サン・テグジュペリのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
サン=テグジュペリの最高傑作。
若い人に読んで欲しいとあとがきにあったが、読んでも理解するのはずっと後になるだろう。人生における普遍的な真実をあの若さで書くことができたのは、死と隣り合わせの職業だったからではないか。読んでいて、極限状態に追い込まれないと真実には辿り着けないのではないかと感じた。
近しい身内を亡くした人間は、高次の意識に近づくと感じるけど、すぐまた元に戻ってしまう。
極限状態に居続けることは考えるだけでもしんどい。でも主人公は心が安らぐという。死ぬ瞬間には理解できるのだろうか。
いつもは考えない人間の根幹とか普遍的な何かとかを考える読書だった。浮かんでは消えていく感じだけど、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ(ネタバレあり)言わずと知れた、児童文学の皮を被った哲学書です。とにかく考えさせられる台詞が多いのが特徴と思います。
王子さまの目は非常にプリミティブであり、純粋であり、子どもっぽさがあります。だからこそ見えるものもあるのではないでしょうか。
「かんじんなことは、目に見えないんだよ」
作中の言葉を引用すれば、この一文(一言?)だけでも読むに値すると思います。
ただ、感情移入をする小説ではないため、そういう読み方をすると苦労すると思いますし、またたくさんの訳者さんがいるため、合う訳合わない訳があると思います。
全体を踏まえたうえで、星5をつけたいと思います。よかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ子どもからしたら大人って難しい言葉を並べるし意味もなさそうなことでふんぞり返ってるから不思議で面白くて変な生き物。大人からしたら子どもは可愛いけど何するか分からない、何を見て何を考えて何を訴えているのか分からないから不思議で面白くて変な生き物。でもそのかわり、子どもと大人の切り替えっていつの間にかなってるから、大人は子どもの時の素朴な疑問を忘れているから子どもの些細な疑問、子どもにとっては大事なことでも「そんなことより…」って言えちゃう。
王子さまと“僕”の会話は「大人たち」と「大人になりたい」って思ってる人達に本当に大切なことを教えてくれてる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「星の王子さま」で有名なサン=テグジュペリによる小説。飛行機乗りの経験を活かしたリアリズムにあふれる作品。
夜間の飛行がまだ非常に危険だった時代。新事業に命をかける男たちの、尊厳と勇気の物語。事業の責任者であるリヴィエール社長の、あまりにも厳格なやり方は、強い信念によるものだった、というお話。個人の幸不幸に心を揺らしつつも、あくまで全体の進歩のために意志を貫く。ここに深いテーマ性があり、その勇気に感動を覚えた。
作者自身が飛行機乗りだっただけに、飛行にまつわる描写は詳しい。嵐におそわれたパタゴニア便の、燃料が切れるまでのタイムリミットによる緊張感は、テレビ番組の飛行機事故再現映像を見ている