サン・テグジュペリのレビュー一覧

  • 夜間飛行
    「夜間飛行」というタイトルにひかれて手に取った。夜間に広い南米大陸を飛行機で郵便配達する話ということで、静かでロマンチックな話かと思いきや、まったく違った。
    20世紀前半は飛行機の性能、無線通信技術、運行管理などが当然ながら現在ほどではなくて、天候の急変が襲ったり、パタゴニアやアンデス山脈の暴風が吹...続きを読む
  • 星の王子さま
     目には見えない抽象的なモノ、それは私たちが社会で生きていくためには捨てていかなければならないのかもしれない。しかし、その透明なキャンバスを感じることさえできるのなら、人は誰しも優しくなれるような気がする。
     大事なモノは目には見えない、心で見るんだ。関係や信頼は視覚化できない。だからそれを信じるこ...続きを読む
  • ちいさな王子
    SL 2023.2.24
    何年振りに読んだだろう。
    野崎歓先生の新訳。
    作者自身のことや時代の背景を知って読むと、ほとんど何も知らないで読んだ時とは全く違う景色が見える。
    ハッとさせられる言葉がそこかしこに。
    子どものためのファンタジーでありながらこの孤独感はすごいな。
  • 星の王子さま
    なんとも不思議な読後感…
    何度読んでも物語の根っこには近づけずじまい。
    自分では届かないから
    魅せられてしまうのかもしれませんね。
    大人になるまでに忘れたことを
    思い出させてくれるような気がします。
  • 星の王子さま
    7年ぶりに再読しました。
    当時は、なかなか掴みどころのない物語だという感想を持ちましたが、2度読んでみて、ほんの少しだけ理解が進んだように思います。

    「肝心なことは目では見えない」
    この部分が特に心に残りました。
    この部分を読んだ時、今自分が抱えている悩みに、少しだけ光が差したような気がしました。...続きを読む
  • 星の王子さま
    あまりにも有名過ぎる童話の一つ。

    物語のボリューム自体は少ないものの、何かを考えずにはいられない。何も考えられないのなら、本を読むどうこうではなく、一度ゆっくりした方がいい。
    子供から大人まで読める物語。親子で読み合うのも面白いかもしれない。
  • ちいさな王子
    「星の王子さま」を含めて、初読。
    聖書と資本論に次いで多くの翻訳がなされた本、とのことで、納得の名作。

    数多い印象的な場面の中で、お気に入りは、

    冒頭の、ヒツジの絵を書く場面で、なかなか王子のOKが出ないので、(一休さんのように)、箱の絵を描いて、「きみのほしがっているヒツジはこのなかに入ってる...続きを読む
  • 星の王子さま
    いわずと知れた古典的作品というか。
    砂漠で遭難した飛行士と、謎の小さな王子さまの、心の交流を描いた物語。

    飛行士は、子どもと大人の境界のような心を持つ。
    王子さまは、愛らしく純粋で、それゆえにちょっとめんどくさい(笑)。
    10代の頃は、あまりピンとこなかったのだが、あらためて読んでみて、表面的なも...続きを読む
  • 夜間飛行
    星の王子様があまりにも有名なのでこちらも読んでみた。

    4人の飛行士たちの物語。2時間のフライトの出来事がそれぞれ組み合わさっていて、情報量が多い。
    薄い本だからと軽い気持ちで手にとったら内容の濃さに驚いた。

    自分の読書量では時系列がよく掴めなくて今誰の話なんだろうとところどころ戻りながら読んだ。...続きを読む
  • 人間の大地
    郵便飛行機のパイロットとして、アフリカの砂漠や南米の山岳地帯でのエピソードを連作にした。砂漠で不時着し極限状態。僚友との絆。学生の部活動で同じ目標に向かう一体感に似たものを感じた。最終章での人間と自然との関わり、偉大さ、平和への願いにも気づきがある。2022.1.29
  • 夜間飛行
    描かれた夜空の情景。飛行機の黎明期の話なので、パイロットと空の距離の近さに恐れも抱きつつ、サン=テグジュペリも同じような感慨を抱いて夜空を飛んでいたと思うと、彼の追体験を味わうようで、不思議な浮遊感を覚えた。
  • 夜間飛行
    時代を思わせる夜間郵便配達の過酷な状態とそれに従事する人々の矜持と心理。
    部下に危険を回避するのは臆病で懲罰ものだ、と鼓舞する指導は、現在における日本の雇用の考え方では、亡くなられた遺族の訴訟や再演防止策の策定などで仕事が確実に滞ることもあり、危険なことはさせない。それに対し、ありえないくらい危機管...続きを読む
  • 戦う操縦士
    サンテグジュペリ 「戦う操縦士」

    人気作家の不人気作品?(他と比較してあまり見ないけど)。ストーリーの展開は見られない。敗戦の中から 人間のあるべき姿を見出して、復興の力を感じさせる言葉の数々。終盤に出てくる「真人間」の定義がわかりにく以外は 良書だと思う

    前半は 戦争の無益さや愚劣さを語りなが...続きを読む
  • 夜間飛行

    じわじわ来る

    クローズアップされる人物が場面ごとに入れ替わって
    それぞれの立場で考えさせられる
    良い小説だと思います。
    人類の自然に対する挑戦の物語なのかな。
    そう言ってしまうと古くさくなってしまうけど。
    それでもその挑戦する精神は色褪せないのだと思います。
  • 戦う操縦士
    戦争への怒りを表しながらも、
    祖国のために行動することが重要と説く。
    そして、行動を起こすためには、
    人としてどうあるべきかを、
    自身の戦闘経験を踏まえて表現した作品。

    先に「最終飛行」を読んでいたので、
    時代背景が理解しやすかった。
    最終部で「神」についての言及が増えるのは、
    キリスト教を文化と...続きを読む
  • 星の王子さま
    お花の気持ちなどは考えた事がなかったので、素敵な視点で物語が進んでいて良かった!
    また何年後かに読むと、新たな発見がありそう。
  • 人間の大地
    すごく面白いという感じでは無いですが、全体的にキレイな文章でかつ心に残るフレーズもたくさんありますので、読んでおいて損は無い本だと思いました。とりあえず、この本を読んでから「星の王子さま(ちいさな王子)」を読むのがオススメ♪
  • 星の王子さま
    初めてちゃんと読んだ。すごく分かる、って思うところと、ほぼ掴めないところと、半々くらい。何度も読めば、読むたびに違うことを感じるのかも。
  • 星の王子さま
    この王子様の一人称は『おれ』。攻めてる訳に好き嫌いはあるけれど、3冊読み比べてみて一番ズキューンとなった。
  • 人間の大地
    サンテグジュペリのエッセイ。これまで読んできた本は飛行機から見た風景や人間関係が主だったが、今作は様々な人々にスポットを当てた人間観察のエッセイ。

    少々小難しいが、上品で知的な表現が心地よい。大体の作品で解説は飛ばすけど、今作は解説もしっかり読んだ。貴族出身で飛行士で、詩的な作家ときたら、モテない...続きを読む