北村薫のレビュー一覧

  • 中野のお父さん

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    電車内や病院の待合室なんかでサクッと読める本を探していたとき出会いましたね。
    サクッと読めちゃって物足りないのですが 面白かったです。
    とても不思議で難解な事件であっても 見方や立場を変えてみると、なんて事はない普通の出来事だったりするもんなんだなぁ〜と関心しました。中野のお父さんは本をたくさん読んでいて内容もしっかり覚えていて面白い人 娘も親孝行とかいいながらあれやこれやと話を聞いてもらいに行っている。微笑ましい話です。

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    2020年10月29日
  • ターン(新潮文庫)

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    回転する時間に巻き込まれた女性の物語。

    義太夫節に、最初は締めて語れという口伝がある。四章までは女性の置かれた環境が、そこに起こる一つ一つの現象が、実在するかのように描出される。その現象が人物を形作り、物語を形作り、一冊の本になっている。自分について真摯に向き合うことができたとき、回転する時間が元に戻ろうとしていくのを読んで、自分も、今、その一瞬を生きていこうと強く思った。

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    2020年06月07日
  • リセット(新潮文庫)

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    時と人のシリーズ第三作。記憶は人を形作るものではあるが、それが時を超えたらどうなるのだろうか。

    本作には様々な物語の伏線が張られている。それらのモチーフが突然現れては消え、また現れては消える。それでいて、一つの大きな物語を何度も形作っているのだ。

    第二部は独白が続くので、読み難いが、読み進め、時を遡っていくうちに、大きな物語のうねりに飲み込まれていく。

    惜しむらくは『スキップ』『ターン』から読み始めるべきだったかと思うことである。

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    2020年03月24日
  • 猫が見ていた

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    ジャケットの猫の目にやられた猫アンソロジー。
    短編が7作並んでいるけど、気に入ったのは柚月裕子さんの「泣く猫」だな。猫が脇でいい仕事をする。
    あと、「100万回生きたねこ」が感動の書なのか、絶望の書なのかは深いテーマだ。
    最後の猫小説傑作選も、また読まなきゃいけない本を増やしてくれる。

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    2019年01月20日
  • 月の砂漠をさばさばと(新潮文庫)

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    ネタバレ

    まず、絵がいいですね。おーおなり由子さんとおっしゃるんですか、
    なんどもなんども眺めました。

    特に両ページいっぱいにある、嵐の後の川を見に行ったところがいいです。
    うわっと広がっていますよね。
    湿った空気、川の音、ぬれた草、さきちゃんとお母さんのスカートのはためき。
    さきちゃんとお母さんのぎゅっとつないだ手。

    それから、涙なくしては読めないつながり、
    「くまの名前」「さばのみそ煮」「ふわふわの綿菓子」「猫が飼いたい」
    が何ともいえないです。

    「くまの名前」でドキンとします。さきちゃんのお父さんは…いったい…思いがけないことが人生には起こるのでしょうか。はっきりとは書かれていないけ

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    2021年09月12日
  • 愛さずにいられない―北村薫のエッセイ―

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    「海の王子」みたいな人…!
    北村先生のホンは読書欲がシゲキされてこまっちゃう。
    創元社の世界少年少女文学全集読破を今年の目標にしよう。ホンマかいや。

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    2017年05月22日
  • リセット(新潮文庫)

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    「時と人」シリーズ、三部作の最終巻。前2作とは序盤のペースが随分違いますので、最初は戸惑いました。

    だけど、クライマックスが凄かった。地名と状況から途中でピンときましたが、あの出来事をこんな形で使うのかと驚きました。そこに至るまでの文章量が多かったからこそ、なおのこと劇的な描写となったのだと思います。

    そしてラスト、ちょっとだけ涙腺が緩みました。あたたかい作品に出会えたことを、幸せに感じました。

    3部作でいちばんのお気に入りは「スキップ」で、それとはちょっと毛色が違うのですが、こちらはこちらで断然オススメです。

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    2016年11月27日
  • リセット(新潮文庫)

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    流星群。フライパン返し。切手。列車の事故。麦畑。

    高校の時に読んで以来、時折パッと灯が点いたようにこれらの場面を思い出していた。
    どちらかと言えば、一回限りでは内容を忘れてしまうことの多い私にとって、これは珍しいことだ。
    裏を返せば、本を読み返さずとも反芻してしまうくらい、強く印象に残った話だったということなのだろう。
    この度、ようやく、再読の機会を得た。

    細部まで記憶していただけに、「高校の時の読後感を再確認する」というくらいのつもりで読み始めたのだが、そうはならなかった。
    年かさが増し、色々な知識を得た結果だろうか。
    以前は二人の恋の行く末に目が行っていた。
    だから、どこか時を隔てても

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    2015年09月12日
  • 月の砂漠をさばさばと(新潮文庫)

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    作中の言葉を借りれば『温かいお風呂に入ったような気持ち』になれる作品、かな。
    さきちゃんとお母さんの姿そのままに、やわらかでまあるい空気に包まれているよう。
    そしてちりばめられたかわいいユーモア。
    お母さんの交換日記(相手はさきちゃんではありません)、できることなら自分も参加させてほしいところ(笑)
    また「猫が飼いたい」では胸がキュンとなってしまった。

    北村薫さんは、長く高村薫さんとごっちゃになっていた方で(すみません)、これが初。
    推理作家でありつつ、こんなふうな作品もかかれるとは。
    おーなりさんの絵もじつにピッタリ!

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    2023年11月19日
  • リセット(新潮文庫)

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    直木賞受賞した本。この作家の本を読むのは初めて。「輪廻転生」をテーマにしたもので、戦争に絡めて書いてある。裕福な子供が主人公なのであまりなまなましい戦争の様子は書いていない。私も輪廻は信じるほうだけど、ここまでいくとファンタジーなのかな。という印象。でも最後がハッピーエンドで落ち着けるため気に入った。

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    2015年08月08日
  • リセット(新潮文庫)

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    読書の素晴らしさは、生まれていない時代の話や現実では起こりえないような不思議な話を自分の出来事として追体験できること。泣きました。

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    2014年04月30日
  • 読まずにはいられない―北村薫のエッセイ―

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    北村さんの文章がたまらなく好きで、大切に読みたいと思えど、頁を繰る手が止まらない。まさに読まずにはいられない。
    気になる本をメモしながら読み進めましたが、巻末にどっちゃりと作品リストがはァッ…嬉しい悲鳴。

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    2013年03月04日
  • 自分だけの一冊―北村薫のアンソロジー教室―

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    2009年 新宿 朝日カルチャーセンターでの講座、『アンソロジーの楽しみ』(3回)をまとめたもの

    筆者のアンソロジーに対する思いと、実際にアンソロジーを編んだ時の経験、そして書物、作家への愛がつめこまれた一冊。

    本好きな方は、どんどん本が読みたくなるだろうし、逆にあまり読まない方は、ここで紹介されているアンソロジーから手に取れば、好きな作家を見つけ、読み継いでいきたくなる、という楽しみを味わうことができることと思う。

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    2013年02月10日
  • 自分だけの一冊―北村薫のアンソロジー教室―

    購入済み

    自分だけの一冊 

    北村薫の広範な知識に導かれながらアンソロジーの楽しさが紹介されていく。アンソロジーは読む楽しさだけではなく、選者のこだわりをなぞり、更に自分だけのアンソロジーを組んでみることを勧める。ミステリ好き以外の方にもお薦め。

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    2013年02月05日
  • 読まずにはいられない―北村薫のエッセイ―

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    あぁ、なんて愛おしいのか。
    小学生の北村薫さんがキラキラした瞳で本を見つめている姿が目に浮かぶ。
    そして作品からも伝わってくる北村さんの優しさはその頃から全く変わっていないんだなと思えた。
    そのことが自分でも呆れるくらいに嬉しくて胸がいっぱいになってしまった。

    この本は3章で構成されている。
    1は「読書 1978-2001」。
    本の解説がメイン。
    いつもは本文を読んでから解説を読むので、解説しかないという状況に少し戸惑った。
    それでも愛のあふれた解説はなんとも魅力的で、だんだん気にならなくなったから不思議。
    しかし大半がミステリなので、未読の方は注意と書かれたものは読めなかったのは無念だった

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    2013年01月18日
  • 自分だけの一冊―北村薫のアンソロジー教室―

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    アンソロジーに関する講義集。
    呼び水になる、というのに共感しました。
    読書欲は尽きることがないですね〜。

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    2010年03月19日
  • 自分だけの一冊―北村薫のアンソロジー教室―

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    この場に居たかった。
    いわゆる何チャラセンターの講義録。楽しいです。こんな講義の時に参加したかったですね。

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    2010年01月22日
  • 中野のお父さんの快刀乱麻

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    主に日本近代の文芸、園芸のうんちくが縦横無尽。こんなお父さんになりたい、と憧れが募るが、なれるわけないじゃありませんか。

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    2026年02月06日
  • 中野のお父さん

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    北村薫の「中野のお父さん」シリーズ第1作目。元々私は北村薫の「円紫さんと私」シリーズが大好きだ。本作は文芸編集者の娘・田川美希が、職場や日常で遭遇する日常の謎を、定年退職して家で悠々自適に過ごす「お父さん」に相談し、解決してもらう連作短編集であり、形式としては「安楽椅子探偵」ということになるか。
    架空の事件だけでなく、松本清張や太宰治など実在する文豪の作品や逸話が散りばめられているのが特徴で、読書家なら思わず膝を打つようなマニアックなトリビアが謎解きの鍵となっている。一人前の社会人となった娘が、なおも父親の知性を尊敬し、実家で美味しいものを食べながら語らう適度な距離感と信頼関係を羨ましいと思う

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    2026年02月02日
  • スキップ(新潮文庫)

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    四半世紀ぶりの再読。初読時は主人公がスキップした時間の前半(恋愛・結婚)の重みが衝撃だったけど、今の私には後半(出産・子育て)をスキップしたことの重さがずしんと来た。初読時に感じた後味の悪さはなく、同じ本でも読む時期が違えば全く違う体験になることを実感。
    思えば、「大人」になって以来、目まぐるしい日常を無我夢中に、そしていつしか機械的にこなしているうちに、スキップしたかのように記憶が薄れている期間が確かにある。新鮮な気持ちで日々過ごしていた良くも悪くも繊細な17歳の頃の感覚を思い出して、常に新しい一球を受けるつもりで毎日を迎えたい。

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    2026年01月24日