北村薫のレビュー一覧
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試し読み
Posted by ブクログ
副題に「北村薫のアンソロジー教室」とある。その名のとおり、2009年初めに新宿のカルチャーセンターで3回にわたって行われた、北村さんによる講義録だ。何せ、北村さんの持論は、「アンソロジーを編むということ=(イコール)『今』の『自分』を語ること」らしいので、興味津々。 読書家としても、アンソロジストとしても著名な北村さんが、どんな風にアンソロジーを組み立てていくのか、その真髄とも言うべき発想の仕方と、実作業の片鱗を語ってくれている。 読んでみて、何よりも驚くのは北村さんの早熟ぶりだ。何と、小学生の時には、すでに手書きのアンソロジーを手書きでノートに書いていたというのだ!「スペイン民話集」という絵
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Posted by ブクログ
「時と人」3部作、第3作目。
獅子座流星群、石川啄木の詩などを軸に太平洋戦争を挟んで時を越えていく想いの物語。
実は読後一番に思ったのは「恩田陸の『ライオンハート』にそっくり…」だった。
もちろん発行はこちらが先ですが。
それでも「スキップ」「ターン」「リセット」の中で私が一番好きなのはこの「リセット」。
淡々と描かれた(だからこそ読んでる方は切ない)戦時中の少女の生活の様子とか、当初は一体どこで時が関係してくるの?とも思ったけれど、第1部の終わり、工場が狙撃される辺りから手が止まらなくなった。
残酷な別れ。そして2度目の邂逅。
第3作にしてようやく"時&q -
Posted by ブクログ
名取佐和子さんの著書『金曜日の本屋さん』
の「読みたい本が見つかる」金曜堂の南店長に手渡されたかのように不思議な本の縁で手に取った作品。
手に取ったとき、ずっしりと重く553ページという厚みに心が怯み、一瞬ページを『スキップ』したい気持ちになったけど、読み始めると軽やかな足どり『スキップ』したくなるような楽しい読書時間だった。
もし、昼寝から目覚めた瞬間17才の少女から42才の中年女性になっていたら?と思うと私なら、夢か現実なのか分からなくなりフリーズするかパニックになるだろう。
しかも結婚して17才の娘がいて高校教師、17~42才の記憶がなく25年の記憶がスキップされて、昭和から平成へ、想 -
Posted by ブクログ
◼️ 北村薫「中野のお父さんの快刀乱麻」
シリーズ第3作。編集者の娘が持ってくる謎を国語教師のお父さんが解く。人情あふれるリテラリー・デテクティヴもの。
けっこう久しぶりの北村薫。「空飛ぶ馬」からスタートする、探偵役の落語家、ワトスン役の女子大学生の「円紫さんと私」シリーズでミステリ好き、小説好きをうならせ、「スキップ」「ターン」「リセット」の「時と人三部作」で話題を呼んだ。そして1930年代の令嬢と女性運転手の物語「街の灯」「玻璃の天」「鷺と雪」の「ベッキーさんシリーズ」最終作で直木賞を受賞した。
日常の謎、文学や落語、その他知的好奇心を刺激する要素が絡む豊かな下地、ストーリーは清潔感 -
Posted by ブクログ
文宝出版の編集者田川美希が出会う、本にまつわる謎を、中野に住むお父さんが見事に解いていくシリーズ3作目。
こちらは円紫師匠シリーズと違い、ほぼ本の話限定で、マニアック(笑)ですが、軽妙でかなりライトな作風です。
今回の謎の対象となる方は、大岡昇平、古今亭志ん生と志ん朝、小津安二郎、瀬戸川猛資、菊池寛…って、若い人にはハードル高いですね。僕もかろうじて名前だけは…というところです。
菊池寛は教科書で(文藝春秋の、直木賞・芥川賞の
人)。小津安二郎の映画は観たことなくても、笠智衆は読めますし、観たことありますよっ!(もちろん、寅さんの方で)