい。何度も読んだ話で内容は知っているが、手元に置いておきたくて買い求めた。1つ残念なことは、葉祥明の絵をもっと堪能できるかと思ったが、電子版だからなのか編集の仕方が悪く期待外れだった。
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Posted by ブクログ
1940年ドイツに侵略され敗北しつつあるフランス軍の偵察機に乗り、もたらした情報を有効に使う友軍がいない中を、帰還がほぼ絶望的な命令に従って出撃して生還した飛行を振り返るサン・テグジュベリの小説。この物語がフランスが降伏した後、亡命したアメリカで執筆されたことを差し引いたとしても、自由や平等について記された言葉は重い。「私は信じる。<人間>の優越こそが唯一意味ある<平等>を、唯一意味ある<自由>を築き上げるものだと。…<平等>とは<同一性>ではない。<自由>とは個人を<人間>よりも賞揚することではない。したがって私が戦うのは、それが誰であれ、<人間>の自由をある個人にーあるいは個人からなる群れ
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Posted by ブクログ
共同通信「本の世界へようこそ」が好きです。
担当の田村文さんのレビューが気になって
再読しました。
「無人島に持っていく本」
そんなタイトルが目を引きました。
偶然(?)にも文藝春秋BOOKSにて
小川糸さんも…
「私が無人島にこの本を持っていく理由」
とあります。
田村文さんは2019年の9/16。
小川糸さんは2019年の6/4。
おっと、まさかのニアミス(?)ですか。
★
私の初読は学生のとき。
おそらく23~24歳だと記憶しています。
それなりに純粋なつもりで
本当のことを見つける視点を
手に入れるために
読んでいたんじゃないでしょうか。
大人の威張りくさってる
世の中はど -
Posted by ブクログ
ネタバレ「人間の土地」や「夜間飛行」と同じスタンスで
読み進めていましたが、本作は負けると分かっている
戦争での不可能であろうと思われる任務である
偵察飛行を遂行し、帰還するまでが描かれており
その中で著者が思い巡らしたことが
書かれてるのか?と思っていたものの途中から
違和感を覚え…
「結局のところ、なぜ我々はいまだに戦って
いるのだろうか?《民主主義》のため?(中略)
ならば《民主主義陣営》のほかの連中も一緒に
戦ってくれればいいじゃないか!」(P179)と
他国を攻める姿勢になり、名指しはしないものの
アメリカを非難します。
すでにアメリカではベストセラー作家であった
著者のこの作品の目的は -
Posted by ブクログ
こちらは南米へ向かう飛行機の中で読んだ(昼間だったけれど客室内は暗かったし)。
とにかく直球勝負なのがよろしい。無駄をそぎ落としたような文体で、危険をおかしてでも目標に向けて働く気高さをうたっている。
21世紀日本視点から、リヴィエール社長のマネジメントに「それ違うんじゃないか」と思ってみたり、主人公たちに「そこ無理しないで飛ぶのやめたら」と突っ込みたくなったりするが、そういうことが問題なのではない。ひとつの寓話として読めば、いま自分が失ないかけているものの価値について考えさせられる。
時間軸での構成の巧みさについては解説で気づかされた。ホントにそんなに複雑なのか?という気はするが、サス -
ネタバレ
深い
ちいさな王子
星の王子さま をファンタジーになりすぎず親しみやすく愛情をこめてあえて違う訳し方をした題名の本。とにかく深い…。最初は意味がわからなかったけど考えてみると一つ一つに意味がある。まず登場人物がみんな一人きりで過ごしていること。一人でいると自分だけのことを考えてしまいがちだけど誰かのために行動できることが巡り巡って自分のためになるんじゃないかなって思った。
だって王様やビジネスマンより王子様や点灯を繰り返している人の方が楽しそうだもの。
これが一期一会みたいなものの大切さをあらわしてるような気もした。
出会ってなつかせること、これによって人は目には見えない絆を築くことができる