北村薫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
なんか似た名前の劇作家いたな…と思ったら、北村想さんで別人だった。
ということで、北村薫さんの作品読むのは、この中野のお父さんシリーズが初めてになる。そして、最初に読んだのは、最新刊『中野のお父さんと五つの謎』に収録されている短編で、オール讀物掲載時のもの。調べてみたら、割と前からシリーズ化されてると知って、第一作目のこの本を手に取った。
中野のお父さんの蘊蓄…という印象が強かったけど、この本を見たら、最初の頃は架空のお話が展開してて、最初はこんな感じのだったのね…と。最初のから読んでいる人にとっては、最近のがより蘊蓄が増してきたと思えるのかも⁇(どこかでそんなレビューを見た)
ちなみにご本人 -
Posted by ブクログ
「煙草入れと万葉集」で国宝・桂米朝さんや桂枝雀さんが出てきて、エピソードを知ることができて、嬉しかった。
語り、伝承は、だれかが残していないと完全に消えるんだな…と遅まきながら気がつくお話だった。
前回の作品は「???」で私にはよさが理解できなかったのでもう読まなくていいかと思っていたところ、今回は読み応えある5つの謎で、鮮やかに解かれ、それぞれの話の閉じ方も鮮やかでキリッとしていたように感じた。
北村薫さんの文体は美しくキリリとしているので読んでいて気分がいいのだけれど、いまだ主人公の「ほ?」は気持ち悪い。なんとかいい方に捉えようとしたけど無理だった。耳について邪魔に感じる。
それか -
Posted by ブクログ
うつくしい書名、美しい表紙。そこに北村薫の名前。
いざ読み始めたら、作者には珍しいホラーであった。
おや、いつもと違う、もちろん「いつも」などというのは読者の勝手な思い込みだとわかっています。それでも、いつもと違うテイストだと思いながら、次へと進むと、なんとなく太宰治、と思いながら、どことなく三島も感じさせながら。
次はどんな味付けで読ませてくれる?そう思いながらページを繰るうちに、あぁ、お父さんシリーズにつながりそうなテイストを味わい、北村薫だなあとしっかり確認。最終の表題作はなんと美しく時を操ることかと、心が晴れました。読み始めは「錦繍」宮本輝を思わせます。女性の書簡体、良いですね。
荻野