北村薫のレビュー一覧

  • リセット(新潮文庫)

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    北村さんの「時と人の三部作」連続・再読破です。
    どうも「何時か”リセット現象”が起こるはずだ」と待ち構えて読んでしまいます。しかしそれがなかなか出て来ない。そのため為、何か間延びした印象を受けてしまいました。しかし考えてみれば、SFでは無いのだから、別にその現象を描きたい訳では無く。
    そういう目で見直せば二人の主人公の生い立ち話は、時代の雰囲気も含め、じっくり丁寧に(とはいえ丁寧過ぎるかも知れないが)見事に描かれています。
    全てを通して、心地よい読後感のあるシリーズです。

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    03-051 2003/07/10 ☆☆☆
    「スキップ」「ターン」に

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    2016年07月30日
  • 自分だけの一冊―北村薫のアンソロジー教室―

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    いよいよ、小説アンソロジーもハンドメイドの時代か?!

    「選ぶ、というのは、どういう自分であるかーという表現」、そりゃそうだよなあ、とは思うものの、「20年、30年経った時に、そのページをめくると、《時》が蘇ってくるのではないでしょうか」とするならば、それって「日記」とどう違うのでしょうか?

    個人的レベルから普遍的レベルになるには、何が必要なのか?を考えてしまうので。

    ところで。
    「綾辻行人と有栖川有栖のミステリ・ジョッキー」と重複する作品を「ベストの選択という気持ちが揺るがなかった」「読者が重なるとはいえず」取り上げた、ということですが、
    フフフ、重なってますのよ、少なくとも1人は。…と

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    2011年06月24日
  • ターン(新潮文庫)

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    北村薫っておっちゃんなのに、女性の心理描写がうまいね。
    いや、女性が見たらちゃうで〜って思ってるかもしれないけど。

    二人称の小説もびっくり。。。。

    ネタ的には、結構よくあるパターンのような気がするが
    これは、心理描写を読ませる小説でしょう。

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    2021年02月20日
  • 自分だけの一冊―北村薫のアンソロジー教室―

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    副題に「北村薫のアンソロジー教室」とある。その名のとおり、2009年初めに新宿のカルチャーセンターで3回にわたって行われた、北村さんによる講義録だ。何せ、北村さんの持論は、「アンソロジーを編むということ=(イコール)『今』の『自分』を語ること」らしいので、興味津々。 読書家としても、アンソロジストとしても著名な北村さんが、どんな風にアンソロジーを組み立てていくのか、その真髄とも言うべき発想の仕方と、実作業の片鱗を語ってくれている。 読んでみて、何よりも驚くのは北村さんの早熟ぶりだ。何と、小学生の時には、すでに手書きのアンソロジーを手書きでノートに書いていたというのだ!「スペイン民話集」という絵

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    2011年07月16日
  • リセット(新潮文庫)

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    「時と人」3部作、第3作目。


    獅子座流星群、石川啄木の詩などを軸に太平洋戦争を挟んで時を越えていく想いの物語。




    実は読後一番に思ったのは「恩田陸の『ライオンハート』にそっくり…」だった。
    もちろん発行はこちらが先ですが。
    それでも「スキップ」「ターン」「リセット」の中で私が一番好きなのはこの「リセット」。
    淡々と描かれた(だからこそ読んでる方は切ない)戦時中の少女の生活の様子とか、当初は一体どこで時が関係してくるの?とも思ったけれど、第1部の終わり、工場が狙撃される辺りから手が止まらなくなった。
    残酷な別れ。そして2度目の邂逅。
    第3作にしてようやく"時&q

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    2016年05月18日
  • 水―本の小説―(新潮文庫)

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    書物を手に取りたくなる本。
    あと芸術に触れたくなる本。

    北村薫さんの本には初めて目を通しました。書き手のきもちと読み手のきもちを十二分に理解しているからこその小話がたくさん語られていて、名作からの引用も多く、読んでいて楽しかったです!

    【糸】記憶のなかで別々の小説が絡まりあってしまうこと、その絡まった糸をほどく話。【湯】ふたつの意味をひとつの言葉に乗せてしまうこと、あと翻訳の話。このあたりは個人的に興味深く読めました。

    あと終盤の【札】から【水】を読むと、無性に金沢へ行きたくなります…。

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    2026年05月10日
  • 水―本の小説―(新潮文庫)

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    作品派なので作者には興味ない、と言いつつ、個々のエピソードに惹かれる。本の話とは作者の話でもあり、そこには作者への敬意と優しさがある。落語が好きな人らしい三段話とサゲのある筆だった。

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    2026年04月19日
  • 水―本の小説―(新潮文庫)

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    読み始めて、雪月花の続編と気付いた。縦横無尽に本に関する話題が続く。だから纏まった感想を述べるのは難しいので、散文的に記す。

    ・橋本治が落語を知らかったのではという指摘。嘘だろうと思った。橋本さんには歌舞伎や文楽のことを随分教えて貰った。ちょっと信じられないが、小林信彦の読みの方向として過っている訳ではないという。
    ・その小林信彦の「悪魔の下回り」。落語の言い回しが随所に使われている。小林さんを50年以上愛読しているが、この本は随分前に読んだので、細かい箇所は忘れてしまった。悪魔の下回りは大阪に澤田隆治を訪ねてきた小林信彦を香川登枝緒が評した言葉とのこと。痩せて黒づくめだったという。
    この対

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    2026年04月14日
  • 中野のお父さんと五つの謎

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    >夏目漱石の「月が綺麗ですね」問題、妄想もっともらしく広がる。
    >松本清張『点と線』飛行機問題のなぜか。
    >『鬼平犯科帳』以前に鬼平が出ていた池波正太郎の『白浪看板』とそれを語った落語家三遊亭圓生。
    >久保田万太郎と三遊亭圓生と柳家小せんと煙草入れと古い文化の継承と万葉集。
    >芥川龍之介と処女出版『羅生門』と夏目漱石と菅白雲(菅虎雄)と柴田宵曲と日夏耿之介と正岡容と三遊亭圓右。
    〔感想〕小説形態の文学論・文化論と言える。これまで疑問も感じたことがなかった部分に直目して掘り下げてくれる。

    ■お父さんについての簡単な単語集

    【明智】文宝出版映像事業部社員。将棋好き。
    【安西】洋々社の編集者。

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    2026年04月09日
  • 月の砂漠をさばさばと(新潮文庫)

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    ほかほかした気持ちになります。
    9歳のさきちゃんと、作家のお母さん、2人の日常のお話。言い間違いで笑い合ったり、子供のちょっとしたサプライズに感動したり、過去の怒ってしまったことを振り返ったり、子育てでしか味わえない気持ちがきっとあるのだろうなぁと思いました。

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    2026年03月21日
  • 猫が見ていた

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    猫が主人公というより、物語の名脇役的存在としての猫という感じであった。
    猫は正義である。しかしながらアンソロジー系は私にハマらなかったのか、猫特有の癒しを感じ取ることができなかった。無念。

    #2026 #11

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    2026年03月04日
  • 猫が見ていた

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    錚々たる作家さんたちによる猫にまつわる物語の短編集。怖い話、心温まる話、悲しい話、色位ありましたが、私は加納朋子さんの作品が特に面白かったです。

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    2026年01月17日
  • スキップ(新潮文庫)

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    17歳の少女が、いきなり、17歳の子持ち主婦(42歳)になってしまうなんて!高校、大学、青春と呼ばれる楽しい時期を体験することなく、親であり、教師になってしまう主人公。そこで、戸惑いながらも、生きていこうとする。いついかなるときも、子供に戻りたいと思っている中年の私に、彼女の覚悟は眩しかった。

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    2026年01月08日
  • 猫が見ていた

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    タイトルのとおり、猫にまつわるアンソロジー。

    加納朋子先生の「三べんまわってニャンと鳴く」が特にお気に入りでした。希薄な人間関係を望むソシャゲにはまった男性のお話。
    心がぎゅっとなって少し泣いた。

    悲しみのなかにほのかな温かさのある柚月裕子先生の「泣く猫」も好きでした。

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    2026年01月05日
  • スキップ(新潮文庫)

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    名取佐和子さんの著書『金曜日の本屋さん』
    の「読みたい本が見つかる」金曜堂の南店長に手渡されたかのように不思議な本の縁で手に取った作品。
    手に取ったとき、ずっしりと重く553ページという厚みに心が怯み、一瞬ページを『スキップ』したい気持ちになったけど、読み始めると軽やかな足どり『スキップ』したくなるような楽しい読書時間だった。

    もし、昼寝から目覚めた瞬間17才の少女から42才の中年女性になっていたら?と思うと私なら、夢か現実なのか分からなくなりフリーズするかパニックになるだろう。
    しかも結婚して17才の娘がいて高校教師、17~42才の記憶がなく25年の記憶がスキップされて、昭和から平成へ、想

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    2025年12月31日
  • 中野のお父さんの快刀乱麻

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    ◼️ 北村薫「中野のお父さんの快刀乱麻」

    シリーズ第3作。編集者の娘が持ってくる謎を国語教師のお父さんが解く。人情あふれるリテラリー・デテクティヴもの。

    けっこう久しぶりの北村薫。「空飛ぶ馬」からスタートする、探偵役の落語家、ワトスン役の女子大学生の「円紫さんと私」シリーズでミステリ好き、小説好きをうならせ、「スキップ」「ターン」「リセット」の「時と人三部作」で話題を呼んだ。そして1930年代の令嬢と女性運転手の物語「街の灯」「玻璃の天」「鷺と雪」の「ベッキーさんシリーズ」最終作で直木賞を受賞した。

    日常の謎、文学や落語、その他知的好奇心を刺激する要素が絡む豊かな下地、ストーリーは清潔感

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    2025年12月04日
  • 中野のお父さんと五つの謎

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    そうだった、「中野のお父さん」は文学の謎を追究しているのでした。すっかり忘れてた。ここまでマニアックになってしまうと楽しめないといいますか~。
    『点と線』は私もトリックにガッカリしましたが松本清張自身もそう思ってたんですね。その点は頑張って読んだ甲斐があったかな。

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    2025年10月27日
  • スキップ(新潮文庫)

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    過去は戻らないがわたしには今がある

    第一印象は流行りのタイムリープもの。
    しかし時間のギャップに戸惑いながらも懸命に生きる主人公から学びを得た。

    若さゆえのキレイな肌もスマートな体もキテレツな考えも戻っては来ない。それでも自分を受け入れて今を生きなければならない。

    歳をとるにつれて、失うものももちろんあるけれど
    『残された今』と『手に入れるはずの未来』をしっかり生きていこうと思った。
    今日より若い日はないのだから。
    失ってから気づくのではなく、尊い今を噛み締めて。。

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    2025年10月21日
  • ターン(新潮文庫)

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    ネタバレ

    版画を趣味?仕事?にしている女性が事故に遭ってそこから同じ1日を過ごすことになってしまう。5ヶ月ほど後、家の電話が鳴る。

    女性はいつも「声」を聞いていてその声との2人称の話が進んでいく。電話も声の延長みたいな表現がされていく。
    恋愛や人生について、美しく描かれている物語だと思いました

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    2025年10月05日
  • ターン(新潮文庫)

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    はじめ、馴染むまで時間がかかった。
    なんで二人称なんだよ読みづらい…えっ…あぁそういう事…えっどういう事?

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    2025年09月04日